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追記! 第2弾 シャルル・エドシックの醸造責任者シリル・ブランが語るメゾン最新情報 [シャンパン]

再発見のシャンパン
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収穫作業が終わり、只今、MLF(マロラクティック発酵)の最中です。その合間をぬって醸造責任者シリル・ブランさんが来日。メゾン&アイテムについて語りました。

シャルル・エドシックは9月1日から日本で発売されていますが、十数年ぶりの日本上陸になります。輸入元日本リカーの竹内社長は「好調な滑り出しです。素晴らしいシャンパンですが、日本では一時発売されていなかった時期もあるので、世界的名声に比べると、日本での知名度はまだです。〝再発見〟のシャンパンとして広めていきたいと思います」との抱負を述べていました。

私は9月のシャンパン講座で4アイテムを取り上げ、講座生とテイスティングしました。彼らの評価は高く、シャンパンラバーに深く浸透していくメゾンだと確信しました。講座生からいくつかの質問が出ていたのですが、ブランさんとのプレスランチで解決することができました。シャルル・エドシックの追記ブログ、保存版としてアップしておきます。

シャンパーニュ・アイ村出身のシリル・ブラン醸造責任者
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今回が13回目の来日となるブランさん。両親は3代続くワイン生産者、ネゴシアン&樽製造者で、幼い頃からぶどう畑で過ごしていたそうです。「アイ村にある我が家は小規模生産なので、大きな規模のメゾンで働きたいと思っていました。種々の品種や種々のクリュが扱えることは魅力です」と語っていたブランさんの前職はヴ―ヴ・クリコでのワインメーカー、ワインコミュニケーションチームの代表。15年以上の活躍の後、今年5月にシャルル・エドシックの醸造責任者に就任しました。


ブラン流儀は最初にNVロゼ
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供出されたのはロゼ・レゼルヴ、ブリュット・レゼルヴ、ブラン・デ・ミレネール1995の3アイテム

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スタートのシャンパンはNVロゼ、夕陽を受けた富士山のようなシルエットが!

シャルル・エドシックを試飲する時には「まずロゼから」がブランさんの流儀。同メゾンの全アイテムでリザーヴワインが一番少なく、使用する赤ワインの持ち味もソフトなことが理由のようです。

ブラン:白ワイン95%、赤ワイン5%のブレンドで、べースとなる白ワインの80%(PN、PM、CHが3分の1ずつ)は2008年VT。残り20%(PN、CH半々)は平均5年のリザーヴワインを使っています。ドザージュは11g/L、瓶詰めは2009年、デゴルジュマンは2014年末。添加する赤ワインはレ・リセ産のピノ・ノワールです。シャンパーニュ地方の南端、ブルゴーニュに近いレ・リセのぶどうはフェノールの含有も少なく、収れん味もソフトなので、全体にまろやか。肉付きが良く、何杯も飲みたくなるような美味さ、芳醇さがあります。ロゼというと赤い果実だけと思われがちですが、それだけでなく、白い果実や黄色い果実も同時に感じるシャンパンです。

2種のロゼとドザージュ量について
シャルル・エドシックではNVとヴィンテージのロゼを生産しています。NVはフレッシュ感、ヴィンテージもの(現在2006年)は熟成感をスタイルにすることで差別化を強調。〝リッチで複雑〟という評価を受けているメゾンなので、シャンパーニュ入門者にすんなりと親しんでもらえるタイプがNVです。ちなみに私はシャンパン講座で2006年のロゼ(白ワインPN、CH90%で赤ワインはレ・リセとモンターニュ・ド・ランスのピノ・ノワールを10%使用)を出しましたが、余韻に広がる酸味と旨味が生きた魅力的な1本でした。受賞関連ではロゼNVが今年のIWC(英国)でGold+Regional Trophy、WS92点、ヴィンテージ2006はDWAでGold Medal、WS94点をゲット。各ロゼはその他多くの賞を獲得しています。

NVの11gというドザージュ量に関しては「中程度および多めの糖分は酸化の保護の役割を果たすので、それによりフレッシュさが保たれると考えています。デゴルジュマンをしてからの時間を大事にしているので、その間に糖分がワインに馴染み、糖分があることで一種の保存料になります。少ないドザージュだと酸化が進むので」とブランさん。


オーラキングサーモン 花穂シソと共にタルタルにキャビアを添えて 
× ロゼ・レゼルヴNV

うずらの卵がタルタルの上に乗っていたのですが、卵を食べても生臭さは皆無。ロゼのフレッシュさが卵を食べた後の口中をクリアにしてくれた印象です。ブランさんは「卵はワインに合わせにくいものです。今回相性が良かったのは、卵の火の入れ方が絶妙で、卵特有の硫黄っぽさが出ていなかったから」と。

ブラン:ロゼとサーモンの色彩同化したマリアージュ。サーモンの厚み、肉付きがシャンパンと良く合っていました。
私的感想:シャルル・エドシックのロゼがフレッシュであることが良くわかりました。リザーヴワインが平均5年という点にその秘密がある感じですが、リザーヴワインの平均が10年のブリュットだと熟成感が違うので、卵と合わせた時の印象がどう変わるか、体験したかったです。



オマール海老、アヴァカドのフォンダンとザクロ・姫人参のハーモニー
× ブリュット・レゼルヴNV

シャルル・エドシックを代表するシャンパン。ベースワインは2007年(PN、PM、CH3分の1ずつ)が60%、10年以上を経たリザーヴワインが40%のブレンドで、ドザージュ量は11g/L。
シャルル・エドシックのシャンパンは発酵・熟成、リザーヴワインの保存すべてステンレスタンクのみ。ブリュット・レゼルヴを味わえば、その熟成感がリザーヴワインの質の良さと量の多さに由来することが実感できます。現在、ブリュット・レゼルヴとブリュット・ヴィンテージの裏ラベルにはワインに関する情報が記載されており、近々、ロゼにも導入される予定です。ちなみに受賞に関しては今年のIWCでGold Medal、WSで93点、ロゼ同様多くの賞を得ています。

ブラン:オマールだけでなく、種々の野菜が入っていたので、多面体のシャンパン、幅広く合うシャンパンであるブリュットが、オマールの歯ごたえ、アボカドのクリーミーさと合っていました。


甘鯛 うろこ付きで香ばしく焼き、白ユリ根と柚子のナージュに浮かべて
× ブラン・デ・ミレネール1995

ブラン:デゴルジュマンは2014年6月です。コート・デ・ブランの4つのGC(クラマン:柑橘、アヴィズ:厚み&シルクタッチ、オジェ:厚み&シルクタッチ、メニル・シュル・オジェ:ミネラル)と1つのPC(ヴェルテュ:フローラル)が互いを補完し合っています。

魚にはヨード風味があり、口中での脂分、噛みごたえ、うろこの皮のカリカリ感がとても良く、魚のまわりのソースに使っていた柚子風味、スモーク風味が、シャンパンのなかにある柑橘やスモークのニュアンスと良い相性でした。

ステンレスタンクだけしか使っていないブラン・デ・ミレネールから感じるナッティなニュンアンス。それがどこからくるのかという質問に対して、ブランさんは「地下層が石灰質であること、カカオやヘーゼルナッツ等の焙煎香はアヴィズやオジェの村の特徴であること、バター風味は澱と長く接触してことに由来すること。そして、ドザージュ量(9g)の適度さ。少量だと時間経過しているうちにシャンパンが疲れてしまうと思います」と回答。シャンパン編の講座でも、私を含む講座生全員がナッティさを感じていたので、ブランさんのお返事に納得。
1995年に続くヴィンテージ(まだ公表せず)は2017年頃に市場に出るそうです。ただし、1996年ではなく、それより若いヴィンテージの模様。20世紀最高のヴィンテージといわれる1996年をリリースするのはまだまだ先になりそうです。

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マロン 軽く仕上げ、メレンゲのグラスを包み、キャラメル・エグランティーヌのソースを添えて 
× ロゼ・レゼルヴNV

ショコラとロゼワインのソフトなポリフェノールの同化でナイス・マリアージュ!
ブランさんが「マロンの甘さがなければブラン・デ・ミレネールに合いました」とコメントしていたのですが、シャンパン講座でブラン・ド・ミレネールを出した時、講座生から〝マロン〟という表現が出ていたことを思い出し、ブランさんのひとことに同意!


11月現地訪問に期待
シャルル・エドシックの創始者チャーリーが1867年に購入したクレイエール(石灰質のカーヴ)はローマ人たちが掘った石切り場で、2世紀の貴重な遺産。シャンパーニュ地方最古のクレイエールがルイナールとシャルル・エドシックが所有する場所のようです。シャルル・エドシックのカーヴは全長8キロ超。両メゾンのクレイエールに、カベ(厚さ15㍍)で仕切られた場所があるようなので、チェックしてきます!

秀逸な2015年ヴィンテージ
ブランさんは2015年ヴィンテージについて、「ここまで素晴らしいものは見たことがありません。ぶどうの状態は完璧で、とても良く熟しています。豊潤で複雑味があり、将来が期待できるヴィンテージです。シャンパーニュ地方の熟練したぶどう栽培家たちは1947年のヴィンテージに似ていると言っています。私はその年には生まれていませんが、1947年は飲んだことがあります。1900年代最高の年だったと言えます。MLFが終わった段階で、11月半ばからは毎日すべてのキュヴェをテイスティングすることになりますが、素晴らしいシャンパンができると感じています」とコメントしていました。
シャルル・エドシックは時間をかけるメゾンなので、2015年ヴィンテージの完成までじっくり待ちたいと思います。

製品ついての問い合わせは日本リカー(株)03-5643-9770


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ピエール・エマニュエル・テタンジェ当主来日と『コント・ド・シャンパーニュ2006』のお披露目 [シャンパン]

9月1日からテタンジェの輸入元がサッポロビールになったことを記念してピーエル・エマニュエル・テタンジェ当主が来日しました。ピエールさんの初来日は25 年前で、今回で通算20回目です。
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テタンジェの顔〝ブリュット レゼルヴNV〟

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テタンジェのなかの癒やし系アイテムが〝ノクターン〟、ドザージュ量は18g/lで、若干甘めのスタイルです。「このアイテム以外は、すべて9g/Lです」とアジアパシフィック地区担当マネージャー、フェレオ・デュ・フーさんが教えてくれました。デュ・フーさんは25ヶ国を担当しています。

コント・ド・シャンパーニュだけの贅沢なワインセミナー
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愛娘ヴィタリーさんのイメージポスターの横で、ブリュット・レゼルヴを手にピエールさん
自慢の娘なので、来場者に 「娘のヴィタリーだよ」と嬉しそうPR

ピエールさんは「今日のセミナーは特別です。弊社の最高級品で生産量が少ないコント・ド・シャンパーニュのブリュットとロゼだけに特化して行うのは極めてまれだからです」と述べた後、コント・ド・シャンパーニュは白ぶどう100%で造られるブラン・ド・ブランで、初ヴィンテージは1952年。良年だけに造りますが、53年にも造っています。ちなみに私は53年産です」とご自身のヴィンテージもアピール!


ピエールさんはフルートグラス派
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昨今、ワイン業界では白ワイン用やピノ・ノワール用のグラスでシャンパンを飲むことが多くなってきました。私もグラスについて書いています。最近はリーデル社のヴェリタス・ニューワールド・ピノ/ロゼ・シャンパーニュがお気に入りです。

ピエール当主は「シャンパンはフルートグラスで飲むべきだと思っています。それはカンヌ映画祭のレッドカーぺットとタキシードがシンボルであるのと同じく、シャンパンとフルートグラスはペアであり、シンボルだからです」とコメントしていました。ワインラバーさんは如何ですか?


世界に先駆けて2006年ヴィンテージをお披露目!

2005年に米国系投資グループにテタンジェが買収され、紆余曲折の後、テタンジェの権利を取り戻し、経営権を引き継いだピエールさん。「社長になったのが2006年なので、記念の年です」と語っていたので、2006年は新生テタンジェの年になります。

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ロゼはピノ・ノワール70%、シャルドネ30%、ブージー産の赤ワインを15%以上ブレンド。きめ細かく規則正しい気泡の連なりから長熟であることがわかります。赤い果実のニュアンスが魅力、高価なロゼシャンパン!


正式発売は12月中旬予定、コント・ド・シャンパーニュのファンの方は要チェックです!

サッポロビールの動員力はさすがでした。セミナーは満席、今回は定員を超える多くのお申し込みがあったため、隣にもうひとつ、お部屋を用意してモニターで実況中継をしていました。テタンジェのフルラインナップをサービスした試飲会場も盛況で400名超の参加者があったようです。

サッポロビールさんが、テタンジェのブランド力をさらに高め、目標数量販売を早々に達成なさることを期待しています!!


(続) テタンジェに愛を込めて


タグ:テタンジェ
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「シャンパーニュと和食」ランチセミナー&カレッジ春期講座の総括 [シャンパン]

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明日からカレッジの夏期(7月ー9月)シャンパン講座が始まります。
猛暑には最適な〝泡もの〟で、講座生を大いに癒したいと思っています。

シャンパン情報では、シャンパーニュ委員会日本事務局主催『シャンパーニュと和食』ランチセミナーとカレッジ春期リポートのアップが大幅遅延になってしまいました。ご容赦 m(_ _)m

CIVC新総局長ヴァンサン・ペランさんとのランチセミナー
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CIVCヴァンサン・ペラン総局長、同日本事務局川村玲子代表、石田博ソムリエ


1月にCIVC(シャンパーニュ委員会)の総局長に就任したヴァンサン・ペランさんが5月に来日!
シラク政権時代に大蔵官僚として活躍していたペランさんは幅広い人脈をお持ちです。従来のトップとは違った視点で新たな取り組みもなさると思っています。

今月、シャンパーニュがユネスコの世界遺産に登録されましたが、来日時、「7月早々には世界遺産に登録されるはずなので、決定したら、世界遺産の富士山を背景に、シャンパンを持った写真をツイートしてください」と笑顔で語っていました。日本は梅雨で、期待の写真は送れませんでしたが、シャンパーニュ地方の祈願成就、本当におめでとうございます! 
さらに、「昨年日本は輸入量1000万本をクリアしたので、それを記念して、今年の11月にはシャンパーニュ騎士団の叙任式を行いますよ」とも語っていました。先週、マンダリンオリエンタルでの正式開催が決まった由。シャンパンの弾けるニュースが続いていて、嬉しいです。

日航ホテル『さくら』の和食に合わせて
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ランチセミナーでは石田講師が日本のシャンパン市場を支えるシャンパンラバーさんに向けてシャンパンレクチャーをしました。セレクトした■アサンブラージュによる違いをテーマに選んだ3種 ■シャルドネ100%と黒ぶどうが70%のシャンパーニュ2種をブラインドでテイスティング

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視覚、味覚を刺激した前菜

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ペランさん絶賛! メバル、海峡サーモンの花畑盛り
アンリオのブリュット・スーヴェランと合わせた時のバランス◎

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料理長が炊き立ての新生姜土鍋ご飯を披露

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フルーツとも相性の良いシャンパン

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供出されたシャンパンのボトルは載せられないので、キャップシュールでご紹介

CIVCはセミパブリックの団体で、委員会が交付する業者番号がないとシャンパーニュを醸造できないため、約5000のシャンパーニュメーカー全てが会員になっています。現在、世界14カ国に海外事務所を開設。同日本事務局は1992年からシャンパーニュの名称保護を一般消費者、メディア、ライフスタイル誌に向けて発信しています。


春期講座のまとめ
エレガントな『ルグラ』
4月にフォーカスした『ルグラ』はコート・デ・ブラン最北のシュイィに自社畑5㌶を所有。契約畑(10㌶)のぶどうと合わせて、年間150,000本を生産しています。

ちなみにシャンパーニュ地方全体の面積は33,000㌶、そのうち、白ぶどうのエリア、コート・デ・ブランは2,200㌶。さらにグラン・クリュのシュイィは520㌶になります。

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ルグラは200年以上続くメゾンです。祖父の代からシャンパン造りを開始、それ以前はぶどう栽培を生業にしていました。樽は使わないメゾンで、ピュアなミネラル感とエレガントな酸が特徴です。世界各国のホテルやレストランにオンリストされているシャンパンであり、生産量の多くはフランス国内のレストランに納められていたので、国外に出ることは滅多にありませんでした。

現当主は6代目のジュリアンさん。彼の父親は1970年代、自分が造ったシャンパンを持ってパリで行商を。その味に惚れ込んだシェフたちから高い評価を得ていました。そのなかにはポール・ボキューズやギィ・サヴァワ等もいて、その流れから多くの星付きレストランで愛飲されるようになりました。

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#1;R&L ルグラ ブリュット ブラン・ドゥ・ブラン
生産者:ルグラ(NM/輸入元:BB&R)
ぶどう品種:CH100%、
ドザージュ:7g/L 
価格:6,380円
#2:R&Lルグラ ロゼ
生産者:ルグラ(NM/輸入元:BB&R)
ぶどう品種:CH85% PN15% ※B de Bに15%の赤ワインを添加
ドザージュ:7g/L
価格:7,890円
#3:R&L ルグラ キュヴェ オマージュ
生産者:ルグラ(NM/輸入元:BB&R)
ぶどう品種:CH100%
ドザージュ:5g/L
価格:11,450円

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12年に亡くなった父親が最後にブレンドし、ジュリアンさんがデゴルジュマンをした特別なアイテム

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生産量は5000~6000本、細いロープと赤いロウで締めたコルク


1990、1996、2000の贅沢な垂直試飲
#4:R&L ルグラ キュヴェ エクセプショルネル サン・ヴァンサン2000
生産者:ルグラ(NM/輸入元:BB&R)
ぶどう品種:CH100% 
ドザージュ:4g/L 
価格:12,960円
#5:R&L ルグラ キュヴェ エクセプショナル サン・ヴァンサン1996
生産者:ルグラ(NM/輸入元:BB&R)
ぶどう品種:CH100%
ドザージュ:4 g/L
価格:16,200円
#6:R&L ルグラ キュヴェ エクセプショナル サン・ヴァンサン1990
生産者:ルグラ(NM/輸入元:BB&R)
ぶどう品種:CH100%
ドザージュ:4g/ L
価格:21,280円

偉大な年のみ生産しているアイテム。過去50年間でリリースされたのは59年、64年、69年、75年、79年、83年、88年、90年、96年、2000年。2015年末には2008年をリリース予定。生産量は15,000本

バランスが良く、フレッシュで飲みやすい2000年。ミネラル、柑橘系果実、複雑味のある96年はまだ酸が豊かで10年、20年後でも楽しめる長熟タイプ。モカやナッツ、古酒の旨味を備えた1990年は喉ごしまろやか。どのVTも長い余韻があり、現段階で96や90VTを入手できることが何より素晴らしいことでした。



CIVCの講座のセレクトを参考に
5月の講座では、CIVCのランチセミナーで試飲したアイテムを参考にして、第1フライトは〝ブレンド〟タイプ。第2フライトでは2004年ヴィンテージに特化して学習してみました。

第1フライト 
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#1:ルイ・ロデレール ブリュット・プルミエNV
生産者:ルイ・ロデレール(NM/輸入元:エノテカ)
ぶどう品種:CH40%、PN40%、PM20%
ドザージュ:10~11g/L
#2:ゴッセ グラン・レゼルヴ・ブリュットNV
生産者:ゴッセ(NM/輸入元:テラヴェール)
ぶどう品種:CH43%、PN42%、PM15%
ドザージュ:8g/L
#3: アンリオ ブリュット・スーヴェランNV
生産者:アンリオ(NM/輸入元:ファインズ)
ぶどう品種:CH50%、PN50 %
ドザージュ:8g/L

#1#2のブレンド比率は似ていますが、#1はMLFをしているメゾン、樽でキープしたリザーブワインの使い方が絶妙、バランスの良さを感じます。#2はMLFをしていないメゾンで、上質な生地とドザージュ量の塩梅が見事。 #3(MLFはしています)はピノとシャルドネだけのシャンパンで全体の仕上がりがエレガント

ピノ主体の2004年ヴィンテージ比較
第2フライト
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#4:ボーモン・デ・クレイエール フルール・ド・ロゼ ブリュット2004
生産者:ボーモン・デ・クレイエール(CM/輸入元:モトックス)
ぶどう品種:PN60% CH30% PM10% 
#5ヴ―ヴ・クリコ ヴィンテージ・ロゼ2004
生産者:ヴ―ヴ・クリコ・ポンサルダン(NM/輸入元:MHDモエ ヘネシー ディアジオ)
ぶどう品種:PN62%、CH30%、PM8%
#6:ボランジェ ラ・グランダネ・ロゼ ブリュット2004
生産者:ボランジェ(NM/輸入元:アルカン)
ぶどう品種:PN3分の2、CH3分の1
赤ワイン(コート・オー・ザンファンの同じVT5~7%)ブレンド
ドザージュ:8g/ L

赤い果実のニュアンス、アセロラ、スモーキー、造りの丁寧さを感じさせるボーモン・デ・クレイエールのロゼ。3つのなかでは香り閉じ気味、ミネラル、中盤以降軽いビター感のヴ―ヴ・クリコ・ポンサルダンのロゼ。
講座生の人気No1だったボランジェの『ラ・グランダネ・ロゼ』は時間経過で魅力が増してきます。複雑味があり、今、飲んで、とても美味しいシャンパンです。

余談ですが、先日、『ラ・グランダネ・ロゼ2005( PN72% CH28% 、赤ワイン(ラ・コート・オーザンファン/PN100%)を5%ブレンド。ドザージュ6 g/L、デゴルジュマン2014年9月、希望小売価格22,000円(税別))』の発表がありました。きれいなサーモンカラー、グレープフルーツやオレンジのような柑橘系果実、上品な酸味が魅力、フェミニンなスタイルです。2005年を一言で表現するなら、クラシックなヴィンテージ。難しい年だったにもかかわらず、ボランジェで秀逸なVTが造れた要因のひとつは〝自社畑の比率の高さ〟。生産に必要なぶどうの約70%を自社畑から供出できることは品質面でも優位にあることを示しています。

7月のシャンパン講座は、メドックのスーパーセカンド『シャトー・コス・デストゥルネル』が手掛けたシャンパン『ミシェル・レィビエ』でした。この分はカレッジ春期講座まとめの第2弾として改めてアップします!



ローラン・ペリエからのスペシャルデータ ~ 北野武さんのシャンベラン・ドヌール受章リポート~ [シャンパン]

1812年創業のシャンパーニュメゾン『ローラン・ペリエ』
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2014年3月訪問 Photo by Fumiko
立志伝中の人物ベルナール・ドゥ・ノナンクールさん(現オーナーの父/2010年11月逝去)が母親からメゾンを引き継いだ時点では100位に甘んじていましたが、60年間に及ぶシャンパンへの情熱、独自の発想の成功で売上高は世界第3位(2012年データ)になりました。

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2014年3月訪問 Photo by Fumiko
トゥール・シュル・マルヌにあるメゾンは豊かな自然に恵まれています。

ローラン・ペリエの推薦で北野武さんがシャンベラン・ドヌール(名誉侍従)を受章
シャンパーニュ騎士団最高位の称号を受けることになった北野武さんは外国人初の受章者になります。これはご本人のみならず、日本のシャンパン業界にとっても、名誉な出来事です。

Lairent-Perrierにて
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(C)Michel Jolyot
叙任式前に北野武さんはローラン・ペリエ社を表敬訪問なさいました。

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(C)Michel Jolyot
両国の国旗が飾られたメゾン正面で、オーナーのアレクサンドラ・ペレール・ドゥ・ノナンクールさんと最高醸造責任者のミッシェル・フォコネさんと

Tasting room (by French architect Jean-Michel Wilmotte)
(C)Michel Jolyot
ジャン・ミッシェル・ウィルモットさんが設計した新醸造所で
新しいカーヴには14基のステンレスタンクが並んでいます。タンクのデザインはフォコネさんです。セラーの設計をしたジャン・ミッシェル・ウィルモットさんは1965年以降、グラン・シエクル賞(グラン・シエクルあるいはシャンパン造りに貢献した人をたたえる賞)の審査員の一員でもあります。

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(C)Michel Jolyot
200周年を迎えた後、改装したテイスティングルームで、200周年を機にリリースされた『レ・レゼルブ グラン・シエクル』を試飲

同日のテイスティングシャンパーニュ(すべてマグナムボトル)
#1:Laurent-Perrier Brut
#2:Grand Siècle
#3:Les Réserves Grand Siècle (collector's limited edition) 画像のシャンパン
#4:Alexandra Rosé 2004


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(C)Michel Jolyot
17世紀ゆかりのボトルが展示してあるスペースで説明を受ける武さん
このボトルはルイ14世の時代、ヴェルサイユ宮殿で使用されていた手吹きボトルをコピーしたもので、現在、NVのロゼに使われています。


The ceremony at the Ordre des Coteaux de Champagne in the Palais du Tau (Rheims)
6月12日、ランスのトー宮殿で開催されたシャンパーニュ騎士団の叙任式典

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(C)Michel Jolyot
アレクサンドラさんはシュヴァリエの称号メダルで
武さんは〝K〟の家紋付の羽織袴、正式な5つ紋!


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(C)Michel Jolyot
シャンパーニュ騎士団ビルカール・サルモンのアントワーヌ団長からシャンベラン・ドヌールを授与されました、おめでとうございます!!


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(C)Michel Jolyot
武さんを囲んで騎士団メンバーとの記念ショット
ドラピエのミッシェル・ドラピエさん(騎士団前団長)やドゥーツのファブリス・ロセさん等のお顔も

Gala dinnerにて
メニューの一部を
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(C) Michel Jolyot
シャンパーニュソースのたたきホタテ

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(C) Michel Jolyot
フォコネさんがデザインしたスペシャル『グラン・シエクル』もサービスされました。


Special lunch at Château de Louvois
式典翌日は、ローラン・ペリエが所有するシャトー・ド・ルーヴォワでプライベートランチ

メゾンがあるトゥール・シュル・マルヌの北方にルーヴォワの村があり、そこにシャトー・ド・ルーヴォワがあります。17世紀、ルイ14世の治世下に活躍したミシェル・ル・テリエの息子フランソワ=ミシェル・ル・テリエ(ルーヴォワ侯)の居城だったところで、その優雅な庭園はヴェルサイユ宮殿で名をはせた著名な庭園設計家ル・ノートルが手がけました。

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(C)Michel Jolyot
赤い制服の楽隊のお出迎えを受けた武さん
庭園でアレクサンドラさんと妹のステファニー ムヌー ドゥ ノナンクールさんと

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(C)Michel Jolyot
ランチではキュヴェ・アレクサンドル・ロゼ2004がサービスされました。
同日のメニューとシャンパンは
#!:Lobster with peaches ロブスター ピーチ添
served with Alexandra Rosé 2004
#2:Fattened hen with seasonal vegetables and truffle broth 肥育鶏、季節の野菜、トリュフブロス
served with Les Réserves Grand Siècle (magnum)
#3:Parmesan, aged for 24 months, and Old Gouda cheese 24ケ月熟成のパルメザン、古ゴーダチーズ
served with Les Réserves Grand Siècle (magnum)
#4:Fresh Mara des Bois strawberries, orange blossom coulis and almond cake with Rheims pink biscuits マラデボワのイチゴ、オレンジの花のクーリとランスピンクのビスケットとアーモンドケーキ
served with Cuvée Rosé

アレクサンドル・ロゼですが、これはオーナーの名を冠した優雅なシャンパンです。シャンパーニュのなかで現女性オーナーの名を付けたロゼはないので、これは特別な存在です。ここで、200周年記念祝賀ディナーの折にブログに書いた一文を載せさせていただきますと・・・

花嫁の父に代わり雄弁に語ったロゼ・シャンパン
キュヴェ・アレクサンドラ・ロゼは1987年、アレクサンドラさんの結婚式の席上、お披露目されました。本人も知らなかったサプライズです。

1982年はピノ・ノワールとシャルドネの収獲が同じという極めて珍しい状況になりました。ドゥ・ノナンクール氏はセラー・マスターと相談、ピノ・ノワールの漬け込み中に少しシャルドネを入れてロゼ・シャンパンを造ることを考えます。果実の香りが豊かなピノ・ノワールにシャルドネのパワーを入れるという発想です。そのロゼはカーブのなかで静かにデビューの時を待っていました。日の目をみたのは1987年10月、アレクサンドラさんの結婚式で、花嫁の前に“キュヴェ・アレクサンドラ・ロゼ1982”というラベルのロゼ・シャンパンがありました。
結婚式までは内緒というドゥ・ノナンクール氏やセラー・マスターのフォコネさん、ステファニーさんたちの極秘作戦は成功しました。

アレクサンドラさんはその時のことを、
「フランスでは花嫁の父親は子供のことを話すので長いスピーチをしますが、父は感動のあまり、一言も言葉がでませんでした。でもその父に代わって雄弁に語ってくれたのが、グラスに注がれたアレクサンドラという名のロゼ・シャンパンでした。そのロゼを前にしてわかったこと、それは父が情熱を傾けてきた事業を私と妹に譲りたいということでした」と。
今回、久々にアレクサンドラさんのお顔を拝見し、ますます知的に美しく輝いていると感じました。
本当に素敵な女性です!


最後に今回の独占記事に関して
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Photo by Fumiko
ローラン・ペリエと輸入元サントリーから推薦を受け、シャンパーニュ騎士団からシュヴァリエ(2009年)とオフィシェ(2012年)の称号を拝受しました。シャンパンに絡むイベントではローラン・ペリエからいつでも手厚い応援をいただいておりました。ブログで発信するシャンパン情報についても見てくださっていました。そのような長いお付き合いのなかで、今回、北野武さんのシャンパーニュでの叙任やルーヴォワ城でのプライベートランチ等の貴重な画像やデータを、「冨美子のブログで紹介して良いよ」ということで、迅速に送ってくださいました。これは本当に身に余る光栄な出来事でした。
ローラン・ペリエのアレクサンドラさんはじめ、ジャン・クリスチャン輸出部長、広報のアン・ロールさんにこころから感謝しています。本当にありがとうございました!


Dear Anne-Laure san & Jean-Christian san,

Regarding the ceremony of Takeshi san, I would like to thank you for sending me a lot of valuable pictures and data. It was my great honor and pleasure to have had this opportunity.
I'll do my best as a champagne ambassador of Laurent-Perrier as until now.
I look forward to your continued friendship! With many thanks,
Fumiko



ブログ内に掲載の Credit: by Michel Jolyot 付の写真はすべてシャンパーニュメゾン『ローラン・ペリエ』に帰属しています。
ローラン・ペリエおよび北野武さんの知的所有権、肖像権に関わりますので、掲載写真はすべて転載厳禁です。良識ある対応、よろしくお願いします。

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シャンパンメゾン『ローラン・ペリエ』から北野武氏のシャンベラン・ドヌール叙任速報! [シャンパン]

ローラン・ペリエ後援のもと、俳優、監督の北野武氏のシャンベラン・ドヌール(名誉侍従)叙任のニュースはすでに流れていますね。

式典は現地時間の12日、17世紀からの歴史あるシャンパーニュ騎士団(オルドル・デ・コトー・ドゥ・シャンパーニュ)によって執り行われました。ちなみに北野氏はシャンベラン・ドヌールの叙任を受ける初の外国人になります。

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(C) Michel Jolyot 画像転載厳禁 

先ほど、ローラン・ペリエの広報アン・ロールさんから上記の画像(@グラン・シエクルの施設)が届きました!
後日、叙任式の画像やガラ・ディナーのメニューが届くことを期待しつつ

12日、北野武氏はトゥ―ル・シュル・マルヌにあるローラン・ペリエを訪問。オーナーであるアレクサンドルさんと最高醸造責任者のミッシェル・フォコネさんと面談し、その後、叙任式に向かい、無事、シャンベラン・ドヌールを受章なさったとのこと。

今日(13日)はローラン・ペリエが所有するルーヴォワ城で、アレクサンドラさんと妹のステファニーさんとのプライベートランチ。今頃はその時間だと思います。


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昨年5月、ローラン・ペリエからオフィシエ・ドヌールを受章した時の北野武氏
輸入元サントリーの櫻井鋼社長とローラン・ペリエのジャン・クリスチャン輸出部長、帝国ホテル『レ・セゾン』のティエリー・ヴォワザンシェフも交えて。この時、武さんは「グラン・シエクルは飲みやすいから好き」とおっしゃっていました。

日本におけるシャンパンの動きは快調です!
なかでも、最高級のレンジ、高価なロゼ・シャンパンが売れているのが特徴です。
北野武氏のシャンベラン・ドヌール受章で、さらに弾みがつけば嬉しいです。

改めまして、ローラン・ペリエ社、北野武さん、おめでとうございます!


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第7回『Champagne Joie de Vivre (生きるよろこび)』賞の受賞者は千住3兄妹! [シャンパン]

生きることの意味を知っている人が楽しむ飲み物シャンパーニュ
6月1日に行われた〝ジョワ ド ヴィーヴル(生きるよろこび)〟賞の授賞式
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当日は〝爽(シャルドネ100% 7アイテム)〟〝バランス(3セパージュ 6アイテム)〟〝濃(黒ぶどう主体 12アイテム)〟〝艶(ロゼ 6アイテム)〟〝甘口 2アイテム〟〝福(プレスティージュ 12アイテム)〟に区分されたシャンパンが揃いました。

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ティエリー・ダナ駐日フランス大使は「今日はシャンパンのジョワ ド ヴィーヴルの授賞式ですが、シャンパンとジョワ ド ヴィーヴルはフランス語では同義語。生きるよろこび、これはまさにシャンパンそのものだからです。フランスには赤、白、甘口など特別なワインがありますが、シャンパンの特徴はどのようなシーンでも似合う、生命のよろこびを与えてくれるところです」と素晴らしいシャンパン賛美


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(左から)選考委員の国末憲人さん、小林康夫さん、委員長の磯村尚徳さん、西角ますみさん、池田美樹さん

今年の受賞者は千住博(日本画家)、千住明(作曲家)、千住真理子(ヴァイオリニスト)の御三方
「日本で最高の芸術一家である千住家の3兄妹は、それぞれが一流の活動を行っていますが、それと共にファミリーを支えた文子さん(2013年6月没)を含めた芸術的な雰囲気がジョワ ド ヴィーヴルの賞に値すると考え、顕彰することにしました」と磯村委員長が選考理由を説明


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川村玲子シャンパーニュ委員会日本事務局代表からシャンパンの贈呈

川村代表は冒頭のあいさつのなかで、ジョワ ド ヴィーヴル賞は国を越えて生きるよろこびを分かち合う〝シャンパーニュの精神〟のシンボルになる人たちを選出する賞であることを説明。加えて、シャンパーニュ委員会では17世紀から今日に至るまで世界各界の著名人のシャンパンにまつわる名言を編集していることについても言及していました。ウィンストン・チャーチルは〝シャンパンは生きることの意味を知っている人が毎日楽しむものである〟との言葉を回想録に遺しているようですが、愛馬にポル・ロジェ(著名なシャンパンメゾンでチャーチルが愛飲)と命名したシャンパン好きの首相らしい名言です!

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バカラ パシフィック株式会社の小川社長から副賞の「ミルニュイ(〝千の夜〟の意味) フルーティッシモ」コレクションのブルー、クリア、ルビーのシャンパングラスが贈呈されました、安定感のある美しさ!


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受賞者3人とティエリー・ダナ大使と川村CIVC日本代表


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受賞者へのプレゼントは2泊3日のシャンパーニュ旅行とシャンパンの数々


受賞者の作品紹介
千住 博さんは3人を代表して「人生のよろこびのお酒であるシャンパンを十分に楽しみながら毎日過ごしています。 今晩もおいしくシャンパンがいただけるのではないかと思っています、本日の受賞を嬉しく思っています」とあいさつ

絵画から
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代表的な〝桜〟の作品。「日本は4つの季節、豊かな自然に恵まれています。私は自然のなかに身を置いて作品を描いてきました」と博さん

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ヴェネツィアのビエンナーレに招待されて出品した作品
いままですべて天然素材で描くというコンセプトだった博さんですが、蛍光塗料に出合い、その素材の素晴らしさに惹かれていきます。「蛍光塗料で描くと、昼は穏やかであっても、夜になると神秘的、ミステリアスになり、人間的な表現ができると感じています。屏風の形は海外に行くと新しい空間として捉えられています」

最近は和紙を使い、〝崖〟をテーマに作品を描いています。「西洋の紙は揉むと破れてしまいますが、和紙は破れることなく、むしろ、しなやかになってきます。日本の文化は紙を中心した文化だと思っています。だとすると、自らの傷(3・11以降)、皺のなかに美を見出していこうとする発想こそが日本文化が世界に向けて発信する次の時代へのメッセージだと思っています」と博さん

千住博さんが手掛けた『Koshu』ワインのラベルも、和の雰囲気を生かした気品あるものでした!

音楽では

「兄妹がこのような場に揃うのは何年振りのことです。我が家ではシャンパンでよく乾杯をしていました。母が亡くなった時も、母が次の世界に旅立ったことを祝う意味で乾杯をしました。献杯ではありません。今夜は母を葬送した『アンダンテ』とNHKの大河ドラマ『風林火山』のテーマ曲を披露します。 私はピアニストではないのですが、今日は特別です」と明さん

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(C) Fumiko A  画像転載厳禁
凛とした真理子さんが奏でるヴァイオリンの音色が大使公邸の広間を包みこんで・・・
天上から母上の文子さんが我が子の様子を笑顔で見ているような、そんな気がしていました。
素晴らしい空間にいることの幸福感、これこそ、私にとってのジョワ・ド・ヴィーヴル!

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千住3兄妹と選考委員の皆さま


心地よい良いテラスで
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プレスティージュのシャンパン11銘柄のコーナーにはジョセプ・ペリエのオーナーの姿も

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緑が美しいフランス大使公邸の庭園、ライトが一段と映えます!


世界に向けて躍進し続けている千住博さん。今年は千住真理子さんにとって40周年、明さんにとって30周年とのことでした。
千住3兄妹のますますのご活躍を願っています!

日本画と音楽とシャンパン、日本とフランスの融合。最高の出会いのひと時に、心から乾杯の気分でした!


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3月2日発売! 優雅な『ベル エポック エディション プルミエール2007』  [シャンパン]

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昨夜、虎の門のアンダーズ東京で行われたペリエ ジュエ レセプションパーティー

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旧暦で言えば1月9日なので、まだ少し肌寒い日でしたが、会場のルーフトップバーではパーティーの主賓、優雅なベル エポックがいつものように参加者を魅了していました。
アール・ヌーボーの巨匠エミール・ガレの遺した足跡、アネモネボトルは永久に輝いています!

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画像提供:ペルノ・リカール・ジャパン
2015年3月2日発売の『ベル エポック エディション プルミエール2007』
参考価格:28,000円(税別)、熟成期間:5年、品種:シャルドネ90%、ピノ・ノワール10%

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エルヴェ・デシャン7代目最高醸造責任者から、「このシャンパンは桜の時期に日本を訪れた際、インスパイアされたもので、桜独特の色合いと新しい命の芽吹きを感じ、そのエネルギーを表現したいと思って造りました。ペリエ ジュエの象徴であるシャルドネに少量の赤ワイン加え、淡い桜色に仕上げることで、春の暖かみを表現しています」とのメッセージがありました。


限定キュヴェのためのアート
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画像提供:ペルノ・リカール・ジャパン
初お披露目の作品!
1968年オランダ生まれのアーチスト トード・ボーンチェさんがデザインしたエンシャンティング・ツリー。枝には白のアネモネやベル エポックのアネモネグラスが咲き誇っています。

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画像提供:ペルノ・リカール・ジャパン
写真家の清水朝子さんが今回の限定キュヴェをイメージした作品
パステルカラーの光玉がふわふわと漂い、春の穏やかで優しい雰囲気、素敵です!


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ペルノ・リカール・ジャパンのティム・ペック代表取締役社長は「シャンパーニュ市場はとても活発です。日本におけるペリエ ジュエはアメリカ、フランス、英国に次いで第4位の市場になっていますが、トップキュヴェの『ベル エポック』に関して言えば、日本が世界ナンバーワンです。ペリエ ジュエのファミリーに新しいメンバー『エディション プリミエール』が加わりましたので、今後さらに躍進させていきたいと思います」と、あいさつで意気込みを語りました。

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枝先のシャンパングラスに限定キュヴェを注いで

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シャンパンツリーと対比して東京タワーを並べてみました。
ルーフトップバーからは東京が一望できます!

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五感で楽しむペリエ ジュエらしい配慮
シャンパンだけでなく、美術だけでなく、素敵な音楽も!


カクテルパーティーで
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春の息吹を感じるホワイトアスパラ
軽いビター感のあるアスパラとベル エポック2006を合わせて

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ホタテや魚介類はシャンパンとナイスマリアージュ
オレンジ系柑橘はロゼやエディション プルミエールと楽しめます!

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エディション プルミエールと相性が良かったフォアグラ!

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モッツレラチーズとドライトマトを組み合わせた可愛いアミューズ

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ベル エポック2006も特別供出

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エルヴェさんが日本の桜をインスピレーションとして創りあげた限定キュヴェ


ペリエ ジュエを五感で楽しめる空間
〝春の歓びを味わうプロモーション〟として、アンダーズ東京内の2ヵ所でペリエ ジュエとアートを楽しむことができます。

1階 Bebu(ビブ)ラウンジ
オープン期間:2015年2月26日(木)~3月23日(月)
営業時間:11:00~22:30
場   所:アンダーズ東京 1F「Bebu(ビブ)ラウンジ」
東京都港区虎ノ門1-23-4
問合わせ先:03- 6830- 7739

ゲルハルト・パスルガー総料理長がペリエ・ジュエのシャンパンに合わせて考案したスペシャルなマリアージュセットや清水朝子さんが撮影した写真の展示が楽しめます。
グラン ブリュット:グラスシャンパーニュ&マリアージュセット 3,000円
ブラゾン ロゼ:グラスシャンパーニュ&マリアージュセット 4,000円
エディション プルミエール2007:ボトルシャンパーニュ&マリアージュセット 55,000円
※すべて税別


52階 ルーフトップバー
オープン期間:2015年2月27日(金)~3月20日(金)
営業時間:17:00~24:00 /金・土は17:00~25:00
場   所:アンダーズ東京 52F「ルーフトップバー」
東京都港区虎ノ門1-23-4
問合わせ先:03- 6830- 7739

東京が一望できる最上階のバーにエンシャンティング・ツリーが展示されています。シャンパングラスが枝の先に咲き誇る作品を前に、新登場のシャンパンを味わいながら、春の歓びをenjoy!
グラン ブリュット:グラス2,200円/ボトル12,000円
ブラゾン ロゼ:グラス3,200円/ボトル17,000円
ベル エポック エディション プルミエール2007:ボトル45,000円
※すべて税・サービス料別


製品についてのお問い合わせはペルノ・リカール・ジャパン(株) ℡03-5802-2671


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ポル・ロジェの〝キュヴェ・サー・ウィンストン・チャーチル2002〟デビュー! [シャンパン]

ポル・ロジェ キュヴェ・サー・ウィンストン・チャーチル2002
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画像協力:ポル・ロジェ
10年以上カーブで静かな眠りについていた2002年ヴィンテージ


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画像協力:ポル・ロジェ
11月1日、キュヴェ・サー・ウィンストン・チャーチル2002、発売開始!
14番目のヴィンテージで希望小売価格は30,000円(税別)


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そのお披露目の為に来日したのがローラン・グルクール社長です。今年3月現地でお目にかかったので、私は8か月ぶりの再会!

同メゾンの発展に多大な貢献をなさったパトリス・ノワイエル前社長の後任として現職に就いたローランさん。昨年3月にパトリスさんと一緒に来日して『キュヴェ・サー・ウィンストン・チャーチル2000』の発表とワインセミナーを行いました。ポル・ロジェの沿革に関する情報も記載してありますので、まずはポル・ロジェ備忘録をご覧ください。

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2002年VTの披露はリューズ@六本木で行われました。昨年との違いは料理とのマリアージュ探究ができたこと。サー・ウィンストン・チャーチルはリューズ愛用の木村硝子製ヴィンテージ・シャンパングラスでサービス。ステムが長く、視覚的にも美しいグラスです。


ローラン社長の話を現地訪問時の画像と共に

「シャンパンメゾンで、発酵も醸造もステンレスタンクだけのところは?」と聞かれて、真っ先に名前が浮かぶのがポル・ロジェとローラン・ペリエ。英国王室御用達であり、ロイヤルウェディングでも重用されていた両メゾン。違いはトップキュヴェでしょうか。前者には英国のチャーチル首相の名を冠した男性的なイメージの『キュヴェ・サー・ウインストン・チャーチル』があり、後者は女性オーナーの名を冠した『グラン・シエクル アレクサンドル・ロゼ』があり、フェミニンなイメージ。ともに大好きなメゾンです!

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2014年3月 by Fumiko Aoki
「10年かけて醸造施設の改装を行いました。現在90㌶強の自社畑を所有し、55%を賄っています。自社畑が多いことは品質の安定につながります。基本的に一番搾りのみを使用。2014年の年明けからデゴルジュマンの年月を明記するようにしました」とローラン社長
画像はアルコール発酵用のステンレスタンクで、区画ごと(ぶどう品種やグランクリュやプルミエクリュ)に仕込んでいます。

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2014年3月 by Fumiko Aoki
大きなステンレスタンクはブレンド用

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2014年3月 by Fumiko Aoki
動瓶に関してポル・ロジェはすべて手作業、 伝統と革新を尊重するメゾンと言えます。
現在4名の動瓶師さんがいます。1日5~6万本/人の作業をするそうです、これは驚異的!

現在カーブを改装中。動瓶のために50万本くらいをまとめて置けるスペースを考えている由

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2014年3月 by Fumiko Aoki
2000年VTのキュヴェ・サー・ウィンストン・チャーチルと遭遇

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2014年3月 by Fumiko Aoki
メゾンでのテイスティングのワン・ショット、チャーチルは2000年ヴィンテージ

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2014年3月 by Fumiko Aoki
棚には国別に整理されたラベルが


リューズの料理とのマリアージュ
飯塚シェフの素材に対する気配りと五感を刺激するメニューは魅力的でした!

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a:アミューズ ブーシュ
ポル・ロジェの看板シャンパンNVの素直な味わいと良く合って

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b:カリフラワーのなめらかなムースとズワイ蟹のアンサンブル
クリーミーなムースと食材の中に隠れている蟹の食感。ブラン・ド・ブランとのバランス良

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c:鴨フォアグラのソテーとセップ茸のラヴィオリ 栗のエキュームを乗せて
どのようなお料理とも相性良く付く合うブリュットNV、さすがオールマイティーの風格!
チャーチルのミネラル感とフォアグラの相性、口中でよりふくらみが増す印象

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d:妻有ポークと豚足をクレピネット包み焼きに 粒マスタードのソースで
ジュ―シーなポーク。ナイフを入れると様々な味わいの要素が出てくる包み焼きはとても美味。
ロゼ、チャーチルと合わせるとバランスも良く、ナイスなマリアージュ。ロゼと豚足は絶妙!

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e:プラリネのガトー へーゼルナッツのグラスを添えて
甘口リッチ(ドミ・セック)NVがあれば良かったのですが、あいにくドライなタイプのみ・・・
お菓子のなかのナッツ風味とブリュット・ヴィンテージの香ばしさの相乗効果


ワインは5アイテム
#1:ブリュット・レゼルヴNV
メゾンの顔であり、DNAといえるシャンパン。「一番最初に親しんでいただけるアイテムなので、いつも同じ味わいであることが大事です。ゆえに造るのが一番難しいシャンパンです」とローラン社長。ドザージュは8~9g/ L。リザーブワインは25%程度。基本的にベースになっているヴィンテージから〝3つ前の年までさかのぼったワイン〟をリザーブワインとして使用しています。現行のNVのベースワイン2008年か2009年なので、2009年がベースであれば、2008年、2007年、2006年の3VTがリザーブワインになります。

#2:ブラン・ド・ブラン2004
シャルドネ100%のブラン・ド・ブランをローラン社長は「飲むダイヤモンド」と表現! 
グラン・クリュのワリー、アヴィズ、オジェ、ル・メニル、クラマンのぶどうを使用。「数量・品質ともに2004年は素晴らしい年でした。ここで大事なことは、ヴィンテージ・シャンパンを全部使い切ってしまうのではなく、リザーブワインとして保存して、NVに使うことによってNVの品質がより良くなります」と

#3:ブリュット・ヴィンテージ2004
伝統的に造っているシャンパン。ピノ・ノワールが多いスタイル(PN60%、CH40%)はチャーチル好み、英国市場で人気があります。

#4:ブリュット・ロゼ・ヴィンテージ2006
ベースになっているのは1つ前のブリュット・ヴィンテージ(PN65%、CH35%)。アンボネ―、ブージー、キュミエール産の赤ワイン(ピノ・ノワール)を10~15%添加。ドザージュ9g/L。フルーティーで爽やか、エレガントさを求めたスタイル

#5:キュヴェ・サー・ウィンストン・チャーチル2002
ぶどう品種はピノ・ノワールとシャルドネで比率は非公開
チャーチルはポル・ロジェのピノ・ノワールが多いスタイルのヴィンテージ・シャンパンが好きで、よく飲んでいたそうです。最初に購入したのは1908年のことで、ヴィンテージは1895年。その後も買い続け、お気に入りのVTは1914年、1928年、1934年、1947年だったそうです。

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2014年3月 by Fumiko Aoki
チャーチルが愛馬にポル・ロジェと命名した話は有名です。もう1つ、ポル・ロジェのあるシャンパーニュ通り44番地を「世界で最も飲みごたえのある住所」という名言で表現しています。
  

2002年ヴィンテージレポート
全般的に暖かく、冬は特に穏やかで、降水量は平均的、唯一の問題は春に若干の霜と雹に見舞われたことです。非常に暑い夏でしたが、旱魃の影響はほとんどなく、8月末と9月頭に降った雨に救われました。9月10日から好天に変わり、ぶどうの糖度が上がり、非常に健全な状態で成熟しました。収穫は、最も早い区画では9月12日から始まり、9月28日に終了。よく熟したぶどうで潜在アルコール度数は10.5%

テイスティングノート
外観:黄金色、滑らかで心地よく続く気泡が楽しめます。
アロマ:エレガントかつ力強く凝縮したアロマはトーストしたブリオッシュ、新鮮なカリン、ピーチ、アプリコット、花、シナモンスパイス、ライムリーフなどを連想させます。
味わい:重みがあり力強さの中にベルベットのような質感を備え、長く続く純粋な酸味を楽しめます。テロワールとヴィンテージからなる重みと複雑なキャラクターで、余韻の続くあと味は、このワインのもつ威厳と軽快なシトラス感のある酸味を感じさせます。すぐに味わっていただけますが、熟成も十分期待できます。

プレス評価
ル・ギド・デ・メイユール・ヴァン・ド・フランス2015 (ポル・ロジェの格付け☆☆☆) 19
ギド・デ・ヴァン・ベタンヌ・エ・ドゥソーヴ 2015 (ポル・ロジェの格付け☆☆☆☆☆) 19.5 
ジャンシス・ロビンソン 18  
出典:ジェロボーム(株)

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左から#1~#5 の順


「1999年、シェフ・ド・カーブに就任したドミニク・プティさんはポル・ロジェのシャンパンの品質向上に寄与してきました。7度での滓下げや瓶熟の期間延長(4~5年)等の試みはシャンパンの味わいに反映しています」とローラン社長。ドミニクさんは20年間、クリュッグで活躍なさった方ですが、木樽使いのメゾンからステンレス100%のメゾンに変わっても天才肌の技には関係のないこと。明らかなことはポル・ロジェのシャンパンに磨きがかかったという事実です。

シャンパン編講座でもポル・ロジェは人気者です。もし、チャンスがあれば、キュヴェ・サー・ウィンストン・チャーチルの1999年VT、およびブリュット・ロゼ・ヴィンテージの2002年を味わってみてください。今、最高に美味しい状態です。1999年の奥行に満ちた深い味わい、赤い果実の玉手箱のようなロゼ2002年。ポル・ロジェの素晴らしさが実感できますよ。

製品のお問合わせはジェロボーム(株) 03-5786-3280まで



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ベル・エポック・ロゼ2005 リミテッド・エディションのお披露目@京都・東福寺 [シャンパン]

ベル・エポック・ロゼ2005 リミテッド・エディション
[黒ハート]本日(11月4日)、『ペリエ・ジュエ』社から素敵なロゼ・シャンパンがリリースされました!

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エミール・ガレが描いたアネモネの花園に舞い込んできた一羽のハチドリ!
2012年に日本人のアーティスト東信さんが日本古来の花々を挿入して完成させたフローラル・ボトル以来の時空を超えた融合、今回の案内役は可愛いハチドリ。静止したまま、花の蜜を吸うことができるので、花を傷つけることがないのです!

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ブラジル、サンパウロ生まれでNYとリオ・デ・ジャネイロを拠点に活躍しているヴィック・ムニーズ作のボトル。ムニーズさんはガレが描いたボトルの奥行を生かしてハチドリをゴールドで描き加え、幻想的かつアーティスティックに仕上げました。ボトルを通して、向こう側からもハチドリが見えますね。ギフトボックス入り 750ml /53,000円(税別)


京都・東福寺でのお披露目会
10月27日、プレスへのお披露目は東福寺が舞台
当日の流れを画像を中心にして紹介していきますね。

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京都 臨済宗大本山東福寺内にある『三門』は1952年に国宝建築物指定されました。
右側に見える急な階段を上って

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特別参観を許されて最上階へ。足利家や秀吉、徳川家などの天下人も渡ったそうです。

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東福寺の爾(その)英晃主事長による案内
右に見える大額『玅雲閣』の筆は室町幕府4代将軍・足利義持のもので、〝妙〟は本来は女偏が一般的ですが、女人禁制だった時代を反映して〝玄〟偏を使用しています。

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前夜は雷が鳴っていましたが、この日は好天。京都市内が展望できました。


方丈庭園でのシャンパンランチ
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重要文化財の東福寺本坊庭園で和洋の融合

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建物の中に入るとウェルカムシャンパンのサービス

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素晴らしい! 淡いピンクのクロスの上に可愛い工夫

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今年8月、ペルノ・リカール・ジャパンの社長に就任なさったティム・ぺックさん(豪州出身)
24年間、ペルノ・リカール・ジャパングループで活躍、台湾の代表から日本に赴任なさったとのことですが、初めての京都にも満足なさっていました。

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ロゼの発表に合わせてネクタイ(クロード・モンタナ)にも気配り、人気者の7代目最高醸造責任者エルヴェ・デシャンさん。2005年は冬が寒く、雨が多かったため、ピノ・ノワールに従来のような力強さが足りなかった由。一方、シャルドネの質はとても良かったので、2005年ヴィンテージに関しては〝ロゼだけ〟で行くことを決断。フレッシュでイチゴや柑橘系果実、さらにオレンジやココアを感じさせる味わい、赤系デザートとの相性も良好

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白と金と淡グリーンがオシャレ!

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京都『RYORIYA STEPHAN PANTEL』のオーナシェフ、ステファン・パンテルさんがメニュー解説。流暢な日本語に参加者から思わず歓声も!料理は京野菜をふんだんに使った贅沢さがありました。

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一皿目はお弁当仕立て
シャンパンヴィネガーのしめ鯵、柿と祇園豆、ポン酢のジュレで合わせて
フォアグラのコンフィ奈良漬け巻き、南国フルーツソース
大根で包んだ海老、スパイスオイル風味

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2005年のリミテッド・エディションのサービス、金のネックが豪華

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同じヴィンテージ2005年のマグナムサイズ登場!

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2種の色の違いも見ながら・・・グラスに付けられた金とピンクにも注目!

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鯛とおろし海老芋のロースト 旬の野菜と共に バニラとレモンのバター風味

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シャラン産鴨肉のロースト マルメロワインでブレゼした腿肉と菊芋 マルメロ味噌添え
ベル・エポック・ロゼ2004と合わせて

マルメロとロゼの相性の絶妙さ、ステファンさんの発想に感心!

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ピスタチオのクリームに浮かべたすだちのイルフロッタント フランボワーズのコンポートと共に

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ディスプレイ用に描かれた等身大のボトル絵の前でお茶目なエルヴェさん

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シャンパンは〝五感を刺激する飲み物〟
この日の為に用意されたのが、京都・松栄堂作の『お香』でした。限定ボトルの香りをイメージしたもので、トップノートはピオ二ー、続いてストロベリー、ラズベリー、カシスなどの赤系果実のアロマ、柑橘系のレモンの酸味も加わって

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エルヴェさんを囲んで、着物姿の料理研究家内坂さんとの3ショット


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ペルノ・リカール・ジャパンから届いた〝日本のこころ〟を感じるステキな招待状。ドレスコードの欄には〝Something Gold〟の記載。ということで、今回は淡グリーンとゴールドで織り上げた西陣風のパンツスーツにしました。ベル・エポックカラーだったので、しっかり同化できました!


ペルノ・リカール・ジャパンのティム・ぺック社長、栗木部長、スタッフの皆々さま
フランスから来日なさった最高醸造責任者エルヴェさん、東福寺の爾主事長
歴史ある建造物拝観、贅沢な空間に同席させていただきまして、ありがとうございました!

東福寺のベル・エポック・ロゼ2005 リミテッド・エディション発表に関しては12月5日発売の『ワイン王国』でリポートさせていただきます。読んでいただけると嬉しいです。

■製品に関するお問合わせはペルノ・リカール・ジャパン(株) 電話03-5802-2671まで



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ボランジェR.D.2002! 1952年から50年目の特別なヴィンテージ!! [シャンパン]

マダム・ボランジェが考案した『ボランジェR.D.2002』
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女性が表舞台で活躍することがまだまだ少なかった1900年代の中盤、世界中を飛び回り、メゾンの発展に大きく寄与していたのがマダム・ボランジェです。そして、彼女の斬新なアイデアを生かし、製品化されたのが同社が誇る自根のシャンパン『ヴィエイユ・ヴィーニュ・フランセーズ』と「最近デゴルジュマン(オリ引き)された」を意味する『R.D.』


今春発売を開始した『R.D.2002』はマダムが考案してリリースした1952年ヴィンテージ(発売は15年の熟成期間を経た1967年6月)から数えて50年目にあたるヴィンテージで、2002年は24番目のボトルになります。
直近では1997年ヴィンテージが2008年にリリースされて以降、750mlのレギュラーサイズでのリリースは6年ぶり。1999年ヴィンテージが1500mlのマグナムサイズのみ、2000年ヴィンテージが3000mlのジェロボアムサイズ(限定350本)のみでリリース。
久しく750mlのレギュラーサイズが登場していなかったので、それに合わせてギフトボックスも新しくなりました。ボランジェの力の入れ具合が伝わってきます。

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お披露目に際しては、コマーシャル・ダイレクターのギイ・ド・リヴォワールさんが来日!

ギーさんは冒頭、メゾンを立ち上げた3人、アタナス・ド・ヴィレルモン提督(海軍の軍人)。提督のかつての同僚ポール・ルノダン。そしてヴュルテンベルク王国エルヴァンゲン生まれのジャック・ボランジェや、1941年から30年にわたり活躍したマダム・ボランジェについてコメント。さらに沿革にも触れていました。2012年10月のラ・グラン・ダネ2004年お披露のリポートをリンクしておきますので、ボランジェを知り尽くす意味で是非ともご覧ください。
>>>http://non-solo-vino.blog.so-net.ne.jp/2012-10-27

今回の会場は東京ミッドタウンのオークウッドプレミア。当日のメニューは輸入元アルカンの佐藤シェフが同社扱いの食材をふんだんに使い、まずは『スペシャル・キュヴェ』、『ラ・グラン・ダネ2004』、『ロゼNV』に合わせて楽しめる各皿を提供していました。その一部をご紹介すると・・・

メニューの数々
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参加者から評判の良かった三種の小さいクロワッサン  チーズ、アンチョビ、タプナード

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ホセリート ハモンイベリコ ベジョータとスペイン産クール・ド・レッチュ
三種オリーブとコルニッション キリ・スティック添え

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ルージェ フォアグラ カナールのテリーヌ エスプレッソ風味

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ルージェ ブルターニュ産オマール・ブルーのソテー デュカの香り セロリラブのピューン添え

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複雑味のあるR.D.に合わせて、ブレス産プーレ 胸肉のロースト トリュフ風味のソース 長野県産キノコ添え ヴァドゥヴァンマサラでマリネした腿肉のコンフィを添えて

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ボランジェとフランボワーズのジュレ
チョコレートムースとミニショコラ キルシュ風味のグリオット
キャラメルポワールとペリゴール産のクルミ、イジニーのキャラメルを練り込んだパウンドケーキ
二種のマンゴーを使ったマンゴープリン
イタリア産マロンを使ったミニ・モンブラン

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ビスキュイ・シャンパーニュ

50年目を記念して
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『R.D.2002』の登場、50年目を祝い乾杯!
7月3日付のワインのこころで「マダムが考案したボランジェR.D. 記念すべきビンテージ2002登場」のタイトルでまとめています。

R.D.のコンセプトは(1)時間 (2)希少性 (3)大胆さ。熟成の期間は初ヴィンテージで15年という長い期間を経ています。2002年の数量についての正式発表はなし。希少性のあるシャンパンです。
ぶどう品種:ピノ・ノワール60%、シャルドネ40%。23のクリュを使用。グラン・クリュ70%、プルミエ・クリュ29%。ピノ・ノワールを主体にするボランジェにしてはピノの比率が少ないのですが、それは2002年のシャルドネの出来が良かったことに起因。
ドザージュ:3g/L、動瓶(ルミュアージュ)もデゴルジュマン(2013年9月実施)もすべて手作業。
輝きのある黄金色、フレッシュなミネラル感、赤系果実、ハチミツ、エスニックノーズ、ナッティさ、口中に中盤以降広がる複雑味、10度くらいからスタートして温度変化を楽しむ。ピノやシャルドネを感じるブルゴーニュグラスがお薦め! 希望小売価格38,000円(税別)

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スクリーンサイドにはW杯の決勝進出を反映したフラッグが!
フランスは今朝の準々決勝で、惜しくもドイツに負けてしまいましたが、シャンパンを飲む機会は引き続き多いと思います。R.D.は数量的には少生産なので入手の争奪が予想されますが、ボランジェのシャンパンは、どのレンジも素晴らしいです。その良さを体感するためには、ゴルゴーニュグラスで楽しむことをお薦めします。香りや味わいに関して、今まで気が付かなかった発見があるはずです!


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