今年最後のオーダーメイドのシャンパン編は講座生からのリクエスト反映編 [オープンカレッジ]
カレッジ・シャンパン編にご参加くださった講座生に一年間の感謝を込めて!!
今月は講座生の皆さんからのリクエストをもとにアイテムを選びました!
第1フライト
シャンパンの基本3品種シャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエをベースにした4アイテム
シャンパン以外、国産2アイテム、英国のスパークリング1アイテムのリクエストがあったので、その中から英国のナイティンバーを選びました。#1と#2はピノ・ノワール主体だったことで、講座生の皆さんは色調の違いによる分析ができたようです。
(供出順は左から)
#1:アンリ・ジロー ブリュット・エスプリ
生産者:アンリ・ジロー(NM)
ぶどう品種:ピノ・ノワール70%、シャルドネ30%
価格7,000円(税別)
#2:ガティノワ グラン・クリュ・アイ・トラディシオン・ブリュット
生産者:ガティノワ(RM)
ぶどう品種:ピノ・ノワール90%、シャルドネ10%
価格:6,300円(税別)
#3:ナイティンバー2008
生産者:ナイティンバー(英国)/ スパークリングワイン
ぶどう品種:シャルドネ55%、ピノ・ノワール26%、ピノ・ムニエ19%
価格:5,000円(税別)
輸入元がエノテカさんになって初めての扱い。ボトルの首回りのラベルとキャップシュールの色(空色)が変わりました。このフライトで講座生に「好みのアイテム」を聞いたところ、23名中11名がナイティンバーに挙手! シャンパンラバーを完全に惑わすことができました。私としては「やったー」の感ありですが、その胸中は実は複雑(笑)
#4:ピエール・ミニョン ブリュット・プレスティージュ
生産者:ピエール・ミニョン(NM)
ぶどう品種:ピノ・ムニエ55%、シャルドネ35%、ピノ・ノワール10%
ドザージュ:1.2g/L
価格:7,500円(税別)
リクエストにお応えしたアイテムで君嶋屋さんから納入。ミネラル感やブリオッシュ、ナッツのニュアンス。熟成香もあり、シャンパン本来の味わいを感じるシャンパン
第2フライト
#5:エグリ・ウーリエ プルミエ・クリュ・ヴィーニュ・ド・ヴリニィ・ブリュット
生産者:エグリ・ウーリエ(RM)
ぶどう品種:ピノ・ムニエ100 %
価格:9,000円(税別)
#6:アグラパール コンプランテ エキストラ・ブリュット グラン・クリュ
生産者:アグラパール(RM)
ぶどう品種:シャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエ、ピノ・ブラン、アルバンヌ、プティ・メリエの6品種(規定7品種のうち、ピノ・グリのみ未使用)
ドザージュ:5g/L
価格:10,000円(税別)
今回一番リクエストが多かったメゾンが『エグリ・ウーリエ』と『アグラパール』
前者はピノ・ムニエ100%、この品種を使ったアイテムではトップクラスだと思います。後者は輸入元・豊通食料さんに無理をお願いしました。シャンパンの規定7品種のうち、6品種を使ったアイテムです。講座生の半数以上が未体験だったので、豊通食料さんにはホント感謝です、ありがとうございました!
第3フライト
#7;マイィ ブリュット・ロゼ
生産者:マイィ(CM)
ぶどう品種:ピノ・ノワール90%、シャルドネ10%
ドサージュ::8g/L
価格:7500円(税別)
#8:ルイナール・ロゼ
生産者:ルイナール(NM)
ぶどう品種:シャルドネ45%、ピノ・ノワール55%
価格:8,800円(税別)
講座生からのリクエストを反映した2アイテム。1929年創業のマイィと1729年創業のルイナール。奇しくも200年の差があるメゾン
マイィ、ルイナールともピノ・ムニエは使いません。前者はセニエ法で、サーモンピンクから玉ねぎの皮色、酸が綺麗、ミネラル感もあり、余韻も長め。後者は赤ワインをブレンドしたタイプで、アセロラの色調。以前より、赤味が少し強くなった気がします。タネの大きな太陽プラムやアプリコット等の酸を連想、バランスの取れた味わいでエレガント。果実のケーキに2種のロゼは良く合いました。クリスマスパーティーを予定なさっている方のヒントになれば幸いです。
フルーツとシャンパンの相性を確認してもらいたかったので、今回は高野のケーキにしました。
教室にはたくさんの笑顔があったので、ご満足いただけたものと思っています。お疲れ様でした!
2015年も話題性のある素敵なシャンパンをご紹介してまいります。
引き続き、よろしくお願いします。
来年の1月から始まる冬期講座の参加者募集中です。残数あと1名!!
2015年、カレッジ@三軒茶屋でお会いしましょう!!
詳細はコチラで!
アカデミー賞公式シャンパン『ティエノー』と余韻の『ド・スーザ』を秋期講座で [オープンカレッジ]
2014年も残りわずか。今年のシャンパン編講座は17日が最終日になるので、少し早目のクリスマス気分で〆たいと思っています。11月の講座では来日した『ティエノー』と『ド・スーザ』の2メゾンを利き比べました。
ティエノーは2年前の講座で初挑戦
>>>http://non-solo-vino.blog.so-net.ne.jp/2012-10-19-1
ド・スーザのエリックさんとは5年振りの対面
>>>http://non-solo-vino.blog.so-net.ne.jp/2009-11-16
まずティエノーの新アイテム2種をご紹介
この日早朝東京に到着、翌日は大阪、その後、香港3日、シンガポール3日のハードスケジュール
ティエノーには今年の3月にお邪魔したのですが、10月に輸入元・髙島屋さんの招聘でオーナーのご子息、ティエノー・ボルドー・シャンパーニュ(グループ名)のゼネラルマネージャーのスタニスラスさんが来日、表参道の『モザイク』で再会できました!
ウサギのパテ
タラと海老のアメリケーヌソース
新発売のクリスマス用クラシックロゼフラワーボトル(9,405円・税込)、限定360本
パテや甲殻類と合わせて、クリスマスのローストチキンもOK!
もう1点、t コレクションの『キュベ・アラン・ティエノー1995』。セパージュはCH60%とPN40%のブレンド。本来は自宅消費用としてキープしていたもので、素晴らしい年だけ特別に供出。95年は500本のみ世界に向けてリリース。日本では限定160本を髙島屋さんで販売(27,000円・税込)。若さと複雑味を備えたシャンパン!
白トリュフとジロール茸を添えたホロホロ鶏のローストと。
トリュフやジロール茸の土っぽさとの相性◎
現地訪問では光栄にもティエノーの創業者アランさん(左)のご自宅にお招きいただきました。
お土産に持参したお海苔はスタニスラスさんお得意のお寿司作りで活用してもらえました!
ティエノーのシャンパンは髙島屋さんのオンラインショップで購入できます!
カレッジ(11月)での第1フライト
左から順に
アカデミー賞公式シャンパン クラシック・ブリュット
#1:ティエノー クラシック・ブリュットNV
生産者:ティエノー(NM)
ぶどう品種:シャルドネ45%、ピノ・ノワール35%、ピノ・ムニエ20%
リザーヴワイン:35% ドザージュ:7~8g/L
価格:7,020円(税込)
昨年2月24日にハリウッドで行われたアカデミー賞の授賞式で公式シャンパンとして披露されました。前年まではモエ社のシャンパンが使われていましたが、昨年からティエノー社のブランドカラー〝赤いラベル〟のブリュットにチェンジ。レセプションでは#1のブリュットが、授賞式後のパーティーではロゼとヴィンテージ2005年が振る舞われました。
昨年、今年と2年連続で使われているティエノーのシャンパン
ティエノー・ボルドー・シャンパーニュUSAのペルチュローヴィリュニューヴ・フランソワ代表取締役社長は「家庭的なメゾンであるティエノーが、映画芸術科学アカデミーの一流イベントに選ばれてとても光栄です。第85回(昨年)に参加したゲストたちから好評を得たことで、映画芸術科学アカデミーは我々のシャンパンを採用することに決めたのです」とコメントしています。
フランソワ社長はアカデミーのウルフギャング・パック シェフ(アカデミー賞授賞式後のパーティーのケータリング総責任者を歴任)と交流があることで、お声がかかったようです。丁寧に造られた感のあるティエノーはまさに〝百聞は一飲に如かず〟。料理界の巨匠ポール・ボキュースのコンテスト『ボキュースドール』でも使われているシャンパンなので、その質の良さは実証済み
〝余韻〟のド・スーザ、シャンパン造りの特色は
■繊細でミネラルのある土壌
■生きた土壌を造り出すビオディナミ農法(1999年~)
■深く根を張った高樹齢のぶどう樹
50年~70年の樹齢樹は地中深く根を伸ばし、結果、熟した質の高いぶどうを生産
#2:ド・スーザ ブリュット トラディションNV
生産者:ド・スーザ(RM)
ぶどう品種:シャルドネ50%、ピノ・ノワール40%、ピノ・ムニエ10%
リザーヴワイン 2007年=70%、2006・2005年=30% ドザージュ:6~7g/L
価格:7,992円(税込)
ひとことで表現するなら〝伝統と調和〟4分の3以上が樹齢40年以上
#3:ド・スーザ ブリュット ロゼNV
生産者:ド・スーザ(RM)
ぶどう品種:シャルドネ90%、ピノ・ノワール10% 表記はないが2008年VT
ドザージュ:6~7g/L
価格:9,504円(税込)
ひとことで表現するなら〝フレッシュ感〟
#4:ティエノー クラシック・ロゼ フラワーボトルNV
生産者:ティエノー(NM)
ぶどう品種:シャルドネ35%、ピノ・ノワール45%、ピノ・ムニエ20%
赤ワイン(アイ村)7%、リザーヴワイン:35% ドザージュ:7~8g/L
価格:9,504円(税込)
中身はティエノーの通常のロゼと同じセパージュ、ベースワインは2009年ヴィンテージ。アランさんの愛娘ギャランスさん(マーケティングディレクター)が桜などの和の花をイメージしてデザインしたアイスジャケット入りロゼ。高島屋オリジナル限定ボトル
カレッジ(11月)での第2フライト
左から順に
#5:ド・スーザ ブリュット・レゼルヴ ブラン・ド・ブラン グラン・クリュNV
生産者:ド・スーザ(RM)
ぶどう品種:シャルドネ100%
リザーヴワイン:2007=70%、2006&2005=30%(木樽でキープ)
ドザージュ:6~7g/L
価格:9,720円(税込)
ひとことで表現するなら〝ミネラリティと塩気〟
#6:ティエノー キュヴェ・スタニスラス2004
生産者:ティエノー(NM)
ぶどう品種:シャルドネ100%
ドザージュ:7~8g/L
価格:21,600円(税込)
スタニスラスさんの名がついたシャルドネ(クラマン、アヴィーズ、メニル、シュイイ)100%
黄金糖、ハチミツ、スモーキー、余韻は甘やかでエレガント
#7:・スーザ キュヴェ・デ・コダリー ブラン・ド・ブラン グラン・クリュNV
生産者:ド・スーザ(RM)
ぶどう品種:シャルドネ100%(50~100年の古樹のぶどうのみ)
リザーヴワイン:1995~2004=50%、2005=50%
ドザージュ:3.5g/L
価格:16,200円(税込)
ミネラル、綺麗な酸味、口中滑らか、クリーミー、余韻を意味する〝コダリー〟らしさを発揮
ひとことで表現するなら、そのまま〝存在感のある余韻(コダリー)〟
#8:ティエノー キュヴェ・ガランス2002
生産者:ティエノー(NM)
ぶどう品種:ピノ・ノワール100%
ドザージュ:7~8g/L
価格:21,600円(税込)
グラスの中央から連なる繊細な気泡、ふくよかでなめらか、スムース、バランスの良さ
最新情報 ド・スーザから2015年にデビューする『MYCORHIZE』
ミクリーズを手にド・スーザの当主エリックさん(2014年11月4日来日)
2015年にデビューするミクリーズは〝菌根〟の意味、ビオディナミ農法で造る生きた土壌の反映。複数のグランクリュの区画から穫れたシャルドネ100%、耕作は土に優しい馬を利用
ド・スーザの裏ラベルにはデゴルジュマン(滓抜き)の年・月・日まで記載しています。通常、年・月まで表示するメゾンは見かけますが「日」まで書いているところはまだ少数
「デゴルジュマンをしてからボトルは1年休ませる」とエリック当主
参考出品のキュヴェ・デ・コダリー ミレジメ・グラン・クリュ2005(左)と同2006
ともにドザージュ量は2~3g/L、熟成も期待できるヴィンテージ。その年に応じて生産される極希少品。2005年はまるみや柔らかさがある味わい。2006年は酸味に特徴があり、ミネラルやボデイあり。「シャンパンはワイングラスで飲んで! ピノ・ノワール型だと最後に残る香りが違います」とエリック当主
11月の講座で供出したロゼNV(左)とキュヴェ・デ・コダリー・ロゼ グランクリュNV
コダリー・ロゼはシャルドネ90%(アヴィーズ)、ピノ・ノワール10%(アイ)、ヴァン・ド・レゼルヴは2004(CH)、2003(PN)、ドザージュ3~4g/L、価格25,929円(税込)、生産量は2000本、ひとことで言うなら〝要素と構成〟、コダリーの特徴である完熟したぶどう由来の凝縮感やミネラル感、酸味のニュアンス、まろやかでしっかりとした構成力あり
ド・スーザのお問い合わせは株式会社中島董商店まで
〒106-0045 東京都港区麻布十番1-5-30 十番董友ビル4F
TEL (03)3405-4222
シャンパン編講座で健闘したカリフォルニアのスパークリングワイン! [オープンカレッジ]
本日、ワインインスティテュート日本事務所主催の『カリフォルニアワイン グランド テイスティング in Tokyo』がありました。先月現地訪問した折にお目にかかった方々とも嬉しい再会ができました。10月はカリフォルニア取材のホットな情報をブログで紹介していきたいと思っています。
まずは夏期講座の最終回(9月24日実施)で、カリフォルニアからお土産として買ってきたスパークリングワインと、シャンパンメゾンがカリフォルニアで生産している泡もの&本家のシャンパンを含む8アイテムをブラインドテイスティングしたので、その結果をお伝えします。
第1フライトは5アイテム
#1:ドメーヌ・カーネロス ブリュット・ヴィンテージ2009
生産者:ドメーヌ・カーネロス
ぶどう品種:シャルドネ、ピノ・ノワール
価格:3,000円(税別)
1987年ナパヴァレーの南カーネロスにシャンパンメゾンのテタンジェが設立。本家と同じ品種、同じ製法(シャンパン製法)で生産。輝きがある、わずかにゴールドを帯びたイエロー、#2のシャンパンより色調濃いめ(日照度高い)。気泡は溶け込み、口中なめらか。シャルドネを重視するテタンジェらしい白い花のニュアンス、グレープフルーツ、ヘーゼルナッツ、アフターに軽いビター感と残糖感(温度経過で馴染む印象)、シャンパン好きの講座生が好んでいた1本
#2: テタンジェ ブリュット・レゼルヴNV
生産者:テタンジェ(NM)
ぶどう品種:ピノ・ノワール+ピノ・ムニエ60%、シャルドネ40%
価格:6,500円(税別)
1734年創業のシャンパンメゾン、色調や白い花のイメージは#1と類似。柑橘系果実(GF、レモン)やブリオッシュ、ミネラル感、#1よりドライでクリーンな酸味が印象的、バランス良
#3:レティシアNV
生産者:レティシア
ぶどう品種:ピノ・ノワール55%、シャルドネ36%、ピノ・ブラン9%
価格:25ドル
セントラル・コースト、アロヨ・グランデ・ヴァレーAVA。1982年に最初のぶどうを植樹、CHやPN等のシャンパンの主要品種以外の規定品種ピノ・ブランを使用したタイプ。フレッシュで気泡も元気、華やかな香り、切れ味のよい酸味、アフターに若干のビター感、若々しいスパークリング
#4:ロデレール・エステート カルテット・ブリュットNV
生産者:ロデレール・エステート
ぶどう品種:シャルドネ70%、ピノ・ノワール30%
価格:3,500円(税別)
1981年にノース・コーストアンダーソンヴァレーのシャンパンマメゾンンの『ルイ・ロデレール』が設立。ドメーヌ・カーネロス同様、本家と同じ品種、同じ製法で生産。他のアイテムより、ロースト風味があり、フラワリーで香草のニュアンスも。気泡はソフトで味わいなめらか、余韻に残糖感
#5:ルイ・ロデレール ブリュット・プルミエNV
生産者:ルイ・ロデレール(NM)
ぶどう品種:ピノ・ノワール40%、シャルドネ40%、ピノ・ムニエ20%
価格:6,800円(税別)
新ラベル! 1776年創業のシャンパンメゾン、色調はイエローベージュ、気泡は第1フライト中、一番力強く元気。グレープフルーツやカリン、ミネラル、重厚感(リザーヴワイン由来)、香りと味わいのバランス良好
同日の第1フライトの一番人気は#3、これは素直に嬉しかったです、お土産の泡だったので(笑)
日本未輸入の『レティシアNV』はサンフランシスコのダウンタウンにある『 ナパ・ヴァレー・ワイナリー・エクスチェンジ(NVWE)で購入
第2フライトはブラン・ド・ブラン
第2フライトは#6~ #8 (右から3番目から最右まで) の3アイテム
コルクの長さでも#4のロデレール・エステート(米)と#7のシュラムスバーグ(米)が健闘!
第2フライトはブラン・ド・ブラン
#6:ドゥラモット ブラン・ド・ブラン2002
生産者:ドゥラモット(NM)
ぶどう品種:シャルドネ100%
参考価格:10,000円(税別)
1760年の創業のシャンパンメゾン。泡立ちは静かで泡はワインに溶け込んでいる印象、見た目通り、口中滑らか、白カビチーズ、ハチミツ、ミネラル、軽いビター感
#7:シュラムスバーグ ブラン・ド・ブラン2011
生産者:シュラムスバーグ
ぶどう品種:シャルドネ100%
価格:4,700円(税別)
1862年ドイツ人のヤコブシュラムによって設立されたメゾン。2002年の訪問時、ワイナリーの歴史と先人の思いが伝わってくる人手によるカーブに感激。『1972年ニクソン&周恩来の会議』に供出され話題に。B de B にはNVとヴィンテージ物がありますが購入するならヴィンテージ物を! 柑橘系果実(GFやレモン)、ミネラル、バタートースト、バランス良
#8:テタンジェ コント・ド・シャンパーニュ ブラン・ド・ブラン・ブリュット2004
生産者:テタンジェ(NM)
ぶどう品種:シャルドネ100%
価格:22,000円(税別)
2934年。コルクが意外と短かかったことに今回気付いた次第。コルクのしぼみ方で瓶内の熟成具合が読み取れる状態で、微量な空気との接触で変化を重ねた印象、気泡は繊細、香りはドライアプリコット、ドライフラワー、ヘーゼルナッツ、ハチミツ、白コショウ、ハーブ等、複雑味があり、エレガントな酸の余韻
第2フライトでの講座生の人気度は#7と#8が同率でトップ、カリフォルニアの泡もの、大健闘!
クリーミーな食感のスパークリングはクリームチーズの滑らかさともよく合います
お陰様で秋期講座のシャンパン編も定員を超える参加となりました。ありがとうございます!
シャンパンメゾン『タルラン』からブノワ・タルラン次期当主が来日することになり、11月20日(木)に日比谷・松本楼で、ブノワさんとコラボをすることになりました。詳細は決まり次第、Twitterとfacebookでお知らせします。私の年内最後のシャンパンイベントになりますので、シャンパン好きの皆さまにご都合をつけていただけると嬉しいです。引き続き、よろしくお願いいたします。
まずは夏期講座の最終回(9月24日実施)で、カリフォルニアからお土産として買ってきたスパークリングワインと、シャンパンメゾンがカリフォルニアで生産している泡もの&本家のシャンパンを含む8アイテムをブラインドテイスティングしたので、その結果をお伝えします。
第1フライトは5アイテム
#1:ドメーヌ・カーネロス ブリュット・ヴィンテージ2009
生産者:ドメーヌ・カーネロス
ぶどう品種:シャルドネ、ピノ・ノワール
価格:3,000円(税別)
1987年ナパヴァレーの南カーネロスにシャンパンメゾンのテタンジェが設立。本家と同じ品種、同じ製法(シャンパン製法)で生産。輝きがある、わずかにゴールドを帯びたイエロー、#2のシャンパンより色調濃いめ(日照度高い)。気泡は溶け込み、口中なめらか。シャルドネを重視するテタンジェらしい白い花のニュアンス、グレープフルーツ、ヘーゼルナッツ、アフターに軽いビター感と残糖感(温度経過で馴染む印象)、シャンパン好きの講座生が好んでいた1本
#2: テタンジェ ブリュット・レゼルヴNV
生産者:テタンジェ(NM)
ぶどう品種:ピノ・ノワール+ピノ・ムニエ60%、シャルドネ40%
価格:6,500円(税別)
1734年創業のシャンパンメゾン、色調や白い花のイメージは#1と類似。柑橘系果実(GF、レモン)やブリオッシュ、ミネラル感、#1よりドライでクリーンな酸味が印象的、バランス良
#3:レティシアNV
生産者:レティシア
ぶどう品種:ピノ・ノワール55%、シャルドネ36%、ピノ・ブラン9%
価格:25ドル
セントラル・コースト、アロヨ・グランデ・ヴァレーAVA。1982年に最初のぶどうを植樹、CHやPN等のシャンパンの主要品種以外の規定品種ピノ・ブランを使用したタイプ。フレッシュで気泡も元気、華やかな香り、切れ味のよい酸味、アフターに若干のビター感、若々しいスパークリング
#4:ロデレール・エステート カルテット・ブリュットNV
生産者:ロデレール・エステート
ぶどう品種:シャルドネ70%、ピノ・ノワール30%
価格:3,500円(税別)
1981年にノース・コーストアンダーソンヴァレーのシャンパンマメゾンンの『ルイ・ロデレール』が設立。ドメーヌ・カーネロス同様、本家と同じ品種、同じ製法で生産。他のアイテムより、ロースト風味があり、フラワリーで香草のニュアンスも。気泡はソフトで味わいなめらか、余韻に残糖感
#5:ルイ・ロデレール ブリュット・プルミエNV
生産者:ルイ・ロデレール(NM)
ぶどう品種:ピノ・ノワール40%、シャルドネ40%、ピノ・ムニエ20%
価格:6,800円(税別)
新ラベル! 1776年創業のシャンパンメゾン、色調はイエローベージュ、気泡は第1フライト中、一番力強く元気。グレープフルーツやカリン、ミネラル、重厚感(リザーヴワイン由来)、香りと味わいのバランス良好
同日の第1フライトの一番人気は#3、これは素直に嬉しかったです、お土産の泡だったので(笑)
日本未輸入の『レティシアNV』はサンフランシスコのダウンタウンにある『 ナパ・ヴァレー・ワイナリー・エクスチェンジ(NVWE)で購入
第2フライトはブラン・ド・ブラン
第2フライトは#6~ #8 (右から3番目から最右まで) の3アイテム
コルクの長さでも#4のロデレール・エステート(米)と#7のシュラムスバーグ(米)が健闘!
第2フライトはブラン・ド・ブラン
#6:ドゥラモット ブラン・ド・ブラン2002
生産者:ドゥラモット(NM)
ぶどう品種:シャルドネ100%
参考価格:10,000円(税別)
1760年の創業のシャンパンメゾン。泡立ちは静かで泡はワインに溶け込んでいる印象、見た目通り、口中滑らか、白カビチーズ、ハチミツ、ミネラル、軽いビター感
#7:シュラムスバーグ ブラン・ド・ブラン2011
生産者:シュラムスバーグ
ぶどう品種:シャルドネ100%
価格:4,700円(税別)
1862年ドイツ人のヤコブシュラムによって設立されたメゾン。2002年の訪問時、ワイナリーの歴史と先人の思いが伝わってくる人手によるカーブに感激。『1972年ニクソン&周恩来の会議』に供出され話題に。B de B にはNVとヴィンテージ物がありますが購入するならヴィンテージ物を! 柑橘系果実(GFやレモン)、ミネラル、バタートースト、バランス良
#8:テタンジェ コント・ド・シャンパーニュ ブラン・ド・ブラン・ブリュット2004
生産者:テタンジェ(NM)
ぶどう品種:シャルドネ100%
価格:22,000円(税別)
2934年。コルクが意外と短かかったことに今回気付いた次第。コルクのしぼみ方で瓶内の熟成具合が読み取れる状態で、微量な空気との接触で変化を重ねた印象、気泡は繊細、香りはドライアプリコット、ドライフラワー、ヘーゼルナッツ、ハチミツ、白コショウ、ハーブ等、複雑味があり、エレガントな酸の余韻
第2フライトでの講座生の人気度は#7と#8が同率でトップ、カリフォルニアの泡もの、大健闘!
クリーミーな食感のスパークリングはクリームチーズの滑らかさともよく合います
お陰様で秋期講座のシャンパン編も定員を超える参加となりました。ありがとうございます!
シャンパンメゾン『タルラン』からブノワ・タルラン次期当主が来日することになり、11月20日(木)に日比谷・松本楼で、ブノワさんとコラボをすることになりました。詳細は決まり次第、Twitterとfacebookでお知らせします。私の年内最後のシャンパンイベントになりますので、シャンパン好きの皆さまにご都合をつけていただけると嬉しいです。引き続き、よろしくお願いいたします。
ブルーノ・パイヤールのトップキュヴェ『N.P.U.1999』は2020年が飲み頃! [オープンカレッジ]
シャンパンメゾン『ブルーノ・パイヤール』のオーナー、ブルーノ・パイヤールさんは尊敬する人のひとりです。その理由は2011年4月のシャンパン講座にも書きましたが、彼が先駆けたデゴルジュマン表記によって、シャンパンの瓶内熟成の具合がとても理解しやすくなったからです。
今月はそのブルーノ・パイヤールのシャンパンを久々に取り上げました!
供出アイテムは左から#1~#5
第1フライトはデゴルジュマン違い
#1:ブルーノ・パイヤール ブリュット・プルミエール・キュヴェNV
生産者:ブルーノ・パイヤール(NM/輸入元:ミレジム)
ぶどう品種:PN45% CH33% PM22%/ドザージュ:6g/L
デゴルジュマン:2013年11月
価格:6,500円(税別)
#2:ブルーノ・パイヤール ブリュット・プルミエール・キュヴェNV
生産者:ブルーノ・パイヤール(NM/輸入元:ミレジム)
ぶどう品種:PN45% CH33% PM22%/ドザージュ:6g/L
デゴルジュマン:2013年7月
麦藁色とゴールドを含む色調の違い
#1はフレッシュで白い花、青リンゴ、GF、白カビ(カマンベール)、アンズ、ハーブ等の香り、若干の泡の刺激。溌剌さ、軽いビター感
#2は、より熟成したニュアンスがあり、ミネラル、ハチミツ、イースト、ブリオッシュ、熟した果実(マンゴー、無花果)等の香り、口中ではなめらかでクリーミー、酸はソフト
4ヶ月違いのデゴルジュマン(滓抜き)で、瓶内変化をどこまで感じ取れるか、とても興味あるものでした。同じ品種構成、同ドザージュ量のパイヤールでなければ、この微妙な変化はつかみとれません。
22名の講座生に「どちらが好み」か聞いてみたところ、#1は7名、#2は15名という結果でした。
第2 フライトではブラン・ド・ブラン比較
#3:ブリュット・ブラン・ドゥ・ブラン レゼルヴェ・プリヴェ グラン・クリュNV
生産者:ブルーノ・パイヤール(NM/輸入元:ミレジム)
ぶどう品種:CH100% /ドザージュ:5g/L
デゴルジュマン:2012年11月
価格:10,000円(税別)
グランクリュ畑のシャルドネ(オジェ40%、メニル40%、残り20%がアヴィーズ、クラマン、シュイイ)、熟成期間はデゴルジュマン前4年、デゴルジュマン後1年。香りはレモン、GF、ビスケット、スモーク、ナッツ。石灰由来のキレの良い酸味、舌先に残る甘い食感、バランスが良く、余韻も長い
#4:ブリュット・ブラン・ドゥ・ブラン2004
生産者:ブルーノ・パイヤール(NM/輸入元:ミレジム)
ぶどう品種:CH100% /ドザージュ:5g/L
デゴルジュマン:2013年4月
価格:14,000円(税別)
アーティストラベルで2004年VTの作者は中国のチェン・ジアン・ホン。テーマは「子ども時代の夢」、生産本数13515本。鮮やかなゴールド、柑橘系果実、アーモンド、ブリオッシュ、黄金糖、白コショウ、ロースト香、口中で泡の感触なめらか、繊細さと重厚さを併せ持つ印象
第3フライトではN.P.U.1999
#5:1999 N.P.U, /Nec Plus Ultra
生産者:ブルーノ・パイヤール(NM/輸入元:ミレジム)
ぶどう品種:CH&PN 各50%(ブージー、ヴェルズネー、オジェ、ル・メニル・シュル・オジェのGC)
ドザージュ:4g/L
デゴルジュマン:2012年1月
価格:33,500円(税別)
初ヴィンテージは1990、続く1995、1996、 そして1999は4番目のVT。第一次発酵は100%小樽で10ヶ月。2000年7月にベストな42樽(21樽はCH、21樽はPN)を選別し、ブレンド。第二次発酵は室温10.5度のセラーで。デゴルジュマン後の回復期間を含めて、12年以上の歳月をかけています。ドザージュ後1年間はセラーで安定させます。
生産本数は11508本(750ml)、508本(1500ml) すべてナンバリング記載
黄金色、気泡は持続性があり、きわめて繊細。圧巻のミネラル、カリン、ハチミツ、ドライフルーツ、トロピカルフルーツ、アーモンド、白コショウ等、時間の経過で変化するアロマ。講座生のグラスが早々とカラになる別格の味わい! ワインスペクテーター誌では93点評価、「2020年が飲み頃」との予想。
ドライフルーツのニュアンスを感じたので、合わせてみました。期待通りのナイスマリアージュ
ブルーノ・パイヤールでは第一次発酵で20%樽、残りはステンレスタンクで醸造(N.P.U.を除くすべてのワインに関して)。またNVについては1985年~前年までのリザーヴワインを35~50%使用しています。
数が少ないN.P.U.ですが、もしゲットできたら、東京オリンピックの年までセラーで寝かせ、テレビで競技を観戦しながら味わうというのもイイと思います。
次回9月は講座生からのリクエストに応えてシャンパンセレクトを・・・ご期待ください!
今月はそのブルーノ・パイヤールのシャンパンを久々に取り上げました!
供出アイテムは左から#1~#5
第1フライトはデゴルジュマン違い
#1:ブルーノ・パイヤール ブリュット・プルミエール・キュヴェNV
生産者:ブルーノ・パイヤール(NM/輸入元:ミレジム)
ぶどう品種:PN45% CH33% PM22%/ドザージュ:6g/L
デゴルジュマン:2013年11月
価格:6,500円(税別)
#2:ブルーノ・パイヤール ブリュット・プルミエール・キュヴェNV
生産者:ブルーノ・パイヤール(NM/輸入元:ミレジム)
ぶどう品種:PN45% CH33% PM22%/ドザージュ:6g/L
デゴルジュマン:2013年7月
麦藁色とゴールドを含む色調の違い
#1はフレッシュで白い花、青リンゴ、GF、白カビ(カマンベール)、アンズ、ハーブ等の香り、若干の泡の刺激。溌剌さ、軽いビター感
#2は、より熟成したニュアンスがあり、ミネラル、ハチミツ、イースト、ブリオッシュ、熟した果実(マンゴー、無花果)等の香り、口中ではなめらかでクリーミー、酸はソフト
4ヶ月違いのデゴルジュマン(滓抜き)で、瓶内変化をどこまで感じ取れるか、とても興味あるものでした。同じ品種構成、同ドザージュ量のパイヤールでなければ、この微妙な変化はつかみとれません。
22名の講座生に「どちらが好み」か聞いてみたところ、#1は7名、#2は15名という結果でした。
第2 フライトではブラン・ド・ブラン比較
#3:ブリュット・ブラン・ドゥ・ブラン レゼルヴェ・プリヴェ グラン・クリュNV
生産者:ブルーノ・パイヤール(NM/輸入元:ミレジム)
ぶどう品種:CH100% /ドザージュ:5g/L
デゴルジュマン:2012年11月
価格:10,000円(税別)
グランクリュ畑のシャルドネ(オジェ40%、メニル40%、残り20%がアヴィーズ、クラマン、シュイイ)、熟成期間はデゴルジュマン前4年、デゴルジュマン後1年。香りはレモン、GF、ビスケット、スモーク、ナッツ。石灰由来のキレの良い酸味、舌先に残る甘い食感、バランスが良く、余韻も長い
#4:ブリュット・ブラン・ドゥ・ブラン2004
生産者:ブルーノ・パイヤール(NM/輸入元:ミレジム)
ぶどう品種:CH100% /ドザージュ:5g/L
デゴルジュマン:2013年4月
価格:14,000円(税別)
アーティストラベルで2004年VTの作者は中国のチェン・ジアン・ホン。テーマは「子ども時代の夢」、生産本数13515本。鮮やかなゴールド、柑橘系果実、アーモンド、ブリオッシュ、黄金糖、白コショウ、ロースト香、口中で泡の感触なめらか、繊細さと重厚さを併せ持つ印象
第3フライトではN.P.U.1999
#5:1999 N.P.U, /Nec Plus Ultra
生産者:ブルーノ・パイヤール(NM/輸入元:ミレジム)
ぶどう品種:CH&PN 各50%(ブージー、ヴェルズネー、オジェ、ル・メニル・シュル・オジェのGC)
ドザージュ:4g/L
デゴルジュマン:2012年1月
価格:33,500円(税別)
初ヴィンテージは1990、続く1995、1996、 そして1999は4番目のVT。第一次発酵は100%小樽で10ヶ月。2000年7月にベストな42樽(21樽はCH、21樽はPN)を選別し、ブレンド。第二次発酵は室温10.5度のセラーで。デゴルジュマン後の回復期間を含めて、12年以上の歳月をかけています。ドザージュ後1年間はセラーで安定させます。
生産本数は11508本(750ml)、508本(1500ml) すべてナンバリング記載
黄金色、気泡は持続性があり、きわめて繊細。圧巻のミネラル、カリン、ハチミツ、ドライフルーツ、トロピカルフルーツ、アーモンド、白コショウ等、時間の経過で変化するアロマ。講座生のグラスが早々とカラになる別格の味わい! ワインスペクテーター誌では93点評価、「2020年が飲み頃」との予想。
ドライフルーツのニュアンスを感じたので、合わせてみました。期待通りのナイスマリアージュ
ブルーノ・パイヤールでは第一次発酵で20%樽、残りはステンレスタンクで醸造(N.P.U.を除くすべてのワインに関して)。またNVについては1985年~前年までのリザーヴワインを35~50%使用しています。
数が少ないN.P.U.ですが、もしゲットできたら、東京オリンピックの年までセラーで寝かせ、テレビで競技を観戦しながら味わうというのもイイと思います。
次回9月は講座生からのリクエストに応えてシャンパンセレクトを・・・ご期待ください!
タグ:ブルーノ・パイヤール
ボーモン・デ・クレイエールのピュアさの秘密はクール・ド・キュヴェ@ カレッジシャンパン講座 [オープンカレッジ]
蒸し暑さが続く今の時期、泡ものは心を和ませてくれますね。
今月最終週に行うシャンパン編講座のアイテム決めも無事完了しました。
講座生皆さまは27日の講座を楽しみにしていてください!!
過去のシャンパン講座リポートのアップが遅れてしまいご容赦 m(_ _)m
CM(協同組合) のボーモン・デ・クレイエールをメインにした回では、第3フライトで同メゾンのブラン・ド・ブランとアグラパールのブラン・ド・ブラン2種とを対比してみました。
第1フライト
#1:ボーモン・グランド・レゼルヴ ブリュットNV
生産者:ボーモン・デ・クレイエール(CM/輸入元:モトックス)
ぶどう品種:PM60% CH25% PN15%/ドザージュ:9g/L
価格:4,800円
柑橘系果実の風味やミネラル感にあふれたフルーティなシャンパン、ピュアで爽やか
#2:ボーモン・フルール・ド・プレスティージュ2004
生産者:ボーモン・デ・クレイエール(同)
ぶどう品種:CH50% PN40% PM10%/ドザージュ:9g/L
価格:5,600円
繊細で持続性のある気泡、口中での泡の食感なめらか、ブリオッシュ、ヘーゼルナッツ、ミネラル
第1フライトの2グラス、左から順に#1と#2、第2フライトの2グラス、左から3番目#3と#4
第2フライト
#3:ボーモン・フルール・ド・ムニエ ブリュット・ナチュール2008
生産者:ボーモン・デ・クレイエール(同)
ぶどう品種:PM100%/ドザージュ:0g/L
価格:7,000円
華やかなアロマ、白桃やプラム等のタネの大きな果実のイメージ、ドザージュ0ながら、果実由来の甘味と2008年VTの特徴である酸味とのナイスバランス。ノン・ドゼが苦手な人でも楽しめるシャンパン ◎
#4:ボーモン・ノスタルジー2002
生産者:ボーモン・デ・クレイエール(同)
ぶどう品種:CH65% PN30% PM5%/ドザージュ:8g/L
価格:11,000円
前出3アイテムと異なる木のニュアンス、バター、ハチミツ、ビター感、中盤から広がる酸味
第3フライトではシャルドネ比較
左から順に
#5:ブラン・ド・ブラン テロワール グラン・クリュNV
生産者:アグラパール(RM/輸入元:豊通食料)
ぶどう品種:CH100%/ドザージュ:5 g/L
価格:8,000円
GCのアヴィズ村、オジェ村、クラマン村、オワリィ村のCH。ミネラル感とエレガントな酸の調和、果実の凝縮感、長い余韻。
#6:ボーモン・ブラン・ド・ブラン ブリュット2004
生産者:ボーモン・デ・クレイエール(CM/輸入元:モトックス)
ぶどう品種:CH100%/ドザージュ:9g/ L
価格:6,000円
白い花、蜜を含んだサンふじ、ピュアでスマートな酸、軽いビター感、中盤から果実の旨味
#7:ブラン・ド・ブラン ミネラル エクストラ・ブリュット グラン・クリュ2007
生産者:アグラパール(RM/輸入元:豊通食料)
ぶどう品種:CH100% /ドザージュ:5 g/ L
価格:14,000円
GCのアヴィズ村(ステンレスタンク醸造)とクラマン村(樽熟成)のブレンド。石灰由来の硬質で締まった味わい。ワイン名の通り、ミネラル感たっぷりのシャンパン。魅力的!
〝クール・ド・キュヴェ〟を育むメゾン
モトックス本社での試飲会で最高醸造責任者のオリヴィエ・ピアッツァさんとお目にかかりました。
「クール・ド・キュヴェを使うことで、フレッシュでピュアなシャンパンができる」とオリヴィエさん
最大の特徴
種と果皮の間にある最高の果汁(クール・ド・キュヴェ)こそ、ボーモン・デ・クレイエールのシャンパン造りの要。これは長年の研究により、同メゾンが開発した設備によってのみ得られる〝純度の高い果汁〟です。
シャンパンの圧搾は時間をかけて羽のように軽く~ボーモン・デ・クレイエールでは一番搾りと呼ばれるテート・ド・キュヴェ(2050L)のうちの1025Lが〝クール・ド・キュヴェ〟
次回のシャンパーニュ訪問で一番見たいのが、ハートのキュヴェを造るこの設備!
中央の画像にご注目ください。手前のバットの透明に近い色合いが〝クール・ド・キュヴェ〟
右の画像のグラスの色の違いにもご注目!
同メゾンではすべてのラインナップにクール・ド・キュヴェを使っているそうです。
ボーモン・デ・クレイエールに共通する〝ピュアさ〟これがキーポイントですね!
今月最終週に行うシャンパン編講座のアイテム決めも無事完了しました。
講座生皆さまは27日の講座を楽しみにしていてください!!
過去のシャンパン講座リポートのアップが遅れてしまいご容赦 m(_ _)m
CM(協同組合) のボーモン・デ・クレイエールをメインにした回では、第3フライトで同メゾンのブラン・ド・ブランとアグラパールのブラン・ド・ブラン2種とを対比してみました。
第1フライト
#1:ボーモン・グランド・レゼルヴ ブリュットNV
生産者:ボーモン・デ・クレイエール(CM/輸入元:モトックス)
ぶどう品種:PM60% CH25% PN15%/ドザージュ:9g/L
価格:4,800円
柑橘系果実の風味やミネラル感にあふれたフルーティなシャンパン、ピュアで爽やか
#2:ボーモン・フルール・ド・プレスティージュ2004
生産者:ボーモン・デ・クレイエール(同)
ぶどう品種:CH50% PN40% PM10%/ドザージュ:9g/L
価格:5,600円
繊細で持続性のある気泡、口中での泡の食感なめらか、ブリオッシュ、ヘーゼルナッツ、ミネラル
第1フライトの2グラス、左から順に#1と#2、第2フライトの2グラス、左から3番目#3と#4
第2フライト
#3:ボーモン・フルール・ド・ムニエ ブリュット・ナチュール2008
生産者:ボーモン・デ・クレイエール(同)
ぶどう品種:PM100%/ドザージュ:0g/L
価格:7,000円
華やかなアロマ、白桃やプラム等のタネの大きな果実のイメージ、ドザージュ0ながら、果実由来の甘味と2008年VTの特徴である酸味とのナイスバランス。ノン・ドゼが苦手な人でも楽しめるシャンパン ◎
#4:ボーモン・ノスタルジー2002
生産者:ボーモン・デ・クレイエール(同)
ぶどう品種:CH65% PN30% PM5%/ドザージュ:8g/L
価格:11,000円
前出3アイテムと異なる木のニュアンス、バター、ハチミツ、ビター感、中盤から広がる酸味
第3フライトではシャルドネ比較
左から順に
#5:ブラン・ド・ブラン テロワール グラン・クリュNV
生産者:アグラパール(RM/輸入元:豊通食料)
ぶどう品種:CH100%/ドザージュ:5 g/L
価格:8,000円
GCのアヴィズ村、オジェ村、クラマン村、オワリィ村のCH。ミネラル感とエレガントな酸の調和、果実の凝縮感、長い余韻。
#6:ボーモン・ブラン・ド・ブラン ブリュット2004
生産者:ボーモン・デ・クレイエール(CM/輸入元:モトックス)
ぶどう品種:CH100%/ドザージュ:9g/ L
価格:6,000円
白い花、蜜を含んだサンふじ、ピュアでスマートな酸、軽いビター感、中盤から果実の旨味
#7:ブラン・ド・ブラン ミネラル エクストラ・ブリュット グラン・クリュ2007
生産者:アグラパール(RM/輸入元:豊通食料)
ぶどう品種:CH100% /ドザージュ:5 g/ L
価格:14,000円
GCのアヴィズ村(ステンレスタンク醸造)とクラマン村(樽熟成)のブレンド。石灰由来の硬質で締まった味わい。ワイン名の通り、ミネラル感たっぷりのシャンパン。魅力的!
〝クール・ド・キュヴェ〟を育むメゾン
モトックス本社での試飲会で最高醸造責任者のオリヴィエ・ピアッツァさんとお目にかかりました。
「クール・ド・キュヴェを使うことで、フレッシュでピュアなシャンパンができる」とオリヴィエさん
最大の特徴
種と果皮の間にある最高の果汁(クール・ド・キュヴェ)こそ、ボーモン・デ・クレイエールのシャンパン造りの要。これは長年の研究により、同メゾンが開発した設備によってのみ得られる〝純度の高い果汁〟です。
シャンパンの圧搾は時間をかけて羽のように軽く~ボーモン・デ・クレイエールでは一番搾りと呼ばれるテート・ド・キュヴェ(2050L)のうちの1025Lが〝クール・ド・キュヴェ〟
次回のシャンパーニュ訪問で一番見たいのが、ハートのキュヴェを造るこの設備!
中央の画像にご注目ください。手前のバットの透明に近い色合いが〝クール・ド・キュヴェ〟
右の画像のグラスの色の違いにもご注目!
同メゾンではすべてのラインナップにクール・ド・キュヴェを使っているそうです。
ボーモン・デ・クレイエールに共通する〝ピュアさ〟これがキーポイントですね!
(続) オルセー美術館オフィシャルシャンパーニュの『ベスラ・ド・ベルフォン』
春期はべリー・ブラザーズ&ラッドとルラージュ・プジョーのブラン・ド・ブランから! [オープンカレッジ]
春期第1回目の講座は以前から気になっていた輸入元ベリー・ブラザーズ&ラッド(BB&R)に注目、1698年にロンドンのセント・ジェームス街3番地に創業した歴史あるワイン商です。日本支社ができて今年で5年目になります。今回は同社扱いのシャンパンのなかからブラン・ド・ブランに特化してみました。
4月の講座で供出した全アイテム
第1フライト
#1:R&L ルグラ ブラン・ド・ブラン
生産者:R&L ルグラ(NM/輸入元:ベリー・ブラザーズ&ラッド BB&R)
ぶどう品種:シャルドネ100%
ドザージュ:7g/L
コート・デ・ブランのシュイイ村が拠点。パリ『トゥールダルジャン』のハウスシャンパンに選ばれたこともあるメゾン。外観は若々しい淡いイエロー、白い花、柑橘系果実、中盤以降、口中にソフトな酸味、チャーミングなシャンパン
#2:ルラージュ・プジョーブラン・ド・ブラン
生産者:ルラージュ・プジョー(RM/輸入元:The Opener)
ぶどう品種:シャルドネ100%
ドザージュ:7g/L
モンターニュ・ド・ランスのヴリニ村が拠点。ドミニク・ルラージュ’(夫)とドミニク・プジョー(妻)から命名したメゾン。30年以上の古樹のぶどうを使用。3グラスのなかで気泡の連なりが一番活発、透明感のあるイエロー、レモンやグレープフルーツ、豊かなミネラル感、アカシアのハチミツ、吟醸香似のアロマ、酸味の広がりと余韻に残る若干のビター感、リザ-ヴワインに由来する重厚感(20%程度使用)、第1フライトで一番人気。Sakura Wine Awardではゴールド受賞
#3:R&L ルグラ キュヴェ・プレジデンス ヴィエイユ・ヴィーニュ2004
生産者:R&L ルグラ
ぶどう品種:シャルドネ100%
ドザージュ:5g/L
シュイイの40年以上の古樹のぶどうを使用、第一香は控えめ、温度の変化で複雑味のある香りに。GF、カリン、ブリオッシュ、ミネラル、ハチミツ、エレガントなスタイル、長い余韻◎
第2フライト
贅沢な2000年と1996年の比較試飲。サン・ヴァンサンの名はヴィニュロンの守護聖人に由来
#4:R&L ルグラ サン・ヴァンサン2000
生産者:R&L ルグラ
ぶどう品種:シャルドネ100%
ドザージュ:4g/L
ゴールドを含むイエロー、若々しさと重厚さを併せもったシャンパン、柑橘系果実(レモンやGF)、ミネラル感、木樽の風味、ハチミツ、黄金糖、長い余韻
#5:R&L ルグラ キュヴェ・エクセプショネル サン・ヴァンサン1996
生産者:R&L ルグラ
ぶどう品種:シャルドネ100%
ドザージュ:4g/L
シュイイ村の古樹からのワインをセレクト。最高の年のみに生産したキュヴェ。46年間で生産したヴィンテージはわずか20で、1964年以降は、69年、71年、73年、76年、81年、83年、88年、90年、96年&2000年。ゴールドのカラー、古酒の醍醐味の焙煎香、ココアのニュアンが顕著、飲み手を誘い込む魅力的なアロマ、世紀のヴィンテージ1996の良さが楽しめる1本
第3フライトはビスキュイ・ド・シャンパーニュとロゼで
#6:R&L ルグラ ロゼ
生産者:R&L ルグラ
ぶどう品種:シャルドネ85%、ピノ・ノワール15%(アイ&アンボネイ)
ドザージュ:7g/ L
シャンパーニュ土産のミニサイズのビスキュイに合わせてロゼを。美しいサーモンピンクにオレンジを含んだ色調、爽快な酸味とミネラルが口中に広がるビスキュイの甘やかさを洗い流す印象、このさっぱり感が好き!
ルラージュ・プジョー訪問から
3月のシャンパーニュ訪問時、タルランの朝倉真名美さんの紹介でお邪魔することになったメゾン『ルラージュ・プジョー』。今春開催のSakura Wine Award でゴールドををゲットした話は聞いていたので、Awardの冊子を持参。ムッシュ・ドミニクとマダム・ドミニクさんの満面の笑みを撮影してみました
祖父の代からのクラシック・カーで畑を案内してくださいました。ワイナリー・ドッグも一緒!
当主ドミニクさんは7代目、昨年から後継者であるご長男が参入し、長女も米国向けの販売をサポート
自社畑9ha、4年前からオーガニック栽培に取り組み、2013年からビオディナミを導入
今年の冬は雪が降らなかったので、「土が水分を求めています」とドミニクさん
ピノ・ムニエのヴァン・クレールを試飲。一番古い樹は1936年に植樹、ムニエへの想いは強い
DIAM栓を昨秋から採用、今年2回目の使用になりますが、DIAMを使ったシャンパンは現在セラーで瓶熟中
ご夫妻は昨年のノエル・ア・ラ・モード@伊勢丹で初来日。輸入元The Openerの扇谷まどか代表がオーガナイズしたワインメーカーズディナーも好評だったようで、今秋の再来日を心待ちにしているご様子でした。素朴で純なお人柄、それがしっかりシャンパンに反映していると感じました。新世代のメゾン参入で勢いを増してきたルラージュ・プジョーのますますの飛躍を願っています!
4月の講座で供出した全アイテム
第1フライト
#1:R&L ルグラ ブラン・ド・ブラン
生産者:R&L ルグラ(NM/輸入元:ベリー・ブラザーズ&ラッド BB&R)
ぶどう品種:シャルドネ100%
ドザージュ:7g/L
コート・デ・ブランのシュイイ村が拠点。パリ『トゥールダルジャン』のハウスシャンパンに選ばれたこともあるメゾン。外観は若々しい淡いイエロー、白い花、柑橘系果実、中盤以降、口中にソフトな酸味、チャーミングなシャンパン
#2:ルラージュ・プジョーブラン・ド・ブラン
生産者:ルラージュ・プジョー(RM/輸入元:The Opener)
ぶどう品種:シャルドネ100%
ドザージュ:7g/L
モンターニュ・ド・ランスのヴリニ村が拠点。ドミニク・ルラージュ’(夫)とドミニク・プジョー(妻)から命名したメゾン。30年以上の古樹のぶどうを使用。3グラスのなかで気泡の連なりが一番活発、透明感のあるイエロー、レモンやグレープフルーツ、豊かなミネラル感、アカシアのハチミツ、吟醸香似のアロマ、酸味の広がりと余韻に残る若干のビター感、リザ-ヴワインに由来する重厚感(20%程度使用)、第1フライトで一番人気。Sakura Wine Awardではゴールド受賞
#3:R&L ルグラ キュヴェ・プレジデンス ヴィエイユ・ヴィーニュ2004
生産者:R&L ルグラ
ぶどう品種:シャルドネ100%
ドザージュ:5g/L
シュイイの40年以上の古樹のぶどうを使用、第一香は控えめ、温度の変化で複雑味のある香りに。GF、カリン、ブリオッシュ、ミネラル、ハチミツ、エレガントなスタイル、長い余韻◎
第2フライト
贅沢な2000年と1996年の比較試飲。サン・ヴァンサンの名はヴィニュロンの守護聖人に由来
#4:R&L ルグラ サン・ヴァンサン2000
生産者:R&L ルグラ
ぶどう品種:シャルドネ100%
ドザージュ:4g/L
ゴールドを含むイエロー、若々しさと重厚さを併せもったシャンパン、柑橘系果実(レモンやGF)、ミネラル感、木樽の風味、ハチミツ、黄金糖、長い余韻
#5:R&L ルグラ キュヴェ・エクセプショネル サン・ヴァンサン1996
生産者:R&L ルグラ
ぶどう品種:シャルドネ100%
ドザージュ:4g/L
シュイイ村の古樹からのワインをセレクト。最高の年のみに生産したキュヴェ。46年間で生産したヴィンテージはわずか20で、1964年以降は、69年、71年、73年、76年、81年、83年、88年、90年、96年&2000年。ゴールドのカラー、古酒の醍醐味の焙煎香、ココアのニュアンが顕著、飲み手を誘い込む魅力的なアロマ、世紀のヴィンテージ1996の良さが楽しめる1本
第3フライトはビスキュイ・ド・シャンパーニュとロゼで
#6:R&L ルグラ ロゼ
生産者:R&L ルグラ
ぶどう品種:シャルドネ85%、ピノ・ノワール15%(アイ&アンボネイ)
ドザージュ:7g/ L
シャンパーニュ土産のミニサイズのビスキュイに合わせてロゼを。美しいサーモンピンクにオレンジを含んだ色調、爽快な酸味とミネラルが口中に広がるビスキュイの甘やかさを洗い流す印象、このさっぱり感が好き!
ルラージュ・プジョー訪問から
3月のシャンパーニュ訪問時、タルランの朝倉真名美さんの紹介でお邪魔することになったメゾン『ルラージュ・プジョー』。今春開催のSakura Wine Award でゴールドををゲットした話は聞いていたので、Awardの冊子を持参。ムッシュ・ドミニクとマダム・ドミニクさんの満面の笑みを撮影してみました
祖父の代からのクラシック・カーで畑を案内してくださいました。ワイナリー・ドッグも一緒!
当主ドミニクさんは7代目、昨年から後継者であるご長男が参入し、長女も米国向けの販売をサポート
自社畑9ha、4年前からオーガニック栽培に取り組み、2013年からビオディナミを導入
今年の冬は雪が降らなかったので、「土が水分を求めています」とドミニクさん
ピノ・ムニエのヴァン・クレールを試飲。一番古い樹は1936年に植樹、ムニエへの想いは強い
DIAM栓を昨秋から採用、今年2回目の使用になりますが、DIAMを使ったシャンパンは現在セラーで瓶熟中
ご夫妻は昨年のノエル・ア・ラ・モード@伊勢丹で初来日。輸入元The Openerの扇谷まどか代表がオーガナイズしたワインメーカーズディナーも好評だったようで、今秋の再来日を心待ちにしているご様子でした。素朴で純なお人柄、それがしっかりシャンパンに反映していると感じました。新世代のメゾン参入で勢いを増してきたルラージュ・プジョーのますますの飛躍を願っています!
マスカット・ベーリーAに特化した第3弾『あっぱれ! 日本ワイン! 』 [オープンカレッジ]
4月20日、新宿御苑@JIPさんで、カレッジの課外講座『あっぱれ! 日本ワイン!』を行いました。
同講座は2012年にスタートしたので3回目になります!
今回は日本の固有品種マスカット・ベーリーA (MBA)にフォーカスしてみました。
第一部 Muscat Baily A マスカット・ベーリーA
text by Maki Oka
3つのキーポイント
(1)「日本のぶどうとワインの父」川上善兵衛が生んだ交配品種のひとつ
(2)ベーリー(Bailey) × マスカット・ハンブルグ(Muscat Hamburg) から生まれた品種
(3)甲州に続いて、2013 年に O.I.V.※ に登録
※International Organization of Vine and Wine(国際ブドウ・ワイン機構)
川上善兵衛は、新潟県高田の大地主の家に生まれましたが、貧しい農民たちのためにぶどう栽培とワイン醸造を始めました。私財を投げ打って畑を広げ、日本の気候風土に適したぶどう品種の開発を目指して、約1万種の交雑品種の中からマスカット・ベーリーAをはじめ22品種の優良品種を世に送り出しました。
ワインの醸造にも工夫をこらし、今日の日本のワインづくりの基盤をつくり、「日本のワインぶどうの父」と称されるようになったのです。
1890(明治23)年、弱冠22歳の善兵衛は、自家の庭園をこわして畑を作り、『岩の原葡萄園』を開設しました。1922(大正7)年からは10,311 種の交雑を実施しています。1926(大正11)年には、メンデルの遺伝法をぶどうに応用して、そしてついに、昭和2年、マスカット・ベーリーA他、優良品種を誕生させます。
第一部の講師は昨年からタッグを組ませていただいているコーディネーターの岡真木さん
今日、日本のぶどう収穫量は、年間約21万トン(農水省統計2006年度/ これ以降のデータは無)。第1位の巨峰は、川上善兵衛がアメリカから初輸入したキャンベル・アーリー(第5位)を使った改良品種で、第3位のピオーネは巨峰を使った掛け合わせであることを考えると、上位5位までのぶどう品種のうち4つは善兵衛と関係があることがわかります。
品種/収穫量(t)/シェア(%)
巨峰※/66,900/32
デラウエア/40,300/19
ピオーネ※/23,000/11
マスカット・ベーリーA※/11,700/6
キャンベル・アーリー※/ 11,400/5
その他/56,500/27
計209,800/100
計113,000※/54
出典:農林水産省時計 ぶどう品種別収穫量(2006年度)
ナイアガラを初めて輸入したのも善兵衛です。
現在、日本で収穫されているぶどうの約60種が、善兵衛と関わりがあります。日本のぶどう・ワインづくりにおいて、いかに川上善兵衛が重要な人物であるかがおわかりいただけると思います。
マスカット・ベーリーAの表記
O.I.V.でデータベースに登録されるのは「Muscat Bailey」という英文表記だけですが、日本国内で使用するSynonym(同意語・同義語の意味)として、4種の表記が申請されています。
マスカット・ベーリーA(Muscat Bailey A)
マスカット・ベイリーA(Muscat BaileyA)
マスカット・ベーリA (Muscat Bailey A)
マスカット・ベリーA (Muscat Bailey A)
上記の中でベリー(Berry)は明らかな誤記ですが、多くのワインの表記が〝ベリー〟になっていることと、混乱は避けるという意味で、この4つの表記が申請されています。しかし、今後は徐々に修正が行われていくものと考えます。
5種のマスカット・ベーリーAをブラインドで試飲
#1:蔵王スター 赤 タケダワイナリー・山形
山形県産マスカット・ベリーA 100%の軽やかで清々しい酸味の効いた赤ワイン。赤い果実を思わせるチャーミングな香りと、引き締まった酸、穏やかなタンニンが爽やかで心地よく、ぶどう本来の味わいが楽しめます。
ゆかりのおにぎりとピッタリ! ご飯にオリーブオイルとレモン果汁を効かせ、ゆかりを混ぜただけのシンプルなもの。赤ワインと一緒にご飯も食べられますね。
#2:深雪花 赤 岩の原葡萄園・新潟
マスカット・ベーリーAを主体にメルローやブラック・クイーンをわずかにブレンドした赤。果皮や種からの香味成分がしっかりと抽出されていて、樽に寝かせたことも相まって、やさしいふくらみのある味わいが楽しめます。ブレンドの良さがうまく表現された赤です。タンニンが穏やかで、丸みのある味わいなので、どんな料理にもよく合いますが、例えば、焼きアスパラや煮ゴボウ、タコとアボカド+特製ドレッシング掛けにイケますね。
■チャーシュー /タコ糸で縛った豚肩ロースをベーリーA、醤油、蜂蜜、香味野菜で4時間煮込んだ一品
■鴨フィレ肉の中華味噌和え/ローストして冷ました鴨フィレ肉をスライスし、サッと茹でたパプリカと中華味噌(甜麺醤、豆板醤、煮切った酒)で和えた一品
■焼きアスパラと煮ゴボウ/一度茹でたアスパラを香ばしくオリーブオイルでソテー。ゴボウはカツオ出汁に醤油を入れ炊いた一品
■牡蠣の山椒煮/牡蠣を醤油、酒、みりん、有馬山椒で煮たもの。人参は一番出汁に酒、塩で煮た一品 ←sorry~牡蠣がダメな私には代替え食材の帆立で(青木)
■タコとアボカド/大きめにカットしたボイルタコとアボカドを合わせ、オリジナルドレッシングで
参加者を魅了した岡講師のオリジナルドレッシング(オリーブオイル、醤油、レモン汁、ワサビ)
#3:ヘリテージ 2011 岩の原葡萄園・新潟
樽の香りと複雑で奥深い香りが立ちあがってきます。何かが違うぞ!・・・と思わせるワインです。良く熟したぶどうを収穫できた年と聞いていますので、フレンチオークの新樽100%使用の15ヶ月熟成という条件にも負けずに存在感を醸し出しています。グラスの中で徐々に変化していく様子をみると、次第に風味の調和がとれ、全体がまとまってくるのがわかります。素性の良さとでもいうワインづくりの背景が伺えます。しっかりした味わいの牡蠣の山椒煮にも◎
#4:フジクレール マスカット・ベーリーA 樽熟成 2012 フジッコワイナリー・山梨
山梨県産マスカット・ベーリーAのワイン。ひとことで言えばバランスのとれたワイン。フレンチオークの小樽で熟成させていますが、樽が前面に出ずに、イチゴのようなかすかに甘い香りと、樽の要素がバランスよく溶け合って飲みやすいワインに仕上がっています。鴨フィレ肉と楽しめました。
#5:シャンテ Y・A ますかっと・ベリーA Y3 キューブ 2011 ダイヤモンド酒造・山梨
つくり手の熱い気持ちが感じられるワイン。とにかく、ぶどうの可能性に賭けていることは、2軒の契約農家のぶどうのみしか使わないことからもわかります。Y3キューブは、醸造家の雨宮吉男さんと、契約栽培農家のふたりの名前に“Yが付く事から、Y3と命名。力と複雑さも兼ね備えているので、じっくり煮込んだチャーシューと楽しめました。
お陰様で定員を超える参加がありましたが、そのなかには東京農大の応用生物科学部醸造科学科の東和男講師もいらっしゃいました。ワインに関するご意見も伺うことができました、光栄です!
ちなみに先生は農大オープンカレッジの食育講座でご活躍中です。ご興味のあるかたは是非チェックなさってくださいませ。
甲州でもマスカット・ベーリーAでも、日本のぶどう栽培・ワインづくりを間近に見て学べることは、自然の世界と本当のワインづくりを改めて見直す良い機会になるのではないでしょうか。
あっぱれ!日本ワイン!
第一部のワインに関しましては、岩の原葡萄園の坂田敏社長からヘリテージをご協賛いただきました。貴重なアイテムをありがとうございました。岡 真木
第二部 Sparkling Wine 泡の世界
text by Fumiko Aoki
ワインの分類
(1)スティルワイン(非発泡性ワイン) 例:赤、白、ロゼ
(2)スパークリングワイン(発泡性ワイン) 例:シャンパン、カバ
(3)フォーティファイドワイン(酒精強化ワイン) 例:シェリー、ポート
(4)フレーバードワイン(香付けワイン) 例:ベルモット、サングリア
また、スパークリングワインは製法によって以下のように分類できます。
(1)瓶内二次発酵(シャンパン方式)
(2)キュヴェ・クローズ(シャルマ)法
(3)炭酸ガス注入法
甘辛表示
(1)エクストラ・ブリュット 0~6g/リットル
(2)ブリュット 12g/リットル以下
(3)エクストラ・ドライ 12~17g/リットル
(4)セック 17~32g/リットル
(5)ドミ・セック 32~50g/リットル
(6)ドゥー 50g~/リットル
※ 3g/L以下、あるいは全く加糖をしていないワインには〝ブリュット・ナチュール〟〝ドザージュ・ゼロ〟の表示ができます。
泡部門は全部で7アイテム用意しました。
参加者の皆さんには第一部でMBAの特徴を十分にご理解いただいたので、即、MBA100%の2アイテムを供出。スティルワインの時と比べて泡があることで印象がどう違うかを確かめながらテイスティングしました。
第一フライト
2011年に岩の原葡萄園を訪問しましたが、解説してくださった坂田社長の熱い語りはとても強烈で思わず目がウルウル。その時のリポートは上・下2回にわけ、ワインのこころに載せました。
http://sankei.jp.msn.com/life/news/111208/trd11120814160013-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/life/news/111215/trd11121514410015-n1.htm
#1:穂坂のあわ ロゼ2012 シャトー・メルシャン(山梨)
製法:炭酸ガス注入方式/品種:マスカット・ベリーA 100%
炭酸ガス注入タイプ。メルシャンでは「あわ」シリーズ完成までに様々なトライアルを行ってきました。世界の主要なスパークリング(シャンパン含)を集め、泡を取り去って、ベースとなる原酒を分析。いかに〝泡持ちの良いスパークリング〟を造るか徹底研究してきました。その成果が出ている『穂坂のあわ』
ベリー系の果実味にあふれ、クリーミーで心地良い食感があります。程よい酸味と香草のニュアンスがハーブのマリネに良く合いますし、青系野菜のアスパラガスとの相性は◎
#2:岩の原スパークリングワインロゼ マスカット・ベーリーA 岩の原葡萄園(新潟)
製法・瓶内ニ次発酵(シャンパン方式)/品種:マスカット・ベーリーA 100%
岩の原葡萄園のMBAは水分が少なく羊羹状の果肉に特徴があり、それが山梨のMBAの溌剌とした若々しい印象とはひと味違う大人びた風情になっています。きめ細かいタンニン(渋み)があり、それがあることで、料理も連想できます。口中に残る脂分を洗い流してくれるので、鰯のバリティーヌにも合いますし、日本的な凛とした酸味はがんもどきとプティトマトのピクルスにも合わせて楽しめました。
第二フライト
#3:ロゼサクラ にごりスパークリング フジッコワイナリー(山梨)
製法・瓶内ニ次発酵(シャンパン方式)/品種:甲州 94%、シャルドネ+ベリーA+アリカント6%
ロゼ色はベリーAを2~3%使用
皆さんを笑顔にさせたサーモンピンクの可愛い泡、サイズはハーフ(375ml/1143円)です。
開栓前は透明なピンク色、王冠を開けるとボトル内の八重桜が瓶の口もとに上がってきます。あらら・・・ワインも白濁しています。
フジッコワイナリーの独自の技術によって誕生したワイン。発酵を途中でストップさせ、瞬間熱湯処理させることで甘口状態をキープしています。シャンパン方式の泡ものですが、瞬間熱湯は世界でも同ワイナリーだけのオリジナル製法。白濁が起きたのは瓶底にあった澱(酵母の死骸)が開栓(瓶内のガス圧により)で舞い上がったものです。視覚的(色の変化やきれいさ)&味覚的魅力で会場を賑わせていました。
第三フライト
ここでは日本ワイン2本とスペインとフランス(ロワール)産各1本ずつの計4本を比較試飲
ブラインド供出は以下の順
#4:スパークリング今様2013 マンズワイン(山梨)
製法:キュヴェ・クローズ(シャルマ)方式/品種:山梨県産甲州73%、岩手県産ヤマブドウ27%
辰巳琢郎さんプロデュ―スのワインです。2012年の3月11日に新発売した泡もので、今年で3回目のリリース。これは2次発酵を大きなタンクで行うシャルマ法。古来より自生しているヤマブドウとシルクロードを経由して日本にたどり着いた甲州に思いを馳せながら、私がリクエストさせていただいた〝サーモンと菜の花のロール〟と合わせて。隠し味に使った和からしが良き仲介役をしていました。
#5:セグラヴューダス ブルート・ロゼ(スペイン)
製法・瓶内ニ次発酵(シャンパン方式)/品種:トレパット90%、ガルナッチャ10%
スペインのカバ、シャンパンと同じ製法です。トレパットはロゼ・カバに使用が認められており、ワインに果実味や新鮮さ、アロマや繊細さを与えます。一方のガルナッチャはロゼに深みのある味わいをもたらしています。#4の今様を飲んで、ベリー系果実の香りが口中から鼻孔にかけて残っているときに、#5を味わうと、爽快なミネラル感が口中に残ったベリー系果実の香りを払しょくしてくれる爽快感あり。料理全般との相性良。
#6:安心院(あじむ)スパークリングワイン ロゼ 安心院葡萄酒工房(大分)
製法・瓶内ニ次発酵(シャンパン方式)/品種:安心院産カベルネ・ソーヴィニヨン72%、安心院産メルロー28%
安心院と書いてAzimu(あじむ)です。同ワイナリーの泡との出合いは山梨で行われた国産ワインコンクールの公開テイスティング会場でした。ブリュットが金賞を受賞した2~3年前の話ですが、それ以降、安心院さんの泡はコスパも良いので、私のなかで、「日本産スパークリングのベスト1」になっています。ドザージュ量は公表していませんが、ブリュット既定の範囲内。日本的な清楚な酸がイイ感じです。脂分が残る料理に合わせていただくと口中をきれいに洗い流してくれる泡です。食中酒向けのロゼ・スパークリングと言えます。
#7:ラングロワ クレマン・ド・ロワール ロゼ ブリュット(フランス)
製法・瓶内ニ次発酵(シャンパン方式)/品種:カベルネ・フラン100%
世界遺産ロワール地方の歴史あるワイナリー、ラングロワ・シャトーはシャンパンメゾンの名門『ボランジェ』の傘下。赤系果実をイメージさせるロゼで、中盤以降、石灰粘土由来のキレの良い酸が口中に長く残ります。先日、ロワールワイン委員会の役員が来日してセミナーを開催していましたが、馴染み深い食材が多いロワール地方のワインは日本人の味覚に良く合います。カベルネ・フランはソーヴィニヨンほどタンニンも強くなく、マイルドな口当りが特徴。大山鶏のハムと竹の子に使っていた出汁や山椒と相性良〇
スパークリングに合わせた料理
■花わさびとホタテの和えもの
茹でて冷水におとし、水気をきった花わさびを3cm幅に切る。同様にサッと茹で、冷水におとしたホタテを1/6カットし、花わさびと合わせ、塩で調味
■鰯のバロティーヌ
イワシとホタテ、卵をフードプロセッサにかけ、調味したものを、円柱状になるようラップとアルミホイルで包み、湯煎焼きに。冷まして、2cm幅にカットし、粉をして両面バターで焼く
■大山鷄のハムと竹の子
野菜の出汁に山椒と酒、塩をいれ、60℃にしムネ肉に火を通し、残った汁で竹の子を煮た一皿
■サーモンと菜の花のロール
ノルウェーサーモンをマリネする。スライスし、内側に和からしをぬり、茹でた菜の花を巻いて
■がんもどきとプチトマトのピクルス
水気をきり、裏ごした豆腐に、出汁でふくめた野菜、卵、大和芋を合わせ、調味、丸い形状にして揚げる
ブラインドテイスティングのあとで
スペシャルゲストはマンズワインの茂木信三郎社長でした。
春にリリースした『今様』はドザージュ量が微妙に変化しています。初回は8g/L、2回目は3g/L、そして今回は0g/Lなのですが、実質的にはワイン内に糖分が3g/L程度あるとのこと。ラベルの色も毎回変化し、今年は軽快さを感じる黄色、〝暖色(ピンクや黄色)〟のパワーを再認識
もう1点、茂木社長が手にしているのは白ワイングラスなのですが、〝今様〟をシャンパングラスと白ワイングラスの2脚を使ってチェックしていただきました。#4は甲州ワインがベースなので、白ワイングラスで飲むことで泡ワインのまろやかな舌触り、酸味の繊細さが実感できます。茂木社長も白ワイングラスでの『今様』の味わいを認めてくださいました。
ご参加くださった総勢32名の皆さんに心から御礼を申し上げます。
有志のみの画像ですが、講師にとって皆さんの素敵な笑顔は何よりの贈り物です。
終会後、皆さんから日本ワインの進化、MBAへの再認識等に触れたメールをいただきました。
微力ですが、変化している日本ワインの〝今〟をお伝えしていければ本望です。
第二部のワインに関しまして、岩の原葡萄園の坂田敏社長から『岩の原スパークリングマスカット・ベーリーA』、マンズワインの茂木信三郎社長から『今様2013』、三菱食品から『セグラヴーダスブルート・ロゼ 』をご協賛いただきました。ありがとうございました。青木冨美子
JIPの一ノ瀬社長にはいつも寛大なお気遣いをいただいております。遠藤店長、島崎シェフ、丸山様、青山様、スタッフの皆さん、お世話になりました。今後ともよろしくお願いいたします。
同講座は2012年にスタートしたので3回目になります!
今回は日本の固有品種マスカット・ベーリーA (MBA)にフォーカスしてみました。
第一部 Muscat Baily A マスカット・ベーリーA
text by Maki Oka
3つのキーポイント
(1)「日本のぶどうとワインの父」川上善兵衛が生んだ交配品種のひとつ
(2)ベーリー(Bailey) × マスカット・ハンブルグ(Muscat Hamburg) から生まれた品種
(3)甲州に続いて、2013 年に O.I.V.※ に登録
※International Organization of Vine and Wine(国際ブドウ・ワイン機構)
川上善兵衛は、新潟県高田の大地主の家に生まれましたが、貧しい農民たちのためにぶどう栽培とワイン醸造を始めました。私財を投げ打って畑を広げ、日本の気候風土に適したぶどう品種の開発を目指して、約1万種の交雑品種の中からマスカット・ベーリーAをはじめ22品種の優良品種を世に送り出しました。
ワインの醸造にも工夫をこらし、今日の日本のワインづくりの基盤をつくり、「日本のワインぶどうの父」と称されるようになったのです。
1890(明治23)年、弱冠22歳の善兵衛は、自家の庭園をこわして畑を作り、『岩の原葡萄園』を開設しました。1922(大正7)年からは10,311 種の交雑を実施しています。1926(大正11)年には、メンデルの遺伝法をぶどうに応用して、そしてついに、昭和2年、マスカット・ベーリーA他、優良品種を誕生させます。
第一部の講師は昨年からタッグを組ませていただいているコーディネーターの岡真木さん
今日、日本のぶどう収穫量は、年間約21万トン(農水省統計2006年度/ これ以降のデータは無)。第1位の巨峰は、川上善兵衛がアメリカから初輸入したキャンベル・アーリー(第5位)を使った改良品種で、第3位のピオーネは巨峰を使った掛け合わせであることを考えると、上位5位までのぶどう品種のうち4つは善兵衛と関係があることがわかります。
品種/収穫量(t)/シェア(%)
巨峰※/66,900/32
デラウエア/40,300/19
ピオーネ※/23,000/11
マスカット・ベーリーA※/11,700/6
キャンベル・アーリー※/ 11,400/5
その他/56,500/27
計209,800/100
計113,000※/54
出典:農林水産省時計 ぶどう品種別収穫量(2006年度)
ナイアガラを初めて輸入したのも善兵衛です。
現在、日本で収穫されているぶどうの約60種が、善兵衛と関わりがあります。日本のぶどう・ワインづくりにおいて、いかに川上善兵衛が重要な人物であるかがおわかりいただけると思います。
マスカット・ベーリーAの表記
O.I.V.でデータベースに登録されるのは「Muscat Bailey」という英文表記だけですが、日本国内で使用するSynonym(同意語・同義語の意味)として、4種の表記が申請されています。
マスカット・ベーリーA(Muscat Bailey A)
マスカット・ベイリーA(Muscat BaileyA)
マスカット・ベーリA (Muscat Bailey A)
マスカット・ベリーA (Muscat Bailey A)
上記の中でベリー(Berry)は明らかな誤記ですが、多くのワインの表記が〝ベリー〟になっていることと、混乱は避けるという意味で、この4つの表記が申請されています。しかし、今後は徐々に修正が行われていくものと考えます。
5種のマスカット・ベーリーAをブラインドで試飲
#1:蔵王スター 赤 タケダワイナリー・山形
山形県産マスカット・ベリーA 100%の軽やかで清々しい酸味の効いた赤ワイン。赤い果実を思わせるチャーミングな香りと、引き締まった酸、穏やかなタンニンが爽やかで心地よく、ぶどう本来の味わいが楽しめます。
ゆかりのおにぎりとピッタリ! ご飯にオリーブオイルとレモン果汁を効かせ、ゆかりを混ぜただけのシンプルなもの。赤ワインと一緒にご飯も食べられますね。
#2:深雪花 赤 岩の原葡萄園・新潟
マスカット・ベーリーAを主体にメルローやブラック・クイーンをわずかにブレンドした赤。果皮や種からの香味成分がしっかりと抽出されていて、樽に寝かせたことも相まって、やさしいふくらみのある味わいが楽しめます。ブレンドの良さがうまく表現された赤です。タンニンが穏やかで、丸みのある味わいなので、どんな料理にもよく合いますが、例えば、焼きアスパラや煮ゴボウ、タコとアボカド+特製ドレッシング掛けにイケますね。
■チャーシュー /タコ糸で縛った豚肩ロースをベーリーA、醤油、蜂蜜、香味野菜で4時間煮込んだ一品
■鴨フィレ肉の中華味噌和え/ローストして冷ました鴨フィレ肉をスライスし、サッと茹でたパプリカと中華味噌(甜麺醤、豆板醤、煮切った酒)で和えた一品
■焼きアスパラと煮ゴボウ/一度茹でたアスパラを香ばしくオリーブオイルでソテー。ゴボウはカツオ出汁に醤油を入れ炊いた一品
■牡蠣の山椒煮/牡蠣を醤油、酒、みりん、有馬山椒で煮たもの。人参は一番出汁に酒、塩で煮た一品 ←sorry~牡蠣がダメな私には代替え食材の帆立で(青木)
■タコとアボカド/大きめにカットしたボイルタコとアボカドを合わせ、オリジナルドレッシングで
参加者を魅了した岡講師のオリジナルドレッシング(オリーブオイル、醤油、レモン汁、ワサビ)
#3:ヘリテージ 2011 岩の原葡萄園・新潟
樽の香りと複雑で奥深い香りが立ちあがってきます。何かが違うぞ!・・・と思わせるワインです。良く熟したぶどうを収穫できた年と聞いていますので、フレンチオークの新樽100%使用の15ヶ月熟成という条件にも負けずに存在感を醸し出しています。グラスの中で徐々に変化していく様子をみると、次第に風味の調和がとれ、全体がまとまってくるのがわかります。素性の良さとでもいうワインづくりの背景が伺えます。しっかりした味わいの牡蠣の山椒煮にも◎
#4:フジクレール マスカット・ベーリーA 樽熟成 2012 フジッコワイナリー・山梨
山梨県産マスカット・ベーリーAのワイン。ひとことで言えばバランスのとれたワイン。フレンチオークの小樽で熟成させていますが、樽が前面に出ずに、イチゴのようなかすかに甘い香りと、樽の要素がバランスよく溶け合って飲みやすいワインに仕上がっています。鴨フィレ肉と楽しめました。
#5:シャンテ Y・A ますかっと・ベリーA Y3 キューブ 2011 ダイヤモンド酒造・山梨
つくり手の熱い気持ちが感じられるワイン。とにかく、ぶどうの可能性に賭けていることは、2軒の契約農家のぶどうのみしか使わないことからもわかります。Y3キューブは、醸造家の雨宮吉男さんと、契約栽培農家のふたりの名前に“Yが付く事から、Y3と命名。力と複雑さも兼ね備えているので、じっくり煮込んだチャーシューと楽しめました。
お陰様で定員を超える参加がありましたが、そのなかには東京農大の応用生物科学部醸造科学科の東和男講師もいらっしゃいました。ワインに関するご意見も伺うことができました、光栄です!
ちなみに先生は農大オープンカレッジの食育講座でご活躍中です。ご興味のあるかたは是非チェックなさってくださいませ。
甲州でもマスカット・ベーリーAでも、日本のぶどう栽培・ワインづくりを間近に見て学べることは、自然の世界と本当のワインづくりを改めて見直す良い機会になるのではないでしょうか。
あっぱれ!日本ワイン!
第一部のワインに関しましては、岩の原葡萄園の坂田敏社長からヘリテージをご協賛いただきました。貴重なアイテムをありがとうございました。岡 真木
第二部 Sparkling Wine 泡の世界
text by Fumiko Aoki
ワインの分類
(1)スティルワイン(非発泡性ワイン) 例:赤、白、ロゼ
(2)スパークリングワイン(発泡性ワイン) 例:シャンパン、カバ
(3)フォーティファイドワイン(酒精強化ワイン) 例:シェリー、ポート
(4)フレーバードワイン(香付けワイン) 例:ベルモット、サングリア
また、スパークリングワインは製法によって以下のように分類できます。
(1)瓶内二次発酵(シャンパン方式)
(2)キュヴェ・クローズ(シャルマ)法
(3)炭酸ガス注入法
甘辛表示
(1)エクストラ・ブリュット 0~6g/リットル
(2)ブリュット 12g/リットル以下
(3)エクストラ・ドライ 12~17g/リットル
(4)セック 17~32g/リットル
(5)ドミ・セック 32~50g/リットル
(6)ドゥー 50g~/リットル
※ 3g/L以下、あるいは全く加糖をしていないワインには〝ブリュット・ナチュール〟〝ドザージュ・ゼロ〟の表示ができます。
泡部門は全部で7アイテム用意しました。
参加者の皆さんには第一部でMBAの特徴を十分にご理解いただいたので、即、MBA100%の2アイテムを供出。スティルワインの時と比べて泡があることで印象がどう違うかを確かめながらテイスティングしました。
第一フライト
2011年に岩の原葡萄園を訪問しましたが、解説してくださった坂田社長の熱い語りはとても強烈で思わず目がウルウル。その時のリポートは上・下2回にわけ、ワインのこころに載せました。
http://sankei.jp.msn.com/life/news/111208/trd11120814160013-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/life/news/111215/trd11121514410015-n1.htm
#1:穂坂のあわ ロゼ2012 シャトー・メルシャン(山梨)
製法:炭酸ガス注入方式/品種:マスカット・ベリーA 100%
炭酸ガス注入タイプ。メルシャンでは「あわ」シリーズ完成までに様々なトライアルを行ってきました。世界の主要なスパークリング(シャンパン含)を集め、泡を取り去って、ベースとなる原酒を分析。いかに〝泡持ちの良いスパークリング〟を造るか徹底研究してきました。その成果が出ている『穂坂のあわ』
ベリー系の果実味にあふれ、クリーミーで心地良い食感があります。程よい酸味と香草のニュアンスがハーブのマリネに良く合いますし、青系野菜のアスパラガスとの相性は◎
#2:岩の原スパークリングワインロゼ マスカット・ベーリーA 岩の原葡萄園(新潟)
製法・瓶内ニ次発酵(シャンパン方式)/品種:マスカット・ベーリーA 100%
岩の原葡萄園のMBAは水分が少なく羊羹状の果肉に特徴があり、それが山梨のMBAの溌剌とした若々しい印象とはひと味違う大人びた風情になっています。きめ細かいタンニン(渋み)があり、それがあることで、料理も連想できます。口中に残る脂分を洗い流してくれるので、鰯のバリティーヌにも合いますし、日本的な凛とした酸味はがんもどきとプティトマトのピクルスにも合わせて楽しめました。
第二フライト
#3:ロゼサクラ にごりスパークリング フジッコワイナリー(山梨)
製法・瓶内ニ次発酵(シャンパン方式)/品種:甲州 94%、シャルドネ+ベリーA+アリカント6%
ロゼ色はベリーAを2~3%使用
皆さんを笑顔にさせたサーモンピンクの可愛い泡、サイズはハーフ(375ml/1143円)です。
開栓前は透明なピンク色、王冠を開けるとボトル内の八重桜が瓶の口もとに上がってきます。あらら・・・ワインも白濁しています。
フジッコワイナリーの独自の技術によって誕生したワイン。発酵を途中でストップさせ、瞬間熱湯処理させることで甘口状態をキープしています。シャンパン方式の泡ものですが、瞬間熱湯は世界でも同ワイナリーだけのオリジナル製法。白濁が起きたのは瓶底にあった澱(酵母の死骸)が開栓(瓶内のガス圧により)で舞い上がったものです。視覚的(色の変化やきれいさ)&味覚的魅力で会場を賑わせていました。
第三フライト
ここでは日本ワイン2本とスペインとフランス(ロワール)産各1本ずつの計4本を比較試飲
ブラインド供出は以下の順
#4:スパークリング今様2013 マンズワイン(山梨)
製法:キュヴェ・クローズ(シャルマ)方式/品種:山梨県産甲州73%、岩手県産ヤマブドウ27%
辰巳琢郎さんプロデュ―スのワインです。2012年の3月11日に新発売した泡もので、今年で3回目のリリース。これは2次発酵を大きなタンクで行うシャルマ法。古来より自生しているヤマブドウとシルクロードを経由して日本にたどり着いた甲州に思いを馳せながら、私がリクエストさせていただいた〝サーモンと菜の花のロール〟と合わせて。隠し味に使った和からしが良き仲介役をしていました。
#5:セグラヴューダス ブルート・ロゼ(スペイン)
製法・瓶内ニ次発酵(シャンパン方式)/品種:トレパット90%、ガルナッチャ10%
スペインのカバ、シャンパンと同じ製法です。トレパットはロゼ・カバに使用が認められており、ワインに果実味や新鮮さ、アロマや繊細さを与えます。一方のガルナッチャはロゼに深みのある味わいをもたらしています。#4の今様を飲んで、ベリー系果実の香りが口中から鼻孔にかけて残っているときに、#5を味わうと、爽快なミネラル感が口中に残ったベリー系果実の香りを払しょくしてくれる爽快感あり。料理全般との相性良。
#6:安心院(あじむ)スパークリングワイン ロゼ 安心院葡萄酒工房(大分)
製法・瓶内ニ次発酵(シャンパン方式)/品種:安心院産カベルネ・ソーヴィニヨン72%、安心院産メルロー28%
安心院と書いてAzimu(あじむ)です。同ワイナリーの泡との出合いは山梨で行われた国産ワインコンクールの公開テイスティング会場でした。ブリュットが金賞を受賞した2~3年前の話ですが、それ以降、安心院さんの泡はコスパも良いので、私のなかで、「日本産スパークリングのベスト1」になっています。ドザージュ量は公表していませんが、ブリュット既定の範囲内。日本的な清楚な酸がイイ感じです。脂分が残る料理に合わせていただくと口中をきれいに洗い流してくれる泡です。食中酒向けのロゼ・スパークリングと言えます。
#7:ラングロワ クレマン・ド・ロワール ロゼ ブリュット(フランス)
製法・瓶内ニ次発酵(シャンパン方式)/品種:カベルネ・フラン100%
世界遺産ロワール地方の歴史あるワイナリー、ラングロワ・シャトーはシャンパンメゾンの名門『ボランジェ』の傘下。赤系果実をイメージさせるロゼで、中盤以降、石灰粘土由来のキレの良い酸が口中に長く残ります。先日、ロワールワイン委員会の役員が来日してセミナーを開催していましたが、馴染み深い食材が多いロワール地方のワインは日本人の味覚に良く合います。カベルネ・フランはソーヴィニヨンほどタンニンも強くなく、マイルドな口当りが特徴。大山鶏のハムと竹の子に使っていた出汁や山椒と相性良〇
スパークリングに合わせた料理
■花わさびとホタテの和えもの
茹でて冷水におとし、水気をきった花わさびを3cm幅に切る。同様にサッと茹で、冷水におとしたホタテを1/6カットし、花わさびと合わせ、塩で調味
■鰯のバロティーヌ
イワシとホタテ、卵をフードプロセッサにかけ、調味したものを、円柱状になるようラップとアルミホイルで包み、湯煎焼きに。冷まして、2cm幅にカットし、粉をして両面バターで焼く
■大山鷄のハムと竹の子
野菜の出汁に山椒と酒、塩をいれ、60℃にしムネ肉に火を通し、残った汁で竹の子を煮た一皿
■サーモンと菜の花のロール
ノルウェーサーモンをマリネする。スライスし、内側に和からしをぬり、茹でた菜の花を巻いて
■がんもどきとプチトマトのピクルス
水気をきり、裏ごした豆腐に、出汁でふくめた野菜、卵、大和芋を合わせ、調味、丸い形状にして揚げる
ブラインドテイスティングのあとで
スペシャルゲストはマンズワインの茂木信三郎社長でした。
春にリリースした『今様』はドザージュ量が微妙に変化しています。初回は8g/L、2回目は3g/L、そして今回は0g/Lなのですが、実質的にはワイン内に糖分が3g/L程度あるとのこと。ラベルの色も毎回変化し、今年は軽快さを感じる黄色、〝暖色(ピンクや黄色)〟のパワーを再認識
もう1点、茂木社長が手にしているのは白ワイングラスなのですが、〝今様〟をシャンパングラスと白ワイングラスの2脚を使ってチェックしていただきました。#4は甲州ワインがベースなので、白ワイングラスで飲むことで泡ワインのまろやかな舌触り、酸味の繊細さが実感できます。茂木社長も白ワイングラスでの『今様』の味わいを認めてくださいました。
ご参加くださった総勢32名の皆さんに心から御礼を申し上げます。
有志のみの画像ですが、講師にとって皆さんの素敵な笑顔は何よりの贈り物です。
終会後、皆さんから日本ワインの進化、MBAへの再認識等に触れたメールをいただきました。
微力ですが、変化している日本ワインの〝今〟をお伝えしていければ本望です。
第二部のワインに関しまして、岩の原葡萄園の坂田敏社長から『岩の原スパークリングマスカット・ベーリーA』、マンズワインの茂木信三郎社長から『今様2013』、三菱食品から『セグラヴーダスブルート・ロゼ 』をご協賛いただきました。ありがとうございました。青木冨美子
JIPの一ノ瀬社長にはいつも寛大なお気遣いをいただいております。遠藤店長、島崎シェフ、丸山様、青山様、スタッフの皆さん、お世話になりました。今後ともよろしくお願いいたします。
タグ:あっぱれ! 日本ワイン!
3月のシャンパン講座はSakuraの開花を待ちながら6種のロゼと癒し系ブリュットで [オープンカレッジ]
19日はお花見に楽しみたいロゼ・シャンパンにフォーカス
講座生の皆さんにもワクワク感を味わっていただきました。
第1フライトはNVで
#1:ラルマンディエ・ベルニエ ロゼ・ド・セニエ プルミエ・クリュNV
生産者:ラルマンディエ・ベルニエ(RM)
ぶどう品種:ピノ・ノワール100%
価格:9200円(税別)
2月に供出したメゾン『ラルマンディエ・ベルニエ』のロゼです!
マセレーション(セニエ)、赤い果実たっぷりの印象、まるいタンニン、熟したぶどうの旨さがドザージュ3g/Lを意識させない絶妙な仕上がり、余韻の軽快さは岩清水のニュアンス。赤に近いロゼ・シャンパンの双璧はパイパー・エドシックのソバージュと#1なのでは・・・
#2ドラピエ ロゼ・ブリュット・ナチュールNV
生産者:ドラピエ(NM)
ぶどう品種:ピノ・ノワール100%
価格:5800円(税別)
マセレーション(セニエ)、オニオンスキン、3つのなかで香りのインパクトが一番強く、ソフトなビター感=ピンクグレープフルーツのニュアンス、ドライフラワー、蜂蜜、ハーブ、酸味は穏やか、ピュアな味わいのシャンパン
#3:ドゥーツ ロゼ・ブリュットNV
生産者:ドゥーツ(NM)
ぶどう品種:ピノ・ノワール100%
価格:9500円(税別)
アッサンブラージュ、サーモンピンク、赤ワインはシェフ・ド・カーヴが造ったものを使用、香りは#2より控えめ、エレガント、キュヴェのワインの出来の良さを感じさせるバランス、際立つ気品。第1フライトの一番人気アイテム
#4のコルクのしまり具合がイイ感じ
複雑味のある味わいで、時間の経過でよりふくらみが出てきたように思います。
第2フライトは2004年ヴィンテージで
#4:ヴ―ヴ・クリコ・ポンサルダン ヴィンテージ・ロゼ2004
生産者:ヴ―ヴ・クリコ・ポンサルダン(NM)
ぶどう品種:ピノ・ノワール、シャルドネ、ピノ・ムニエ
価格:10500円(税別)
アッサンブラージュ、活発な気泡、泡そのものはワインに溶け込んで口中まろやか。ベリー系果実、黄桃、ブリオッシュ、バター等、時間の経過で様々な味と香りの変化が!
#5:ボーモン・デ・クレイエール フルール・ド・ロゼ ブリュット・ミレジム2004
生産者:ボーモン・デ・クレイエール(CM)
ぶどう品種:ピノ・ノワール60%、シャルドネ30%、ピノ・ムニエ10 %
価格:6000円(税別)
アッサンブラージュ、協同組合(CM)のシャンパン、赤ワインのブレンド比率は10~15%。オレンジ色を含んだオニオンスキン、果実味、ミネラル感、中盤以降広がってくるきれいな酸味、〝チャーミング〟なワインです。2004年VTで6000円価格は超おすすめ
#6:ボランジェ ラ・グランダネ・ロゼ2004
ボランジェは2008年から全ボトルをスタイリッシュな鶴首のスリムな瓶系に変えています。化粧箱も!2004年のラ・グランダネ(右)と2002年のボトルの違い、おわかりいただけますか?
生産者:ボランジェ(NM)
ぶどう品種:ピノ・ノワール65%、シャルドネ35%
価格:22000円(税別)
アッサンブラージュ、2012年にギイ・ド・リヴォワール輸出部長が来日してコメントしたラ・グランダネ2004年は、ブレンド比率ピノ・ノワール3分の2、シャルドネ3分の1。コート・オー・ザンファンの同じVTの赤ワインを5%~7%使用、16のクリュ(グラン・クリュ89%、プルミエ・クリュ11%)使用。 輝きのある銅に似た色調、果実味、樽由来のスモーキーな香り、力強さとエレガントさ
ボランジェのロゼ、ミレジメのスタイルの基本は ■ リッチすぎるものは造らない、■ ブレンドする赤ワインが力強いタイプなのでシャンパン自体に凝縮感がある、■ 赤ワインの比率を多くしない(5~7%)とのこと。
Bodyがあり、なんとも品の良いバランス、低温から少し温度が上がった段階までの変化を楽しみたいシャンパンです。
第3フライトは特別仕立ての癒し系シャンパン
#7:テタンジェ セック・ノクターン スリーヴァーNV
生産者:テタンジェ(NM)
ぶどう品種:ピノ・ノワール、ピノ・ムニエ、シャルドネ
ドサージュ::17.5g/L
価格:9000円(税別)/1800本限定(2013年11月1日発売)
昨秋、日本リカーさんの試飲会に登場したお洒落なボトルノクターン スリーヴァーNV
少し甘味のある味わいなので、リラックスタイムにこころおきなく楽しめます。冬期最後の回に数量限定のシャンパンを講座生の皆さんに試飲してもらうことができてホント良かったです。
インフォメーション
ただいま、昭和女子大学オープンカレッジでは春期講座生を募集中です!
シャンパン編はあと4名、泡好きの皆さまの参加をお待ちしています。
詳細は>>>http://openc1.swu.ac.jp/
タグ:ロゼ・シャンパン
2月のシャンパン編講座 ~シャルドネとピノ・ムニエを中心に~ [オープンカレッジ]
2月26日開催の講座では7アイテムをテイスティング。内訳はブラン・ド・ブラン3本、ピノ・ムニエ3本、それから過去に1回だけ供出したことがあるコトー・シャンプノワ1本でした。
今回は携帯での撮影分を使っているので従来よりキレのない画像になっています、ご容赦くださいませm(_ _)m
(左から3本)ラルマンディエ・ベルニエ、クリストフ・ミニョン、タルラン、エグリ・ウーリエ
&(ラルマンディエ・ベルニエの)コトー・シャンプノワ、全メゾンともレコルタン・マニピュラン
(左の画像) 第1フライトはラルマンディエ・ベルニエの3アイテム。1970年創業の若いメゾン、コート・デ・ブランにPCヴェルテュ、GCクラマン、シュイイ、オジェ、アヴィーズを含む16ヘクタールを所有、ビオデイナミ農法を実践
(右の画像) 第2フライトは秀逸なピノ・ムニエ3アイテム
第1フライトはブラン・ド・ブラン
一番右の2005年ヴィンテージのコルクのしまり具合から熟成感が読み取れます。
左から
#1:ラルマンディエ・ベルニエ ラティテュード・ヴェルテュ ブラン・ド・ブラン
生産者:ラルマンディエ・ベルニエ(RM)
ぶどう品種:シャルドネ100%
ドザージュ:4g/L
価格:6,800円(税抜/木下インターナショナル)
緯度線上の畑のぶどうを使ったという意味で〝ラティテュード(緯度)〟と命名された新アイテム
外観はきらきらと輝き、若さを感じさせるシャンパン。白い花、アカシアの蜂蜜、程よい酸味、余韻に軽いビター感、シャルドネ種由来の繊細さが細く長く持続!
#2:同上 ロンジテュード プルミエ・クリュ ブラン・ド・ブラン
生産者:ラルマンディエ・ベルニエ(RM)
ぶどう品種:シャルドネ100%
ドザージュ:4g/L
価格:7,000円(同)
畑が南北に連なる位置を経度(ロンジテュード)と表現。アヴィーズ、クラマン、オジェ、ヴェルチュの畑から収穫したぶどうのみ使用、#1より色調は濃く、香りは大人しい、中盤以降、口中に広がる甘味、酸味がきれい
#3:同上 ヴィエーユ・ヴィーニュ・ド・クラマン グラン・クリュ2005
生産者:ラルマンディエ・ベルニエ(RM)
ぶどう品種:シャルドネ100%
ドザージュ:2g/L
価格:11,500円(同)
クラマン村のぶどう100%使用。気泡の連なりは繊細で規則的、サクランボの蜂蜜、ナッツ、スパイス、旨味、黄金糖を口にした時のようなニュアンス、バランス良
第2フライトはピノ・ムニエにフォーカス
コルクの開き具合が一番広がっていた右のエグリ・ウーリエ、味わいも若々しい
左から
#5:クリストフ・ミニョン エクストラ・ブリュット
1986年創業、マルヌ渓谷のフェスタニー村に自社社畑6.5haを所有、ビオディナミ農法を実践
生産者:クリストフ・ミニョン(RM)
ぶどう品種:ピノ・ムニエ100%
ドザージュ:3g/L (ラベルの裏には6g/L表記)
価格:6,800円(税抜/木下インターナショナル)
気泡元気、アーモンドやアカシアのハチミツ、酸味のきれはソフトでドライな印象、飲み飽きしないスタイル
#6:タルラン ラ・ヴィーニュ・ドール2002
1687年創業、キュヴェのきれいさでは定評があるメゾン。土壌についての研究も長い歴史あり
生産者:タルラン(RM)
ぶどう品種:ピニ・ムニエ100%
ドザージュ:4g/L
価格:10,000円(税抜/八田、豊通食料)
細やかな気泡、非MLF、フラワリー、、種の大きな果実を連想、樽のニュアンス、ミネラル、旨味、エクストラ・ドライでありながら、ぶどうの糖分を感じさせるバランスの良いシャンパン
#7:エグリ・ウーリエ プルミエ・クリュ レ・ヴィーニュ・ド・ヴリニー
1930年創業、新樽を使って仕込むのが特徴、MLFを行うかどうかはヴィンテージ次第
生産者:エグリ・ウーリエ(RM)
ぶどう品種:ピニ・ムニエ100%
価格:8,000円(税抜/ヴァンパッション、サンリバティー)
デゴルジュマンは2013年7月、瓶熟期間36か月を証明するような元気な気泡、フレッシュさがあり、ミネラル、アカシアのハチミツのニュアンス、長い余韻。すんなり飲めますが、その奥に力強さをも感じさせる1本
#7:ラルマンディエ・ベルニエ コトー・シャンプノワ・ヴェルテュ・ルージュ2007
生産者:ラルマンディエ・ベルニエ(RM)
ぶどう品種:ピノ・ノワール100%
価格:8,000円(税抜/木下インターナショナル)
講座ではボランジェ社が造るコート・オー・ザンファン(PN100%)に継ぐ、2番目の登場となったラルマンディエ・ベルニエのコトー・シャンプノワ。ヴェルテュのぶどうを使用、落ち着いた色調、赤系果実(木イチゴ、サクランボ等)、ドライフラワー、口中に広がるねっとり感、酸味&タンニンもソフト
今回は携帯での撮影分を使っているので従来よりキレのない画像になっています、ご容赦くださいませm(_ _)m
(左から3本)ラルマンディエ・ベルニエ、クリストフ・ミニョン、タルラン、エグリ・ウーリエ
&(ラルマンディエ・ベルニエの)コトー・シャンプノワ、全メゾンともレコルタン・マニピュラン
(左の画像) 第1フライトはラルマンディエ・ベルニエの3アイテム。1970年創業の若いメゾン、コート・デ・ブランにPCヴェルテュ、GCクラマン、シュイイ、オジェ、アヴィーズを含む16ヘクタールを所有、ビオデイナミ農法を実践
(右の画像) 第2フライトは秀逸なピノ・ムニエ3アイテム
第1フライトはブラン・ド・ブラン
一番右の2005年ヴィンテージのコルクのしまり具合から熟成感が読み取れます。
左から
#1:ラルマンディエ・ベルニエ ラティテュード・ヴェルテュ ブラン・ド・ブラン
生産者:ラルマンディエ・ベルニエ(RM)
ぶどう品種:シャルドネ100%
ドザージュ:4g/L
価格:6,800円(税抜/木下インターナショナル)
緯度線上の畑のぶどうを使ったという意味で〝ラティテュード(緯度)〟と命名された新アイテム
外観はきらきらと輝き、若さを感じさせるシャンパン。白い花、アカシアの蜂蜜、程よい酸味、余韻に軽いビター感、シャルドネ種由来の繊細さが細く長く持続!
#2:同上 ロンジテュード プルミエ・クリュ ブラン・ド・ブラン
生産者:ラルマンディエ・ベルニエ(RM)
ぶどう品種:シャルドネ100%
ドザージュ:4g/L
価格:7,000円(同)
畑が南北に連なる位置を経度(ロンジテュード)と表現。アヴィーズ、クラマン、オジェ、ヴェルチュの畑から収穫したぶどうのみ使用、#1より色調は濃く、香りは大人しい、中盤以降、口中に広がる甘味、酸味がきれい
#3:同上 ヴィエーユ・ヴィーニュ・ド・クラマン グラン・クリュ2005
生産者:ラルマンディエ・ベルニエ(RM)
ぶどう品種:シャルドネ100%
ドザージュ:2g/L
価格:11,500円(同)
クラマン村のぶどう100%使用。気泡の連なりは繊細で規則的、サクランボの蜂蜜、ナッツ、スパイス、旨味、黄金糖を口にした時のようなニュアンス、バランス良
第2フライトはピノ・ムニエにフォーカス
コルクの開き具合が一番広がっていた右のエグリ・ウーリエ、味わいも若々しい
左から
#5:クリストフ・ミニョン エクストラ・ブリュット
1986年創業、マルヌ渓谷のフェスタニー村に自社社畑6.5haを所有、ビオディナミ農法を実践
生産者:クリストフ・ミニョン(RM)
ぶどう品種:ピノ・ムニエ100%
ドザージュ:3g/L (ラベルの裏には6g/L表記)
価格:6,800円(税抜/木下インターナショナル)
気泡元気、アーモンドやアカシアのハチミツ、酸味のきれはソフトでドライな印象、飲み飽きしないスタイル
#6:タルラン ラ・ヴィーニュ・ドール2002
1687年創業、キュヴェのきれいさでは定評があるメゾン。土壌についての研究も長い歴史あり
生産者:タルラン(RM)
ぶどう品種:ピニ・ムニエ100%
ドザージュ:4g/L
価格:10,000円(税抜/八田、豊通食料)
細やかな気泡、非MLF、フラワリー、、種の大きな果実を連想、樽のニュアンス、ミネラル、旨味、エクストラ・ドライでありながら、ぶどうの糖分を感じさせるバランスの良いシャンパン
#7:エグリ・ウーリエ プルミエ・クリュ レ・ヴィーニュ・ド・ヴリニー
1930年創業、新樽を使って仕込むのが特徴、MLFを行うかどうかはヴィンテージ次第
生産者:エグリ・ウーリエ(RM)
ぶどう品種:ピニ・ムニエ100%
価格:8,000円(税抜/ヴァンパッション、サンリバティー)
デゴルジュマンは2013年7月、瓶熟期間36か月を証明するような元気な気泡、フレッシュさがあり、ミネラル、アカシアのハチミツのニュアンス、長い余韻。すんなり飲めますが、その奥に力強さをも感じさせる1本
#7:ラルマンディエ・ベルニエ コトー・シャンプノワ・ヴェルテュ・ルージュ2007
生産者:ラルマンディエ・ベルニエ(RM)
ぶどう品種:ピノ・ノワール100%
価格:8,000円(税抜/木下インターナショナル)
講座ではボランジェ社が造るコート・オー・ザンファン(PN100%)に継ぐ、2番目の登場となったラルマンディエ・ベルニエのコトー・シャンプノワ。ヴェルテュのぶどうを使用、落ち着いた色調、赤系果実(木イチゴ、サクランボ等)、ドライフラワー、口中に広がるねっとり感、酸味&タンニンもソフト
タグ:ラルマンディエ・ベルニエ
シャンパン編の講座生大満足のベル・エポック垂直試飲 [オープンカレッジ]
創業から203年目のペリエ・ジュエ。ヴィクトリア女王、ナポレオン三世、レオポルド一世、そしてモナコ王妃グレース・ケリーに愛されたシャンパン! 新年初の講座は新しい時代の幕明けにふさわしい『ベル・エポック』の3VTを揃え、垂直試飲をメインに進めました。
エミール・ガレが描いたアネモネの絵柄の空ボトルも人気で、講座生にとってはお年玉のようなベル・エポックだったようです!
第1フライトでは品種の比率にフォーカス
シャンパンの魅力の1つ、各メゾンの個性が出たキャップシュール
NVの比較ではブラインドで3品種(CH、PN、PM)を使っている2タイプの利き分け、2品種(CH、PN)を使っている2タイプのうち、どちらが黒ぶどう主体か、白ぶどう主体かを利き分け
#1:カナール・デゥシェーヌ キュヴェ・レオニー
生産者:カナール・デゥシェーヌ(NM)
ぶどう品種:シャルドネ25%、ピノ・ノワール50%、ピノ・ムニエ25%
価格:6000円(税別)/輸入元:ユニオンリカーズ
ヴィクトル・カナールとレオニー・デゥシェーヌの結婚を機にスタートしたメゾン。1868年に双方の名を取って『カナール・デゥシェーヌ』と命名。ロシア皇帝ニコライ2世の宮廷でも愛飲されていた由(輸入元データから)
きめ細かい気泡の連なり、白い花、穫りたての果実、爽やかな酸味、3品種使いのバランスの良さ(リザーヴワイン20%使用)、ドザージュ量10g/L、時間の経過でミルキーのような香り(MLF由来?)
#2:ペリエ・ジュエ グラン・ブリュット
生産者:ペリエ・ジュエ(NM)
ぶどう品種:シャルドネ20%、ピノ・ノワール40%、ピノ・ムニエ40%
価格:8200円(税別)/輸入元:ペルノ・リカール・ジャパン(PRJ)
2011年のメゾン訪問時、最高醸造責任者のエルヴェさんはグラン・ブリュットについて 「イギリス市場に向けてリリースした辛口タイプで、それ以前は甘口タイプのシャンパンが主流でした。NVはいつも同じスタイルで安定した味わいであることが大事です。攻撃的でない泡の感触と穏やかな酸、3年間オリと接触させているので、オリに由来するビスキュイやバターの要素、白い花、パイナップルやグレープフルーツの要素。フレッシュで親しみやすいシャンパンなので、アペリティフや魚介類と合わせて」とおっしゃっていました。
講座でも、白い花や切れの良い酸、余韻に軽いビター感があり、和食と合わせたい1本だと思いました。
#3:ヴランケン・ドゥモアゼル ドゥモアゼル・プレミアム・キュヴェ ブリュット
生産者:ヴランケン・ドゥモアゼル(NM)
ぶどう品種:シャルドネ80%、ピノ・ノワール20%
価格:6250円(税別)/輸入元:ヴランケン・ポメリー・ジャパン
1976年、ベルギー出身のポール・フランソワ・ヴランケンによって設立されたメゾン。講座で初おめもじのシャンパンで、4つのなかでは一番色白、外観からもCH主体の印象、フレッシュな果実風味、端正な酸と優しい甘さ(ドザージュ12g/L)のバランス良好、白身魚や帆立のソテーに合わせて楽しめそうです。
#4:ニコラ・マイヤール ブリュット プラティーヌ プルミエ・クリュ
生産者:ニコラ・マイヤール(NM)
ぶどう品種:シャルドネ20%、ピノ・ノワール80%
価格:5500円(税別)/輸入元:豊通食料
シャンパンの次世代を担うひとり。2003年に26歳で父親の跡を継いで以来精力的に改革を行っています。4つのグラスのなかでPNの比率が一番多く、口中での厚み(リザーヴワイン30~40%使用)あり、色調も他のグラスよりかすかに濃いめ。ミネラル感、エレガントな酸味、なによりピュアさが魅力! 第1フライトでの一番人気
第2フライトはベル・エポック2006、2004、2002の垂直試飲
キャップシュールは左から2002、2004、2006ですが、絵柄&色調が微妙に変化
グラスは左から2006、2004、2002。第1フライトと比較すると、2006年に若干グリーンイエローの要素がありますが、3グラス全体ゴールドを帯びています。
#5:ペリエ・ジュエ ベル・エポック2006
生産者:ペリエ・ジュエ(NM)
ぶどう品種:シャルドネ50%、ピノ・ノワール45%、ピニ・ムニエ5%
価格:19200円(税別)/輸入元:PRJ
昨年の10月にリリースされたばかりです。昨11月にエルヴェさんが来日して、2006年VTについてコメントしてくださったので拙ブログをリンクしておきます。他の2アイテムと比べ、若干グリーンを含んだゴールデンカラーで、酸味はフレッシュ、温度の変化で凝縮感を感じました。さらなる熟成が楽しみです。
#6:ペリエ・ジュエ ベル・エポック2004
生産者:ペリエ・ジュエ(NM)
ぶどう品種:シャルドネ50%、ピノ・ノワール45%、ピニ・ムニエ5%
価格:19200円(税別)/輸入元:PRJ
2011年12月のメゾン訪問時、エルヴェさんは「素晴らしいヴィンテージです。6年間瓶熟成させたシャンパンでシャルドネのエレガントさを重視しています。CH50%、PN45%、PM(エペルネの北にある古い自社畑ディジィ産)5%のブレンド、フェミニンで複雑、ミネラリーで上品な酸と長い余韻。パワフルさと余韻はPN(マイィ、ヴェルズネー、ヴェルジ)に由来、シーフードだけでなく、ドライフルーツやアーモンドのニュアンスがあるのでクリームソース系の料理にも会います」とコメントしていました。
気泡細やか、白い花、ミネラル、ナッツ、ヴァニラ、スパイス(白コショウ)のニュアンス、この先10年以上熟成可能なポテンシャルあるシャンパンです!
#7:ペリエ・ジュエ ベル・エポック2002
生産者:ペリエ・ジュエ(NM)
ぶどう品種:シャルドネ50%、ピノ・ノワール45%、ピニ・ムニエ5%
価格:18000円(税別)/輸入元:PRJ
講座生の一番人気のVTが2002でした。飲んで美味しい状態、蜂蜜やヴァニラ、ロースト風味等、複雑味があり、泡はワインに溶け込んできわめてまろやか、スムース。中盤以降、口中にシャルドネ由来のエレガントな酸味が残るバランスの良いシャンパンでした!
ちなみに、第1フライトの#2とベル・エポックの共通香を利き分けてくれた講座生が3~4名おりました。素晴らしい集中力でした。
新刊紹介
お世話になっている俳優の辰巳琢郎さんと横浜君嶋屋四代目の君嶋哲至さん共著の『ゼロから始めるワイン入門』が上梓されました。発行は(株)KADOKAWA、定価は本体1300円(税別)
〝はじめに〟で辰巳さんは「だいたいワインなんて、そんなにエライものでも、恐縮しなければばらないものでもありません。世界で一番単純なお酒、そう把握しておきましょう」とコメント。また、〝おわりに〟で、君嶋さんは「ワインは神秘的で、大きな魅力にあふれていますが、基本的なちょっとした知識さえあれば、もっと身近になり、もっと気楽に楽しめるようになります」と述べています。ワインの達人のおふたりが強調している〝肩肘張らないワインの基本〟が全ぺージ通して、わかりやすく記述されています。
構成は第1章:いまさら聞けないワインの疑問 第2章:これで安心! ワインマナー基本のキ 第3章:〝通〟になる!大人のワイン術、パラパラめくってその日の気分でどこから読み進んでも大丈夫。ワインビギナーさんが安心して読める1冊です。
参考文献に拙著『おいしい映画でワイン・レッスン(講談社版)』を使ってくださった由、辰巳さん&君嶋さん、ありがとうございました!!
タグ:ベル・エポック