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ポル・ロジェの〝キュヴェ・サー・ウィンストン・チャーチル2002〟デビュー! [シャンパン]

ポル・ロジェ キュヴェ・サー・ウィンストン・チャーチル2002
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画像協力:ポル・ロジェ
10年以上カーブで静かな眠りについていた2002年ヴィンテージ


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画像協力:ポル・ロジェ
11月1日、キュヴェ・サー・ウィンストン・チャーチル2002、発売開始!
14番目のヴィンテージで希望小売価格は30,000円(税別)


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そのお披露目の為に来日したのがローラン・グルクール社長です。今年3月現地でお目にかかったので、私は8か月ぶりの再会!

同メゾンの発展に多大な貢献をなさったパトリス・ノワイエル前社長の後任として現職に就いたローランさん。昨年3月にパトリスさんと一緒に来日して『キュヴェ・サー・ウィンストン・チャーチル2000』の発表とワインセミナーを行いました。ポル・ロジェの沿革に関する情報も記載してありますので、まずはポル・ロジェ備忘録をご覧ください。

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2002年VTの披露はリューズ@六本木で行われました。昨年との違いは料理とのマリアージュ探究ができたこと。サー・ウィンストン・チャーチルはリューズ愛用の木村硝子製ヴィンテージ・シャンパングラスでサービス。ステムが長く、視覚的にも美しいグラスです。


ローラン社長の話を現地訪問時の画像と共に

「シャンパンメゾンで、発酵も醸造もステンレスタンクだけのところは?」と聞かれて、真っ先に名前が浮かぶのがポル・ロジェとローラン・ペリエ。英国王室御用達であり、ロイヤルウェディングでも重用されていた両メゾン。違いはトップキュヴェでしょうか。前者には英国のチャーチル首相の名を冠した男性的なイメージの『キュヴェ・サー・ウインストン・チャーチル』があり、後者は女性オーナーの名を冠した『グラン・シエクル アレクサンドル・ロゼ』があり、フェミニンなイメージ。ともに大好きなメゾンです!

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2014年3月 by Fumiko Aoki
「10年かけて醸造施設の改装を行いました。現在90㌶強の自社畑を所有し、55%を賄っています。自社畑が多いことは品質の安定につながります。基本的に一番搾りのみを使用。2014年の年明けからデゴルジュマンの年月を明記するようにしました」とローラン社長
画像はアルコール発酵用のステンレスタンクで、区画ごと(ぶどう品種やグランクリュやプルミエクリュ)に仕込んでいます。

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2014年3月 by Fumiko Aoki
大きなステンレスタンクはブレンド用

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2014年3月 by Fumiko Aoki
動瓶に関してポル・ロジェはすべて手作業、 伝統と革新を尊重するメゾンと言えます。
現在4名の動瓶師さんがいます。1日5~6万本/人の作業をするそうです、これは驚異的!

現在カーブを改装中。動瓶のために50万本くらいをまとめて置けるスペースを考えている由

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2014年3月 by Fumiko Aoki
2000年VTのキュヴェ・サー・ウィンストン・チャーチルと遭遇

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2014年3月 by Fumiko Aoki
メゾンでのテイスティングのワン・ショット、チャーチルは2000年ヴィンテージ

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2014年3月 by Fumiko Aoki
棚には国別に整理されたラベルが


リューズの料理とのマリアージュ
飯塚シェフの素材に対する気配りと五感を刺激するメニューは魅力的でした!

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a:アミューズ ブーシュ
ポル・ロジェの看板シャンパンNVの素直な味わいと良く合って

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b:カリフラワーのなめらかなムースとズワイ蟹のアンサンブル
クリーミーなムースと食材の中に隠れている蟹の食感。ブラン・ド・ブランとのバランス良

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c:鴨フォアグラのソテーとセップ茸のラヴィオリ 栗のエキュームを乗せて
どのようなお料理とも相性良く付く合うブリュットNV、さすがオールマイティーの風格!
チャーチルのミネラル感とフォアグラの相性、口中でよりふくらみが増す印象

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d:妻有ポークと豚足をクレピネット包み焼きに 粒マスタードのソースで
ジュ―シーなポーク。ナイフを入れると様々な味わいの要素が出てくる包み焼きはとても美味。
ロゼ、チャーチルと合わせるとバランスも良く、ナイスなマリアージュ。ロゼと豚足は絶妙!

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e:プラリネのガトー へーゼルナッツのグラスを添えて
甘口リッチ(ドミ・セック)NVがあれば良かったのですが、あいにくドライなタイプのみ・・・
お菓子のなかのナッツ風味とブリュット・ヴィンテージの香ばしさの相乗効果


ワインは5アイテム
#1:ブリュット・レゼルヴNV
メゾンの顔であり、DNAといえるシャンパン。「一番最初に親しんでいただけるアイテムなので、いつも同じ味わいであることが大事です。ゆえに造るのが一番難しいシャンパンです」とローラン社長。ドザージュは8~9g/ L。リザーブワインは25%程度。基本的にベースになっているヴィンテージから〝3つ前の年までさかのぼったワイン〟をリザーブワインとして使用しています。現行のNVのベースワイン2008年か2009年なので、2009年がベースであれば、2008年、2007年、2006年の3VTがリザーブワインになります。

#2:ブラン・ド・ブラン2004
シャルドネ100%のブラン・ド・ブランをローラン社長は「飲むダイヤモンド」と表現! 
グラン・クリュのワリー、アヴィズ、オジェ、ル・メニル、クラマンのぶどうを使用。「数量・品質ともに2004年は素晴らしい年でした。ここで大事なことは、ヴィンテージ・シャンパンを全部使い切ってしまうのではなく、リザーブワインとして保存して、NVに使うことによってNVの品質がより良くなります」と

#3:ブリュット・ヴィンテージ2004
伝統的に造っているシャンパン。ピノ・ノワールが多いスタイル(PN60%、CH40%)はチャーチル好み、英国市場で人気があります。

#4:ブリュット・ロゼ・ヴィンテージ2006
ベースになっているのは1つ前のブリュット・ヴィンテージ(PN65%、CH35%)。アンボネ―、ブージー、キュミエール産の赤ワイン(ピノ・ノワール)を10~15%添加。ドザージュ9g/L。フルーティーで爽やか、エレガントさを求めたスタイル

#5:キュヴェ・サー・ウィンストン・チャーチル2002
ぶどう品種はピノ・ノワールとシャルドネで比率は非公開
チャーチルはポル・ロジェのピノ・ノワールが多いスタイルのヴィンテージ・シャンパンが好きで、よく飲んでいたそうです。最初に購入したのは1908年のことで、ヴィンテージは1895年。その後も買い続け、お気に入りのVTは1914年、1928年、1934年、1947年だったそうです。

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2014年3月 by Fumiko Aoki
チャーチルが愛馬にポル・ロジェと命名した話は有名です。もう1つ、ポル・ロジェのあるシャンパーニュ通り44番地を「世界で最も飲みごたえのある住所」という名言で表現しています。
  

2002年ヴィンテージレポート
全般的に暖かく、冬は特に穏やかで、降水量は平均的、唯一の問題は春に若干の霜と雹に見舞われたことです。非常に暑い夏でしたが、旱魃の影響はほとんどなく、8月末と9月頭に降った雨に救われました。9月10日から好天に変わり、ぶどうの糖度が上がり、非常に健全な状態で成熟しました。収穫は、最も早い区画では9月12日から始まり、9月28日に終了。よく熟したぶどうで潜在アルコール度数は10.5%

テイスティングノート
外観:黄金色、滑らかで心地よく続く気泡が楽しめます。
アロマ:エレガントかつ力強く凝縮したアロマはトーストしたブリオッシュ、新鮮なカリン、ピーチ、アプリコット、花、シナモンスパイス、ライムリーフなどを連想させます。
味わい:重みがあり力強さの中にベルベットのような質感を備え、長く続く純粋な酸味を楽しめます。テロワールとヴィンテージからなる重みと複雑なキャラクターで、余韻の続くあと味は、このワインのもつ威厳と軽快なシトラス感のある酸味を感じさせます。すぐに味わっていただけますが、熟成も十分期待できます。

プレス評価
ル・ギド・デ・メイユール・ヴァン・ド・フランス2015 (ポル・ロジェの格付け☆☆☆) 19
ギド・デ・ヴァン・ベタンヌ・エ・ドゥソーヴ 2015 (ポル・ロジェの格付け☆☆☆☆☆) 19.5 
ジャンシス・ロビンソン 18  
出典:ジェロボーム(株)

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左から#1~#5 の順


「1999年、シェフ・ド・カーブに就任したドミニク・プティさんはポル・ロジェのシャンパンの品質向上に寄与してきました。7度での滓下げや瓶熟の期間延長(4~5年)等の試みはシャンパンの味わいに反映しています」とローラン社長。ドミニクさんは20年間、クリュッグで活躍なさった方ですが、木樽使いのメゾンからステンレス100%のメゾンに変わっても天才肌の技には関係のないこと。明らかなことはポル・ロジェのシャンパンに磨きがかかったという事実です。

シャンパン編講座でもポル・ロジェは人気者です。もし、チャンスがあれば、キュヴェ・サー・ウィンストン・チャーチルの1999年VT、およびブリュット・ロゼ・ヴィンテージの2002年を味わってみてください。今、最高に美味しい状態です。1999年の奥行に満ちた深い味わい、赤い果実の玉手箱のようなロゼ2002年。ポル・ロジェの素晴らしさが実感できますよ。

製品のお問合わせはジェロボーム(株) 03-5786-3280まで



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gillman

どれも美味しそうだなぁ。あ、何か忘れていると思ったら今回ゼクトを飲むのを忘れていました。反省。
by gillman (2014-11-13 09:57) 

fumiko

ゼクトはドイツが第2の故郷になるgillmanさんらしい好みです。
きっと、今回はビールがメインだったのですね。同じ泡系なので残念
by fumiko (2014-11-14 12:07) 

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