ローラン・ペリエからのスペシャルデータ ~ 北野武さんのシャンベラン・ドヌール受章リポート~ [シャンパン]
1812年創業のシャンパーニュメゾン『ローラン・ペリエ』
2014年3月訪問 Photo by Fumiko
立志伝中の人物ベルナール・ドゥ・ノナンクールさん(現オーナーの父/2010年11月逝去)が母親からメゾンを引き継いだ時点では100位に甘んじていましたが、60年間に及ぶシャンパンへの情熱、独自の発想の成功で売上高は世界第3位(2012年データ)になりました。
2014年3月訪問 Photo by Fumiko
トゥール・シュル・マルヌにあるメゾンは豊かな自然に恵まれています。
ローラン・ペリエの推薦で北野武さんがシャンベラン・ドヌール(名誉侍従)を受章
シャンパーニュ騎士団最高位の称号を受けることになった北野武さんは外国人初の受章者になります。これはご本人のみならず、日本のシャンパン業界にとっても、名誉な出来事です。
Lairent-Perrierにて
(C)Michel Jolyot
叙任式前に北野武さんはローラン・ペリエ社を表敬訪問なさいました。
(C)Michel Jolyot
両国の国旗が飾られたメゾン正面で、オーナーのアレクサンドラ・ペレール・ドゥ・ノナンクールさんと最高醸造責任者のミッシェル・フォコネさんと
Tasting room (by French architect Jean-Michel Wilmotte)
(C)Michel Jolyot
ジャン・ミッシェル・ウィルモットさんが設計した新醸造所で
新しいカーヴには14基のステンレスタンクが並んでいます。タンクのデザインはフォコネさんです。セラーの設計をしたジャン・ミッシェル・ウィルモットさんは1965年以降、グラン・シエクル賞(グラン・シエクルあるいはシャンパン造りに貢献した人をたたえる賞)の審査員の一員でもあります。
(C)Michel Jolyot
200周年を迎えた後、改装したテイスティングルームで、200周年を機にリリースされた『レ・レゼルブ グラン・シエクル』を試飲
同日のテイスティングシャンパーニュ(すべてマグナムボトル)
#1:Laurent-Perrier Brut
#2:Grand Siècle
#3:Les Réserves Grand Siècle (collector's limited edition) 画像のシャンパン
#4:Alexandra Rosé 2004
(C)Michel Jolyot
17世紀ゆかりのボトルが展示してあるスペースで説明を受ける武さん
このボトルはルイ14世の時代、ヴェルサイユ宮殿で使用されていた手吹きボトルをコピーしたもので、現在、NVのロゼに使われています。
The ceremony at the Ordre des Coteaux de Champagne in the Palais du Tau (Rheims)
6月12日、ランスのトー宮殿で開催されたシャンパーニュ騎士団の叙任式典
(C)Michel Jolyot
アレクサンドラさんはシュヴァリエの称号メダルで
武さんは〝K〟の家紋付の羽織袴、正式な5つ紋!
(C)Michel Jolyot
シャンパーニュ騎士団ビルカール・サルモンのアントワーヌ団長からシャンベラン・ドヌールを授与されました、おめでとうございます!!
(C)Michel Jolyot
武さんを囲んで騎士団メンバーとの記念ショット
ドラピエのミッシェル・ドラピエさん(騎士団前団長)やドゥーツのファブリス・ロセさん等のお顔も
Gala dinnerにて
メニューの一部を
(C) Michel Jolyot
シャンパーニュソースのたたきホタテ
(C) Michel Jolyot
フォコネさんがデザインしたスペシャル『グラン・シエクル』もサービスされました。
Special lunch at Château de Louvois
式典翌日は、ローラン・ペリエが所有するシャトー・ド・ルーヴォワでプライベートランチ
メゾンがあるトゥール・シュル・マルヌの北方にルーヴォワの村があり、そこにシャトー・ド・ルーヴォワがあります。17世紀、ルイ14世の治世下に活躍したミシェル・ル・テリエの息子フランソワ=ミシェル・ル・テリエ(ルーヴォワ侯)の居城だったところで、その優雅な庭園はヴェルサイユ宮殿で名をはせた著名な庭園設計家ル・ノートルが手がけました。
(C)Michel Jolyot
赤い制服の楽隊のお出迎えを受けた武さん
庭園でアレクサンドラさんと妹のステファニー ムヌー ドゥ ノナンクールさんと
(C)Michel Jolyot
ランチではキュヴェ・アレクサンドル・ロゼ2004がサービスされました。
同日のメニューとシャンパンは
#!:Lobster with peaches ロブスター ピーチ添
served with Alexandra Rosé 2004
#2:Fattened hen with seasonal vegetables and truffle broth 肥育鶏、季節の野菜、トリュフブロス
served with Les Réserves Grand Siècle (magnum)
#3:Parmesan, aged for 24 months, and Old Gouda cheese 24ケ月熟成のパルメザン、古ゴーダチーズ
served with Les Réserves Grand Siècle (magnum)
#4:Fresh Mara des Bois strawberries, orange blossom coulis and almond cake with Rheims pink biscuits マラデボワのイチゴ、オレンジの花のクーリとランスピンクのビスケットとアーモンドケーキ
served with Cuvée Rosé
アレクサンドル・ロゼですが、これはオーナーの名を冠した優雅なシャンパンです。シャンパーニュのなかで現女性オーナーの名を付けたロゼはないので、これは特別な存在です。ここで、200周年記念祝賀ディナーの折にブログに書いた一文を載せさせていただきますと・・・
花嫁の父に代わり雄弁に語ったロゼ・シャンパン
キュヴェ・アレクサンドラ・ロゼは1987年、アレクサンドラさんの結婚式の席上、お披露目されました。本人も知らなかったサプライズです。
1982年はピノ・ノワールとシャルドネの収獲が同じという極めて珍しい状況になりました。ドゥ・ノナンクール氏はセラー・マスターと相談、ピノ・ノワールの漬け込み中に少しシャルドネを入れてロゼ・シャンパンを造ることを考えます。果実の香りが豊かなピノ・ノワールにシャルドネのパワーを入れるという発想です。そのロゼはカーブのなかで静かにデビューの時を待っていました。日の目をみたのは1987年10月、アレクサンドラさんの結婚式で、花嫁の前に“キュヴェ・アレクサンドラ・ロゼ1982”というラベルのロゼ・シャンパンがありました。
結婚式までは内緒というドゥ・ノナンクール氏やセラー・マスターのフォコネさん、ステファニーさんたちの極秘作戦は成功しました。
アレクサンドラさんはその時のことを、
「フランスでは花嫁の父親は子供のことを話すので長いスピーチをしますが、父は感動のあまり、一言も言葉がでませんでした。でもその父に代わって雄弁に語ってくれたのが、グラスに注がれたアレクサンドラという名のロゼ・シャンパンでした。そのロゼを前にしてわかったこと、それは父が情熱を傾けてきた事業を私と妹に譲りたいということでした」と。
今回、久々にアレクサンドラさんのお顔を拝見し、ますます知的に美しく輝いていると感じました。
本当に素敵な女性です!
最後に今回の独占記事に関して
Photo by Fumiko
ローラン・ペリエと輸入元サントリーから推薦を受け、シャンパーニュ騎士団からシュヴァリエ(2009年)とオフィシェ(2012年)の称号を拝受しました。シャンパンに絡むイベントではローラン・ペリエからいつでも手厚い応援をいただいておりました。ブログで発信するシャンパン情報についても見てくださっていました。そのような長いお付き合いのなかで、今回、北野武さんのシャンパーニュでの叙任やルーヴォワ城でのプライベートランチ等の貴重な画像やデータを、「冨美子のブログで紹介して良いよ」ということで、迅速に送ってくださいました。これは本当に身に余る光栄な出来事でした。
ローラン・ペリエのアレクサンドラさんはじめ、ジャン・クリスチャン輸出部長、広報のアン・ロールさんにこころから感謝しています。本当にありがとうございました!
Dear Anne-Laure san & Jean-Christian san,
Regarding the ceremony of Takeshi san, I would like to thank you for sending me a lot of valuable pictures and data. It was my great honor and pleasure to have had this opportunity.
I'll do my best as a champagne ambassador of Laurent-Perrier as until now.
I look forward to your continued friendship! With many thanks,
Fumiko
ブログ内に掲載の Credit: by Michel Jolyot 付の写真はすべてシャンパーニュメゾン『ローラン・ペリエ』に帰属しています。
ローラン・ペリエおよび北野武さんの知的所有権、肖像権に関わりますので、掲載写真はすべて転載厳禁です。良識ある対応、よろしくお願いします。
2014年3月訪問 Photo by Fumiko
立志伝中の人物ベルナール・ドゥ・ノナンクールさん(現オーナーの父/2010年11月逝去)が母親からメゾンを引き継いだ時点では100位に甘んじていましたが、60年間に及ぶシャンパンへの情熱、独自の発想の成功で売上高は世界第3位(2012年データ)になりました。
2014年3月訪問 Photo by Fumiko
トゥール・シュル・マルヌにあるメゾンは豊かな自然に恵まれています。
ローラン・ペリエの推薦で北野武さんがシャンベラン・ドヌール(名誉侍従)を受章
シャンパーニュ騎士団最高位の称号を受けることになった北野武さんは外国人初の受章者になります。これはご本人のみならず、日本のシャンパン業界にとっても、名誉な出来事です。
Lairent-Perrierにて
(C)Michel Jolyot
叙任式前に北野武さんはローラン・ペリエ社を表敬訪問なさいました。
(C)Michel Jolyot
両国の国旗が飾られたメゾン正面で、オーナーのアレクサンドラ・ペレール・ドゥ・ノナンクールさんと最高醸造責任者のミッシェル・フォコネさんと
Tasting room (by French architect Jean-Michel Wilmotte)
(C)Michel Jolyot
ジャン・ミッシェル・ウィルモットさんが設計した新醸造所で
新しいカーヴには14基のステンレスタンクが並んでいます。タンクのデザインはフォコネさんです。セラーの設計をしたジャン・ミッシェル・ウィルモットさんは1965年以降、グラン・シエクル賞(グラン・シエクルあるいはシャンパン造りに貢献した人をたたえる賞)の審査員の一員でもあります。
(C)Michel Jolyot
200周年を迎えた後、改装したテイスティングルームで、200周年を機にリリースされた『レ・レゼルブ グラン・シエクル』を試飲
同日のテイスティングシャンパーニュ(すべてマグナムボトル)
#1:Laurent-Perrier Brut
#2:Grand Siècle
#3:Les Réserves Grand Siècle (collector's limited edition) 画像のシャンパン
#4:Alexandra Rosé 2004
(C)Michel Jolyot
17世紀ゆかりのボトルが展示してあるスペースで説明を受ける武さん
このボトルはルイ14世の時代、ヴェルサイユ宮殿で使用されていた手吹きボトルをコピーしたもので、現在、NVのロゼに使われています。
The ceremony at the Ordre des Coteaux de Champagne in the Palais du Tau (Rheims)
6月12日、ランスのトー宮殿で開催されたシャンパーニュ騎士団の叙任式典
(C)Michel Jolyot
アレクサンドラさんはシュヴァリエの称号メダルで
武さんは〝K〟の家紋付の羽織袴、正式な5つ紋!
(C)Michel Jolyot
シャンパーニュ騎士団ビルカール・サルモンのアントワーヌ団長からシャンベラン・ドヌールを授与されました、おめでとうございます!!
(C)Michel Jolyot
武さんを囲んで騎士団メンバーとの記念ショット
ドラピエのミッシェル・ドラピエさん(騎士団前団長)やドゥーツのファブリス・ロセさん等のお顔も
Gala dinnerにて
メニューの一部を
(C) Michel Jolyot
シャンパーニュソースのたたきホタテ
(C) Michel Jolyot
フォコネさんがデザインしたスペシャル『グラン・シエクル』もサービスされました。
Special lunch at Château de Louvois
式典翌日は、ローラン・ペリエが所有するシャトー・ド・ルーヴォワでプライベートランチ
メゾンがあるトゥール・シュル・マルヌの北方にルーヴォワの村があり、そこにシャトー・ド・ルーヴォワがあります。17世紀、ルイ14世の治世下に活躍したミシェル・ル・テリエの息子フランソワ=ミシェル・ル・テリエ(ルーヴォワ侯)の居城だったところで、その優雅な庭園はヴェルサイユ宮殿で名をはせた著名な庭園設計家ル・ノートルが手がけました。
(C)Michel Jolyot
赤い制服の楽隊のお出迎えを受けた武さん
庭園でアレクサンドラさんと妹のステファニー ムヌー ドゥ ノナンクールさんと
(C)Michel Jolyot
ランチではキュヴェ・アレクサンドル・ロゼ2004がサービスされました。
同日のメニューとシャンパンは
#!:Lobster with peaches ロブスター ピーチ添
served with Alexandra Rosé 2004
#2:Fattened hen with seasonal vegetables and truffle broth 肥育鶏、季節の野菜、トリュフブロス
served with Les Réserves Grand Siècle (magnum)
#3:Parmesan, aged for 24 months, and Old Gouda cheese 24ケ月熟成のパルメザン、古ゴーダチーズ
served with Les Réserves Grand Siècle (magnum)
#4:Fresh Mara des Bois strawberries, orange blossom coulis and almond cake with Rheims pink biscuits マラデボワのイチゴ、オレンジの花のクーリとランスピンクのビスケットとアーモンドケーキ
served with Cuvée Rosé
アレクサンドル・ロゼですが、これはオーナーの名を冠した優雅なシャンパンです。シャンパーニュのなかで現女性オーナーの名を付けたロゼはないので、これは特別な存在です。ここで、200周年記念祝賀ディナーの折にブログに書いた一文を載せさせていただきますと・・・
花嫁の父に代わり雄弁に語ったロゼ・シャンパン
キュヴェ・アレクサンドラ・ロゼは1987年、アレクサンドラさんの結婚式の席上、お披露目されました。本人も知らなかったサプライズです。
1982年はピノ・ノワールとシャルドネの収獲が同じという極めて珍しい状況になりました。ドゥ・ノナンクール氏はセラー・マスターと相談、ピノ・ノワールの漬け込み中に少しシャルドネを入れてロゼ・シャンパンを造ることを考えます。果実の香りが豊かなピノ・ノワールにシャルドネのパワーを入れるという発想です。そのロゼはカーブのなかで静かにデビューの時を待っていました。日の目をみたのは1987年10月、アレクサンドラさんの結婚式で、花嫁の前に“キュヴェ・アレクサンドラ・ロゼ1982”というラベルのロゼ・シャンパンがありました。
結婚式までは内緒というドゥ・ノナンクール氏やセラー・マスターのフォコネさん、ステファニーさんたちの極秘作戦は成功しました。
アレクサンドラさんはその時のことを、
「フランスでは花嫁の父親は子供のことを話すので長いスピーチをしますが、父は感動のあまり、一言も言葉がでませんでした。でもその父に代わって雄弁に語ってくれたのが、グラスに注がれたアレクサンドラという名のロゼ・シャンパンでした。そのロゼを前にしてわかったこと、それは父が情熱を傾けてきた事業を私と妹に譲りたいということでした」と。
今回、久々にアレクサンドラさんのお顔を拝見し、ますます知的に美しく輝いていると感じました。
本当に素敵な女性です!
最後に今回の独占記事に関して
Photo by Fumiko
ローラン・ペリエと輸入元サントリーから推薦を受け、シャンパーニュ騎士団からシュヴァリエ(2009年)とオフィシェ(2012年)の称号を拝受しました。シャンパンに絡むイベントではローラン・ペリエからいつでも手厚い応援をいただいておりました。ブログで発信するシャンパン情報についても見てくださっていました。そのような長いお付き合いのなかで、今回、北野武さんのシャンパーニュでの叙任やルーヴォワ城でのプライベートランチ等の貴重な画像やデータを、「冨美子のブログで紹介して良いよ」ということで、迅速に送ってくださいました。これは本当に身に余る光栄な出来事でした。
ローラン・ペリエのアレクサンドラさんはじめ、ジャン・クリスチャン輸出部長、広報のアン・ロールさんにこころから感謝しています。本当にありがとうございました!
Dear Anne-Laure san & Jean-Christian san,
Regarding the ceremony of Takeshi san, I would like to thank you for sending me a lot of valuable pictures and data. It was my great honor and pleasure to have had this opportunity.
I'll do my best as a champagne ambassador of Laurent-Perrier as until now.
I look forward to your continued friendship! With many thanks,
Fumiko
ブログ内に掲載の Credit: by Michel Jolyot 付の写真はすべてシャンパーニュメゾン『ローラン・ペリエ』に帰属しています。
ローラン・ペリエおよび北野武さんの知的所有権、肖像権に関わりますので、掲載写真はすべて転載厳禁です。良識ある対応、よろしくお願いします。
こうして私達も情報をシェアできた事がとても有りがたいです。
青木様ありがとうございます!!
by tsworking (2015-06-17 23:21)