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オーストリアワインの新しい章“ニューチャプター”に込めた思い [来日したワイン生産者&関係者]

レンツ・モーザー&マルクス・フーバー両氏がデビューさせた白ワイン
“ニューチャプター”が日本で初めて紹介されたのは2021年4月のことでした。
現地と東京を繋いだオンラインで同国が誇る固有品種グリューナー・ヴェルトリーナー(以後GV)から造られたワインについておふたりが解説。オーストリアワインの新しい章、GVの新しい章、ふたりの男にとっての新しい章 “ニューチャプター” 誕生の経緯は、こちらのリポートをご覧いただくことで、ご理解いただけると思います。

そして・・・2年経過した2023年6月、レンツ・モーザー氏が2番目のヴィンテージ『ニューチャプター2021』を引っさげて来日。今回はリアルなお披露目になりました。


 第1部 世界トップの白ワインと利き比べながら
 ニューチャプターをリリースするにあたり、おふたりは国内外の100以上のワインを検証
 世界で人気の白ワイン、#3~#5に、敬意を表しています。

 左から
 #1: New Chapter2021 750ml
 #2: 1st growth - Ried Zwirch2021 Markus Huber
 #3: Cloudy Bay 2021
 #4: Chablis 1er Cru - Les Vaudevey 2021 Domaine Laroche
 #5: Antinori - Cervaro della Sala2021 モーザー氏が愛する伊ワイン
 #6: New Chapter2021 Magnum 今回初登場[わーい(嬉しい顔)]


 オーストリアの名門ロブマイヤーの手吹きグラスで試飲
 左から#1~#5

   
     マグナムボトルを手にするモーザー氏
     瓶型が特殊なのでボトル代も高くなりますが、
     モーザー氏にとって、ニューチャプターは特別なワイン。
     レギュラーサイズと比較試飲してみると、マグナムはとてもフレッシュ
     酸味のメリハリあり、GVの特徴香とも言える白胡椒のニュアンス
     大容量ボトルの本領発揮!


        第2部 料理とのマリアージュ@エラン/élan
マリアージュのポイントは ■ワインのミネラリティと塩 ■ブリュレのニュアンス(焦げたニュアンス) 。モーザー氏は「GVにはソーヴィニヨン・ブランと同じような“ロースト感”があります」と語りました。ゆえにマリアージュでは、その要素を意識しながら相性を診ました。信太竜馬シェフ考案のメニューについては野中洸太支配人が解説してくれました。

      乾杯はフーバー氏のゼクト
      グリューナー・ヴェルトリーナーブラン・ド・ブラン
      日本の6月は湿気が多いので軽快で爽やかなGVの泡は魅力的


 
赤パプリカをじっくりローストして作ったピュレとハマグリの出汁のソースを“泡立て”仕上げた一品で、食材のホワイトアスパラガスはしっかりと焼き目をつけてローストし、スミイカは丁寧に包丁を入れ、さっとあぶるように火を入れることで、ぷりっとした食感と一気に広がる甘味が堪能できたひと皿。GVにイカの甘味とホワイトアスパラガスのほろ苦さがバランス良く釣り合いナイス!


       5種のワインとの相性を見ながら



酸味を意識したハーブを香らせたブールブランのソース、魚(マナガツオ)が主役なのですが、味わい的にはブルーチーズ(フルムダンベール)を乗せてローストした白桃がアクセントのひと皿


 容量違いを利き比べてみると、マグナムボトルは、
 フレッシュさ、溌溂とした酸味、食事を引き立てるミネラル感が最高!


 
信太シェフにとって、GVを肉に合わせるのも、フルコースに合わせるのも今回が初挑戦。
シャモの肉汁に土っ要素要素があるヴァンジョンヌのソースを使用。さらに舞茸を焼いて香ばしさを強調。花ズッキーニを配し、アルザスやドイツで好まれているポムスフレを添えて仕上げたひと皿

信太シェフは、ヴァンジョンヌのソースを“泡状”にして供出しました。野中支配人は「泡にすると軽さが表現でき、口中でそれが弾けると香りが出てきます」とコメント


 好奇心旺盛な信太シェフが取り組んでいる養蜂
 巣箱から取ったばかりのハチミツ


 ワインから感じ取れるパッションフルーツやマンゴーやメロン
 ヨーグルトソースの酸味、爽やかな青みのバジルを合わせたひと皿


    来日できたことに大満足のモーザーー氏
   「来春は2020、2021、2022、バレルサンプルの4種を比べたい」とコメント


    モーザー氏との初の2ショット


 信太シェフとモーザー氏


           ニューチャプターの輸入元はロシナンテ

ロシナンテはオーストリアの老舗ロブマイヤー日本総代理店です。ロブマイヤーは歴史あるガラスメーカーで、ハプスブルグ家とも関わりが深く、シャンデリアでも良く知られています。「NYのメトロポリタン歌劇場にあるシャンデリア」は特に有名です。同国を愛するロシナンテの志村有一社長がグリューナー・ヴェルトリーナーの素晴らしいワイン『ニューチャプター』に惚れ込み、扱いを開始したことは大いに納得できます。

モーザー氏の6月来日にまつわるリポートはワイン王国webで紹介させていただきました。ご笑覧いただけましたら幸いです。
製品についてのお問い合わせは(株)ロシナンテまで/電話03-3423-4552


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今秋ニューデザインボトルで登場!! ジョセフ・ペリエの最高級品『キュヴェ・ジョセフィーヌ2014』 [シャンパン]

 シャロン・アン・シャンパーニュを拠点にする ジョセフ・ペリエ
 1825年創業のメゾン / 2019年撮影


      全長3km、200万~300万本をストックしているセラー
      ガロ・ロマン時代の遺産 / 2019年影撮


     シェフ・ド・カーヴのナタリー・ラプレイジュさん  
    2019年にシャンパーニュの専門誌で女性初のセラーマスター賞を受賞 / 2019年撮影



               o○.。o○.。o○ .。o○.。o○.。


 
 2022年12月開催のランチセミナー
 来日したベンジャミン・フルモン社長&オットー・プシュビラ取締役


 
 お披露目された『キュヴェ・ジョセフィーヌ2014』
 ストリートアーティスト、ジョルダン・サジェとのコラボによる限定バージョン
 ジョセフ・ペリエの娘ジョセフィーヌの結婚175年記念ボトル
 2014年はナタリーさんの前任クロード・デルヴァンさんが手がけたヴィンテージ
 アロマが豊かで酒質がとてもきれいです!
 初ヴィンテージの1982年に続き、85年、89年、90年、95年、98年、2002年、04年
 08年、12年&最新2014年。これまでに「11回のみの生産」になります。


               o○.。o○.。o○ .。o○.。o○.。


 2014年ヴィンテージ

 個性あるプラーク
 左は今秋発売予定の通常バージョン
 右は5000本限定生産だったサジェ・バージョン


               o○.。o○.。o○ .。o○.。o○.。


 
  ニューデザインボトルの2014年ヴィンテージ
  
  先日ベンジャミンさん手書きのメッセージと共にニューボトルが届きました!
  力強さ、繊細さ、優雅さを備えた注目すべきヴィンテージ
  このボトルにはメゾン創業200周年を2年後に控えた熱い思いが込められています
  透明感溢れたギフトボックス、鶴首の茶色のボトル、細部へのこだわり

  200周年の幕明けを待つレギュラーバージョンからイメージしたのは“ピュアさ”
  そこで新鮮野菜を使った冷製バーニャカウダとのマリアージュを考えました。


 朋友が自家栽培しているとりたて野菜が届いたこともタイムリーでした!


 野菜の彩りに気を遣いつつ・・・
 バーニャカウダの準備完璧!


 長なすはオーブンで軽く焼いて
 トウモロコシはベビーコーンも使いました!
 アンチョビをふんだんに使ったバーニャカウダのソースとシャンパーニュはイイ相性


               o○.。o○.。o○ .。o○.。o○.。



 新たな魅力が探求できたグラス違いの試飲
 
ヴェリタスグラス(左)で味わうと、白い花や石灰由来のニュアンス、アルベド(柑橘果実の内果皮の部分)の様なビター感や塩味、中盤以降に広がる酸味、全体的には優しくまとまって着地する印象でした。
一方のドンペリニョングラス(グラスの開発にはジェフロワさんが関与)では、香りのインパクトが強く、繊細なイメージより、果実の厚みや凝縮感が明確。口中では旨味、その後きれいな酸味が続き、それがそのまま舌の上に乗って長い余韻につながっていく印象!
酸味やミネラルの“質感”、ジョセフィーヌが備えている様々な要素が、旨味につながっていく流れを感じることができ、斬新で興味深い体験になりました。


     左がヴェリタス、右がドンペリニョングラス

グラスの利き比べは、リーデル・ジャパンの庄司大輔ブランドアンバサダーと一緒に行ったのですが、アンバサダーのコメントは「ヴェリタスでは、シャンパーニュの世界観の一面は楽しめるのですが、あえて“陽”と“陰”と表現するなら、内在する“陰”の部分が捉えにくかったかも知れません。ドンペリニョングラスだと、後半から芯の強さ、構成の大きさ、存在感のある酸味など、表面的なエレガントさだけでない要素を感じ取ることができました。美味しいだけではなく、様々な要素が楽しめ、より一層余韻も長く感じました」


[NEW]追記(2023年7月26日)
ブログを完成させてから、ジョセフ・ペリエに報告しました。オットー取締役から「2タイプのグラス比較をしたよ」との嬉しい返信が届きました。

As Joséphine 2014 has very delicate and subtle aromas, we consider the Dom Perignon glass more appropriate, as its shape better retains and encapsulates.
the flavors. Furthermore, the Dom Perignon glass offers a more solid, slightly thicker stem.
This allows a safer grip and full focus on the tasting experience and the joy linked to this precious moment.
ジョセフィーヌ2014は繊細な香りや味わいなので、ドンペリニョングラスを使うと、それらの要素がよりよく保たれ、また、グラスやステムもしっかりしているので、より安全に握ることができる。ゆえにテイスティング体験と貴重な瞬間がつながる喜びに集中できる、ということで、グラスの件に関しては同意していただけました[わーい(嬉しい顔)]

歴史あるシャンパーニュメゾン『ジョセフ・ペリエ』の経験豊富な皆さんが即、実践してくださったことに感激です。本当にありがとうございました、心からの感謝を込めて!


                  乞うご期待!
        キュヴェ・ジョセフィーヌ2014レギュラーエディション
        【製品に関するお問い合わせ先】
        輸入元:株式会社 JALUXワイン部 / 03-6367-8756 
        詳細は今秋発表予定
        シャンパーニュラバーの皆さま、お楽しみに!!


時空を超えた?!
キュヴェ・ジョセフィーヌ2014の通常バージョンを送ってくださったジョセフ・ペリエに感謝しながら、バーニャカウダとのマリアージュと2種のグラス比較の画像を添えて、オットー取締役にメールで報告した折のこと。

オットーさんはイタリアでバカンスを満喫していました。フランスに帰還なさってから、私に返信をくださったのですが、そのメールには・・・
One last mention and an amazing coincidence: your message reached me whilst arriving in Piedmont (Alba, Canelli, Asti…) the region of Italy where Bagna Cauda is originally from. (Your pictures are so mouthwatering!)

前述したように、私はジョセフィーヌ2014を手にした時、バーニャカウダとのマリアージュを連想し、即トライしました。同じ時期、オットーさんはバーニャカウダ発祥の地ピエモンテ州にいらっしゃいました。私からのバーニャカウダ&シャンパーニュ画像とメールを受信なさったのは、まさに、ピエモンテ在の瞬間。電磁波パワーを何度か体験している私にとって、これは時空を超えた出来事?!

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伝統あるメゾンの血筋を受け継いでいるシャンパーニュメゾン『ヴィルジニー T. 』 [NHK文化センター青山 シャンパン講座]

         21世紀に誕生したメゾン
 
茅場町Le temps voleの占部オーナーシェフからマーカムインターナショナル(株)を紹介していただき、6月のシャンパーニュ講座の候補として『ヴィルジニー T. ブリュット』を事前テイスティング。2、3日かけて、香り&味わいをチェックしました。
初日には黒ぶどう主体(PN70%)のニュアンス、2日目はミネラル感が顕著で、白ぶどうシャルドネの要素の出方も面白い発見でした。それは・・・
飲み慣れたテタンジェの雰囲気をそこはかとなく感じさせるもので、思わず、醸造担当者のDNAが反映している?! と思った次第です。


 パイパー・エドシック × テタンジェ クリックで拡大 
 参考画像:マーカムインターナショナル(株)

パイパー・エドシックは黒ぶどうのPN、テタンジェは白ぶどうのCHを要にしているメゾン。2008年にヴィルジニー T.を立ち上げたマダム・ヴィルジニー・テタンジェの家系をみると、父親はテタンジェの社長を長年務めたクロード・テタンジェ氏、母親はパイパー・エドシックのオーナー一族だったマダム・キャサリン・デ・スアレス・ダウランで、由緒あるメゾンの血筋を引いていることがわかりました。

マダム・ヴィルジニーは1986年にテタンジェに入社し、2006年父親の引退に伴い自らも退職。テタンジェ在職中は経営者のひとりとして従事し、カリフォルニアのドメーヌ・カーネロスの展開にも尽力しました。退社後はテロワールを重視したシャンパーニュ造りの道に進むことを決意。現在は息子にすべてを任せたいということで、シェフ・ド・カーブの職を委ねましたが、アッサンブラージュ等は親子で行っています。


  参考画像:マーカムインターナショナル(株)

ヴィルジニー T. のネゴシアンとしての拠点はヴェルジィ村(自社畑1㌶)で、現在はシルリィ村でシャンパーニュを醸造しています。2024年にはセラーをヴェルゼネ村に移転予定なので、拠点も同村になります。ヴェルゼネ村とルーヴォワ村にも計2㌶の自社畑を所有し、契約農家は長年の付き合いのある5軒(約10㌶分)から供給を受けています。年間生産量は8万本以下。

シェフ・ド・カーヴに関しては、マーカムインターナショナル(株)の紙浦泰宏社長から「メゾン創業当初はヴィルジニー・テタンジェでしたが、今は、2015年からメゾンに参画した息子フェルディナンド・プガーチです」との返信を頂戴しました。



 ヴィルジニー T. にフォーカス
 
 ということで、6月はヴィルジニー T. の5アイテムを選びました。
 リザーブワインはステンレスタンクで保存していて、通常は10~15%程度。
 ヴィンテージ、ブラン・ド・ブラン、ブラン・ド・ノワールに関しては、
 木樽でストックしているものも使っています。

 #1~#4の使用品種は、
 PN70%、CH20%、ムニエ10%とすべて同率、違いはドザージュ量のみ
 #1:ヴィルジニー T. ブリュット
 #2:ヴィルジニー T. エクストラ ブリュット
 #3:ヴィルジニー T. ミレジム2009 ブリュット ナチュール
 #4:ヴィルジニー T. ミレジム2009 エクストラ ドライ
 #5:ヴィルジニー T. ロゼ

 
 ラベルとプラークの配色にも気配りを感じます。


               o○.。o○.。o○ .。o○.。o○.。


 第1フライト

 #1:ヴィルジニー T. ブリュット
 生産者:ヴィルジニ・・T(NM)
 ぶどう品種:PN70%、CH20%、M10%
 ドザージュ:7.5g/L
 価格:10,000円(税別)
 マダム・ヴィルジニーのDNAを象徴していると感じたアイテム!
 グラン・クリュとプルミエ・クリュのPNを中心に15村からなるキュヴェを調合
 ステンレスタンクで6ヶ月、瓶熟5年以上、100%MLF。
 黒ぶどう主体の果実の厚み、酸味は軽快、中盤以降スレンダー。
 2008年創業なので、リザーブワインが潤沢になれば、味わいにも変化が出ると予想

 #2:ヴィルジニー T. エクストラ ブリュット
 生産者:ヴィルジニー・T(NM)
 ぶどう品種:PN70%、CH20%、M10%
 ドザージュ:4g/L
 価格:12,000円(税別)
 #1より1年長い瓶熟、スタイルはピュアでフレッシュ、活き活きとしてクリーミー
 気泡快活、果実風味、口中ドライながら、旨味があり、中盤からの広がり好印象

 特別供出:モンテス・スパークリング エンジェル・ブリュット
 生産国:チリ DOアコンカグア・ヴァレー
 ぶどう品種:PN70%、CH30%

 3ボトル

 3アイテムともPN70%なので、色調には類似点も!


               o○.。o○.。o○ .。o○.。o○.。



 第2フライトは2009年ヴィンテージのドザージュ違い

 #4:ヴィルジニー T. ミレジム2009 ブリュット ナチュール
 生産者:ヴィルジニー・T(NM)
 ぶどう品種:PN70%、CH20%、M10%
 ドザージュ:0g/L
 価格:23,000円(税別)
 #4および#5の製法は同じ。ステンレスタンクで6ヶ月、瓶熟成10年間、100%MLF
 ローストやブリオッシュのアロマ、ぶどう本来の熟度由来の厚み
 口中クリーミー、熟成による複雑味が余韻とともに広がる印象

 #5:ヴィルジニー T. ミレジム2009 エクストラ ドライ
 生産者:ヴィルジニー・T(NM)
 ぶどう品種:PN70%、CH20%、M10%
 ドザージュ:12g/L
 価格:18,000円(税別)
 ステンレスタンクで6ヶ月、瓶熟成10年間、100%MLF、果実味&酸味のバランス良好
 超10gのドザージュを感じさせない味わい。近年ドザージュ減量傾向ですが、
 糖分の多いシャンパーニュには、長い瓶熟により、メイラード反応が出てきます。
 クリーム・ブリュレやカラメルのニュアンス、#5にその要素を感じました。


               o○.。o○.。o○ .。o○.。o○.。



 第3フライトはロゼ 

 特別供出:バルディビエソ エクラ ブリュット・ロゼ
 生産国:チリ
 製法:シャルマ製法
 ぶどう品種:サンソー90%、PG10%
 ドザージュ:10g/L
 日本未輸入/参考出品

 #6:ヴィルジニー T. ロゼ
 生産者:ヴィルジニー・T(NM)
 ぶどう品種:PN55%、CH35%、M10%
 ドザージュ:7g/L
 価格:13,000円(税別)
 2012年にボトリング、ブージィ村のPNとCHを使用。発酵・熟成はステンレスタンク、
 100%MLF。要はミネラル感、第3週&第4週とも女子たちから支持を得ていたアイテム


               o○.。o○.。o○ .。o○.。o○.。



6月の講座ではチリ取材(5月20日~6月2日)で試飲してきたスパークリングワインの中から2アイテムを選び、講座生の皆さんにお土産の泡ものとして楽しんでいただきました。
 
ビーニャ・バルディビエソは南米で最初にスパークリングワインを手がけた家族経営のワイナリーで、チリ国内でのシェアも高く、カリテ・プリな泡(ワインも)の生産者として人気があります。チリの南部イタタ・ヴァレーのサンソーとピノ・グリを使ったエクラ・ロゼ。製法はシャルマ法(二次発酵はステンレスタンク)。最初にペトロール香(オイルに似た香り)を感じましたが、空気との触れあいでスイカやザクロ、優しい甘さと柑橘系果実似の酸味、親しみやすい印象のロゼ。


 
World's Best Vineyards 2022の第3位モンテスが誇る伝統製法によるエンジェル・ブリュット。アウレリオ・モンテス Jr.に「シャンパーニュ講座を担当しています」と話したら 「講座で飲み比べて」ということで持たせてくださったスパークリングワイン。
第4週ではシャンパーニュと利き違える講座生もいました。酒質が綺麗で、供出温度やグラスの形状によっては、さらにシャンパーニュと混乱させる実力ある泡もの🥂

🎆 World's Best Vineyards 2023の発表は2023年7月12日です!
https://www.worldsbestvineyards.com/

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ドメーヌ・コーセイ取材の後日談 ~ ナダリエの樽、ふくみ天平、パトリック・レオンのロゼ~ [ドメーヌ・コーセイ]

 ワイン王国『Mr.メルロのワイン道』番外編

チリ取材に出かける1週間前5/13に、長野県のドメーヌ・コーセイを訪問しました。
ワイン王国の130号(2022年9月号)からスタートした連載『Mr.メルロのワイン道』の最終回に併せた企画で、味村興成エノロジストには、現行VTのテイスティング、樽違いの比較試飲、ぶどう畑の視察、樽貯蔵庫での試飲、醸造所内の案内をお願いしました。詳細は135号(2023年7月号/6月5日発売)にリポートしてありますので、ご笑覧いただけましたら幸いです。

 アライブのぶどう畑
 初々しい新梢!


                  🍷 🍷 🍷 🍷 🍷

 
 樽メーカー違いの2019年産メルロ
 瓶内熟成を考察しました。
 4つの樽は左からシルヴァン、ナダリエ、ルモン&カントン


 シルヴァンの拠点はサンテミリオン


 ナダリエの拠点はメドック南西部

 今回の比較試飲でのマイベストはナダリエでした。
 そこで、オークバレルの早川雅巳社長にナダリエについて質問してみました。
 何と何と、届いたメールには・・・

 オーク補助材の話でしたが、先日までナダリエに行っていました。
 ナダリエは樽材の買い付け、自然乾燥、製樽と大変コンスタントで、
 日本ではメルシャン、城戸ワイナリーが使っています。
 全体のバランスの良さに加え、特にボルドー品種との相性が良く、
 スパイシーさ、スモーキーさが付加されると思います。
 フルーツも表現され、ワインに適度の厚み、深みを与えてサポートします。
 地理的な優位性もあり、ボルドーではメドック側でのシェアが高いようです。
 USA、南米、中国も高シェアを保っています。

 とのお返事を頂戴しました。
 実は、2021年にドメーヌ・コーセイを初訪問した折、
 今回同様、2019年産メルロを試飲しましたが、その時のマイベストもナダリエ
 ドメーヌ・コーセイのメルロとナダリエの相性が良いことを再認識しました!


 カントンは仏タランソーが買収した樽メーカー


 樽熟成庫の味村興成エノロジスト


   ドメーヌ・コーセイの畑にはバラの名が付いています。
   5月半ばの訪問では、畑のバラたちはまだ咲いていなかったので、
   現行VTの試飲時、マダム味村が用意してくださったバラ、さすがの気配り[わーい(嬉しい顔)]



      たねやのふくみ天平がメルロに良く合うのでお土産に持参
      私はフレンチオークと合わせるのが好きなのですが、
      味さんもスタッフの皆さんとトライ
      「最中のペアリングは、4人対2人でアメリカンが合うとの声が多かったです。
       とっても美味しい最中でした」とのお返事がありました!
      マダムが用意してくださった松本ショコラ・ドゥ・ボヌールのガトーショコラ


                  🍷 🍷 🍷 🍷 🍷

 

 取材後は塩尻駅前のFontana del Vinoでランチ

私はメルロにこだわっていた故パトリック・レオンのシャトー・レ・トロワ・クロワのロゼを味さんに試飲して欲しいと思っていたので、持参し、ランチでロゼ対決してみました。
若々しい味さんロゼ、微発泡のニュアンスもロゼに爽やかさを与えています。
トロワ・クロワは香りも酸も控えめながら、中盤から果実の旨み、凝縮感が広がりました。
色調にもそれぞれの個性が出ています。


5月23日に味さんから届いたメールには「トロワ・クロワを観察していましたが、昨日の夕食で豚肉と合わせたところ最高でした。抜栓後、約10日も経過しているのに全く健全で果実味も残っており、フランスのロゼの底力を感じました」との嬉しいコメントが!


      オリシスの除梗機
      ドメーヌ・コーセイもトロワ・クロワも使用、セニエによるロゼ製法
      2ワイナリーには共通点が多いです!


 元メルシャンの松尾弘則さんも合流


      シェフがロゼに合わせて考えてくださったひと皿


     野中シェフを交えた記念ショット
     お世話になりました!


                 🍷 🍷 🍷 🍷 🍷


       7月2日、信頼するワイン仲間ご夫妻とロゼを比較試飲
       5月半ばの時より落ち着いた印象
       「果実感あふれる香りと味わいのメルロ・ロゼが好き」とSayaさん
       「トロワ・クロワの中盤からの凝縮感さすがパトリック・レオン直伝」と
       Daisukeさん

       お取り寄せしたフューモアールの燻製ともナイスマリアージュ!


   ヒマラヤのピンクソルトとの相性は、
   お塩だけで合わせるとトロワ・クロワ
   ラデッシュと合わせると野菜に甘さがドメーヌ・コーセイのロゼの甘さと相乗
   3人の結論が一致しました!

   ドメーヌ・コーセイのロゼはコチラから!

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