チリ・アルゼンチンリポートはチリ独立記念日と関係が深い『サンタ・リタ』から [チリ・アルゼンチン報告]

アルゼンチンからチリに戻るLan航空からキャッチした雄大なアンデス山脈
LinkedInつながりで、チリのBrandabout広報マネージャーのスザンナ・ゴンザレスさんから、チリ・アルゼンチン取材のお誘いがきたのが今年1月、上半期は予定びっしりだったので、「9月以降で」ということで話を進め、8月31日出発、9月15日帰国というスケジュールで、現地に行ってきました。
※現地リポートはブログのカテゴリーチリ・アルゼンチンをクリックしていただけば連続してご覧いただけます

アンデスの荘厳美はカメラのレンズを通してではなく、実際に見るのが最高!
Brandaboutは過去にはヴィノテーク誌や酒販ニュース、ワイン王国等の媒体を招待していますし、トゥールダルジャンの谷宣英ソムリエも昨年参加しています。
今回の取材で私のもとに「最終予定表」が届いたのは渡航1週間前でした。
デルタ航空の欠航から始まった南米取材

8月31日(土)は成田まで順調な動きで心身快調、チェックインカウンターへ。あらら~なんと年に1回あるかないかという欠航騒ぎ。急遽、別の便に振り替える羽目に。結果、本来はアトランタ経由(フライトとトランジットで約30時間)だった予定を、ミネアポリス(ミネソタ州!?)とアトランタの2回のトランジットということで決着。冒頭から30時間以上の長旅になりましたが、アトランタで同行者と合流、サンチャゴに向かいました。
9月1日(日)8時過ぎに無事サンチャゴに到着・・・ムムム、空気がよどんでいるかも。交通渋滞に加え、スモッグ! この日は長旅を疲れを取るため爆睡 (-.-)zzZZ
明けて9月2日(月)、この日からチリのワイナリー訪問開始・・・その前に!
産経EXの【ワインのこころ】との関連で、今回は訪問9日目/9月10日(火)の『サンタ・リタ』から始めます。ちなみに18日は独立記念日でしたが、Brandaboutのスザンナさんによると、今週は独立記念日週間とのことで、それが23日まで続くそうです。
マイポ・ヴァレー アルト・ハウエルにある『サンタ・リタ』
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さて、9日目はアルゼンチンのメンドーサからチリのサンチャゴに戻り、その足でマイポ・ヴァレー アルト・ハウエルにある『サンタ・リタ』へ。現在サンタ・リタはクラログループの傘下です。
雰囲気あるレストランの壁には、ベルナルド・オヒギンス将軍と120名の兵をかくまった当時の館の女主人パウラ・ハラケマーダ(Paula Jaraquemada)の肖像画も飾られていました。クラログループは1991年12月、サンタ・リタの創設者ドミンゴ・フェルナンデス・コンチャの屋敷と農園、教会、公園、18世紀にマダム・パウラが所有していた館を買い取っています。
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チリのサーモンは有名、ライトで美味。
コリアンダーを使った緑のソースとの相性はナイスでした。
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私は牛肉を注文しましたが、ひとり分がこの量!
チリの女性はしっかり召し上がりますね!
『カルメン』のヘッドワインメーカー セバスチャン・ラベさんとクイックテイスティング
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ミュージアムの見学をやめ、カルメン(クラログループ傘下)で5アイテムを試飲
お相手はNZ・リンカーン大学で栽培と醸造学を学んだセバスチャン・ラベさん
左から2本目の『Gold Reserve 2009』はチリのEpicuro誌で30あまりエントリーされたワインのなかから第1位(97点)に選ばれたアイテムなので、セバスチャンさんにとっては自慢のワイン。マイポ・ヴァレーの特徴をいかしたカベルネ・ソーヴィニヨン100%のワインで、黒系果実、シダー、グラファイト(黒鉛)、甘草等、様々な要素を感じさせる複雑さがあり、バランスの取れた上質な味わいでした。日本で飲むカルメンは「安価なだけのワイン」というイメージだっただけに、その違いに驚きました! カルメンは1850年創業の歴史あるワイナリーであり、セバスチャンさんもチリワインの変化を語っていました。同社自体も大きく変化している訳です。
館のお庭でワインメーカーのマリアさんとテイスティング

ワインメーカー兼国際PR・広報担当のマリア・セシリア・ピノ・バルデスさん
5児のママで、1時間かけて通勤しているそうですが、チリは女性のワインメーカーが多いです。
余談ですが、昨日(19日)メールでマリアさんに、[ワインのこころ]の記事を送信したところ、今朝早々にお礼メールが届いていたので、疲れも飛びました、嬉しかったです!!
手にしているワインは『Medalla Real Sauvignon Blanc2012/メダヤ・レアルSB2012』、近年白ワインの産地として注目されている冷涼なレイダヴァレーのSB100%、きれいな酸と果実味が特徴。砂漠地帯で出逢ったオアシス的な清楚なワインという印象でした。

ヴィーニャ・サンタ・リタ(VSR)は、1992年にパークランドとカサ・レアル・ホテルを含む1000ヘクタールを取得していますが、当日は寒さも幾分やわらいでいたので、試飲は今年初めてその広大なお庭で行いました。
画像左から2本目はワインのこころに書いた、私のこころをときめかせてくれた樽使いのSB。産地はレイダ・ヴァレー60%、冷涼なぶどうの産地として知られているカサブランカ・ヴァレー40%で、樽使用60%とステンレスタンク40%で醸造したワインをブレンドする由、リリースは年内の予定。
赤ワインで印象的だったのは『TripleC2008/トリプルC2008』と『Pehuen2007/ぺゥエン2007』の2本。前者は画像右から2本目でサッポロビールが輸入しています。トリプルCはカベルネ・フランCF、カベルネ・ソーヴィニヨンCS、カルメネールCと使用ぶどうの頭文字がすべて「C」であることから命名したワイン、2008年はカベルネ・フラン65%、カベルネ・ソーヴィニヨン30%、古樹のカルメネール5%で、ヴィンテージごとで比率が若干変わっています。赤系・黒系果実満載のフルボディなワイン、きめ細かなタンニン、凝縮感が魅力です。
最右のペゥエンは日本未入荷。チリを代表する品種カルメネール100%のワインで樹齢は70年。古樹由来のミネラル感、ダークフルーツ、スパイス、アーシー(土っぽさ)等、複雑味を備えたパワフルワインでした。
ぶどう品種“カルメネール”の個性を語るには、まだ試飲量不足の私ですが、“チリのカルメネールのスタイルを表現したワイン”と言い切れる1本だと思いました。
クラシックスタイルのゲストハウス
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海外からの見事な調度品の数々
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ゲストハウスから見た中庭、雰囲気があります!
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チリでは赤ワインに合わせてショコラを食べますね
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お泊りさせていただいた瀟洒なお部屋
今回5箇所のゲストハウスでお世話になりましたが、サンタ・リタの『カサ・レアル・ゲストハウス』はクラシックスタイル、欧州に来ているような錯覚を覚えました。
次回のブログは訪問第1日目、チリで素晴らしいスパークリングを造っているValdiviesoです。
では!
タグ:サンタ・リタ Santa Rita
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