『カテナ・サパータ』のニコラス・カテナ当主初来日! ~昨年9月の訪問情報を交えながら~ [チリ・アルゼンチン報告]
アルゼンチン・メンドーサにあるボデガ・カテナ・サパータのロゴはピラミッド
ワイナリーの外観と同じロゴ 2013年9月9日撮影
2001年にラ・ピラミデ畑の中に、最新設備のワイナリーを建設。革新性と先進性の象徴として、アメリカ大陸の中で最も優れた文明を持つとされるマヤのピラミッドを模したデザインを導入
ワイナリーの屋上から正面を見ると雄大なアンデス山脈が!
ラ・ピラミデ畑は標高950m
カベルネ・ソーヴィニヨン、マルベック、プティ・ヴェルド、カベルネ・フランを植樹
アルゼンチンワインの歴史を変えたのはロバート・パーカーの言葉!
カテナ・サパータは1898年にイタリアから移住し、1902年にワイナリーを興します。
当主ニコラスさんは3代目で、カテナ・サパータの歴史を大きく変えた人物と言えます。
60年代に父親からワイナリーを引き継ぎ、70年代後半まで親から受け継いだワイン造りに励んでいました。ワインも国内消費のみで、輸出はしていませんでした。
そのような折、1982年にカリフォルニア・バークレー校の農業経済学の客員教授として赴任することになります。この出来事が同ワイナリーにとってのターニング・ポイントに。
バークレー校はナパに近く、ワイナリーを視察するチャンスも多かった由。ナパのワイン生産者の熱い気合いと、フランスワインに競合できるワインを造ろうと、ある意味、反乱にも似た凄い気概で頑張っている人たちを見て、ニコラスさんは衝撃を受けます。
〝世界のどの産地であれ、フランスワインに勝てるワインなど造れるはずがない〟
と思っていた彼は、現地ナパの人たちに共感し、アルゼンチンに帰国します。
ニコラスさんは「今までやってきたことを全部変えました。当時はイタリアでのワイン造りをそのまま取り入れていましたが、ぶどう畑から醸造所に至るまで、すべて変えました」と語っていました。新施設導入後、1990年に初収穫したマルベックをアメリカ市場に輸出しますが、この時、ロバート・パーカーは 「このマルベックのような赤ワインは世界のどこにもない」 と称讃。この言葉はアルゼンチンワインの歴史を大きく変え、さらにはアルゼンチン全体のワイン造りに変革をもたらしていきます。現在、同ワイナリーでは世界60か国にワインを輸出するまでになっています。
4000樽が眠る樽貯蔵庫 2013年9月9日撮影
地下セラーへの動線や建材が、カリフォルニアのオーパス・ワンに凄く似ていると思ったのですが、やはりお手本はカリフォルニアのナパ。であれば一番印象深いワイナリーはオーパスだったのでは・・・
樽のメーカーは17社ほどで比率はフレンチオーク80%、アメリカンオークが20%。樽内部の焼き加減も微妙に変えているそうです。シャルドネはフレンチオークのみ使用。
高地に畑を築いているワイナリーで標高は800~1500m。昨年9月の訪問では、一番右の『カテナ・アルタ・マルベック2010』を構成する5区画(4つの畑)のワインを利き酒させていただきました。左から5本目までの区画の特徴をつかみ、製品化するために、最高のブレンドをしていきます。2013年10月3日刊の産経EXにアルゼンチン最高のマルベックと題してまとめていますのでご笑覧いただけましたら幸いです。
初来日のニコラス・カテナ当主
手にしているのはパーカーポイントが高いアイコンワイン『ニコラス・カテナ サパータ』
採光も心地良く清潔感あふれるフロアーに3種の土壌見本が展示してありました。
当主のお嬢さんの名を冠したアドリアンナ畑の1つで砂、石、石灰等で構成されています。
#1:カテナ・サパータ ホワイト・ストーンズ シャルドネ2009
#2:同上ホワイト・ボーンズ・シャルドネ2009
#3:同上ニカシア・ヴィンヤード マルベック2009
#4:同上アドリアンナ・ヴィンヤード2009
#3と#4はマルベック100 %で、標高&土壌の違いを比較。ともに寒冷地域。#3は標高1100mのニカシア畑、赤い果実、ソフト、ストラクチュアあり。#4は標高1500mのアドリアンナ畑、フラワリー、スミレ、標高が高いので日光の凝縮感(光度による)が強く、それによりポリフェノールの量も多くなっています。
#5:同上マルベック・アルヘンティーノ2009
#6:ニコラス・カテナ・サパータ2009>
#5はマルベック100%で、アドリアンナとニカシア畑のぶどうをブレンド、お互いが協調し合うバランスの良さ。 #6はカテナのアイコンワイン。4つの畑(ピラミデ、ドミンゴ、アドリアンナ、ニカシア)のブレンド、土壌は砂がちの石灰石、丸い石と石灰質の層。カベルネ・ソーヴィニヨン60%、マルベック40%の混醸。黒系果実、舌に軽い収れん味を感じますがタンニンの木目は細かく上質、長い余韻、10年、20年後にも楽しめるワイン
前列2脚の白ワインは標高違いで、畑(アドリアンナ)は同じ。#1 は1100mで、白い石の区画、ワインはジャスミン、白桃、ミネラル感、生産量は900ケース。 #2 は1500mで、石灰の多い区画、青りんごや柑橘系果実、 #1より酸味があり、よりミネラル感豊か、生産量300ケース。ともに2012年に初リリース(2009年VT)、2つのエリアはわずか100mしか離れていないにもかかわらず、味わいも異なる。個人的には#2の上品な重厚感とバランスの良さが好み。現地でも#2が印象的でした。参考出品ワイン
輸入元ファインズ主催のチャリティ―試飲会
2011年の東関東大震災以降、毎年3月11日にワインを介した復興支援のための愛好家向け試飲会を開催しています。今年はワールドマスターズ チャリティ試飲会と題して、6か国13生産者17名が来日しました。
撮影して気が付きましたが、今回は女性がおひとりもおりませんね。
来日メンバーはコチラで!
タグ:ボデガ・カテナ・サパータ
世界ツアー中の『ベルリン・テイスティング10周年記念ガラ・ディナー』 @ TOKYO [チリ・アルゼンチン報告]
3月6日グランドハイアットで開催されたベルリン・テイスティング10周年記念の祝賀晩餐会
ドレスコードはブラック・タイ、ご招待状にあるイメージデザインも素敵です!
つい先日、いただいたばかりの黄色のカラー
よく見ると、なんとお洒落なアクセサリーがついているではありませんか! 即、今回のガラ・ディナー報告のイメージアイテムに使うことにしました。花言葉を調べてみると、〝つつましやかな美しさ、品格〟とのこと。他にも、清浄、歓喜、熱意、凛とした美しさ、熱血、壮麗、う~ん、素敵素敵、運命の糸の様な黄色のカラー
ガラ・ディナーの会場でお目にかかったエラスリスのアジア担当マネージングディレクター、カルロスさんから「Your beautiful japanese dress was one of the most delicate ones I have seen and you looked very elegant.」という嬉しい褒め言葉を頂戴し光栄でした。元気が出ました!!
Dearest Carlos san,
thank you for your warm admiration! Your message made me happy \(^O^)/
ということで、まずはタキシードの黒服に合わせた着物姿で皆さまにご挨拶させていただきます。
ここから10周年記念ガラディナーの報告です。5日にアップしたViña Errázurizをご笑覧いただくとよりわかりやすいはずです。
ベルリン・テイスティング10周年記念晩餐会
開会の挨拶は駐日チリ共和国のパトリシオ・トーレス特命全権大使。「ベルリン・テイスティングから10年という記念すべき年になりました。ヴィーニャ・エラスリスはチリのリーダー的なワイナリーであり、今ではチリのアイコンワインになっています。ベルリン・テイスティングで証明された品質の高さは画期的なものであり、世界でも、日本でも、称讃されていることは素晴らしいことです」と述べました。
檀上は主催者ヴィーニャ・エラスリスのエドワルド・チャドウィック当主
長テーブル3列のセッティング、関係者を含めた約80名が参加しました。
私の席の左斜め対面(画像一番右から)にはヴァン・パッションの川上大介社長、(一社)日本ソムリエ協会の岡昌治会長、カルロスさん等が座っております。
このあと、10年間の軌跡を描いたビデオを観てから、特別演奏会!
横山幸雄さん(ピアノ)をリーダーにしたNHK交響楽団の首席奏者4名とホルンの濱一さんによるフランシス・プーランク作曲の『ピアノと木管五重奏のための≪六重奏曲≫』、10年の想いを感じながら・・・
共同主催者のスティーヴン・スパリエさんは「2003年にチャドウィックさんから電話をもらい、テイスティングの構想を聞いて賛同しましたが、そのあとの成り行きについては全く予期していませんでした。ベルリンがきっかけとなり、世界ツアーを同じフォーマットで行っていきましたが、常に21のワインのうち、TOP3の90%がチャドウィックさんのワインでした」と述懐していました。
チリのアイコンワインとこだわりの料理とのマリアージュ
今回料理を担当したのはリヨンの三ツ星レストラン『ポール・ボギューズ』での経験もある松崎亮輔シェフ、円盤型のショコラでも有名なお店ですね!
野菜のひと皿、ブラックベリーの香りのヴィネグレットはSyrah La Cumbre2001とKai2006
冬の名残りの野菜と春野菜の一皿、ブラックベリーのフレッシュ感とワインの果実味&熟成感を生かした組み合わせ。ラ・クンブレはシラー、カイはカルメネーレです。
共同主催の有坂芙美子さんは「カイが好きです! カルメネーレは1980年代頃から飲まれてきましたが、カイはチリのカルメネーレの代表です。ラ・クンブレ(シラー)は味の濃さが口中に縦に入ってくるのですが、カイは横にふんわり広がり、複雑さもあります」とコメント。
料理との相性は、ブルーベリーソースが2アイテムの各個性をうまく引き立てていました、美味!
仏産フォアグラのポアレ、苺のバルサミコ風味、トリュフ風味のデュクセル、椎茸にパウダーをあしらって
Don Maximiano Founder's Reserve1989 & 2011と合わせて
エラスリスの創始者チャドウィックさんからさかのぼること5世代前の当主名を冠したフラッグシップワイン『ドン・マキシミアーノ・ファウンダーズ・リザーヴ』、樹齢60年のカベルネ・ソーヴィニヨン、ワイナリー横の丘陵地で花崗岩土壌と堆積土壌。このワインに合わせてフォアグラを。バルサミコビネガーにイチゴ、ソテーした椎茸、パウダー状にした椎茸のそれぞれの香りがワインとの相性を引き立てる組み合わせ
(左)ドン・マキシミアーノ2011のみダブルマグナムサイズ、開宴1時間前にデキャンティング
お隣のボトル1989年は通常の750ml、小さく見えます。
(右)セーニャ1995とセーニャ2011
『セーニャ』はシグナル、信号の意味で、世界に向けてチリから信号を送ったワイン。1990年代初頭はチリワインが世界に出ていく時代でした。そのような折、チリワインのポテンシャルを認めていたのがカリフォルニア・ナパのロバート・モンダヴィさん。彼とのジョイントベンチャーのワインがセーニャで、現在45haでビオディナミ導入。1995年は記念すべき初ヴィンテージ、2008年に他界なさったモンダヴィさんを偲んで献杯を
チャドウィックさんは「チリに初めて来てくれた世界的なワイライターが有坂さんで1998年のことでした。また、セーニャの畑を初めて見てくれたのも彼女です」と改めて有坂芙美子さんを紹介
穴子のブレゼ、オリエンタル風味のポルト酒ソース、山椒風味のグラティネ、赤ワインリゾット
Sena1995 & 2011と合わせて
穴子に山椒を効かせた衣をかぶせて香ばしく焼き上げ、ソースにはルビーポートをメインにしてバニラ・ビーンズ、スターアニス等を使い、セーニャの持つ複雑な香りやワインの強さに合わせる工夫をした組み合わせ
グラスフェッドビーフフィレ肉のソテー、ガーネット色の赤ワインソース、ドフィノア添えと
Vinedo Chadwick2000
余分な脂肪がなく旨味が凝縮したフィレ肉に赤ワインソースを使い、ヴィニエド・チャドウィック2000との相性を考えた組み合わせ
マイポ・ヴァレー産。2004年のベルリン・テイステイングで錚々たるワインを破ったアイコンワイン。チャドウィックさんの父上はワイン造りとポロチームのキャプテンという2つの顔を持っていました。ある時、ポロの競技場にぶどうを植えたいと願い出たところ、父上は承諾。結果ぶどう畑に。ぶどうが実る前に父上は他界なさったのですが、いろいろな意味で思い出が多いワインとのこと。父上への感謝を込めて全員で乾杯を。簡単には本性を見せない複雑味とパワー感のあるワイン、バニラやチョコレートのニュアンスも
「フォンダンショコラは赤ワインと合わせて楽しんで」とシェフ
リチャード・ギア風なチャドウィックさん、ブラック・タイが様になっています!
10周年記念のギフトブックへのサインも笑顔で
チャドウィックさんとトーレス大使の2ショット!
大使のお口添えでコラム用の画像の立ち位置決定、チリの国旗と日の丸の前で!
Dear Mr. Eduardo CHADWICK,
Thank you for inviting me. I was very happy to have had the great opportunity to taste the excellent Berlin Tasting wines. I wish your company every success. Sincerely yours,
私もサインをいただきました!
Photo by Mr. Patricio Becker
Chilean Ambassador, Dear Mr. Patricio Torres,
I would like to thank you for your perfect support. You are Great!!
I was able to take nice picture with Chadwick san and you. Please looking forward to my column this week! Warmest regards,
今週のコラム(3月13日刊)もアップしていただきましたのでコチラで!
トーレス大使は、「Love Kai」だったようです。
当日の私のベスト1は『セーニャ1995』、シェフ気配りの料理と現時点で食事と合わせて楽しめました。フランス的でエレガント、中盤以降のスパイシーさ、なめらかなタンニン、アルコール度数も13度というのが、体にす~っと馴染んできました。モンダヴィさんはワイン界では忘れることのできない偉大な存在でした。
この日のワインは、世界を驚愕させたチリのトップワインです。今後の長い熟成も大いに期待できるので、10年、15年、20年後に再度試してみたいとマジ、思いました。
忘れ得ぬ時間を共有させてくださったヴィーニャ・エラスリスのエドワルド・チャドウィック当主、ヴァン・パッションの川上大介社長をはじめとする関係者の皆々様に、こころから御礼申し上げます。
ありがとうございました!
Dearest super talented lady, Veronica san!!
Thank you for your nice hospitality. I look forward to your continued cooperation. With many thanks,
東京での2006年の参加者等、当時のデータはエラスリスのサイトで確認できますよ!
http://theberlintasting.com/from-berlin-to-the-world/tokyo-2006/
enjoy!!!
ザ・ベルリン・テイスティング10周年記念ガラ・ディナーの前に Viña Errázuriz [チリ・アルゼンチン報告]
チリのアコンカグア・ヴァレーを代表するワイナリーViña Errázuriz
昨年の訪問時、きれいな藤の花が出迎えてくれました!
チリ・アルゼンチンリポートの後半はヴィーニャ・エラスリスから始めます!
今年はチリワインの素晴らしさを世界に知らしめた 『ザ・ベルリン・テイスティング』からちょうど10年目です。同テイスティングは、2004年にドイツ・ベルリンで開催され、エドワルド・チャドウィック当主はその後、世界15ヵ国で同様のブラインドテイスティングを展開させました。東京でのテイスティングは2006年の6月にグランドハイアット東京で行われました。その時の1位はラトゥールで、2位~5位までがチリワインという結果になり、東京でもチリワインの実力を再認識するに至りました。これはチリのプレミアムワインが世界のトップワインと互して、名声を確立した出来事です。
今年は開催した国々で10周年を祝うガラ・ディナーが行われています。東京は6日、明日です!
アジアは8都市、秋には欧州各都市で祝賀会を行う予定だそうです。ちなみに台北、韓国はすでに終了し、東京の翌日は香港で行なう由、お忙しいですね。
セラーに続く壁面にはエラスリスのアイコンワインたちが並んでいました!
テイスティングの相手をしてくださったワインメーカーのウラジミール・メダルさん、入社14年で、2000年が初収穫だったそうです。カイを持っていただいたのはアイコンワインのなかで当日のベスト1だったからです。
12アイテムの試飲で、白はソーヴィニヨン・ブランとシャルドネの2種類
フンボルト寒流が流れる冷涼エリア、アコンカグア・コースタのワイルド・イーストを使った『ワイルド・ファーメント』のCHとPNのフレッシュ感が印象的でした。
第1フライト
アコンカグア・コースタはチリのニュー・アペレーション。上記左斜め上にある〇印の場所で左側が太平洋、そこから約12㎞です。スペインのプリオラート地方のリコレッリャ(粘板岩)と同様の土壌ゆえにミネラル感のあるワインができるそうです。
#1:Wild Ferment Cardonnay Aconcagua Costa2012
#2:Single Vineyard Sauvignon Blanc Aconcagua Costa2013
#3:Wild Ferment Pinot Noir Aconcagua Costa2012
アコンカグア・コースタではシャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、ピノ・ノワール&シラーを栽培しています。#1 と#3はワイルド・イーストを使ったワインで、フレッシュさがありながら、シュル・リーさせることで複雑味を備えた味わいに。ウラジミールさんは「カサブランカのシャルドネはトロピカルフルーツのニュアンスがありますが、アコンカグア・コースタのシャルドネは酸やミネラルが豊かで、舌の上にドライな感触が残ります」と。また、#2は低温発酵(10~14度)由来のピュアでクリーンな味わいで、ミネラル感もあります。
第2フライト
#4:Max Reserva Merlot Valle de Aconcagua2011
#5:Max Reserva Carmenere Valle de Aconcagua2011
#6:Max Reserva Syrah Valle de Aconcagua2011
#7:Single Vineyard Syrah Aconcagua Costa2011
#8:Max Reserva Cabernet Sauvignon Valle de Aconcagua2011
このフライトのなかで、ウラジミールさんが強調していた点は2つ
「カルメネーレ (#5)はアコンカグアの土壌との相性が良く、日中と夜間の日較差が16度位になることで、色調も深く、酸味もフレッシュなぶどうが収穫できるし、ボルドーではすたれている品種なれど、チリ(というよりエラスリスでは)のカルメネーレは第一級の品種になっている」と。
「シラーに関してはフレッシュなスタイルを目指しており、バロッサの力強いシラーとは対極にある」と。私はローヌのシラーが好きなので、シラーのきれいな酸味をエラスリスではなにより大事にしていると感じました。10年前のシラーとは明らかにスタイルが変わっているようです。
#3のシラーはロンドンのIWCの受賞ワイン。シングルヴィンヤードの#4は凛とした風情があり、#3よりパワフルですが、エレガントで洗練されたイメージ。とても気になったシラーです。生産量は2000ケースとのこと。
(左から)
第3フライト
#9:KAI 2011
当日のベスト1、チリのカルメネーレの究極。MAX5の区画の20年以上の古樹から造られたカイ2011。果実味、スパイシーさ、ソフトなタンニン、ミネラル感、すべてにバランスが取れていて、余韻は長く心地良い。年によって異なりますが生産量600~1000ケースの希少ワイン
#10:La Cumbre Syrah Valle de Aconcagua2011
エラスリスが力を入れていると感じさせる品種シラー。粘性が高く、スパイシーでミネラリティー、長期熟成で本領発揮。2010年が初VTなので、2度目のリリース。シラーと書いているだけに、豪州ではなく、ローヌ・スタイル。北部ローヌから苗木を移植。
#11:Don Maximiano Founder's Reserva Valle de Aconcagua2011
チリのカベルネ・ソーヴィニヨンを代表するだけでなく、世界のトップアワインと伍した実力派。スパイシーでパワフル。
#12Viñado Chadwick Maipo Valley2011
マイポの最上の区画のカベルネ・ソーヴィニヨン100%のワイン。黒系果実、時間の経過でふくらむ複雑味、Alc由来の甘さ、ぶどうの熟度からくる凝縮感。テイスティング1時間30分前にデキャンティングして供出
時間がもっとあれば、4種のアイコンワインとは、もっと対話をしていたかったです。
超近代的な新醸造所
2010年に完成したアイコンワインだけを造る『ドン・マキシミアーノ・アイコン・ワイナリー』
グラヴィティ・フロー・システムで内部には10基のオーク・ファーメンターと20基のステンレスタンク
醸造するのはドン・マキシミアーノ、ファウンダーズ・リザーヴ、カイ、ラ・クンブレ&セーニャ
アコンカグアには画像MAX1(17㌶/標高600㍍)からMAX7までのぶどう畑があります。
3週間前に植樹したばかりというカルメネーレの若木
畑のトップにはシラーを、中腹のスロープにはカベルネ・ソーヴィニヨンを植樹しています。
エラスリスはいろいろな意味で別格でした。
ワイナリーにはザ・ベルリン・テイスティングの様子を撮影した写真が開催順に展示されていました。有坂芙美子さんやステーヴン・スパリエさんも写っていましたが、明日、東京で、その出来事が、タイムスリップするのはとても嬉しいことです。
訪問時、丁寧な対応をしてくださったウラジミールさん、ありがとうございました!
広報のスーパー才女ヴェロニカさんには帰国後もお気遣いいただき、ガラ・ディナーの件でもお世話になりました、感謝です!
輸入元のヴァンパッション川上大介社長にも改めて御礼申し上げます。
来週はカテナのニコラス・カテナ当主が来日します。
昨年のカテナ訪問では土壌の研究結果はじめ、多くのことをシェアさせていただきました。アルゼンチン報告もこの後の宿題。中味の濃かったチリのコンチャ・イ・トロ、ヴィーニャ・マイポもまとめていきますので、懲りずによろしくです!
タグ:ヴィーニャ・エラスリス
デブラ・メイバーグMWによるPremium Wines of Chile [チリ・アルゼンチン報告]
ワインズ・オブ・チリ主催のチリのプレミアムワイン
(左から)特別ゲストのパトリシオ・トーレス駐日チリ共和国特命全権大使、講師のデブラ・メイバーグMW、ベルナルド・ボクツ ワインズ・オブ・チリ アジア地区マネージャー、ヘルマン・ベック チリ貿易振興局プロチレ日本オフィス代表
10月29日、ワインズ・オブ・チリ主催のプレミアム・チリワイン テイステイング・ディナーが開催されました。講師はマスター・オブ・ワイン(MW)、スレンダーな知的才女デブラ・、エイバーグさんです。生まれも育ちもカリフォルニアで、ファミリーはぶどう栽培に関わっていた由、現在デブラさんは香港在住26年です。
前比快調チリワイン!
ワインに造詣が深いパトリシオ・トーレス大使は、「素晴らしいテロワール、人々の情熱、勤勉さによって生産されたチリワインは 国際的にも高く評価されており、チリのプレミアムワイン、アイコンワインは世界の名だたるワインと肩を並べています。チリのワイン業界は単に良いワインを造るというだけではなく、新しい産地、新しい品種についても探求しています。多様性に富んだ気候のチリはオーガニックへの取り組みも盛んです。これからもさらにエクサイティングなことが起こります」とあいさつ。
ワインズ・オブ・チリのベルナルド・ボクツさんは「日本は2012年12月時点で輸出量第4位。前比は数量ベースで36%増、金額ベースで38%増、好調です。日本は重要な位置にあり、かつ、他のアジア市場も20%以上の成長率を示しています。このような背景からワインズ・オブ・チリではアジアにオフィスを設立するに至りました」と述べ、加えて、「2020年までにワイン生産地域としてサステイナブルではニューワールドナンバーワンの地位を獲得することを目標にしています」との決意表明もありました。
プレミアムワインはウエルカムドリンクのコノスルからバルディビエソの甘口ワインまで
会場はグランドハイアット東京、料理はステファン・フーシェ ヘッドシェフ
仔羊フィレ肉のグリル チミチュリソース チキンのロースト スモークパプリカクーリ
ビーフエンパナーダ
アボカドで巻いた近海マグロのタルタル 黒オリーブのクルトン
温かい鴨胸肉のティースモーク 無花果とプラムのチャッネ
デブラさんはエレガントなワインパフォーマー!
会場を自在に動き回りながらレクチャーしていきます。
画像提供:Wines of Chile
ディナーの最後は、「テストをします!」ということで、嘘ホントクイズをしたのですが、「全員立ってください」から始まり、Q:チリの成功の1つは冷涼なアンデス山脈があるから。ホントだと思う人はピースサインをしてください、とか、Q:ワインの酸味は舌の側面で感じる、ホントだと思う人は近くにいる人の肩に触れてください・・・といった具合で、静かにしてはいれらない講義でした。
7日から始まる香港インターナショナルW&Sフェア2013もデブラさんが仕切るワインコンファレンスやセミナーが多いので、私も体力を温存して参加してきます!
賀茂茄子のラザニア仕立て ポルチーニ茸のラグーソース
シャープチェダーチーズ
チリ産サーモンのポワレ シナモンの香る赤ワインのレデュクション
う~ん、これはチリ産サーモンの旨味、良さが出ていなくて、凄く残念でした
北海道産鹿ロース肉のロースト ポワブラードソース、根セロリとトリュフのピュレ添え
パッションフルーツとマンゴーのパブロバ パイナップルとココナッツのシャーベット
(前列左から)
■ウエルカムドリンク コノスル20バレル シャルドネ2012
#1:ラ・カピターナ・カルメネール2012(ビニャ・ラ・ローサ)
女性キャプテンの名を持つワイナリー
新鮮な赤い果実と程よい酸味、チリにとって宝物のようなぶどう品種がカルメネール
#2:ドン・レカ・キュヴェ2008(同上)
2008年VTはここ40年間で一番冷涼な気候、爽快な酸味が魅力
#3:アルト・タハマール2009(ビニャ・マイポ)
マイポはカベルネブレンドで知られていますがタハマールはシラー主体
マイポ川の氾濫を防ぐ石の壁の意
#4:オシオ・ピノ・ノワール2011(コノスル)
コノスルのあるチンバロンゴは霧が濃いエリア(フォギーゾーン)の意味
チリのピノ・ノワールではベスト
#5:トリプルC(サンタ・リタ)
3つのC、カベルネ・フラン、カベルネ・ソーヴィニヨン、カルメネールのブレンド
(後列左から)
#6:ドン・ベルナルダ2010(ルイス・フェリペ・エドワーズ)
エドワーズはチリのなかでも歴史の古い名、若々しく活き活き、ワイルドでハーブのニュアンスも
#7:ワインメーカーズ・リザーブ・カルメネール・ブレンド2009(カルメン)
黒系の果実ブラックベリー、ブラックチェリー、プラムをイメージさせる凝縮感にあふれたワイン
#8:LFE900 シングル・ビンヤード2010(ルイス・フェリペ・エドワーズ)
LFEはオーナーの頭文字、900はワイン畑の標高を表示しているのでは、とデブラさん
#9:カバリーニョ・ロコNo13/別名クレージー・ホース(バルディビエソ)
#10:ボトリティス・セミヨン2011(同上)
#3のビニャ・マイポ『アルト・タハマール2009』と#9のバルディビエソ『カバーリョ・ロコNo13』のボトルがないですね。
アルト・タハマールは下記マックスさんのところに載せてあります。ロコNo13は9月の現地報告バルディビエソのページを覗いてみてください。今回のラストワイン、日本未入荷の『エクラ・ボトリティス・セミヨン2001』と併せて報告してあります。
>>>http://non-solo-vino.blog.so-net.ne.jp/2013-09-22
10月はチリのワインメーカーの来日が続きました。
ディナーに供出された#3ビニャ・マイポ『アルト・タハマール2009』のワインメーカー、マックス・ワインラウブさんとは輸入元のサントリー・ワインインターナルの田中部長とマイポグループのご配慮で、16日にお目にかかることができました。現地で、マックスさんに「和食との相性を是非試して欲しい」と言っていた私の願いを聞き入れてくださった田中部長には大いに感謝です。マックスさんは〝柚子〟がとってもお気に召したようです。
アイコンワインの『アルト・タハマール』は日本未輸入のワインなのですが、マックスさんから貴重なサインボトルをいただきました! 由緒あるマイポの教会をロゴにしているビニャ・マイポについては現地&来日報告をまとめて後日ブログに載せます。
デブラさんがセミナー中、「ハンサムガイのワインメーカー」と言っていたのがコノスルのアドルフォ・フルタードさんです。創立20周年を迎えたコノスルの輸入元スマイルさんの招聘で来日していたアドルフォさんとは24日にお目にかかることができました。
シェ松尾で行われたディナーにも『オシオ2011』が登場。同社のトップレンジ、ピノ・ノワール100%のプレミアムワインです。来年半ば以降にはカベルネ・ソーヴィニヨン100%のアイコンカベルネがリリースされる予定です。彼が手にしているボトルがそうなのですが、まだラベルもメーミングも決まってないそうです、現在ボトル熟成中で、総本数は3000本、日本には何本入荷されるのかなぁ
安いワインというイメージを払拭し、チリのプレミアムワインが注目されはじめています。
ワインズ・オブ・チリのベルナルドさんの決意表明にもあったように、
2014年、チリワインはさらに躍進すると思います!!
(左から)特別ゲストのパトリシオ・トーレス駐日チリ共和国特命全権大使、講師のデブラ・メイバーグMW、ベルナルド・ボクツ ワインズ・オブ・チリ アジア地区マネージャー、ヘルマン・ベック チリ貿易振興局プロチレ日本オフィス代表
10月29日、ワインズ・オブ・チリ主催のプレミアム・チリワイン テイステイング・ディナーが開催されました。講師はマスター・オブ・ワイン(MW)、スレンダーな知的才女デブラ・、エイバーグさんです。生まれも育ちもカリフォルニアで、ファミリーはぶどう栽培に関わっていた由、現在デブラさんは香港在住26年です。
前比快調チリワイン!
ワインに造詣が深いパトリシオ・トーレス大使は、「素晴らしいテロワール、人々の情熱、勤勉さによって生産されたチリワインは 国際的にも高く評価されており、チリのプレミアムワイン、アイコンワインは世界の名だたるワインと肩を並べています。チリのワイン業界は単に良いワインを造るというだけではなく、新しい産地、新しい品種についても探求しています。多様性に富んだ気候のチリはオーガニックへの取り組みも盛んです。これからもさらにエクサイティングなことが起こります」とあいさつ。
ワインズ・オブ・チリのベルナルド・ボクツさんは「日本は2012年12月時点で輸出量第4位。前比は数量ベースで36%増、金額ベースで38%増、好調です。日本は重要な位置にあり、かつ、他のアジア市場も20%以上の成長率を示しています。このような背景からワインズ・オブ・チリではアジアにオフィスを設立するに至りました」と述べ、加えて、「2020年までにワイン生産地域としてサステイナブルではニューワールドナンバーワンの地位を獲得することを目標にしています」との決意表明もありました。
プレミアムワインはウエルカムドリンクのコノスルからバルディビエソの甘口ワインまで
会場はグランドハイアット東京、料理はステファン・フーシェ ヘッドシェフ
仔羊フィレ肉のグリル チミチュリソース チキンのロースト スモークパプリカクーリ
ビーフエンパナーダ
アボカドで巻いた近海マグロのタルタル 黒オリーブのクルトン
温かい鴨胸肉のティースモーク 無花果とプラムのチャッネ
デブラさんはエレガントなワインパフォーマー!
会場を自在に動き回りながらレクチャーしていきます。
画像提供:Wines of Chile
ディナーの最後は、「テストをします!」ということで、嘘ホントクイズをしたのですが、「全員立ってください」から始まり、Q:チリの成功の1つは冷涼なアンデス山脈があるから。ホントだと思う人はピースサインをしてください、とか、Q:ワインの酸味は舌の側面で感じる、ホントだと思う人は近くにいる人の肩に触れてください・・・といった具合で、静かにしてはいれらない講義でした。
7日から始まる香港インターナショナルW&Sフェア2013もデブラさんが仕切るワインコンファレンスやセミナーが多いので、私も体力を温存して参加してきます!
賀茂茄子のラザニア仕立て ポルチーニ茸のラグーソース
シャープチェダーチーズ
チリ産サーモンのポワレ シナモンの香る赤ワインのレデュクション
う~ん、これはチリ産サーモンの旨味、良さが出ていなくて、凄く残念でした
北海道産鹿ロース肉のロースト ポワブラードソース、根セロリとトリュフのピュレ添え
パッションフルーツとマンゴーのパブロバ パイナップルとココナッツのシャーベット
(前列左から)
■ウエルカムドリンク コノスル20バレル シャルドネ2012
#1:ラ・カピターナ・カルメネール2012(ビニャ・ラ・ローサ)
女性キャプテンの名を持つワイナリー
新鮮な赤い果実と程よい酸味、チリにとって宝物のようなぶどう品種がカルメネール
#2:ドン・レカ・キュヴェ2008(同上)
2008年VTはここ40年間で一番冷涼な気候、爽快な酸味が魅力
#3:アルト・タハマール2009(ビニャ・マイポ)
マイポはカベルネブレンドで知られていますがタハマールはシラー主体
マイポ川の氾濫を防ぐ石の壁の意
#4:オシオ・ピノ・ノワール2011(コノスル)
コノスルのあるチンバロンゴは霧が濃いエリア(フォギーゾーン)の意味
チリのピノ・ノワールではベスト
#5:トリプルC(サンタ・リタ)
3つのC、カベルネ・フラン、カベルネ・ソーヴィニヨン、カルメネールのブレンド
(後列左から)
#6:ドン・ベルナルダ2010(ルイス・フェリペ・エドワーズ)
エドワーズはチリのなかでも歴史の古い名、若々しく活き活き、ワイルドでハーブのニュアンスも
#7:ワインメーカーズ・リザーブ・カルメネール・ブレンド2009(カルメン)
黒系の果実ブラックベリー、ブラックチェリー、プラムをイメージさせる凝縮感にあふれたワイン
#8:LFE900 シングル・ビンヤード2010(ルイス・フェリペ・エドワーズ)
LFEはオーナーの頭文字、900はワイン畑の標高を表示しているのでは、とデブラさん
#9:カバリーニョ・ロコNo13/別名クレージー・ホース(バルディビエソ)
#10:ボトリティス・セミヨン2011(同上)
#3のビニャ・マイポ『アルト・タハマール2009』と#9のバルディビエソ『カバーリョ・ロコNo13』のボトルがないですね。
アルト・タハマールは下記マックスさんのところに載せてあります。ロコNo13は9月の現地報告バルディビエソのページを覗いてみてください。今回のラストワイン、日本未入荷の『エクラ・ボトリティス・セミヨン2001』と併せて報告してあります。
>>>http://non-solo-vino.blog.so-net.ne.jp/2013-09-22
10月はチリのワインメーカーの来日が続きました。
ディナーに供出された#3ビニャ・マイポ『アルト・タハマール2009』のワインメーカー、マックス・ワインラウブさんとは輸入元のサントリー・ワインインターナルの田中部長とマイポグループのご配慮で、16日にお目にかかることができました。現地で、マックスさんに「和食との相性を是非試して欲しい」と言っていた私の願いを聞き入れてくださった田中部長には大いに感謝です。マックスさんは〝柚子〟がとってもお気に召したようです。
アイコンワインの『アルト・タハマール』は日本未輸入のワインなのですが、マックスさんから貴重なサインボトルをいただきました! 由緒あるマイポの教会をロゴにしているビニャ・マイポについては現地&来日報告をまとめて後日ブログに載せます。
デブラさんがセミナー中、「ハンサムガイのワインメーカー」と言っていたのがコノスルのアドルフォ・フルタードさんです。創立20周年を迎えたコノスルの輸入元スマイルさんの招聘で来日していたアドルフォさんとは24日にお目にかかることができました。
シェ松尾で行われたディナーにも『オシオ2011』が登場。同社のトップレンジ、ピノ・ノワール100%のプレミアムワインです。来年半ば以降にはカベルネ・ソーヴィニヨン100%のアイコンカベルネがリリースされる予定です。彼が手にしているボトルがそうなのですが、まだラベルもメーミングも決まってないそうです、現在ボトル熟成中で、総本数は3000本、日本には何本入荷されるのかなぁ
安いワインというイメージを払拭し、チリのプレミアムワインが注目されはじめています。
ワインズ・オブ・チリのベルナルドさんの決意表明にもあったように、
2014年、チリワインはさらに躍進すると思います!!
ワインとナチュラルライフが満喫できるVina VIK [チリ・アルゼンチン報告]
only one red wine 『VIK』
カチャポアル・ヴァレーのアパルタ地区ミリャウエの地に広がるVina VIK ヴィーニャ・ヴィック
総面積4325haの大自然のなかに、ぶどう畑とモダンなワイナリーとゲストハウスがあります。
2006年に誕生した、このワイナリーのオーナーはノルウェー人でファイナンス業のアレクサンダー・ヴィックさんです。「南米一の場所で世界最高のワインを造りたい!」との思いを実現させるために、2004年に動き出しました。ワイン全般は、仏ボルドーのサン・テミリオン地区の歴史ある『シャトー・パヴィ』の元オーナー、ジャン・ポール・ヴァレットさんの息子パトリック・ヴァレットさんが担当。今回のVIK訪問で、案内役をしてくださったゴンザグ・ドゥ・ランベール副社長は2006年からチームに参画していますが、仏ボルドーのポムロール地区にある『シャトー・ド・サル』がご実家
ぶどう畑は400haあり、ここから造られるのは赤ワイン『VIK』、1アイテムのみ。
使用ぶどうは黒ぶどう5種類で、カベルネ・ソーヴィニヨン(CS)、カルメネール、メルロー、カベルネ・フラン、そしてシラーになります。
フランスではワイン法で、その土地で栽培できるぶどう品種は明確に規定されています。サン・テミリオンではカベルネ・フラン、カベルネ・ソーヴィニヨン、カルメネール、マルベック、メルローですし、ポムロールならメルロー、カベルネ・フラン、カベルネ・ソーヴィニヨン、マルベックになります。
VIKの場合は、ボルドー品種に、ローヌ地方のシラーを少しだけ使っている点がユニーク、フランスを意識しているように感じますが、チリの自由さを生かしたオンリーワンのワインです。
細かい土壌分析を重ね、微気候や畑の向きに合わせてぶどうを植樹、崩積土壌の大きな石があるシラーの畑。北側斜面は日当たりが良いのでカルメネールを植え、南側斜面は涼しいので、カベルネ・ソーヴィニヨンやメルローを植えているとのこと。
ぶどう樹の根元を見ながら、台木について説明するランベールさん
19世紀末、ワイン産地を襲ったぶどう害虫フィロキセラ※の被害にあわなかったチリには自根のぶどう樹が結構残っていますが、VIKでは、万が一を考え、6種類(101-14、3309、R110他)の台木を使用しています。
※一般的なフィロキセラ対策は台木(根の部分)に北米系のぶどう樹を使い、そこに欧州系のぶどう樹を接木
巨大な貯水池とゲストハウスが遠くに見えます
地質年代によって、粘土質、砂質、小石等が主体となる10の異なる土壌があり、標高はワイナリーのある場所が250mで、ぶどう畑は400m
新ワイナリーの白い屋根は特製パネルのエコシステム、電気の供給をまかなっています。
収穫期にぶどうの葉の緑が一面に広がると、ワイナリーの白い屋根が一層際立つそうです。
樽熟成庫等、詳細に作り上げられたワイナリーの模型
樽はフレンチオークだけを使用、樽業者は5社で中心となるのシルヴァンやスガン・モロー
品種、土壌違いを利き分けるワインテイスティング
「南斜面の畑は海からの冷たい風の影響で他のエリアより温度が1.5~2 度低く、収穫時期も10日~15日遅くなります」とチーフ・ワインメーカーのヴァレーホさん
第1フライトは2010と2011をテイスティング
■2010年は現在発売中、瓶詰から1年半経過。CS56%、カルメネール32%、CF5%、メルロー4%、シラー3%のブレンド。樽熟成23ヶ月、Alc14%、口中滑らか、乳酸やヴァニラの要素、バランスの取れたワイン
■2011年は今年の4月に瓶詰したワイン、来年の3月にリリース予定。CS55%、カルメネール29%、CF7%、メルロー5%、シラー4%のブレンドで、樽熟成23ヶ月、Alc14%、深くて濃い紫色、まだまだ若いワイン、黒系果実、ミント、スパイス、木香のニュアンス、ポテンシャルあり
ヴァレーホさんは「毎年、5品種を使い、ベストなブレンドにしてその年の個性を出しています。品種の比率は異なりますが、ワインは同じスタイル、エレガントなスタイルです」と語っていました。
第2フライト
バレルサンプルは後列左から順に7グラス
2012年収穫のワイン。現在樽で熟成中のワインなのですべてバレルサンプル
北斜面と南斜面、土壌違いのカベルネ・ソーヴィニヨン
■CS 北斜面(日照度高い)、粘土質(畑の区画はColchaguilla)
ガーネットカラー、ストロベリーやプラム等の赤・黒系果実、口中での厚み(gras)、上品な酸、まるいタンニン
■CS 南斜面(涼しい)、砂質
濃いバイオレットカラー、フレッシュ感、スマートな酸、ミント、森の下草、舌の上に乾いたタンニン
アルコールに関して、「気候が良いチリのワインは全体的にアルコールは高めです。VIKは大体14%を上回る程度、瓶熟させることで、バランスが取れたワインになるので、アルコールの強いワインという印象はないはずです」とチーフワインメーカーのヴァレーホさん
第3フライト(第2フライトと同ヴィンテージ、樽熟成中のバレルサンプル)
■カベルネ・フラン、北斜面(畑の区画はAlmendro)
深みのあるガーネット、赤・黒系果実、ミネラル感、余韻は長くてソフト、CFを飲んだあと、先のCSに戻るとタンニンの質の違いあり(CFのほうがフェミニンな印象)
■メルロー 南斜面、粘土質(畑の区画はLos Lazos)
濃いガーネット色、香り閉じ気味、果実を噛んだような印象、喉の奥にアルコール由来の甘味と温かさ
■シラー 北斜面、崩積岩土壌(畑の区画はLa Feria)
紫色を含んだ深い色調、黒系果実、旨味、樽由来のヴァニラやココア、スパイス、穏やかな酸味
第4フライト(第2フライトと同ヴィンテージ、樽熟成中のバレルサンプル)
■カルメネール 北斜面、粘土質(畑の区画はMaquehua)
バイオレットカラー、果実の旨味、杉や鉛筆の芯、若干渋みのあるタンニン、酸味豊か、
■カルメネール 南斜面、砂質(畑の区画はLos Lazos)
紫色を含む深い色調、黒系果実、スパイス、樽由来のココア、乳酸風味、凝縮感あり、上品な酸味
北斜面のぶどうにはプラムやダークチェリーのような果実のニュアンスがあり、砂質土壌のワインにはきれいな酸の印象がありました。個人的にはVIKチームが言っている「微少でもブレンドすることで複雑味が出る」というシラーが面白かったです。
チリ渡航前にポール・ポンタリエさんの来日セミナーがあったことをヴァレーホさんにしたところ、「2003年にシャトー・マルゴーで収穫の手伝いをしていました」というタイムリーな返答が。ヴァレーホさんは欧州やアメリカに出向いて、多くの収穫体験をしています。ランベール副社長は販売とマーケテイングの担当、VIKのアジア圏での反応は良いようです(日本未輸入)
2010年ヴィンテージは約1000ケース(12本入り)の少生産
ワンランク上の楽しみがあるVIKのもうひとつの顔
ここからはリゾートに関する話題です。
約2週間のチリ・アルゼンチン滞在で、一番印象的だったのがVina VIKでした。“大自然との共生”を実感したからです!
日本にある施設のなかでそのイメージに近いものを探すなら、以前、伊勢神宮参りの折にお邪魔した、原生林のなかに佇む御宿『The Earth』ではないかと思います。
敷地内に建てられた4部屋だけのゲストハウス。宿泊した部屋は窓全体が透明ガラスになっていて、そこから見えるのは巨大な貯水池と緑豊かな森だけ。贅沢な緑の空間に感動して、まだ陽が昇っていない早朝に目が覚めてしまい、思わずカメラを取り出し、フラッシュなしで撮影したのが上記の画像です。こわいくらの荘厳さでした。
同じ角度から撮影した日の出後の朝霧の風景
ゲストルームの左側にある透明ガラス、この窓の外に貯水池があります
お部屋のドアを開けるとテラス・・・お洒落!
テラスをまっすぐ進むとダイニングルームがあり、そこから見えるアンデス山脈は見事でした!
新ワイナリーはチリの建築家Smiljan Radic スミリアン・ラディックさんが手掛けたそうですが、ここで新情報をひとつ!
ランベール副社長によると、今年の11月(来月です! ) には、ランディックさんが設計した新ホテルが完成するとのこと。20室のなかには、“ジャパニーズ”、“エルメス”等の名のついたお部屋があるそうです。完成すれば、プールや乗馬、アロマテラピー等が楽しめるゴージャスな施設になりますので、ワンランク上のワインツーリズムが満喫できます!
南米旅行のご予定がある方は、こまめなチェックをなさってください。ちなみにVIK はウルグアイやスペイン等にもホテルを所有しています。まずは秀逸なワイン産地チリのVina VIKのゲストハウスをご覧ください。
>>>http://www.vikhotels.com/en/vina-vik-hotel-millahue-chile.html
VIKで英気を養った後、同じカチャポアル・ヴァレーにあるエミリアーナに向かいました!
カチャポアル・ヴァレーのアパルタ地区ミリャウエの地に広がるVina VIK ヴィーニャ・ヴィック
総面積4325haの大自然のなかに、ぶどう畑とモダンなワイナリーとゲストハウスがあります。
2006年に誕生した、このワイナリーのオーナーはノルウェー人でファイナンス業のアレクサンダー・ヴィックさんです。「南米一の場所で世界最高のワインを造りたい!」との思いを実現させるために、2004年に動き出しました。ワイン全般は、仏ボルドーのサン・テミリオン地区の歴史ある『シャトー・パヴィ』の元オーナー、ジャン・ポール・ヴァレットさんの息子パトリック・ヴァレットさんが担当。今回のVIK訪問で、案内役をしてくださったゴンザグ・ドゥ・ランベール副社長は2006年からチームに参画していますが、仏ボルドーのポムロール地区にある『シャトー・ド・サル』がご実家
ぶどう畑は400haあり、ここから造られるのは赤ワイン『VIK』、1アイテムのみ。
使用ぶどうは黒ぶどう5種類で、カベルネ・ソーヴィニヨン(CS)、カルメネール、メルロー、カベルネ・フラン、そしてシラーになります。
フランスではワイン法で、その土地で栽培できるぶどう品種は明確に規定されています。サン・テミリオンではカベルネ・フラン、カベルネ・ソーヴィニヨン、カルメネール、マルベック、メルローですし、ポムロールならメルロー、カベルネ・フラン、カベルネ・ソーヴィニヨン、マルベックになります。
VIKの場合は、ボルドー品種に、ローヌ地方のシラーを少しだけ使っている点がユニーク、フランスを意識しているように感じますが、チリの自由さを生かしたオンリーワンのワインです。
細かい土壌分析を重ね、微気候や畑の向きに合わせてぶどうを植樹、崩積土壌の大きな石があるシラーの畑。北側斜面は日当たりが良いのでカルメネールを植え、南側斜面は涼しいので、カベルネ・ソーヴィニヨンやメルローを植えているとのこと。
ぶどう樹の根元を見ながら、台木について説明するランベールさん
19世紀末、ワイン産地を襲ったぶどう害虫フィロキセラ※の被害にあわなかったチリには自根のぶどう樹が結構残っていますが、VIKでは、万が一を考え、6種類(101-14、3309、R110他)の台木を使用しています。
※一般的なフィロキセラ対策は台木(根の部分)に北米系のぶどう樹を使い、そこに欧州系のぶどう樹を接木
巨大な貯水池とゲストハウスが遠くに見えます
地質年代によって、粘土質、砂質、小石等が主体となる10の異なる土壌があり、標高はワイナリーのある場所が250mで、ぶどう畑は400m
新ワイナリーの白い屋根は特製パネルのエコシステム、電気の供給をまかなっています。
収穫期にぶどうの葉の緑が一面に広がると、ワイナリーの白い屋根が一層際立つそうです。
樽熟成庫等、詳細に作り上げられたワイナリーの模型
樽はフレンチオークだけを使用、樽業者は5社で中心となるのシルヴァンやスガン・モロー
品種、土壌違いを利き分けるワインテイスティング
「南斜面の畑は海からの冷たい風の影響で他のエリアより温度が1.5~2 度低く、収穫時期も10日~15日遅くなります」とチーフ・ワインメーカーのヴァレーホさん
第1フライトは2010と2011をテイスティング
■2010年は現在発売中、瓶詰から1年半経過。CS56%、カルメネール32%、CF5%、メルロー4%、シラー3%のブレンド。樽熟成23ヶ月、Alc14%、口中滑らか、乳酸やヴァニラの要素、バランスの取れたワイン
■2011年は今年の4月に瓶詰したワイン、来年の3月にリリース予定。CS55%、カルメネール29%、CF7%、メルロー5%、シラー4%のブレンドで、樽熟成23ヶ月、Alc14%、深くて濃い紫色、まだまだ若いワイン、黒系果実、ミント、スパイス、木香のニュアンス、ポテンシャルあり
ヴァレーホさんは「毎年、5品種を使い、ベストなブレンドにしてその年の個性を出しています。品種の比率は異なりますが、ワインは同じスタイル、エレガントなスタイルです」と語っていました。
第2フライト
バレルサンプルは後列左から順に7グラス
2012年収穫のワイン。現在樽で熟成中のワインなのですべてバレルサンプル
北斜面と南斜面、土壌違いのカベルネ・ソーヴィニヨン
■CS 北斜面(日照度高い)、粘土質(畑の区画はColchaguilla)
ガーネットカラー、ストロベリーやプラム等の赤・黒系果実、口中での厚み(gras)、上品な酸、まるいタンニン
■CS 南斜面(涼しい)、砂質
濃いバイオレットカラー、フレッシュ感、スマートな酸、ミント、森の下草、舌の上に乾いたタンニン
アルコールに関して、「気候が良いチリのワインは全体的にアルコールは高めです。VIKは大体14%を上回る程度、瓶熟させることで、バランスが取れたワインになるので、アルコールの強いワインという印象はないはずです」とチーフワインメーカーのヴァレーホさん
第3フライト(第2フライトと同ヴィンテージ、樽熟成中のバレルサンプル)
■カベルネ・フラン、北斜面(畑の区画はAlmendro)
深みのあるガーネット、赤・黒系果実、ミネラル感、余韻は長くてソフト、CFを飲んだあと、先のCSに戻るとタンニンの質の違いあり(CFのほうがフェミニンな印象)
■メルロー 南斜面、粘土質(畑の区画はLos Lazos)
濃いガーネット色、香り閉じ気味、果実を噛んだような印象、喉の奥にアルコール由来の甘味と温かさ
■シラー 北斜面、崩積岩土壌(畑の区画はLa Feria)
紫色を含んだ深い色調、黒系果実、旨味、樽由来のヴァニラやココア、スパイス、穏やかな酸味
第4フライト(第2フライトと同ヴィンテージ、樽熟成中のバレルサンプル)
■カルメネール 北斜面、粘土質(畑の区画はMaquehua)
バイオレットカラー、果実の旨味、杉や鉛筆の芯、若干渋みのあるタンニン、酸味豊か、
■カルメネール 南斜面、砂質(畑の区画はLos Lazos)
紫色を含む深い色調、黒系果実、スパイス、樽由来のココア、乳酸風味、凝縮感あり、上品な酸味
北斜面のぶどうにはプラムやダークチェリーのような果実のニュアンスがあり、砂質土壌のワインにはきれいな酸の印象がありました。個人的にはVIKチームが言っている「微少でもブレンドすることで複雑味が出る」というシラーが面白かったです。
チリ渡航前にポール・ポンタリエさんの来日セミナーがあったことをヴァレーホさんにしたところ、「2003年にシャトー・マルゴーで収穫の手伝いをしていました」というタイムリーな返答が。ヴァレーホさんは欧州やアメリカに出向いて、多くの収穫体験をしています。ランベール副社長は販売とマーケテイングの担当、VIKのアジア圏での反応は良いようです(日本未輸入)
2010年ヴィンテージは約1000ケース(12本入り)の少生産
ワンランク上の楽しみがあるVIKのもうひとつの顔
ここからはリゾートに関する話題です。
約2週間のチリ・アルゼンチン滞在で、一番印象的だったのがVina VIKでした。“大自然との共生”を実感したからです!
日本にある施設のなかでそのイメージに近いものを探すなら、以前、伊勢神宮参りの折にお邪魔した、原生林のなかに佇む御宿『The Earth』ではないかと思います。
敷地内に建てられた4部屋だけのゲストハウス。宿泊した部屋は窓全体が透明ガラスになっていて、そこから見えるのは巨大な貯水池と緑豊かな森だけ。贅沢な緑の空間に感動して、まだ陽が昇っていない早朝に目が覚めてしまい、思わずカメラを取り出し、フラッシュなしで撮影したのが上記の画像です。こわいくらの荘厳さでした。
同じ角度から撮影した日の出後の朝霧の風景
ゲストルームの左側にある透明ガラス、この窓の外に貯水池があります
お部屋のドアを開けるとテラス・・・お洒落!
テラスをまっすぐ進むとダイニングルームがあり、そこから見えるアンデス山脈は見事でした!
新ワイナリーはチリの建築家Smiljan Radic スミリアン・ラディックさんが手掛けたそうですが、ここで新情報をひとつ!
ランベール副社長によると、今年の11月(来月です! ) には、ランディックさんが設計した新ホテルが完成するとのこと。20室のなかには、“ジャパニーズ”、“エルメス”等の名のついたお部屋があるそうです。完成すれば、プールや乗馬、アロマテラピー等が楽しめるゴージャスな施設になりますので、ワンランク上のワインツーリズムが満喫できます!
南米旅行のご予定がある方は、こまめなチェックをなさってください。ちなみにVIK はウルグアイやスペイン等にもホテルを所有しています。まずは秀逸なワイン産地チリのVina VIKのゲストハウスをご覧ください。
>>>http://www.vikhotels.com/en/vina-vik-hotel-millahue-chile.html
VIKで英気を養った後、同じカチャポアル・ヴァレーにあるエミリアーナに向かいました!
タグ:Vina VIK
チリ公式訪問中のPrincess Akiko of Mikasaをお迎えした『Viu Manent』 [チリ・アルゼンチン報告]
9月4日はコノスルを朝9時に出発し、右手にアンデス山脈を見ながら、コルチャグア・ヴァレーにあるViu Manent ヴューマネントに向かいました。ここでも国旗がお出迎えしてくれました。
国旗といえば、実は私がお訪ねした翌週の11日に、チリを公式訪問中だったPrincess Akiko of Mikasa(彬子女王)がヴューマネントで、施設見学やランチを楽しまれたようです。日本を発つ前に訪問情報は聞いていたので、4日にお邪魔した折、三代目のホセ・ミゲル・ヴュー マネージングディレクターに「おめでとうございます」とごあいさつ。「とても光栄なことです」とおっしゃっていました! 彬子女王Viu Manent訪問のニュースはチリのサイトでも紹介されていますのでリンクしておきます。東日本大震災でのチリ側からの支援に対する感謝と両国の友好関係を強化する目的だったようですね。http://www.sommelier.cl/?p=1665
三代目が活躍するヴューマネント
1935年創業から始まる『ヴューマネント』の沿革
スペインからの移民だった祖父はワインを買い付け、ボトリングして売っていましたが、1966年に現在のワイナリーがある『サン・カルロス』の畑と大農園主の館を入手して念願のワイナリーを興しワイン造りを開始します。
左からコルチャグア・ヴァレーにある3つの畑
■サン・カルロス(1966年購入)は平坦な地形の2つの川に囲まれたエリア、粘土、砂質、堆積土壌。カベルネ・ソーヴィニヨン(CS)、マルベック、メルロー、シラー、SB、CH、ヴィニエ、セミヨン
■ラ・キャピラ(1992年購入)は緩やかな斜面、ライムストーンでミネラル豊かな土壌。マルベック、CS、メルロー、カルメネール
■エル・オリバール(1999年購入)はヒルサイド、ミネラルを含む小石&粘土質のもろい土壌。メルロー、マルベック、カベルネ・フラン、プティ・ヴェルド。2000年からグルナッシュ、テンプラニーリョなども植樹
ワインツーリズム用の四輪馬車で園内のぶどう畑を視察
サン・カルロスには樹齢100年のマルベックも
ワインセラーの両サイドにはカベルネ・ソーヴィニヨン
今年から導入したというたまご型のタンク!
ビオディナミの生産者の施設でよく見かける形ですが、同ワイナリーはビオの生産者というわけではなく、マセレーションやワインの循環が緩やかであり、たまごが生命の源であること等が理由で使っているようです。
ステンレスタンクは10年くらい前から導入
1700樽が並んだ壮観な貯蔵庫。全体の90%がフレンチオークで、現在9~10社の樽を使っています。メインの樽業者はヴィカールやシルヴァン。残り10%はアメリカンオークを使用。「2年前から、300Lの樽を使ってバレルトライアルを行っている」とエノログのホアンさん
1993年にチリで初めてマルベックをリリース
ホセオーナーとテイスティング、気になったワインはマルベックでした!
ヴューマネントは1993年、チリで初めて、マルベックの品種名ワインをリリースしたワイナリーであり、マルベックに関して特筆できることは60年~80年、100年までの古樹があることです。
■左から3本目(2008年/このヴィンテージだけCSを6%ブレンド)、4本目(2009年)、5本目(2010年)の3本はサン・カルロス畑の区画4、5、6の樹齢80年のマルベックを使用した『Single Vineyard Malbec』
2008年は若干ブラウンを含む色調、酸味とタンニンとアルコールのバランスが良く、ベリー系果実、腐葉土、タバコ、甘草、スパイス等、複雑味があるところが魅力。2009年は暖かいヴィンテージに由来するふくらみがあり、タンニンの印象もなめらか。2010年はまだ若いワインで、ヴァニラやココア、タバコやスパイス、ミネラルも感じます。3ヴィンテージともに個性があり、それぞれ調味料を工夫して、料理との相性を考えたくなる楽しさがありました。
■左から6本目の『ViBo2008』は同ワイナリーのアルゼンチンプロジェクトのワイン、2007年が初リリースなので、2008年は2度目のヴィンテージ。アンデス山脈を越えたアルゼンチンのウコ・ヴァレーの2区画のマルベックをブレンド、約1000C/S(12本入)の少生産。アイコンワインでボトルは重量感のあるタイプ。環境エコ対策に関しては、他のレンジでボトルの軽量化に取り込んでいるようです。
紫を含む深みのある色調で、良く熟した黒系果実、熟した種に由来する丸いタンニン、ボディがあり、若干青いハーブのニュアンスを感じました。パワー十分(Alc15.4 %)、料理との相性では、肉類がイメージできるガッツリ系です
レストラン『RAYUELA』で
オーナーおすすめのタルタル
歯ごたえの良いシュリンプ、塩加減もしっかりしていたので、赤にもよく合いました
ひとり分の量としては多めでしたが、味付けが良かったのでほぼ完食できたラム!
オーナーが用意してくださったのが『マルベック レセルバ1997』
十数年経過したチリのマルベックは、果実の風味があり、甘草やスパイスのニュアンスも感じました。ワインに溶け込んだタンニンも心地よく、思わず笑顔に。酸の余韻もありました。
同ワイナリーが手掛けるチリのマルベックと、アルゼンチンプロジェクトのマルベックの比較はとても面白い体験で、マルベックに対する興味がさらに膨らみました。チリのマルベックには複雑味が、アルゼンチンのマルベックには果実味とアルコールの豊かを感じました。現在ヴューマネントの輸出相手国は45か国あり、日本ではコルドンヴェールが輸入元とのこと。ヴューマネントの日本でのラインアップを見てみたいと思いました。
この日はこの後、カチャポアルヴァレーのVina Vikに向かいました。
タグ:Viu Manent
20周年を迎えたCono Surとチリのプレミアムワインの先駆者Montes [チリ・アルゼンチン報告]
サンチャゴから南に150km、コルチャグア・ヴァレーにあるコノスルでは国旗がお出迎え!
一昨日、26日刊の産経EXワインのこころでCono Surを取り上げているので、2日目の記事は訪問順を午前・午後入れ替えてまとめます。
ワイナリーからアンデス山脈がよく見えます。
コノスルのトレードマークは“自転車”、畑の途中にも大きな自転車のオブジェがありました。
自転車はぶどう畑で働く農夫たちのシンボル、足代わりになっていますし、取材陣も自転車で敷地内を走り回ることが多いようですが・・・私はワインメーキングマネージャーマティアス・リオスさんが運転する車に乗せていただき、移動しました。重くてサドルが高く、脚の自由が効かない▽型は乗りこなせません。女性用電動アシスト自転車を1台用意しておいてくださると嬉しいなぁ
300haあるチンバロンゴの畑の150haはオーガニックの認証を受けており、コノスルは南米で一番最初にISO9001とISO14001を取得しています。また『サンタ・エリサ』畑のピノ・ノワールは1986年に植樹された古樹であり、同ワイナリーのピノのルーツと言えます。
移動の途中、植物を割いて、ひも状にしている作業員を発見
剪定作業等で、ひも代わりに使っているのが、先程の作業員が作っていたひも(植物名をピタと言っていたような)。10年前まではプラスティック製のひもを使っていたそうですが、今では環境を考え、自然に戻る植物に切り替えています。
騒々しい鳴き声の主は、畑の中のギース(ガチョウたち)でした。飼育小屋には赤ちゃんグースもいるので、総勢1000匹程度いるとのこと
ぶどう畑の樹に包帯が巻かれているような・・・
リオスさんの説明によると、この包帯はメキシコ原産の害虫ブリトー対策だそうです。ブリトーは地中に住むベジタリアンの虫で、春先になると出てきてぶどうの芽や新梢を食べる由、それで台紙にニンニクと糊を混ぜ、樹に貼り付けます。その結果、地中からはい上がってきたブリトーはニンニクの臭いに耐えられず退散、土中に戻りますが、グースたちもブリトーを食べてくれるので、健全な畑造りに貢献しているわけです。
ぶどうの搾りかすやミルクと砂糖と動物のフンを混ぜて発酵させて作ったオリジナルコンポスト
黒い袋の中はコンポストで、使い方はすぐ後に見えるコンクリート製の水槽に入れてティーバックの要領で成分を抽出させ、それを灌漑パイプを通して畑に撒くそうです。ぶどう畑のオーガニック栄養ドリンクです。
醸造所の全景
テイスティングはまず泡ものから。2本ともビオビオ・ヴァレーにあるキトラルマン・エステイトのぶどうを使用。ブリュットは香り華やか、青リンゴや白い花を連想させるフレッシュさがあります。フレンチオーク(新樽15%使用)とステンレスタンクで発酵させたワインをブレンドしてタンクで二次発酵させています。ロゼはピノ・ノワール100%、発酵はステンレスタンクのみ、爽やかさが特徴。
新情報としては、冷涼な産地として知られているカサブランカ・ヴァレ-のシャルドネを使い、シャンパンと同じ瓶内二次発酵によるブラン・ド・ブランを仕込中で、ドザージュ量をどの程度にするか、これは状態を見て最終決断するとのこと。従来のシャルマ(タンク内)製法と異なる、本格的な泡ものの登場はとて楽しみです。
2003年に初リリースしたフラッグシップワイン『オシオ』(画像右)、ぶどうはカサブランカ・ヴァレー(エル・トリアングロ)85%とサンアントニオ・ヴァレー(カンポリンド)15%。フレンチオーク100%で12カ月熟成。ストラクチュアのしっかりしたワイン。オシオの前に5アイテムのピノを試飲したのですが、オシオの香りとは明らかに異なっていました。これについてリオスさんに質問したところ、「テロワールの違い」と断言。オシオについては再度テイスティングの機会を持ちたいワインだと思いました。
現地では24アイテムを試飲、3脚のグラスで次々入れ替える流れだったため、グラス画像、全ボトルの画像は無しです、sorry~
ディナーは家庭でも作れるカジュアルスタイル、モッツァレラチーズが素直な味わいで美味。
洋梨の赤ワイン煮に『20Barrels Syrah2011』を合わせて
シラーにはプラムや黒系果実、ビターチョコのニュアンスもあるので、チョコ系のデザートでも面白いかも
コノスルの輸入元スマイルでは、単一ぶどう品種を最も適した単一区画で造りだした『シングル・ヴィンヤード』シリーズを新発売しています。白ぶどうはシャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、リースリングで、黒ぶどうはカベルネ・ソーヴィニヨン、ピノ・ノワール、メルロー、カルメネール、シラーの計8アイテム、その日の気分に合わせて楽しみながら選べるアイテムだと思います。
10月の半ばにはチーフワインメーカーのアドルフォ・フルタードさんが来日して、シングル・ヴィンヤードのワインについてじっくり解説してくださるようなので、それも楽しみです。
(Continue) 『Montes Alpha M』とユニークな『Montes Folly』
泡ものだけでないValdiviesoと優れた泡ものも造るCasa Silva [チリ・アルゼンチン報告]
リマリ・ヴァレーからクリコ・ヴァレーまで
出典:prochile
チリは南北4300km、東西の幅が177kmという縦長の国。北にはアタカマ砂漠、南には南氷洋、東にはアンデス山脈、西には太平洋があります。9月2日から13日迄の12日間の行動範囲は、チリでは最北がLimari リマリ・ヴァレー、最南はCuricoクリコ・ヴァレーでした。赤色が首都サンチャゴ、産地については上記の地図を参考にしていただけると嬉しいです。
太平洋に近いリマリ・ヴァレーは今人気のワイン産地なのですが、周囲にはサボテンが群生していました。自然のままのサボテンの花を見たのは初めてです。ここからさらに北上すればアタカマ砂漠になります。
初日はバルディビエソのスティルワイン&スパークリングワイン
Brandaboutのステファンさんの運転で、クリコ・ヴァレーにある『Valdiviesoバルディビエソ』に。道路は内陸部の暖気の上昇に伴い、太平洋の冷たい空気が引き寄せられて発生した朝霧に包まれていました。
味わい&品質面でおすすめのエクストラ・ブリュット
今回の取材では泡ものチェックが1つの柱だったので、初日から伝統あるスパークリング生産者の泡ものと出会えて光栄でした。同ワイナリーは1879年創業、南アメリカで最初にスパークリングを造っています。画像の4アイテムはすべて輸入元モトックスが扱っていますが、最右の『ブラン・ド・ブラン(シャルドネ100%)』と右から2本目の『エクストラ・ブリュット(シャルドネ60%、ピノ・ノワール40%)』はシャンパンと同じ瓶内二次発酵。特にエクストラ・ブリュットの口中での泡の溶けかたはとてもきれいで、食事との守備範囲も広いアイテム、日本での小売価格1500円(税別)は最大の魅力です。
哲学は“旧世界のエレガンスとフィネスを備えた新世界ワイン”
輸出相手国は60カ国以上、1位英国、2位オランダに続き、第3位は日本。「スパークリングワインのブリュットやエクストラ・ブリュットが人気で、日本人はワインの品質を十分に理解している」とベンジャミン輸出マネージャー。ちなみに4位以下はドイツ、ベネズエラ、中国、ブラジル、フィンランド、韓国と続きます。
白ぶどうはソーヴィニヨン・ブランSB、シャルドネCH、セミヨン、黒ぶどうはカベルネ・ソーヴィニヨンCS、カベルネ・フランCF、メルローME、ピノ・ノワールPN、カリニャン、ムールヴェードル、シラー、マルベック、そしてカルメネール等を栽培しており、5年ほど前からローヌ系品種ルーサンヌ、マルサンウ、ヴィオニエも手掛けててるようです。使用樽についてはブルゴーニュのトヌリエはフランソワ・フレールを中心にした6~8社、ボルドーはタランソーを含む4~5社とのことでした。
試飲したワインは先の泡ものを含む16種類
同ワイナリーの個性が際立つワインと言えば、画像右から2本目の『Caballo Loco#14 / カバンリョ・ロコ』になります。これはボルドー品種のCS、カルメネール、マルベック、ME、CFの5品種をブレンドしたタイプで、ソレラシステム。1990年代初めから造り始めたもので、異なる収穫年、異なる品種、異なる地域のワインをブレンドして、ワインの無限のエネルギーを表現している由。ワイン造りから言えば正当ではないので、このワインの別名は『クレージーホース』、叫んでいるかのような馬のラベルが印象的です。
Loco#1が初登場したのが1995年。現行の5品種のスタイルになったのがLoco#8 (#7のワイン50%+2003年ヴィンテージ50% ) からで、このように前年までのワインをすべてブレンドしたものと最新ヴィンテージをそれぞれ50%ずつ加えたソレラシステムになっています。Caballo Locoはモトックス扱いで4400円(税別)、ちなみに最新のLoco#14は、2009年産50%+#13が50%の比率です。チリの他のワイナリーでは生産していない独自のワインスタイル、バルディビエソならではの個性が光っています。
左からアジア・欧州担当輸出マネージャーのベンジャミン・フォラステさん、エノロゴのポンスさん(手にしているワインがカバンリョ・ロコ)、シニアワインメーカーのハロルド・ピンターさん。ハロルドさんは訪問後即あいさつメールをくださった気配り名人です。
クイックランチなので手軽に食べられるスタイルでした
クリコ・ヴァレーのセミヨン100%から造られる『エクラ ボトリティスセミヨン2011』は残糖100g/Lのスイートワイン。秋の朝霧でぶどうに貴腐菌(ボトリティス)がついて甘露なワインになりました。ピーチやアプリコット、白い花のイメージ、酸もきれい。日本未入荷なのが残念!
実は試飲したワインのなかで一番気になったのは、画像左から4本目の『シングルヴィンヤードマルベック2010』でした。まず、「マルベックはアルゼンチン」との思いに疑問が生じました。バルディビエソのマルベックを試飲して、「チリのマルベック、いいじゃない」との思いを強くしました。果実味だけでなく、スパイシーさもあり、非常に興味惹かれたのです。このマルベックにはミント風味、黒胡椒、土っぽいニュアンスがあり、思わず、「うなぎのかば焼きに合いますよ」と言ってしまったほどです。この初マルベック体験はチリでの新たな探究ポイントになりました。
出典:prochile
チリは南北4300km、東西の幅が177kmという縦長の国。北にはアタカマ砂漠、南には南氷洋、東にはアンデス山脈、西には太平洋があります。9月2日から13日迄の12日間の行動範囲は、チリでは最北がLimari リマリ・ヴァレー、最南はCuricoクリコ・ヴァレーでした。赤色が首都サンチャゴ、産地については上記の地図を参考にしていただけると嬉しいです。
太平洋に近いリマリ・ヴァレーは今人気のワイン産地なのですが、周囲にはサボテンが群生していました。自然のままのサボテンの花を見たのは初めてです。ここからさらに北上すればアタカマ砂漠になります。
初日はバルディビエソのスティルワイン&スパークリングワイン
Brandaboutのステファンさんの運転で、クリコ・ヴァレーにある『Valdiviesoバルディビエソ』に。道路は内陸部の暖気の上昇に伴い、太平洋の冷たい空気が引き寄せられて発生した朝霧に包まれていました。
味わい&品質面でおすすめのエクストラ・ブリュット
今回の取材では泡ものチェックが1つの柱だったので、初日から伝統あるスパークリング生産者の泡ものと出会えて光栄でした。同ワイナリーは1879年創業、南アメリカで最初にスパークリングを造っています。画像の4アイテムはすべて輸入元モトックスが扱っていますが、最右の『ブラン・ド・ブラン(シャルドネ100%)』と右から2本目の『エクストラ・ブリュット(シャルドネ60%、ピノ・ノワール40%)』はシャンパンと同じ瓶内二次発酵。特にエクストラ・ブリュットの口中での泡の溶けかたはとてもきれいで、食事との守備範囲も広いアイテム、日本での小売価格1500円(税別)は最大の魅力です。
哲学は“旧世界のエレガンスとフィネスを備えた新世界ワイン”
輸出相手国は60カ国以上、1位英国、2位オランダに続き、第3位は日本。「スパークリングワインのブリュットやエクストラ・ブリュットが人気で、日本人はワインの品質を十分に理解している」とベンジャミン輸出マネージャー。ちなみに4位以下はドイツ、ベネズエラ、中国、ブラジル、フィンランド、韓国と続きます。
白ぶどうはソーヴィニヨン・ブランSB、シャルドネCH、セミヨン、黒ぶどうはカベルネ・ソーヴィニヨンCS、カベルネ・フランCF、メルローME、ピノ・ノワールPN、カリニャン、ムールヴェードル、シラー、マルベック、そしてカルメネール等を栽培しており、5年ほど前からローヌ系品種ルーサンヌ、マルサンウ、ヴィオニエも手掛けててるようです。使用樽についてはブルゴーニュのトヌリエはフランソワ・フレールを中心にした6~8社、ボルドーはタランソーを含む4~5社とのことでした。
試飲したワインは先の泡ものを含む16種類
同ワイナリーの個性が際立つワインと言えば、画像右から2本目の『Caballo Loco#14 / カバンリョ・ロコ』になります。これはボルドー品種のCS、カルメネール、マルベック、ME、CFの5品種をブレンドしたタイプで、ソレラシステム。1990年代初めから造り始めたもので、異なる収穫年、異なる品種、異なる地域のワインをブレンドして、ワインの無限のエネルギーを表現している由。ワイン造りから言えば正当ではないので、このワインの別名は『クレージーホース』、叫んでいるかのような馬のラベルが印象的です。
Loco#1が初登場したのが1995年。現行の5品種のスタイルになったのがLoco#8 (#7のワイン50%+2003年ヴィンテージ50% ) からで、このように前年までのワインをすべてブレンドしたものと最新ヴィンテージをそれぞれ50%ずつ加えたソレラシステムになっています。Caballo Locoはモトックス扱いで4400円(税別)、ちなみに最新のLoco#14は、2009年産50%+#13が50%の比率です。チリの他のワイナリーでは生産していない独自のワインスタイル、バルディビエソならではの個性が光っています。
左からアジア・欧州担当輸出マネージャーのベンジャミン・フォラステさん、エノロゴのポンスさん(手にしているワインがカバンリョ・ロコ)、シニアワインメーカーのハロルド・ピンターさん。ハロルドさんは訪問後即あいさつメールをくださった気配り名人です。
クイックランチなので手軽に食べられるスタイルでした
クリコ・ヴァレーのセミヨン100%から造られる『エクラ ボトリティスセミヨン2011』は残糖100g/Lのスイートワイン。秋の朝霧でぶどうに貴腐菌(ボトリティス)がついて甘露なワインになりました。ピーチやアプリコット、白い花のイメージ、酸もきれい。日本未入荷なのが残念!
実は試飲したワインのなかで一番気になったのは、画像左から4本目の『シングルヴィンヤードマルベック2010』でした。まず、「マルベックはアルゼンチン」との思いに疑問が生じました。バルディビエソのマルベックを試飲して、「チリのマルベック、いいじゃない」との思いを強くしました。果実味だけでなく、スパイシーさもあり、非常に興味惹かれたのです。このマルベックにはミント風味、黒胡椒、土っぽいニュアンスがあり、思わず、「うなぎのかば焼きに合いますよ」と言ってしまったほどです。この初マルベック体験はチリでの新たな探究ポイントになりました。
(Continue) Casa Silvaの隠れた名品『Fervor』も!
チリ・アルゼンチンリポートはチリ独立記念日と関係が深い『サンタ・リタ』から [チリ・アルゼンチン報告]
アルゼンチンからチリに戻るLan航空からキャッチした雄大なアンデス山脈
LinkedInつながりで、チリのBrandabout広報マネージャーのスザンナ・ゴンザレスさんから、チリ・アルゼンチン取材のお誘いがきたのが今年1月、上半期は予定びっしりだったので、「9月以降で」ということで話を進め、8月31日出発、9月15日帰国というスケジュールで、現地に行ってきました。
※現地リポートはブログのカテゴリーチリ・アルゼンチンをクリックしていただけば連続してご覧いただけます
アンデスの荘厳美はカメラのレンズを通してではなく、実際に見るのが最高!
Brandaboutは過去にはヴィノテーク誌や酒販ニュース、ワイン王国等の媒体を招待していますし、トゥールダルジャンの谷宣英ソムリエも昨年参加しています。
今回の取材で私のもとに「最終予定表」が届いたのは渡航1週間前でした。
デルタ航空の欠航から始まった南米取材
8月31日(土)は成田まで順調な動きで心身快調、チェックインカウンターへ。あらら~なんと年に1回あるかないかという欠航騒ぎ。急遽、別の便に振り替える羽目に。結果、本来はアトランタ経由(フライトとトランジットで約30時間)だった予定を、ミネアポリス(ミネソタ州!?)とアトランタの2回のトランジットということで決着。冒頭から30時間以上の長旅になりましたが、アトランタで同行者と合流、サンチャゴに向かいました。
9月1日(日)8時過ぎに無事サンチャゴに到着・・・ムムム、空気がよどんでいるかも。交通渋滞に加え、スモッグ! この日は長旅を疲れを取るため爆睡 (-.-)zzZZ
明けて9月2日(月)、この日からチリのワイナリー訪問開始・・・その前に!
産経EXの【ワインのこころ】との関連で、今回は訪問9日目/9月10日(火)の『サンタ・リタ』から始めます。ちなみに18日は独立記念日でしたが、Brandaboutのスザンナさんによると、今週は独立記念日週間とのことで、それが23日まで続くそうです。
(Continue) Santa Ritaのワインとお洒落なゲストハウス
タグ:サンタ・リタ Santa Rita
9月18日はチリの独立記念日! [チリ・アルゼンチン報告]
8月31日に日本を発ち、9月15日(昨日)帰還しました!
久々の長丁場、訪問先は南米のチリとアルゼンチンです。ワイン業界に参入して25年になりますが、南米だけは伺うチャンスがなかっただけに興味津々の取材でした。
出発前から、現地の電波状況があまりよくなく、wifiのキャッチも難しそうとは聞いていましたが、これはほぼ予想通りで、9月前半のブログは1つしかアップできておりません、sorry~
現地では乾燥した大地のホコリに私のやわな喉が直撃され、大変でしたが、帰国後、台風18号の湿気のおかげで難なく回復しております。ご心配をおかけしました m(_ _)m
9月後半は実だくさんの南米情報を少しずつアップしていきます。
2週間の滞在中、ランチやディナーはワイナリーやゲストハウスでいただきましたが、毎回あいさつ代わりに出てきたのが『エンパナーダ』で、これは具入りのミートパイです。
画像のエンパナーダはアルゼンチンのNortonでいただいたものですが、このレストランでの食事はとても美味でした。ちなみにチリでいただいたエンパナーダのベスト1は・・・Santa Ritaでした!
チリの独立記念日は9月18日!
今週は独立記念日週間ですが、先週末くらいから、皆さん、とても浮かれていましたよ。
至るところに国旗が掲揚されていましたが、画像は風車の国旗!
記念日にはたくさんのエンパナーダを食べて、歌って、踊って、だそうです。
言わずもがな、お肉大好きなお国柄、アサド(バーベキュー)は欠かせません!
今回のチリ訪問にあたり、フレンドリーなPatricio Torres駐日チリ大使が教えてくださったのが、シーフードレストランの『Aqui Esta Coco』、『地球の歩き方』にも出ていない人気のお店なので、チリ訪問予定の方は記録なさっておいてください。価格もリーズナブルで、グラスシャンパンがあったのが嬉しかったです。銘柄はポル・ロジェ、もちろん飲みました!
久々の長丁場、訪問先は南米のチリとアルゼンチンです。ワイン業界に参入して25年になりますが、南米だけは伺うチャンスがなかっただけに興味津々の取材でした。
出発前から、現地の電波状況があまりよくなく、wifiのキャッチも難しそうとは聞いていましたが、これはほぼ予想通りで、9月前半のブログは1つしかアップできておりません、sorry~
現地では乾燥した大地のホコリに私のやわな喉が直撃され、大変でしたが、帰国後、台風18号の湿気のおかげで難なく回復しております。ご心配をおかけしました m(_ _)m
9月後半は実だくさんの南米情報を少しずつアップしていきます。
2週間の滞在中、ランチやディナーはワイナリーやゲストハウスでいただきましたが、毎回あいさつ代わりに出てきたのが『エンパナーダ』で、これは具入りのミートパイです。
画像のエンパナーダはアルゼンチンのNortonでいただいたものですが、このレストランでの食事はとても美味でした。ちなみにチリでいただいたエンパナーダのベスト1は・・・Santa Ritaでした!
チリの独立記念日は9月18日!
今週は独立記念日週間ですが、先週末くらいから、皆さん、とても浮かれていましたよ。
至るところに国旗が掲揚されていましたが、画像は風車の国旗!
記念日にはたくさんのエンパナーダを食べて、歌って、踊って、だそうです。
言わずもがな、お肉大好きなお国柄、アサド(バーベキュー)は欠かせません!
今回のチリ訪問にあたり、フレンドリーなPatricio Torres駐日チリ大使が教えてくださったのが、シーフードレストランの『Aqui Esta Coco』、『地球の歩き方』にも出ていない人気のお店なので、チリ訪問予定の方は記録なさっておいてください。価格もリーズナブルで、グラスシャンパンがあったのが嬉しかったです。銘柄はポル・ロジェ、もちろん飲みました!