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ブラピのフルール・ド・ミラヴァル・ロゼをメインにして秀逸なロゼ探求! [NHK文化センター青山 シャンパン講座]

 
 五感を刺激する4種のロゼ 

 1月の講座は、緊急事態宣言の発令を受け、時間を変更(18時30分~20時)して実施。
 新しい年にふさわしいロゼ色のシャンパンで、気分をリフレッシュ!
 20日【増設】&27日【現行】両クラスの皆さんにパワーアップしていただきました[わーい(嬉しい顔)]

 
 左から順に

 #1:ルイ・ロデレール ロゼ2013
 生産者:ルイ・ロデレール(NM)
 ぶどう品種:ピノ・ノワール63%、シャルドネ37%
 ドザージュ:9g/L
 価格:10,000円(税別)

 #2:ポル・ロジェ ロゼ2012
 生産者:ポル・ロジェ(NM)
 ぶどう品種:ピノ・ノワール65%、シャルドネ35%、赤ワインPN15%ブレンド
 ドザージュ:8g/L
 価格:13,000円(税別)

 #3:ピエール・ペテルス キュヴェ“ロゼ フォール アルバンヌ”ロゼNV
 生産者:ピエール・ペテルス(RM
 ぶどう品種:シャルドネ60%、ムニエ40%
 ドザージュ:7~8g/L
 価格:9,000円(税別)

 #4:フルール・ド・ミラヴァル・ロゼNV
 生産者:ロドルフ・ペテルス(NM
 ぶどう品種:シャルドネ75%、ピノ・ノワール25%(ヴェルテュ)PNは購入ぶどう
 リザーブワイン:2007年~ソレラシステムで保存
 ドザージュ:4.5g/L
 価格:60,000円(税別)


  各メゾンの関連性

 ◆フルール・ド・ミラヴァル・ロゼはシャンパーニュ地方ピエール・ペテルスの当主
 ロドルフ・ペテルスとコート・デュ・ローヌ地方のマーク・ペランが手がけるシャンパン
 ◆発酵に関してピエール・ペテルスはポル・ロジェ同様、ステンレスタンクを使用
 ◆ピエール・ペテルス、ルイ・ロデレールのぶどう栽培はマサル・セレクションであり、
 醸造面ではオークの木樽を使用

 アルファベット順に各アイテムのポイントを列記
IMG_1789.jpg


  ブラインドで同時に供出
 左から右の順に供出

  #1:ルイ・ロデレール ロゼ2013
 細やかな気泡がおわかりいただけると思います!
 4アイテムのなかで最も泡沫が活発、気泡はワインに溶け込み、口中クリーミー
 ロゼは色を保つ為に極力SO2の使用を抑えているので、ジェティングはしています。
 (クリスタルのロゼも同じ)
 醸造責任者レカイヨン氏は収穫年やぶどうの状態によってMLFの有無を決めていますが、
 ヴィンテージものにはしない方針なので、このロゼはノン・マロだと思います。

凛としたスタイル、際立つミネラル感、酸味の綺麗さ、中盤以降の豊潤さ、タンニンの要素も感じられ、木樽(20%程度)効果によるスモーキーさ、面になって広がる余韻も魅力、お薦めのロゼ(ルイ・ロデレールのロゼはヴィンテージのみ)


#2:ポル・ロジェ ロゼ2012
シャンパン女子が好むロゼカラー、赤胴色のロゼ・シャンパン。果実感にあふれ、香り華やか。味わいにもラズベリーやレッドカラントのような赤系果実のニュアンスがあり、ピンクのスパイスも。2012年のヴィンテージ(冷涼年)らしいスマートさがあり、酸味フレッシュ。果実味と酸味のバランスがとても良く、素直においしいロゼ・シャンパン

 
 ピノ・ノワールを15%添加しているポル・ロジェ(左から2番目)は色調も鮮やか!

#3:ピエール・ペテルス キュヴェ“ロゼ フォール アルバンヌ” ロゼNV
ピエール・ペテルスはRMレコルタン・マニピュラン(ぶどう栽培から瓶詰まで自社で行う生産者)であり、ムニエの畑は所有していません。なぜ造れるか・・・ムニエの生産者とペテルスのシャルドネを物々交換しているからだそうです。ロゼワインがあまり好きではなかったペテルス氏なのですが、このムニエと出会ったことで考えが変わったとのこと。愛娘アルバンヌちゃん誕生と重なるような出来事だったので、ロゼのネーミングはアルバンヌ!

フラワリーな要素を備えたムニエと硬質で切れ感のあるル・メニルのシャルドネのコンビネーション。ムニエの色素抽出はセニエ。「畑にはマサル・セレクションで増やしたシャルドネが50種類以上存在しているので、複雑味のあるシャンパンを生み出すことができる」とペテルス当主の言葉通り、口中にシャンパンを含み、しばらく転がしていると様々な旨味が広がり、果実のおいしさが実感できるチャーミングなロゼ。


 #4:フルール・ド・ミラヴァル・ロゼNV

  白の矢印部分 NM672-001の表記


ベースワインは2016年、発酵にはステンレスタンクを使用、デゴルジュマンは2020年6月、総生産量は20,000本、日本入荷量は360本の希少アイテム!

フレッシュな酸味を備えた柑橘系果実や種の大きなストーンフルーツ(アプリコットやネクタリン)、白胡椒のニュアンス。塩味があり、中盤以降軽いビター感。ソレラで保存していたリザーブワイン由来の厚味がじんわりと広がり、ペテルスならではのシャルドネの旨さを感じます。高級感のあるギフトボックスや特殊な色付ボトルを愛でる時間を含めて(笑) ゆったりとした気分で時間をかけて楽しみたいロゼ・シャンパン!

昨年12月、輸入元ジェロボーム本社でフルール・ド・ミラヴァルをテイスティングするチャンスがありました。ロゼ・シャンパン誕生の経過、ピエール・ペテルスとの関わり、2種のグラスを使って利き酒したフルール・ド・ミラヴァルについてはブログで紹介させていただきました。ご一読いただけると嬉しいです!

希少なロゼを講座用に2本確保してくださったジェロボーム様に、深く感謝しております。
私&シャンパン講座生にとって、貴重な時間になりました。
ありがとうございました!!


               ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


             シャンパーニュ騎士団からの最新情報
2021年7月、騎士団の新団長に就任なさったのは二コラ・フィアットのクリストフ・ジュアレスCEO。2018年から団長職を務めていたのはブルーノ・パイヤール氏なのですが、昨年はコロナ禍で、日本で秋に開催する予定だった騎士団イベントは中止。お目にかかることができませんでした。
お疲れ様でした!
シャンパーニュ騎士団から届いた新団長就任のYouTubeをリンクしておきます!
(2021年7月12日追記)

歴代の団長を振り返ってみると・・・
私がシュヴァリエの称号をいただいた2009年はピエール・エマニュエル・テタンジェ氏、2012年のオフィシエ時はミシェル・ドラピエ氏。2014年ドゥーツ(ファブリス・ロセ氏)、2016年ビルカール・サルモン(アントワン・ビルカール・サルモン氏)、2018年ブルーノ・パイヤール(ブルーノ・パイヤール氏)、そして新団長のクリストフ・ジュアレス氏と続きます。
シャンパーニュ業界では優秀な女性の台頭が目立っているので、次期団長には、そろそろ女性当主の登場があっても良い頃かと、思っています。シャンパーニュ騎士団から届いた動画を見ると、大好きなローラン・ペリエのアレクサンドラさんが役員に就任なさっている感じなので、今後が楽しみです!


1月26日にブルーノ・パイヤール氏からサイン入り公式概算のシャンパーニュ出荷量が届きました。今までは、シャンパーニュ委員会(CIVC)が発信していたので、これは前代未聞。コロナ禍中ゆえの行動だったのではないかと思っています。パイヤール氏は、「2020年は多くの消費チャンスが失われ、出荷量は2億4,500万本、18%弱の減少になった。唯一の喜ばしい出来事は2020年が素晴らしい収穫年だった」と書いていました。ぶどう樹はコロナに負けず、たくましさを示してくれたようです!


  以下の表は昨年10月にシャンパン講座の為に作成したパワポの一部です。
 
 お祝いのお酒の代名詞シャンパンはコロナ禍で打撃を受け、2020年の出荷量は30%減と
 の予測が出ていたのですが、最終的に、パイヤール氏から届いた上記の一覧(最下段右端)
 にあるように、17.7%の減で収まりました。


 [NEW]CIVCから届いた2020年のシャンパーニュ出荷状況(1月28日付) 
 メゾン代表バリエール&ヴィニュロン代表トゥヴァール両会長による表明は以下の通り

 2020年は不明瞭な情勢下で主要な売り場の閉鎖やイベントの中止など、
 柔軟かつ迅速な対応に迫られシャンパーニュにとっても試練の年となった。
 上半期に30%弱にまで落ち込んだ出荷量は年末には持ち返し、最終的には18%減。
 売上高は約40億€となり、この1年で約10億€の損失が見込まれている。
 新型コロナウィルスの危機に直面する以前より及び腰となりつつあったフランス市場は、
 出荷量20%減と続落。輸出国トップ3の米国は20%減、イギリス20%減、日本28%減
 ベルギー5%減、ドイツ15%減、スイス9%減、オーストラリアは14%増と大幅に伸長。
 収量は8,000kg/haおよびリザーブワインは400kg/haとする。

 シャンパーニュは、独自の「シャンパーニュの持続可能なブドウ栽培」認証を採用し、
 2025年までに除草剤をゼロ、2030 年までに100%環境認証という目標を設定。
 価値向上及び環境保全対策を20年以上にわたり推進しています。
 担当:シャンパーニュ委員会日本事務局 笹本由香理コミニュケーションマネージャー

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2021年1月から日本リカーがオーストラリアの名門ペンフォールズの取り扱いを開始! [ワイン]

オーストラリアの代表ブランドペンフォールズと聞いて、多くのワイン愛好家がすぐに連想するのは世界的評価の高い“グランジ”だと思います。私もそうです。

グランジを初めてテイスティングしたのはワイン業界に参入してまもなくでした。2回目は、同国の著名ワインライターであるジェラミー・オリバー氏が来日して行ったセミナー、3回目は4代目チーフワインメーカー、ピーター・ゲイゴ氏の来日記念セミナーです。
2006年に3回連続でグランジとゲイゴ氏から伺ったシラー話をまとめてあります。
予備知識としてお役に立つと思います、ご笑覧いただると嬉しいです。
[本]オーストラリアが誇る赤ワイン『グランジ』
[本]伝説的変身を遂げた『グランジ』
[本] シラー種の起源


    オンラインによるプレス・カンファレンス 画像はすべて拡大可能
2021年1月1日から日本リカーはペンフォールズとパートナーシップを組むことになりました。COVID-19の状況下、自らの存在意義を見出すために、スピード感をもって変革行動をしていくことは大事であり、その行動に繋がるブランドとして相手に選んだのが豪州の名門ペンフォールズです。日本リカーにとって、ルイ・ジャド、パイパー・エドシック&シャルル・エドシックなどのコアブランドとの相乗効果も期待されます。

      オンライン・カンファレンスで『BIN8』を久々にテイスティング

     『The REWARDS of PATIENCE』
     ゲイゴ氏が2006年に来日した時にくださった貴重な記念本!

 オンライン時、現地からメッセージをくださったゲイゴ氏

     日本リカー様経由で、レターも届きました!
     日豪EPAの発令を翌年に控えた2014年に来日していた ピーター・ゲイゴ
     この時はオーストラリアワインの魅力を伝道していました!


[NEW]追記 Robb Reportが1月22日に、2021年の世界最高のワインと題する記事をアップしていたので追記(25日付)しておきます。
115カ国、19万人以上のワイン専門家と愛好家が参加して、204,675種のワインに対して約300万票を投じました。投票期間の後、それぞれのカテゴリーのトップ100について、マスターオブワインやテイスティングブック専門家等が2度のブラインドテイスティングを行い、結果を出しました。

         画像提供:TWE/日本リカー

ベスト白ワインに選ばれたのは、ペンフォールズのヤッターナ・シャルドネ2018、加えて世界のベストワイナリーにも選ばれていますね。おめでとうございます!
同社のサイトでゲイゴさんが
ヤッターナ シャルドネ2018について解説していまので、リンクしておきます!

 ワイン・ファースト
  画像提供:TWE/日本リカー

ペンフォールズには赤ワインや白ワイン担当のワインメーカーがいますが、彼らはワインの管理人と呼ばれています。ワインを市場にデビューさせるために厳しいルールが敷かれています。すべてのロットをブラインドテイスティングして、投票で半数以上の点を獲得しないと、特定の銘柄には到達できないというシステムです。それはペンフォールズが確立してきたワインスタイルを忠実に表現していくための徹底したこだわりと言えます。




 画像提供:TWE/日本リカー
 トレジャリー・ワイン・エステーツ(TWE) のアレックス・ヒルジェネラル・マネージャー
 日本リカーの森裕史社長


 オンライン・カンファレンス中のヒルGMと森社長

 現地からTWEノースアジアビジネスGMのトラヴィス・ブラウン氏が挨拶
「創業177年を迎えたペンフォールズが日本リカーとパートナーシップを組むことになり、プレミアムワインのカテゴリーを構築させていきたい」


 ペンフォールズの沿革 敬称略
 画像提供:TWE/日本リカー

1844年に英国から妻メアリーとともに移住してきた医師クリストファー・ローソン・ペンフォールドが南オーストラリア州アデレードの近郊マギルにヴィンヤードを開園。1931年にグランジの生みの親マックス・シューバートが入社。1951年にグランジ誕生。1959年にはBIN28シラーズのファーストヴィンテージ生産

 画像提供:TWE/日本リカ

1960年にBIN389カベルネ・シラーズ生産。同年グランジの醸造再開。2002年に4代目チーフワインメーカーとしてゲイゴが就任、2013年にはグランジ2008がWAとWSから100ポイント取得。2015年には25回目のワイナリー・オフ・ザ・イヤーに選出され、2019年に創業175周年を迎えました。
ペンフォールズのHPには日本語で沿革&ワイン等に関する詳細な情報が掲載されています。



 ペンフォールズのポートフォリオ
 画像提供:TWE/日本リカー

 資料提供:TWE/日本リカー

ペンフォールズのワインはエントリーレンジから高級ワインまで、一貫したスタイルで、安定性があり、世界中のワイン愛好家から人気を得ています。マックスは初代ワインメーカー マックス・シューバートのオマージュの為にリリースされたワイン、ビン・シリーズは個性あるアイテム。ラグジュアリーやアイコンは収量全体の5%程度の厳選したぶどうを使用、厳格なチェックをしています。




 ワイン愛好家に特にお薦めしたいビン シリーズ
 Batch Identification Numberの頭文字を取ったBIN
 『BIN8』はビン28、ビン128、ビン389の熟成に使用した樽を使い、
 熟成させていることに由来。3つの樽に共通する“”から命名されています。
 味わいスムース、タンニンもソフトで 料理の守備範囲も広く、飲み飽きしないワイン!

 備忘録
 出典:World Wine Catalogue 2000 by Suntory
 ペンフォールズの歴代醸造責任者2代目ドン・ディッター、3代目ジョン・デュヴァル
 初代マックス・シューバート

 
 出典: The Rewards of Patience  
 1951年にリリースされたグランジ、初ヴィンテージのラベルです!
 当時のネーミングは『Grange Hermitage』


IMG_1466.jpg

 ◆製品についての問い合わせ先は日本リカー株式会社 事業部 03-5643-9772
 https://www.nlwine.com/

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スーパータスカン『オルネッライア』のオンライン垂直テイスティング@アマン東京 [オルネッライア/ Ornellaia]

             
            今年も宜しくお願いいたします!
     昨秋は中身の濃いZOOMセミナーや少人数のオンラインセミナーがあり、
     貴重な話を伺いました。今月から、それらをアップしてまいります。


        オルネッライア のマスタークラスオンラインセミナー
      開始前の会場@アマン東京


          最高醸造責任者アクセル・ハインツ氏
       画像提供:オルネッライア

  イタリアと繋いで
 オルネッライア のアクセル氏とコミュニケーションマネージャー エレナ・オプレアさん
 日本時間の16時開始、現地時間は朝の8時。光栄にもオンラインセミナーは日本だけ!



 4ヴィンテージを比較試飲
 左から最新ヴィンテージの2017年、2011年、2010年、2006年

 第1部は、アクセル氏による「ぶどう造りと気候変動」の解説とテイスティング
 第2部では、各ヴィンテージと料理のマリアージュ


  ワイナリーの沿革 クリックで拡大
  画像提供:オルネッライア

 1981年創業、建物だけでぶどう樹は何もない状態からスタート
 1985年初ヴィンテージをリリース
 2001年に1998年VTがWS誌でワインオブザイヤーに選出され、国際的な評価が高まる
 前年にソライアがWS誌でイタリアワイン初の世界第1位を獲得し、スーパータスカンが注目されるようになる
 2005年フレスコバルディ侯爵家の単独所有となり、フェルディナンド侯爵が社長に就任
 同年、アクセル・ハインツ氏が醸造技師に就任
 2009年『ヴェンデミア・ダルティスタ』を開始。ラベルを著名なアーティストに依頼
 現代美術との融合のプロジェクト、初VTは2006
 2015年アクセル・ハインツ氏が最高醸造責任者に就任、現在に至る


  地中海から数キロメートルに位置する畑
  画像提供:オルネッライア

 トスカーナ州のDOCで唯一、地中海沿岸に位置するのがボルゲリ
 DOCボルゲリの認証は1994年
 カベルネ・ソーヴィニヨンCS、カベルネ・フランCF、メルローME、プティ・ヴェルドPV
 に適した環境


 多様なマイクロ・クライメット
  画像提供:オルネッライア

 直射日光だけでなく、地中海からの反射光も受ける
 夏の間、海洋性の涼しい風がぶどう畑に吹き込む
 丘陵が冷たい北風を遮る
 オルネッライアの畑は赤ワイン用ぶどう108㌶、白ワイン用ぶどう6.64㌶
 最も多い黒ぶどうはメルロー40%、白ぶどうはソーヴィニヨン・ブラン52%

 2017年をメインに気候変動に言及

 アクセル氏は「収穫はVTによって異なるが、コアとなる時期は9月10日から10月5日。
 2017年は2003年に次いで早い収穫。日照と暑さがとても重要な役割を果たした。
 セラー内での過度に手を加えない作業がバランスの良いワインになった」と語りました。

 2010年は25周年の記念ヴィンテージ、4アイテムのなかのマイベスト!


 特別な年2017からクラシックな年2006まで

左から
#1:オルネッライア2017/ソラーレ(眩い)
D.O.C.ボルゲリ・スぺリオーレ/CS56%、ME25%、PV10%、CF9%
オルネッライア史上、最も暑く、乾燥したヴィンテージ。冬の降水量は例年並み、平均気温は3℃以上も高く、温暖な日が続いた。開花は2週間も早く、すべてが前倒しに進んだ。収穫は2003年に次ぐ早さで8月24日から開始し、9月26日に終了。ワインについて「抽出を控え目に行ったことで、タンニンはフレッシュでバランスが良く上質。アロマ豊か、凝縮感があり、リッチでパワフル」とアクセル氏

#2:同2011/リンフィニート(無限)
D.O.C.ボルゲリ・スぺリオーレ/CS51%、ME32%、CF11%、PV6%
2017年と類似した暑く乾燥したヴィンテージ。収穫も1~2日違うだけ (9月27日終了) だったが、8月末から10日間続けて熱波が来て、ボルゲリでは30~34度、トスカーナでは40度まで上昇した。アクセル氏が好むヴィンテージで「凝縮感がある。若い印象で、良くまとまっている」とコメント。

#3:同2010/ラ・セレブラツィオーネ(祝福)
D.O.C.ボルゲリ・スぺリオーレ/CS53%、ME39%、CF4%、PV4%
2017年や2011年のように暑く乾燥した年とは異なり、冷涼なヴィンテージ。オルネッライア史上、収穫は最も遅く、メルローは10月4日、すべてが終わったのが10月12日。夜間の冷え込みにより、芳香成分は十分に備わり、果実味豊かなぶどうが収穫できた。アクセル氏は「オルネッライアにとってチャレンジングなヴィンテージだったが、熟成が進むにつれ、良い意味でのリッチ感が出ている。ブレンド比率は他の年よりメルローが多い。我々にとって25周年目の記念すべきヴィンテージ」と語った。

#4:同2006/レズブランツァ(活力)
D.O.C.ボルゲリ・スぺリオーレ/CS50%、ME27%、CF12%、PV5%
4~8月まで降雨がなかったが、9月上旬に気温が上がり、収穫の途中に大雨が降った。9月からの好天で、凝縮感のある成熟したぶどうが収穫できた。2017年以上に乾燥した年で、天候に関しては予期せぬ事態が起きたが、10月4日に収穫は終了。「今となってみれば、クラシックなヴィンテージであるが、フレッシュ感もあり、オルネッライアにとっては偉大なヴィンテージと言える」とアクセル氏。



 第2部はアルヴァ 平木正和シェフの料理に合わせて

 海の幸 3種 × オルネッライア2017
 バッカラマンテカートとポレンタ
 シェフの18番! 干し鱈を1週間かけて戻してオリーブオイルで調理、ポレンタは軽く炒めカリっと仕上げて
 帆立の香草焼き ポロ葱とピンクぺッパー
 帆立はイタリアンパセリ、フェンネル等でマリネしたものを軽くソテー。軽くバターで炒めたポロ葱を添えて
 炙り鰹 黒オリーブとアンチョビパン粉
 鰹を軽く炙り、アンチョビのパン粉をまぶし、上部にオリーブパウダーやオリーブを添えて


 大地の恵み 3種 × 同2011
 ゴボウのヴェルッタータとヴィンコット
 ゴボウのスープにはヴィンコット(バルサミコ似の調味料)、ゴボウのチップスにはハーブ類をアクセントにして
 猪のラグーのアランチーノ
 手前が猪のラグーで中にはポルチーニ。噛み込むにつれ味わいが増すポルチーニと赤ワインが好相性
 タレッジョ ピスタチオ アプリコット
 北イタリアのチーズ タレッジョにアプリコットを入れ、若いワインの新鮮さと酸味を相乗させた憎い組み合わせ

 平木シェフ自らトリュフをスライス

 ホロホロ鶏とフォアグラのラビオリ トリュフ添え × 同2010
 腿肉を一日マリネし、オリーブオイルで低温調理。フォアグラ、コニャック、ブランデーで味に奥行きを持たせ、   パルメジャンソースで。イタリア産トリュフをスライスして仕上げ


 茨城県産かすみ胸肉のアッロースト 無花果のカラメラート × 同2006
 鶏小屋の床は自然のまま、薬剤投与は一切なし、平飼いで自由に育てたシェフお気に入りの鴨。鴨の脂肪分とイチジ  クのカラメラートのバランスが絶妙


 アマン特製ショコラとメレンゲ


 特別メニューを考案してくださった平木正和シェフ

 17年間イタリアで研鑽を重ねてきた平木シェフはヴェネツィアでの滞在年数が長く、
 名門5つ星ホテル『バウアー』には13年間勤務し、エグゼクティブシェフとして活躍。
 帰国後、2016年からアマン東京で腕をふるい、
 現在はメインダイニングアルヴァのエグゼクティブシェフとして実力を遺憾なく発揮中。


 画像提供:オルネッライア

 オルネッライアにとっては世界初のオンラインセミナーでした。
 両国の時間調整のため、スタートするのが若干遅れましたが、
 滞りなく進行し、アクセル氏もエレナさんも慢心の笑顔。
 世界中がコロナに翻弄されているので、しばらくは、来日叶わずですが、
 情勢が落着き次第、日本を訪問したいとのこと!
 我々も再会を心待ちにしています。

 [ハートたち(複数ハート)]関連記事
 サザビーズの オルネッライア『ヴェンデミア・ダルティスタ』オンラインオークション


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1月のシャンパン講座は時間を変更して開催 [NHK文化センター青山教室]

     緊急事態宣言に絡んで時間変更

 緊急事態宣言を受け、NHK文化センター青山校から、午後8時以降の講座に関しては、
 休講あるいは時間変更との連絡がありました。
 私のシャンパン講座は、開始時間を30分早め、20時終了ということで、
 受講生の皆様に連絡。時間変更で開講することが決まりました。
 【現行クラス】1月27日18時30分~20時
 【増設クラス】1月20日18時30分~20時

 
     TEST KITCHEN Hに設置されている紫外線照機能付き空気清浄機

講座の件は、ひとまず、落着しましたが、飲食業界に関わる仲間は、2月7日まで休業を余儀なくされたり、20時閉店との規制に苦慮しています。
コロナ感染拡大に関しては、飲食業界だけが悪者扱いされている印象ですが、消毒、マスク着用、換気対策等を徹底している店舗は多いです!

前回の緊急事態宣言時と違い、今は、コロナ感染では、“何に気をつけるべきか”が、わかってきました。その意味から、飲食店での客側の態度、大声で話して元凶の“飛沫を拡散”させるような態度は慎むべきだと強く思っています。
この1ヶ月でコロナ感染者を激減させるために、加えて、飲食業界の仲間がこれ以上、大変な状況に追い込まれないようにするためにも、初心に戻り、各人が感染防止に努力する必要があると思います!
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新年はお節とマデイラでマリアージュを堪能!! [ワイン]

  あけましておめでとうございます!
  20歳を迎えたマデイラと!

昨年中は拙ブログにお立ち寄りくださいまして、まことにありがとうございました。
2020年はコロナ禍で前代未聞の事態になり、2021年もしばらくは落ち着かない日々になりそうですが、ワインだけじゃない (Non Solo Vino) 情報発信をして頑張っていきたいと思っています。
引き続き、何卒宜しくお願いいたします!


 守備範囲の広いマデイラ

2018年、マデイラに特化したセミナーで、スティルワインやスパークリングワインと相性の悪い食材 (塩辛、数の子、納豆巻きetc) にも、堂々と太刀打ちする存在に、感嘆の連続でした。その時から、お節に合わせたいと思っていたので、2021年のお正月は『マルヴァジア コリエイタ2001』で遊んでみました!
主要品種はマルヴァジア100%、コルクを抜いた瞬間から芳醇さが漂ってきます。香りは黒糖、アプリコットやヘーゼルナッツ、胡椒や山椒、木香。口に入れると、甘味、その後から酸味、ロースト風味が広がり、鼻腔にアプリコットを食した時のような香りが残るリッチで凝縮したタイプのマデイラです。
甘口なので、基本的にデザート類と良く合います。


      試して納得!
      黒豆とは甘味が相乗、田作りの苦みはまるく包み込んでくれます。
      貝真砂和え(昆布がブリッジ役)、数の子は全く問題なし
      昆布巻きはヨード感も楽しめます!
      画像にはありませんが、栗きんとんや伊達巻もウェルカム
      今年は、マデイラをもっと身近に感じて頂きたいと思っています!
       
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