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2020年1月14日発売開始! 『インシグニア2016』のプレ・リリース特別セミナー報告 [来日したワイン生産者&関係者]

ひと足早くインシグニア2016をお披露目

ジェロボームの招聘で4年ぶりに来日したジョセフ・フェルプスのロバート・バクスター輸出部長が、2020年1月に日本でリリースされる『インシグニア2016』の特別セミナーを開催しました!
WAで99点評価を受けた2016年ヴィンテージは、発売直後(過去において100点は4回ありましたが、いずれもリリースしてすぐではないので)のインシグニアとしては今までで最高のポイント


ジョセフ・フェルプス・ヴィンヤードの沿革
コロラド在住の建築業者ジョセフ(ジョー)・フェルプスは1970年代初頭、ワイナリー建設を依頼され、出向いたカリフォルニアに魅了され、1973年に同州セントヘレナ近郊スプリングヴァレーの牧草地を購入し、ワイン業界に参入します。畑も施設もなく、すべてゼロからの出発でした。初代ワインメーカーはドイツ人のウォルター・シュグだったことから、スタート当初はカベルネ・ソーヴィニヨンCSのほかに、PN(シュペートブルグンダー)やヨハニスベルグ・リースリングを栽培。ファーストヴィンテージは1973年で、この時は購入したぶどうを使い、ハイツセラーズの醸造施設を借りて行いました。

1978年に、カリフォルニア初のボルドーブレンド『インシグニア1974』がデビュー。当時は、ぶどう品種や畑名を記載したワインが主流でしたが、ジョーはCS94%とメルロME6%をブレンドしたワインにブランド名を付けて発売。アメリカ市場で評価となり、ワインは大ヒット。ワイナリーを代表するアイコンワインとして、今に至っています。
「ナパのCSとは違うキュヴェを造りたい」と思っていた創業者は、その年のベストなキュヴェをブレンドして最高のワインを造り出すことを考えました。それがインシグニアです。1990年代から2000年代にかけて、ロバート・パーカーから高い評価を受け、2002年ヴィンテージは2005年のWS年間トップ100の第1位にランクされています。

ジョセフ・フェルプスは現在ジョーの孫にあたる3世代目が継承しているファミリー経営のワイナリーです。ワインメーカーはそれぞれナパとソノマにいて、ナパは1999年の収穫時からワイナリーと関わっているAshley Hepworth女史、2008年からワインメーカーとして活躍しています。ソノマはJustin Ennisで、彼は2007年にフリーストーンのセラーマスターとしてワイン造りに加わり、2011年にアシスタントワインメーカー、2014年にワインメーカーに就任しました。


テイスティングを交えながら

(供出順に左から)
#1:Sauvignon Blanc Napa Valley 2017  希望小売価格7,200円(税別)
#2:Freestone Vineyard Chardonnay 2016  希望小売価格8,500円(税別)
#3:Freestone Vineyard Pinot Noir 2016  希望小売価格9,400円(税別)
#4:Cabernet Sauvignon Napa Valley 2016  希望小売価格15,000円(税別)
#5:Insignia 2016  希望小売価格オープン(税別)

ナパにある7つの畑
ナパには以下6つのほかにカーネロスにも畑があります。すべて自社畑で150㌶

画像協力:ジョセフ・フェルプス

(1)Home Ranch Vineyard
AVA:セントヘレナ。ジョセフ・フェルプスが1973年に植樹した畑。ワイナリー周辺に位置し、カベルネ・ソーヴィニヨンCS、マルベックMa、プティ・ヴェルドPV、ソーヴィニヨン・ブラン、ヴィオニエ、ショイレーべ 
(2)Banca Dorada Vineyard
AVA:ラザフォード。1983年に取得した畑でナパのなかでは温暖、CSのみ栽培、しっかりとしたタンニン、ミネラル感
(3)Las Rocas Vineyard
AVA:スタッグス・リープ・ディストリクト、1983年に取得、ラザフォードより温暖、日照を受ける東向きの畑、CSのみ栽培 
(4)Barboza Vineyard
AVA:スタッグス・リープ・ディストリクト、1974年からバルボザ家が運営していたところをジョセフ・フェルプスが1997年に長期リース契約した畑で、CS、PVを栽培。春に霜害があるので風車を設置して防備
(5)Yountville Vineyard
AVA:オーク・ノール・デイストリクト。ナパの西側にあり、ジョセフ・フェルプスの最初のぶどう供給源になっていた畑で1979年に購入。1973年当時の主たるぶどうはヨハニスベルグ・リースリングでしたが、今はCSのみ栽培
(6)Suscol Vineyard
AVA:ナパ・ヴァレー。ナパの南側に位置し、一番新しく面積も広い畑。かなり涼しいエリア。アルコール度数は低く、酸の高いぶどうなので、ナパのCSやインシグニアにブレンド。CS、CF、Maを栽培

ソノマの畑は海に近い冷涼エリア
20年前にソノマコーストに2箇所の土地を購入、全部で40㌶。2007年にワイナリー完成(それ以前はすべてナパに運搬して醸造)。土壌は砂岩が風化して堆積したゴールドリッジ


画像協力:ジョセフ・フェルプス

(1)Pastorale Vineyard
フリーストーンのエリアにあり、PNとCHの2品種を栽培
(2)Quarter Moon Vineyard
フリーストーンのエリアにあり、PNだけを栽培

白ワイン2種からテイスティング


#1:ソーヴィニヨン・ブラン ナパ・ヴァレー2017
ホーム・ランチ・ヴィンヤードのSB100%、500L のフレンチオーク使用(新樽1/3)、7ヶ月熟成、天然酵母。フレッシュ、酸は強すぎず上品、余韻に軽いビター感、まるみを感じさせるスタイル
#2:フリーストーン・ ヴィンヤード シャルドネ 2016
フリーストーンのパストラルのシャルドネ100%の希少ワイン。500L と228L のフレンチオークを使用(新樽1/3)、ヴィンテージにもよりますが12~13ヶ月熟成、燻した樽のニュアンス、シトラス、アカシア、SB同様、酸の印象が強すぎずバランス良。


(C)Joseph Phelps
フリーストーン・ヴィンヤードの周囲には湿気を好むレッドウッドが多い。

赤ワインはピノ・ノワールからスタート

赤ワインはすべて2016年でした。「量、質ともに素晴らしいヴィンテージ」とバクスターさん

#3:フリーストーン・ヴィンヤード ピノ・ノワール2016
フリーストーン(クォーター・ムーン51%、パストラル49%)のPN100%、天然酵母、ステンレスタンクで発酵後、フレンチオークの新樽34%と1~2年の使用樽66%で13ヶ月熟成。バクスターさんは「全房を20%することで引き締まったスタイルになります」とコメント。フレッシュ、ラズベリー、バルサミコ、クローブ、ナツメグ、ミネラル、フェミニンでバランスのとれたスタイル
#4:カベルネ・ソーヴィニヨン ナパ・ヴァレー2016
ぶどう品種:CS86%、ME7%、PV3%、Ma2%、CF2%。バクスターさんが「グラスのなかにナパがある」と形容していた異なる畑のぶどうをブレンドしたワイン。ステンレスタンクで発酵させた後、新樽48%(フレンチオーク62%、アメリカンオーク38%)と1~2年の使用樽52%(フレンチ、アメリカン)を使用、18ヶ月の熟成。ヴァニラ、ココア、グラファイト、アルコール由来の甘さ、舌の上を軽くなぞるタンニン。アメリカンオークを併用することで、若くても飲みやすいスタイルに。インシグニアのセカンド的存在
#5:インシグニア2016
ぶどう品種:CS84%、PV10%、Ma3%、CF3%。ステンレスタンクで発酵させた後、フレンチオークの新樽100%で24ヶ月熟成、5社の樽メーカーを使用。紫色を帯びたガーネット、黒系果実(ブルーベリー、ブラックチェリー等)、樽香、杉、グラファイト、甘草、肉厚なニュアンス、余韻に果実のふくらみ



量より質を重視するジョセフ・フェルプスが、ナパ・ヴァレーの最高のキュヴェをブレンドして造るインシグニア。高評価を受けた2016年VTの日本での発売は1月14日(火)。ナパワインファン、インシグニアファンの皆さまは年開け要チェックです!
製品のお問い合わせはジェロボームまで。TEL 03-5786-3280

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gillman

本年はほんとうにお世話になりました。来年もよろしくお願いします。良いお年を。
by gillman (2019-12-31 10:39) 

fumiko

gillmanさん
あけましておめでとうございます。
私は嗅覚機能回復の応援隊として頑張ります!
2020年もよろしくお願いいたします。

by fumiko (2020-01-07 10:39) 

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