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2023年5月の現地訪問に絡めて ~ セーニャの垂直試飲で探る変遷 ~  [チリ取材2023]

 チリのアコンカグア・ヴァレーに位置するセーニャ
 photo by Fumiko / 2023年5月31日 

 photo by Fumiko / 2023年11月16日 
11月、セーニャからフアン・カルロス・パゴラMDが来日し、
1998年、2002年、09年、11年、16年、17年、20年、最新の21年の8ヴィンテージの垂直試飲を行いました。ワインのコメントは岩田渉ソムリエが担当しました。

 photo by Fumiko / 2023年11月16日 
セーニャ2021は、甘美でバランスが良く、エレガント🍷
リポートはワイン王国のweb上で紹介していますので、ご笑覧いただけましたら幸いです。サーニャの変遷については、このブログで画像を使って補足説明しますね。

 モンダヴィとエラスリスの世紀のコラボレーション
 画像提供:セーニャ
 先見の明ありの故ロバート・モンダヴィ氏(1913-2008)

 画像提供:セーニャ
 若きエデュアルド・チャドウィック氏とモンダヴ氏との出会い
 “信号”や“灯台”の意味を持つセーニャは、
 世界の片隅にある個性豊かなワイン産地チリの最高級ワインが持つ、
 真の潜在能力を世界に示し続けています。

  2005年からビオデイナミを導入
 photo by Fumiko / 2023年5月31日
 2017年の時には遭遇しなかったラマや羊たち
 ワイナリーのフェンス越しにお出迎え[わーい(嬉しい顔)]

     photo by Fumiko / 2023年5月31日
     敷地内を移動中、コンポストのかなり強烈な匂い
     元々あった岩を生かし、アコンカグアの雄大な自然と融合しているワイナリー

      photo by Fumiko / 2023年5月31日
      ビオディナミ・セラーは、
      調合剤に取り込まれた自然と宇宙のエネルギーを維持するために、
      完璧な温度、湿度、照度が保たれています。

        photo by Fumiko / 2023年5月31日
        ワイナリーの番犬と地質を視察(笑)
        フランスの地質学者フランソワーズ・ヴェニエ女史の調査結果を得て、
        植樹を進めたセーニャ


       最後に・・・
      photo by Fumiko / 2023年5月31日
      セーニャの展望台ミラドールから、
      雄大なアコンカグア山を眺めながらのテイスティング

   上記は6月1日の旧Twitter
   21年には一瞬でこころを奪われました。
   素晴らしかったです!


   2023年TOP100

  本日(12月30日)届いたJ・サックリングの2023年TOP100
  セーニャ2021は100ポイント評価で第3位にランクイン
  ビオディナミの成果が十分に発揮された秀逸な赤ワイン
  世界のトップワインと比肩しています。


  ワイン王国No.137(10月5日発売)&月刊たる1月号(12月25日発売)で、
  5月のチリの報告を書かせていただきました。
  チリのプレミアムワインが日本でもっと広がることをこころから願っています!!!


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要はピノ・ノワールのボランジェ@ 東京芝とうふ屋うかい [来日したワイン生産者&関係者(シャンパン)]

約1年ぶりに、シャンパーニュメゾン『ボランジェ』から、マネージング・ディレクターのシャルル=アルマン・ド・ベレネ氏が来日しましたが、今回はシェフ・ド・カーヴのドゥニ・ブネア氏を同行。秋から“スペシャル・キュヴェのコンポーネントセミナー”の世界ツアーを展開していたこともあり、最後の訪問地日本では独自のプレスランチが開催されました。

 新嘗祭(にいなめさい)のお供え
I
 「うかい」のエントランスには新穀の供え物
 プレスランチは11月21日でした。 
 勤労感謝の日(23日)は、戦前には、「新嘗祭」との名称だったのですね。

 来日したおふたり
 (右)シャルル=アルマン・ド・ベレネ マネージング・ディレクター
 手にしているのはバースデーヴィンテージ🥂
 シェフ・ド・カーヴのドゥニ・ブネア氏は初来日でした!


       ヴィンテージは・・・1970年

プレスランチでは、メゾンの要となるPNについて、ド・ベレネ&ブネア各氏が熱く語りました。ワイン王国WEBに、ボランジェリポートを掲載していただきましたのでチェックしてくださると嬉しいです!


          🍀🍀🍀小林 幹料理長のメニュー🍀🍀🍀


 晩秋の彩り八寸


 名物あげ田楽


 三陸産黒鮑極熱


 吟醸とうふ 丸出汁

       ド・ベレネ氏とブネア氏のマリアージュの感想は・・・
      お豆腐とシャンパーニュに共通する“塩味”効果がお気に召したようです。

 うかい厳選黒毛和牛炭火焼
 和牛の上等な肉質はヴィエイユ・ヴィーニュ・フランセーズに合っていたとのお言葉

 月光百合根釜炊き御飯


 豆乳ブランマンジェ


 Bollinger × 東京芝とうふ屋うかい


      東京タワーから元気パワーゲット[わーい(嬉しい顔)]

【製品についてのお問い合わせ先】
 WINE TO STYLE 電話03-5413-8831
 公式サイト:https://www.winetostyle.co.jp/

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注目!! キュヴェ・ルイーズ × 京都吉兆の長期コラボレーション始動 [シャンパン]

 10月吉日の富士山
 ポメリーと京都吉兆の斬新な取り組みを取材するために京都へ
 ワイン王国村田惠子編集長の同行でした。
 快晴で新幹線からは美しい富士山、テンションが上がります!
 正式な「吉」は「土に口」ですが、当ブログでは該当文字が出ないのでご容赦くださいませm(_ _)m

 12月5日発売『ワイン王国 No.138』
 最新号にリポートが掲載されました。
 京都吉兆の公式サイトでも紹介されていました、ありがとうございました!!
 ワイン王国にも感謝です、書き切れなかったマリアージュ編はブログで紹介します。
 すべての画像は拡大可能なので、細部までご覧いただけると嬉しいです。


 舞台は京都の嵐山吉兆
 嵐山吉兆に到着

 風情ある門構え

 主役のおふたり
 ポメリー第10代最高醸造責任者クレマン・ピエルローさん
 料亭『京都吉兆』の徳岡邦夫総料理長

プロジェクトの概要
格式あるシャンパーニュメゾン「ポメリー」と老舗料亭「京都吉兆」が立ち上げたのは、4年がワンサイクルのプロジェクトで、世界の料理人やソムリエとのワークショップや産地食材とのコラボレーションに伴う地域活性化など、食文化と未来を見据えた研究と活動が盛り込まれたもので、日本料理に合う究極のシャンパーニュを見出すことを最終的な目標にしています。このイベントが第1弾でした!

 画像撮影していると、中庭に、なんと黄色のつがいの蝶[わーい(嬉しい顔)]

 「八寸」とキュヴェ・ルイーズ・ロゼ2004をワンショット

      五感を刺激する絵画のような料理

 テーブルの漆に天井画が映り込むと伺い、即撮影!
 綺麗です!

 お気に入りのワンショット、漆の光沢に映える“美の極致”
 お座敷『待幸亭』の天井画は日本画家森田りえ子女史の力作です。
 素晴らしいストーリーはコチラ


 プレスランチで伺ったマリアージュの妙
 右から登場した4アイテム
 #1:ポメリー キュヴェ・ルイーズ ナチュール 2006
 品種:シャルドネ62%、ピノ・ノワール38% / ドザージュ0g/L
 #2:ポメリー キュヴェ・ルイーズ 2005
 品種:シャルドネ64%、ピノ・ノワール36% / ドザージュ5~6g/L
 #3:ポメリー キュヴェ・ルイーズ・ロゼ 2004
 品種:シャルドネ65%、ピノ・ノワール35% / ドザージュ5~6g/L
 #4:ポメリー キュヴェ・ルイーズ 1995
 品種:シャルドネ62%、ピノ・ノワール38% / ドザージュ5~6g/L

 
 各マリアージュについてはピエルロー&徳岡各氏がコメント


      向附 × キュヴェ・ルイーズ ナチュール2006
      菱蟹吹寄
燻製きのこ 黄味ソース 菊菜 蒸栗 たたきオクラ 生姜 土佐酢ゼリー ペルー産オーガニックカカオニブ

総料理長のお気入りは黄卵と出汁のカスタード。向附の食材に使われていたカカオニブ(カカオ豆からチョコレートになるまでの工程でできる素材)はパウダー状ではなく、大きさが違う粒にしたので、噛んだ瞬間カカオの香りが広がる面白さ。生姜もカカオニブ同様異なる粒状、蒸栗は純粋な甘さを生かす等、時間軸をずらしながら五感を刺激して食を楽しませようとする総料理長の狙いが伝わってきました。ちなみにカカオニブのやわらかな苦みはナチュール2006のかすかな苦みと相乗していました。

ピエルロー氏は「ルイーズ・ポメリーのなかでは最も新しいアイテムがナチュールで、健康志向への変化を感じ、テロワールだけでなく、ぶどうのあるがままを伝えるために造りあげたシャンパーニュです。糖分添加無しのナチュールで初ヴィンテージは2004年です」と語り、続けて「日本料理はリッチで、さまざまな食材や調理方法を用いており、常に刺激を受けます。我々のシャンパーニュ造りのヒントになっていますが、私は出会った時のアロマや味わいより、テクスチュアや全体の印象、常にバランスを意識しています」と言及


      煮物椀×キュヴェ・ルイーズ2005
     鱧 松茸 三度豆 長芋 梅肉 ふり柚子

総料理長が語った出汁の仕込み。利尻昆布50g水1㍑の割合で13時間、夏と冬では気温が違うので、必ず冷蔵庫(一定の温度)で静置。水は店舗内の4機の浄水器の水の状況にあわせて厳選

シャンパーニュ単独では甘味を感じますが、料理と合わせると酸の存在が顕著になり、松茸のお出汁の旨味が引き立ち、松茸の香ばしさともフィット

ピエルロー氏は「2005年は難しい年で、ポメリーでも苦労はしましたが、収穫のタイミングを遅らせ、ぶどうが熟すのを待ったことで、納得いくものになりました」と。

 箸休 × キュヴェ・ルイーズ2005
 鮑茶碗蒸
九州産鮑 佐賀県産サフラン 揚鮑 肝タレ ぐじ あこうのアラで取ったスープ パルメザンチーズせんべい 

総料理長の遊びごころとチャレンジ精神を感じる組み合わせ。前半は茶碗蒸をプレーンで、後半は肝タレを注いで試すと、茶碗蒸だけの世界にとどまらない味わいの増幅があり、興味深い食体験。

      八寸 × キュヴェ・ルイーズ・ロゼ2004
     鰻タレ焼き 鰻カツ  青味 酢ゼラ 針生姜
     鈴子    長芋 きのこ 山葵
     ぐじ煮凍り サフランゼリー 生姜 青針葱
     枝豆白和え 花弁茸 いぶりがっこ 砂ずり 揚米
     丸十    大徳寺納豆
     鱧寿司   針生姜 胡麻 すぐき ブルザンアイユ
     牛舌旨煮  マッシュポテト 赤パプリカ 

ぐじの煮凍りにはサフラン、鱧寿司にはブルザンチーズ等、和洋の味わいのさりげないセンスに思わず笑顔。綺麗なロゼと鈴子のオレンジの色彩&味わいが好印象でしたが、総料理長は、色で合わせるマリアージュには重きを置かず、「料理全体をパッと見た時の美味しさがマリアージュに繋がります」とコメントしていました。

3種のロゼを生産しているポメリーではブジー産のピノ・ノワールを重用。2004年ヴィンテージには熟成のポテンシャルがあり、アロマも豊か。20年近く経過していても、色調の変化はほとんどなく、若々しい印象

ピエルロー氏の感想は「シャンパーニュではロゼはもっぱらデザートと合わせますが、辛口のロゼなので、ウナギや鈴子が良く合っていました。八寸には様々な品々があり、五感で楽しめました。色彩や香りを含めて心地良い相性でした」

 御飯 × キュヴェ・ルイーズ1995
 松茸御飯/山形産つや姫 京赤地鶏塩焼

お米は総料理長がベストだと判断した銘柄を毎年選んでいるとのことで登場したのは「つや姫」。鶏の塩焼きは塊で焼いた鶏ならではのジューシーさが出ていました、食感を大事にしたマリアージュ!

1995年ヴィンテージは、第3アロマ由来のロースト感やヘーゼルナッツ等の香ばしさが際立ち、リリースしてかなりの時間を経ているにも関わらず、十分な酸味とフレッシュ感があって びっくり。ピエルロー氏は「新たなピークを迎えようとしています」と語りました。


       画像提供:ヴランケン・ポメリー・ジャパン

“新たな食の価値観”、“長く続くスタンダードな価値観”を作るためのコラボレーション
どのようなシャンパーニュが誕生するのか、ワクワクしながら動向を見守りたいです🥂


 夕暮れ間近の嵐山

     素敵な空間でハッピー!

 帰路は大好きなキーヤンショップに寄り道
 元気カラーでパワーアップ

 羽根を広げて!
 2024年も素敵な世界が広がりますように・・・


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伊ヴェネト州『ブリガルダーラ』のチェザーリ社長が語る“至福のアマローネ” [来日したワイン生産者&関係者]

輸入元オーバーシーズの招聘で、ヴェネト州からブリガルダーラの創業者ステファーノ・チェザーリ氏が来日しました。2019年のVinitalyで出会い、同年10月から輸入を開始しましたが、その後、COVID-19の影響下に。取引を開始して4年が経過し、2023年にパンデミックが明けたので、チェザーリ社長が来日。今回、自らのワインについて語りました。

 第一部はアマローネワインマスタークラス
 供出順左から
 第1フライト
 #1:アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ カーヴォロ2018
 ●畑:カーヴォロ / 標高130m ●品種:コルヴィーナ59%、コルヴィノーネ21%、
 ロンディネッラ17%、その他3% ●熟成:225㍑のオーク樽と25ヘクト㍑のオーク樽で48ヶ月
 価格:7000円(税別)
 オレンジのトーンを含むガーネット、フローラル、タンニンも柔らかで飲みやすいワイン
 #2:アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ クラッシコ2018
 ●畑:ブリガルダーラ / 標高250m ●品種:コルヴィーナ47%、コルヴィノーネ39%、
 ロンディネッラ6%、その他8% ●熟成:225㍑のオーク樽と25ヘクト㍑のオーク樽で36ヶ月
 価格:7000円(税別)
 香りに干しぶどうのニュアンス、レッドチェリーやベリー、草っぽさ、中盤から広がる凝縮感

 カーセ・ヴェチエのぶどう畑
 画像:ブリガルダーラ

 第2フライト
 ●畑:カーセ・ヴェチエ / 標高450m ●品種:コルヴィーナ39%、コルヴィノーネ30%、
 ロンディネッラ31% ●熟成:225㍑のオーク樽と25ヘクト㍑のオーク樽で48ヶ月
 価格:#3は11000円(税別)、#4~#6はオープン価格
 #3:アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ カーセ・ヴェチエ2017
 #4:アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ カーセ・ヴェチエ2012
 #5:アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ カーセ・ヴェチエ2010
 #6:アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ カーセ・ヴェチエ2005

 #3と#4は温暖年
 2017年はアロマ豊か、プラムや干しイチジク等の果実風味、口中滑らか。
 2012年の第1香はシャイ、時間の経過でチェリージャム、甘草、安定したバランス。
 #5と#6は冷涼年
 明るいルビーで温暖年と比べると酸がエレガント。4種のなかのマイベストは2005年。  
 黒糖、ソーテルヌワイン似のセメダイン的なアロマ、しなやかな酸味、甘草、なめし皮、
 熟したタンニン、心地よい余韻。


 第3フライト
 ●畑:自社畑から最良のぶどうを選択 ●品種:コルヴィーナ55%、コルヴィノーネ25%、
 ロンディネッラ20%、●熟成:225㍑のオーク樽と25ヘクト㍑のオーク樽で60ヶ月、参考商品
 #7:アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ リゼルヴァ2013
 #8:アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ リゼルヴァ2007
 
 左から右に供出

 第3フライトは2種のリゼルヴァにフォーカス
 当日のベストワンは#8(前列右)
 層になって広がる旨味、今飲んでも美味、今後の熟成にもさらなる期待
 宮嶋通訳が「2007年VTはPP97点。チェザーリ氏も気に入っています」と言及[わーい(嬉しい顔)]
 Alcは17.5%ながら、全体のバランスが良く、味わっているだけで、こころ和むワイン
 素晴らしいアマローネは “至福のワイン”と形容できます!

 一代でワイナリーを興した実力派ステファーノ・チェザーリ氏
IMG_7328.jpg
 セミナーの前半で沿革について解説

ブリガルダーラの歴史は古く、紀元1100年には農園として存立していました。1200-1400年の間は修道院が所有、1600年代になるとフォンタナ家、1800年代にはイタリア系オースラリア人のジュゼッペ・フラッカローリが入手。現在の外観が整い、小さな庭園を造り、糸杉も植樹。1928年チェザーリ当主の祖父レンツォがブリガルダーラ(分割されず同じ名称で続いてきた)を取得したことで農場に転換。父ランベルトが継承し、1970年代には畑にぶどう樹を植えますが、最大の推進力はチェザーリ氏で、1979年に自社ブランドワインの醸造を開始しました。

ちなみに、農場を継承した父親の本業は農耕機器(ブルドーザー等)を輸入する仕事で、日本の小松製作所の機械も扱っていた由。チェザーレ氏も、1976年に大学を出て父親と同じ仕事に就きますが10年位で転職。ヴァルポリチェッラでのワイン造りに着手、今に至っています。

地図.png
 画像:ブリガルダーラ

所有面積10㌶のうち6㌶の畑からスタートし、現在では120㌶で47㌶まで拡張。生産量は年間30万本。
自社畑は3つで、ブリガルダーラは重い粘土質でベースは凝灰岩。カーセ・ヴェチエは標高が高く、有機物が多いシルトの砂質土壌。カーヴォロ2㌶は東向きで、石ころが多く水はけが良い。雨が多い年は良好ですが、干ばつの年はなかなか厳しいとのこと。栽培している品種は黒ぶどうのコルヴィーナ(チェリーのトーンがあるエレガントな品種)、コルヴィノーネ(ハーブ的、若干粗野な品種)、ロンディネーラ(病害虫に強い品種)、モリナーラ、古来品種オセレータ。白ぶどうのガルガーネガ。

イタリアにおける生産量/2009年と2021年
チェザーリ当主が示した(1)ヴァルポリチェッラ (2)リパッソ (3)アマローネの数量
2009年 (1)2300万本 (2)1300万本 (3)870万本
2021年 (1)2000万本 (2)3500万本 (3)1800万本
ヴァルポルチェッラは減少傾向、リパッソとアマローネは倍以上の伸び。「アマローネは80%が輸出市場であり、リパッソはアマローネの味わいがあり、より安価なので、海外での人気が高い。アメリカとカナダは14%、スイス12%、英国10%、スウェーデンとドイツは8%、日本とロシアはわずか1%」と語りました。

さらに「2010年までは225㍑のバリックのみでしたが、それ以降から、500㍑のトノーも併用し、最初の2年は小樽、あとの2年はスラヴォニアンオークの大樽を使っています。アルコール度数の高いワインなので、発酵に耐えるジンファンデル酵母も使用しています」との追加コメントもありました。


              🍷 🍷 🍷 🍷 🍷



 第二部は料理と合わせて@パレスホテル東京グランドキッチン

 ソアーヴェ2022
 オマール海老と茸のテリーヌ/茸のマリネとオマール海老のクリーム、キャヴィア
 品種はガルガネーガ100%、グレープフルーツやカモミール、白桃、溌溂とした酸味
 ほのかに広がるビター感、フレッシュ&フルーティー
 オレンジを煮詰めてソアーヴェを加え、酸を引き出し双方を相乗させたマリアージュ。
  “酸”がポイント。テリーヌのクリーミーなテクスチャーと好印象
 

 ヴァルポリチェッラ・スーペリオーレ カーセ・ヴェチエ2021
 ヴァルポリチェッラ・スーペリオーレ ・リパッソ2020(右)
 的鯛のカダイフ/牛蒡のヴルーテ&フリット
 的鯛のサクサク感および魚の皮と身の間に血合いがあるので、
 赤と合わせることで香ばしさが際立つ相性。バルサミコを使ったソースがポイント


 アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ カーセ・ヴェチエ2012、同2017(右)
 赤ワインのリゾット、トリュフ

 この料理だけは伝統的なイタリアンへのオマージュとして考案
 リゾットのなかのパンチェッタやレーズンがブリッジ食材になり、
 アマローネのドライレーズンや甘いスパイス風味とナイスマリアージュ


      アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ カーセ・ヴェチエ2005
    国産牛フィレ肉のグリル、南瓜のピューレ&フリット、赤ワインソース、トリュフ
     セミナーに登場した2005年ヴィンテージ、マデイラを使ったソースがポイント
      牛肉を炭焼きした“香ばしさと甘さ”が、アマローネの要素と重なり美味 

          ディナー風景
        右側の中程にステファーノ・チェザーリ当主、宮嶋勲通訳

 JETCUPのふたりの優勝者
 サービス担当の瀧田昌孝ソムリエ(右)
 セミナーとディナーに参加していた本多康志氏(資生堂パーラー ザ・ハラジュク店長)
 おふたりはJETCUPの歴代の優勝者、イタリアワインに精通しています!
 山田琢馬ソムリエ(左)は先輩を目標に精進中

 マリアージュで心がけたポイント
 瀧田ソムリエに気を遣った点について伺ってみました。
 一代でワイナリーを築いた当主なので、イタリアン重視より、インターナショナル路線
 国際感覚を備えたビジネスマンに焦点を当てたフレンチスタイルを考えたとのこと。
 すべての料理にワインを使っています。

 マリアージュの記述は、瀧田ソムリエの説明も加えてあります。
 ブリガルダーラのアマローネは残糖が少なくて、食事に合わせやすいワインです。
 年末年始の集いに活用できると確信しています、お楽しみくださいませ!

【製品についての問い合わせ先】
 株式会社オーバーシーズ 電話03-5779-7545
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ワイン王国 No.138掲載のペリエ ジュエ&ポメリー [シャンパン]

          2023年も1ヶ月余りとなりました。
          12月は泡ものを飲む機会が増えますね🥂


  12月5日発売の『ワイン王国』1月号はシャンパーニュがメインになっています。
  今回、2メゾンの情報を書かせていただきました。

 ペリエ ジュエ@東京・原宿


     ペリエ ジュエ ベル エポック フロレサンス2015
     シャルドネ50%、ピノ・ノワール50%、赤ワイン10%ブレンド
     希望小売価格4万9005円(税込) ギフトボックス入り

来日したセヴリーヌ・フレルソン最高醸造責任者から伺った『フロレサンス』にまつわるお話。日本限定のシャンパーニュで、これは彼女が都内の庭園を散策していた折に見かけた、日本の秋の草花からインスピレーションを受けて手がけたロゼ・シャンパーニュ。セヴリーヌさんが大事にしているテクスチュアをしっかり感じます。

      セヴリーヌさんの一番好きな花は・・・白い蘭


ワイン王国村田惠子編集長、セヴリーヌさん、スターシェフのピエール・ガニェールさんと


             o○.。o○.。o○ .。o○.。o○.。



ポメリー@京都・吉兆  「吉」の正式表記は「土に口」になります
シャンパーニュと日本料理が織りなす壮大なプロジェクトが今秋始動しました。
見開きの誌面では、徳岡邦夫総料理長がこだわった素材の選択、相性に関して、十分な書き込みができなかったので、近々、ブログにマリアージュ編をアップする予定です。画像と併せてご期待ください。



 京都・吉兆の徳岡総料理長が仕上げた、五感を刺激する「八寸」

 シャンパーニュラバーの皆さま、ワイン王国最新号を宜しくお願いいたします!

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