2月のシャンパン講座はブラン・ド・ノワールを中心にして [NHK文化センター青山 シャンパン講座]
今月も開始時間を30分前倒しにして開催しました。
時間変更に協力してくださった講座生の皆様にお礼申し上げます!!
左から順に/#3のみブラン・ド・ブラン
#1:ボーモン・デ・クレイエール
#2:フィリポナ
#3:ピエール・ペテルス
#4:ドラピエ
#5:ボランジェ
シャンパーニュ地方の規定品種
7品種のうち、黒ぶどう2種、白ぶどう5品種
ブラン・ド・ノワールは4アイテム
テイスティングした5アイテムは・・・
左から順に供出
#1:ボーモン・デ・クレイエール フルール・ド・ムニエ ブリュット・ナチュール
生産者:ボーモン・デ・クレイエール(CM)
ぶどう品種:ムニエ100%
ヴィンテージ:2012
ドザージュ:0g/L デゴルジュマン:2019年3月
価格:8,300円(税別)
輸入元:モトックス
ボーモン・デ・クレイエールの拠点マルドゥイユ村はムニエにとって最高のテロワールが発揮できるエリアであり、ムニエは組合員が深い愛情を注いでいる品種。さらに、同メゾンの酒質の良さを実感させるのが「クール・ド・キュヴェ=キュヴェの真髄」
繊細で規則的な気泡、4つのBdeNの中で一番濃い目の色調。果実味に富み、蜜や黒糖、果実の砂糖漬け似の芳醇な香り、ピュアで心地良い酸味、バランスの取れた味わい。講座生数名から「今までのイメージが払拭された」とのコメントあり!
(C)モトックス
#2:フィリポナ ブラン・ド・ノワール
生産者:フィリポナ(NM) 生産量40,793本
ぶどう品種:PN 100%
ヴィンテージ:2012
ドザージュ:4.5g/L デゴルジュマン:2019年11月
価格:12,000円(税別)
輸入元:富士インダストリーズ ワイン事業部
深みのある黄金色、グラス上部から見た泡沫は細やかで活発。ストーンフルーツ、蜂蜜、クルミ、丁子、ミネラル、ロースト風味、フェノール、木樽のニュアンス、横に広がる酸味、重厚感
#3:ピエール・ペテルス キュヴェ・ド・レゼルヴ BdeB グラン・クリュNV
1種類だけブラン・ド・ブラン!
生産者:ピエール・ペテルス(RM)
ぶどう品種:CH 100% ル・メニル・シュール・オジェ、アヴィーズ、クラマン、オジェ
ドザージュ:6~7g/L
価格:7,200円(税別)
輸入元:nakato
中央のグラスは白ぶどう100%、他の4グラスの色と比べると色白
先月フォーカスしたピエール・ペテルスの代表アイテム。 ペテルス当主曰く「塩味」と表現するシャンパン。 凛としたスタイル。4種のブラン・ド・ノワールと比べると、口中での酸味の広がりは直線的。土壌由来のミネラル。 ゆっくりと長く続く余韻。
#4:ドラピエ ブリュット・ナチュール “サン・スフル”NV
生産者:ドラピエ(NM)
ぶどう品種:PN 100%
リザーヴワインは使用せず、単一ヴィンテージで生産、SO2完全無添加
ドザージュ:0g/L
価格:7,500円(税別)
輸入元:テラヴェ―ル
サン・スフルを完成させるまでに15年の歳月を要したミッシェル当主渾身の作品。NVと言えども、リザーヴワインは一切使わず、単一ヴィンテージのみで生産。ベースワインは2014年。ぶどう本来の味わいを感じるアイテム。SO2無添加のシャンパンでは断トツ。
繊細な気泡、香りは閉じ気味、グラス内の温度の上昇で赤系果実の要素、蜂蜜、ミネラル、口中ではドライながら熟したぶどうの旨味、フェノール、ソフトな酸味、自然体で素直な印象
#5:ボランジェ PN VZ15
生産者:ボランジェ(NM)
ぶどう品種:PN 100% 主産地はヴェルズネ、その他アイ、ブジー、トーシエール
ベースワイン:主要ヴィンテージは2015年のマルチヴィンテージ
リザーヴワイン:一番古いヴィンテージは2009年
ドザージュ:7g/L デゴルジュマン:2019年11月
価格:16,000円(税別)
輸入元:アルカン
昨年9月、日本市場にデビューした<PNコレクション>。第1弾のぶどうの産地はヴェルズネ主体、ベースワインは2015年を要に、秀逸なリザーヴワイン(最古のものは2009年)をブレンドさせたマルチヴィンテージ。毎年エディションごとに異なるテロワールを反映させたPN100%のアイテムをリリースしていくとのこと、楽しみです!
熟した果実、焼き菓子、香ばしい風味、樽香、口中では熟成感と温度変化で複雑味、骨太でバランスの取れた味わい、酸を伴ったふくらみのある余韻。PNにかけるボランジェの心意気が伝わってくるアイテム
☆☆☆☆☆
6階にも体温測定器が設置されました。
講座生の皆様、入室前のチェック、宜しくお願いいたします。
来月から上半期(4月~9月)の募集も始まります!
密を避け、引き続き「2クラス体制」での開催になります。
シャンパンラバーの皆様の参加をお待ちしています。
どうぞ宜しくお願いいたします🥂
時間変更に協力してくださった講座生の皆様にお礼申し上げます!!
左から順に/#3のみブラン・ド・ブラン
#1:ボーモン・デ・クレイエール
#2:フィリポナ
#3:ピエール・ペテルス
#4:ドラピエ
#5:ボランジェ
シャンパーニュ地方の規定品種
7品種のうち、黒ぶどう2種、白ぶどう5品種
ブラン・ド・ノワールは4アイテム
テイスティングした5アイテムは・・・
左から順に供出
#1:ボーモン・デ・クレイエール フルール・ド・ムニエ ブリュット・ナチュール
生産者:ボーモン・デ・クレイエール(CM)
ぶどう品種:ムニエ100%
ヴィンテージ:2012
ドザージュ:0g/L デゴルジュマン:2019年3月
価格:8,300円(税別)
輸入元:モトックス
ボーモン・デ・クレイエールの拠点マルドゥイユ村はムニエにとって最高のテロワールが発揮できるエリアであり、ムニエは組合員が深い愛情を注いでいる品種。さらに、同メゾンの酒質の良さを実感させるのが「クール・ド・キュヴェ=キュヴェの真髄」
繊細で規則的な気泡、4つのBdeNの中で一番濃い目の色調。果実味に富み、蜜や黒糖、果実の砂糖漬け似の芳醇な香り、ピュアで心地良い酸味、バランスの取れた味わい。講座生数名から「今までのイメージが払拭された」とのコメントあり!
(C)モトックス
#2:フィリポナ ブラン・ド・ノワール
生産者:フィリポナ(NM) 生産量40,793本
ぶどう品種:PN 100%
ヴィンテージ:2012
ドザージュ:4.5g/L デゴルジュマン:2019年11月
価格:12,000円(税別)
輸入元:富士インダストリーズ ワイン事業部
深みのある黄金色、グラス上部から見た泡沫は細やかで活発。ストーンフルーツ、蜂蜜、クルミ、丁子、ミネラル、ロースト風味、フェノール、木樽のニュアンス、横に広がる酸味、重厚感
#3:ピエール・ペテルス キュヴェ・ド・レゼルヴ BdeB グラン・クリュNV
1種類だけブラン・ド・ブラン!
生産者:ピエール・ペテルス(RM)
ぶどう品種:CH 100% ル・メニル・シュール・オジェ、アヴィーズ、クラマン、オジェ
ドザージュ:6~7g/L
価格:7,200円(税別)
輸入元:nakato
中央のグラスは白ぶどう100%、他の4グラスの色と比べると色白
先月フォーカスしたピエール・ペテルスの代表アイテム。 ペテルス当主曰く「塩味」と表現するシャンパン。 凛としたスタイル。4種のブラン・ド・ノワールと比べると、口中での酸味の広がりは直線的。土壌由来のミネラル。 ゆっくりと長く続く余韻。
#4:ドラピエ ブリュット・ナチュール “サン・スフル”NV
生産者:ドラピエ(NM)
ぶどう品種:PN 100%
リザーヴワインは使用せず、単一ヴィンテージで生産、SO2完全無添加
ドザージュ:0g/L
価格:7,500円(税別)
輸入元:テラヴェ―ル
サン・スフルを完成させるまでに15年の歳月を要したミッシェル当主渾身の作品。NVと言えども、リザーヴワインは一切使わず、単一ヴィンテージのみで生産。ベースワインは2014年。ぶどう本来の味わいを感じるアイテム。SO2無添加のシャンパンでは断トツ。
繊細な気泡、香りは閉じ気味、グラス内の温度の上昇で赤系果実の要素、蜂蜜、ミネラル、口中ではドライながら熟したぶどうの旨味、フェノール、ソフトな酸味、自然体で素直な印象
#5:ボランジェ PN VZ15
生産者:ボランジェ(NM)
ぶどう品種:PN 100% 主産地はヴェルズネ、その他アイ、ブジー、トーシエール
ベースワイン:主要ヴィンテージは2015年のマルチヴィンテージ
リザーヴワイン:一番古いヴィンテージは2009年
ドザージュ:7g/L デゴルジュマン:2019年11月
価格:16,000円(税別)
輸入元:アルカン
昨年9月、日本市場にデビューした<PNコレクション>。第1弾のぶどうの産地はヴェルズネ主体、ベースワインは2015年を要に、秀逸なリザーヴワイン(最古のものは2009年)をブレンドさせたマルチヴィンテージ。毎年エディションごとに異なるテロワールを反映させたPN100%のアイテムをリリースしていくとのこと、楽しみです!
熟した果実、焼き菓子、香ばしい風味、樽香、口中では熟成感と温度変化で複雑味、骨太でバランスの取れた味わい、酸を伴ったふくらみのある余韻。PNにかけるボランジェの心意気が伝わってくるアイテム
☆☆☆☆☆
6階にも体温測定器が設置されました。
講座生の皆様、入室前のチェック、宜しくお願いいたします。
来月から上半期(4月~9月)の募集も始まります!
密を避け、引き続き「2クラス体制」での開催になります。
シャンパンラバーの皆様の参加をお待ちしています。
どうぞ宜しくお願いいたします🥂
塩辛でワインの“酸化”具合をチェック! [ワイン]
前回のブログでは、農学博士の渡辺正澄先生から伝授されたチョコと赤ワインと塩辛の関係を報告させていただきました。今回は・・・
塩辛でワインの酸化をチェックする方法、これも渡辺先生直伝です!
15年前、渡辺先生が行っている『ワイン総合研究所』で酒販店主対象の講習に入れていただき、「塩辛体験」をしたのですが、本当に強烈な時間でした。
やり方は、1㎝ほどにカットした塩辛を用意し、グラスに注がれた何種類ものワインを試飲していきます。この時、塩辛を口に含んだら、すぐにワインも口中に入れて合わせます。
「ワインを口にした瞬間、なまぐさ臭が消えればワインは酸化していないと判定できる」と先生。赤&白ともに分析できますが、口中で消える生臭さの速度が“ポイント”です。
還元力のあるワインは魚介類の代表的な臭みトリメチルアミンを消去してしまいます。ゆえに、生臭さの残り方=酸化 という判断ができるとのことでした。
私は後日、ドメーヌ・ペランの『ぺラン・レゼルヴ・ブラン2001』で試してみたのですが、何事もなかったように、一瞬で口中の臭みが消えました。
さすがペラン、還元力のあるワインだと痛感しました!
2016年にはフィリポナで
食に精通するシャンパンメゾン、フィリポナ当主お薦めの相性は、
なんと“フィリポナ ロワイヤル レゼルヴ ノン・ドゼNV(右のボトル)と塩辛”
シャンパン講座で試してみましたが、講座生も納得の相性でした!
フィリポナではNVにソレラシステム※で保存しているリザーヴワインを使っています。大きいものでは2500㍑、画像のフードルは1500㍑。酸化しないようにするために、きっちり収まる様々な容量(228㍑、600㍑)も使用しています。
※スペインの酒精強化ワイン。シェリーの製法。3~4層に積み上げられた樽の最上部には一番若いワイン、下部になるにつれて樽内のワインは古くなり、最下部は床(スエロ)近くにあるのでソレラと呼ばれている。シェリーを造る時、ソレラ(最下段)から適量のワインを抜き取り、その空き部分には上部の樽からのワインを補充。順次、上の樽から下の樽に補填していくシステムなので、ソレラの樽には何年にもわたるワインが混在していることになる。
直近では南チロルの白ワインで
今年2月に塩辛体験したワインは、先日、ワインのこころで紹介したイタリアの南チロルにある『バロン・ロンゴ リーベンシュタイン キュヴェ・ブラン2017』でした。2~3日続けて実験してみたのですが、本当にフレッシュ、素晴らしい還元力でした!
生臭さを消すワイン
先生の名著『ワイン常識がガラリと変わる本』にある一節を以下に抜粋させていただきました。わかりやすい説明なので、なまぐさ臭が消える理由がおわかりいただけると思います。
~なまぐさ臭は、微生物の自己消化物だけでなく、樽熟させない白ワインより、樽熟させて樽中から抽出されたポリフェノールなどの渋味によっても消失される。例えば、オーストラリアやブルゴーニュの樽熟をゆっくりさせた白ワインによっても消されやすい。また、樽熟以外でもアルコール発酵時にスキンコンタクトをさせて、果皮や種子から抽出される渋味のある赤ワインはもちろん、白でもスキンコンタクトさせた、つまり、ぶどう果皮と一緒に短期間浸漬発酵させたアルザスやローヌなどの白ワインも、食品のなまぐさ臭を消してくれる。ワイン自身は何もいわないが、これらは、ワイン中の果皮、種子、あるいは樽から抽出されるポリフェノールとの作用で還元消去されるからだ~
出典:ワイン常識がガラリと変わる本/154~155ページ
ワイン好きの皆さまが、ためしてガッテンしてくださると、とっても嬉しいです!
バレンタインを前に~チョコとワインと塩辛のマリアージュ~ [ワイン]
【パートⅠ】はお気に入りの組み合わせ
バニュルス2017を買ってきました!
2015年2月に産経EXのワインのこころに“チョコレートと相性抜群のバニュルス”と題する記事を書いてから、しばらく味わう機会がなかったので、久々のテイスティングでした。
シャンパン仲間からいただいたチョコレート、ホワイトカカオ!!
クリックしてご覧くださいませ!
シャプティエはワイン業界における点字ラベル導入の先駆者
2017年ヴィンテージからラベルをリニューアル、名称も“BANYULS RIMAGE”に!
rimage(リマージュ)はカタルーニャの方言で“ヴィンテージ”の意味です。
リーデルのヴェリタスグラスでハートを作ってみました
輸入元:日本リカー、容量:500ml、小売価格:2,800円
液ふちは赤茶を帯び、中心部はブラックベリー色、Alcとエキス分の高さを感じます。抜栓した瞬間ミントの香り、その後から干しぶどうやドライプルーン、黒系スパイス、カカオ、木の実。口中に含んで転がし、ゆっくり飲み込むと、凝縮感とベタつきのない程良い甘味、柔らかい酸味とタンニン、喉の奥に温かな余韻を残して着地!
チョコだけでなく、ブルーチーズとの相性もお薦め!
【パートⅡ】は塩辛を仲間に入れて
チョコとワインの奥深さを知っていただくための実験開始!
1週間前、渡辺正澄先生から「赤ワインとチョコレートは相性が良く、甘味 (チョコレート)は渋味 (赤ワインの渋味=タンニン=ポリフェノール)を隠します。チョコレートは血管を広げる効果があり、血圧なども下げる。甘味補給で血糖値低下を防ぎ、二日酔い防止の効果もあります」とのメッセージをいただきました。
渡辺先生は『ワインの常識がガラリと変わる本(講談社+α文庫刊)』の著者で農学博士です。料理とワインの権威者なので、私は先生からいろいろな組み合わせを教えていただきました。
今月に入ってから、拙ブログの記事のなかで特にアクセス数が伸びていたチョコとワインと塩辛の意外な関係、これも先生から受けたレッスンで、2006年2月に書いたものです。
15年振りにトライ!
ポルトガルの赤ワイン、アシエンダ・ブランカ2013
品種はシラー&プティ・シラー、フレンチオークで12ヵ月熟成
深みのあるガーネット色、黒系果実、ドライフラワー、黒胡椒やエスニックスパイス
鉛筆の芯、木香、土っぽさ、中程度の酸味、タンニンはスムーズ
さて、チョコとワインと塩辛の実験ですが・・・
チョコをひとかけら口に含み、少しかみ砕いてから、塩辛も一切れ、口中に。双方を合わせた瞬間、塩辛の生臭さがきれいに消えてしまいます。その後、グラスの赤ワインを飲み込むと、今までとは異なる“新しい味覚=第3の味わい”が口中に広がるのがわかります。
ホワイトカカオは、酸とのバランスも良く、全く問題のないマリアージュ。
抹茶ショコラの場合は、ショコラのなかに細かく砕いたヘーゼルナッツやアーモンドが入っていたので、より相性の良さを引き出してくれました。
渡辺先生いわく「チョコやワインに含まれるポリフェノールには“臭みを消し去る働き”があり、さらに、ワインには魚介類の代表的な臭みトリメチルアミンを消去してくれる作用があります」と。これは、百回聞くより、一度、試してみることで理解できます!
抹茶のポリフェノールと木の実のニュアンスがワインの要素と相乗して納得の相性
最後はポルトガル風タラのトマトリゾット
コロナ禍で新しい料理にチャレンジする時間が増えている私 (笑)
コウケンテツ氏の旅ごはんで紹介していた“ポルトガル風トマトリゾット”
冷ご飯を使い、鱈の出汁(すりおろしニンニクも少々)で作るほったらかし料理は超簡単で美味、私は1ヵ月余りで3回も作ってしまいました。
ポルトガルの料理には同国のワイン、ということで合わせてみたのですが、
粉チーズをブリッジ食材に使うと絶品のマリアージュになり、大いに満足できました!
現地ではバカリャウとエスプマンテ
2015年のポルトガル取材で初日に食したのが名物料理のバカリャウ(干し鱈)、美味!
今までは鍋物に使うだけだった鱈が、
コウケンテツ氏のリゾットを知ったことで、鱈を見直す良い機会になりました。
☆☆☆☆☆
今回、過去の記事にタイムスリップして、久々にチョコとワインと塩辛のマリアージュに再挑戦することができました。とても面白い実験なので、ワインラバーの皆様には、バレンタインの時だけでなく、思いたったら、即、お試しいただきたいと思っています
☆☆☆☆☆
追記(2021年2月19日):長崎大学とネオファーマジャパンは、COVID-19の原因ウイルスであるSARS-CoV-2を用いて、培養細胞における感染実験を行った結果、5-アミノレブリン酸(5-ALA)の強い感染抑制効果を発見したという研究発表を掲載していましたので、参考までにリンクしておきます。
農学博士の戸塚昭先生から「赤ワインには5-ALAの含有量が多い」と伺っているので、今後の研究に期待しつつ、COVID-19対策の為に、私は赤ワインを今まで以上に上手に活用したいと思っています!
バニュルス2017を買ってきました!
2015年2月に産経EXのワインのこころに“チョコレートと相性抜群のバニュルス”と題する記事を書いてから、しばらく味わう機会がなかったので、久々のテイスティングでした。
シャンパン仲間からいただいたチョコレート、ホワイトカカオ!!
クリックしてご覧くださいませ!
シャプティエはワイン業界における点字ラベル導入の先駆者
2017年ヴィンテージからラベルをリニューアル、名称も“BANYULS RIMAGE”に!
rimage(リマージュ)はカタルーニャの方言で“ヴィンテージ”の意味です。
リーデルのヴェリタスグラスでハートを作ってみました
輸入元:日本リカー、容量:500ml、小売価格:2,800円
液ふちは赤茶を帯び、中心部はブラックベリー色、Alcとエキス分の高さを感じます。抜栓した瞬間ミントの香り、その後から干しぶどうやドライプルーン、黒系スパイス、カカオ、木の実。口中に含んで転がし、ゆっくり飲み込むと、凝縮感とベタつきのない程良い甘味、柔らかい酸味とタンニン、喉の奥に温かな余韻を残して着地!
チョコだけでなく、ブルーチーズとの相性もお薦め!
【パートⅡ】は塩辛を仲間に入れて
チョコとワインの奥深さを知っていただくための実験開始!
1週間前、渡辺正澄先生から「赤ワインとチョコレートは相性が良く、甘味 (チョコレート)は渋味 (赤ワインの渋味=タンニン=ポリフェノール)を隠します。チョコレートは血管を広げる効果があり、血圧なども下げる。甘味補給で血糖値低下を防ぎ、二日酔い防止の効果もあります」とのメッセージをいただきました。
渡辺先生は『ワインの常識がガラリと変わる本(講談社+α文庫刊)』の著者で農学博士です。料理とワインの権威者なので、私は先生からいろいろな組み合わせを教えていただきました。
今月に入ってから、拙ブログの記事のなかで特にアクセス数が伸びていたチョコとワインと塩辛の意外な関係、これも先生から受けたレッスンで、2006年2月に書いたものです。
15年振りにトライ!
ポルトガルの赤ワイン、アシエンダ・ブランカ2013
品種はシラー&プティ・シラー、フレンチオークで12ヵ月熟成
深みのあるガーネット色、黒系果実、ドライフラワー、黒胡椒やエスニックスパイス
鉛筆の芯、木香、土っぽさ、中程度の酸味、タンニンはスムーズ
さて、チョコとワインと塩辛の実験ですが・・・
チョコをひとかけら口に含み、少しかみ砕いてから、塩辛も一切れ、口中に。双方を合わせた瞬間、塩辛の生臭さがきれいに消えてしまいます。その後、グラスの赤ワインを飲み込むと、今までとは異なる“新しい味覚=第3の味わい”が口中に広がるのがわかります。
ホワイトカカオは、酸とのバランスも良く、全く問題のないマリアージュ。
抹茶ショコラの場合は、ショコラのなかに細かく砕いたヘーゼルナッツやアーモンドが入っていたので、より相性の良さを引き出してくれました。
渡辺先生いわく「チョコやワインに含まれるポリフェノールには“臭みを消し去る働き”があり、さらに、ワインには魚介類の代表的な臭みトリメチルアミンを消去してくれる作用があります」と。これは、百回聞くより、一度、試してみることで理解できます!
抹茶のポリフェノールと木の実のニュアンスがワインの要素と相乗して納得の相性
最後はポルトガル風タラのトマトリゾット
コロナ禍で新しい料理にチャレンジする時間が増えている私 (笑)
コウケンテツ氏の旅ごはんで紹介していた“ポルトガル風トマトリゾット”
冷ご飯を使い、鱈の出汁(すりおろしニンニクも少々)で作るほったらかし料理は超簡単で美味、私は1ヵ月余りで3回も作ってしまいました。
ポルトガルの料理には同国のワイン、ということで合わせてみたのですが、
粉チーズをブリッジ食材に使うと絶品のマリアージュになり、大いに満足できました!
現地ではバカリャウとエスプマンテ
2015年のポルトガル取材で初日に食したのが名物料理のバカリャウ(干し鱈)、美味!
今までは鍋物に使うだけだった鱈が、
コウケンテツ氏のリゾットを知ったことで、鱈を見直す良い機会になりました。
☆☆☆☆☆
今回、過去の記事にタイムスリップして、久々にチョコとワインと塩辛のマリアージュに再挑戦することができました。とても面白い実験なので、ワインラバーの皆様には、バレンタインの時だけでなく、思いたったら、即、お試しいただきたいと思っています
☆☆☆☆☆
追記(2021年2月19日):長崎大学とネオファーマジャパンは、COVID-19の原因ウイルスであるSARS-CoV-2を用いて、培養細胞における感染実験を行った結果、5-アミノレブリン酸(5-ALA)の強い感染抑制効果を発見したという研究発表を掲載していましたので、参考までにリンクしておきます。
農学博士の戸塚昭先生から「赤ワインには5-ALAの含有量が多い」と伺っているので、今後の研究に期待しつつ、COVID-19対策の為に、私は赤ワインを今まで以上に上手に活用したいと思っています!
ランスと繋いでレジス・カミュ シェフ・ド・カーヴと『レア・ロゼ2008』をテイスティング [Zoom / シャンパン]
Robb Reportの、“2021年の世界最高のワイン”と題する記事についてはペンフォールズの項に追記してありますが、シャンパン部門では『レア・シャンパーニュ2008』が最高賞に選ばれていますね、おめでとうございます!
本国フランスでは昨年6月にお披露目されたレア・シャンパーニュ、日本での発売は5~6月頃になるようです。2008年は21世紀の秀逸なヴィンテージ (VT) なので、上陸が待ち遠しいです。
ブログでは、カミュ氏が紹介したレア・ロゼ の最新VT2008にフォーカスします!
タイトルにもあるように、昨秋、東京とシャンパーニュ地方のランスを結んで、少人数の招待者を対象にしたオンラインセミナーが開催されました。シェフ・ド・カーヴのカミュ氏がコメンテーターをなさいましたが、コロナ禍でなければ、20回目の記念すべき来日になっていたので、「リモートで実施できることは嬉しいのですが、日本に行けず、本当に残念です。新VTのお披露目は、自分にとって大きなイベントだと思っています」と心情を語っていました。
現在 レア・シャンパーニュは、2018年にパイパー・エドシック から独立して、独自のブランドになっています。それに伴い、カミュ氏もレア専属のシェフ・ド・カーヴになりました。
爽やかさとミネラル分と優雅な優しさを備えた2008年
披露されたレア・ロゼ2008、希望小売価格6万円(税抜)
参考データとして・・・
レア・ロゼの初VT2007がリリースされた2016年は、レア名を冠したシャンパンは、パイパー・エドシック (PH) のトップ・キュヴェという位置付けでした。同年PHのブノワ・コラール代表が来日した折、、極上シャンパン『レア・ロゼ2007』誕生の経緯等についてインタビューさせていただきました。カミュ氏が何故ロゼを造ったのか。その熱き思いをご理解いただけると思いますので、リンクしておきます。
初のオンラインセミナー
シェフ・ド・カーヴのレジス・カミュ氏とマーケテイングのジェスタンさん
日本時間の13時30分に開始、サマータームだったのでランスは早朝6時30分
2008年を簡潔に言うと“優美さ”
ヴィンテージの格付けはしない(年の良し悪し)カミュ氏
それに代わるワンワードを決まり文句にしています。
2008年は“優美さ”“です!!
2008年の気候を振り返ると・・・相反する状況が次々に到来
冬は全く雪が降らず、温暖であった。
穏やかな冬の後、雨の多い春になり、気温は低め。
開花は6月中旬、夏は冷涼。
9月第2週からの収穫は素晴らしい日差しのもとで行った。
2008年は比較的気温の低い年であったと言える。
レア・シャンパーニュのファーストVTは1976年
それから約半世紀で、レア名を冠したシャンパンの生産は現在までで、わずか“11回”
カミュ氏のテイスティングコメント
シャルドネは溌剌としてミネラルが豊富。ピノ・ノワールはフルーティでストラクチュアがありました。緊張感があり、バランスが取れた長熟タイプのシャンパンと言えます。すべてにおいて、レア・シャンパーニュを造るための肯定的な条件が揃っていました。
色調はバラの花びらを連想させ、かすかに赤銅を帯びています。2008年を表現する“優美さ”は色にも出ていて、デリケートで深みがあります。持続性に富んだ繊細な気泡、アロマは爽やか、春の雰囲気をまとっています。赤い果実や黒い果実(こけももやブルーベリー等)、柑橘系果実やエキゾチックなスパイスも感じます。
マリー・アントワネットの時代から使われていた瓶型
左はドゥ・ヴノ―ジュのトゥール・エッフェルのボトルです。
塔の絵柄が均等に描かれているので、左右対称なのがわかります。
右のレア・ロゼの首から肩のラインまでを、ご覧ください。
黒で描いた矢印の位置から下に続く曲線が若干異なっていませんか?
これはマリー・アントワネットの時代に使用されていた瓶“パントマジェール”。
当時は職人が手吹きで造っていたので、左右が微妙にずれていました。
1980年代から、機械での生産が可能になりましたが、
レアは、職人への敬意と感謝の気持ちを、今もボトルに反映させています。
ラベルではなく“ティアラ”
クリックして細部までご覧くださいませ!
130ヶ所の糊付けで仕上げられている熟練職人手作りのティアラ
画像協力:パイパー・エドシック
ティアラ作成中の銀職人さん
ボトルのティアラは若手デザイナーのアルテュス・ベルトランさんが手掛けており、
ぶどう畑からインスパイアされた葉や樹を表現しています。
カミュ氏からいただいたメッセージ
参加者ひとりずつに手書きでメッセージをくださったカミュ氏
日本 or シャンパーニュでの再会を期して🥂
◆レア・ロゼ2008は2020年10月20日から出荷されています。
製品についてのお問い合わせ先:日本リカー株式会社 事業部 03-5643-9772
2月3日は124年振りの“立春”、今日は春めいた穏やかな日和でした。
☆☆☆☆☆
緊急事態宣言の期間が延長されたので、2月のシャンパン講座も時間変更して行います。
講座生の皆様には毎回ご不便をおかけしますが、何卒宜しくお願いいたします!!