2月のNHKシャンパン講座は次世代を担う人気のメゾン『ベレッシュ・エ・フィス』に注目! [NHK文化センター青山 シャンパン講座]
モンターニュ・ド・ランスのリュード村にあるレコルタン・マニピュラン(RM)べレッシュ・エ・フィス
年間生産本数はわずか85,000本、人気のメゾンなので入手も難しくなってきています。今回は年に1回の上級キュヴェの入荷時期にあわせて5アイテムを揃えることができました!
供出したのは6アイテム、若手醸造家のリーダー的存在タルランのブノワ(12代目)さんの『ゼロ・ブリュット・ナチュール』(左から3番目)を用意してベレッシュと比較
コルクの並び順は左から2番目がタルラン、3番目がベレッシュ
1847年創業のベレッシュ・エ・フィス
現当主は5代目のラファエル・ベレッシュさん(右)
伝統と革新を融合させ、テロワールの表現を主眼にしています。2004年からビオロジック(一部ビオディナミ)を導入、天然酵母による発酵、基本的にノン・マロスタイル、定番のブリュット・レゼルヴ以外は王冠ではなく、コルクで瓶内熟成。白ワイン用の樽はピエール・イヴ・コラン・モレから譲り受けたもの、赤ワイン(コト―・シャンプノワ)とロゼ((カンパニア・レメンシス)にはDRCからの古樽を使用
拠点はリュード村、所有畑は9.3㌶
(左上から時計回りに)
オルム、シニー・レ・ローズ、リュード、トレパイユ、マルイユ・ル・ポールの各産地
一級畑リュード村、※マサル・セレクションによる栽培
※マサル・セレクションはマス・セレクション、集団選抜と呼ばれるもので、畑から優秀な株を複数選び、補木を取って苗木をつくり、元の畑に戻す方法。代々引き継がれてきた自分の畑で、時間をかけて優秀な株を選抜し、それを苗木として使用するので、テロワールに即したものと言える。苗木はクローン苗が一般的になる前に植樹された畑の株でなければならない。株は例えば、果実の豊かさ、果皮の厚み、果粒の大きさ、香りや酸の強弱等、これらが混在することで、複雑味のある表現ができる
第1フライト
#1:べレッシュ カンパニア・レメンシス・ロゼ・エキストラ・ブリュットNV
ベースワインは2012年ヴィンテージ
生産者:ベレッシュ(RM)
ぶどう品種:PN70%、CH20%、PM10%、赤ワイン5%ブレンド
ドザージュ:3g/L
デゴルジュマン:2016年3月
価格:12,000円(税別)
5%ブレンドしている赤ワインはオルム産のピノ・ノワールとムニエ。発酵とブレンド用の赤ワイン(コト―・シャンプノワ)にはDRCの古樽を使用。サーモンピンクの色調、気泡は活発で繊細、ドライローズ、柑橘果実の皮やすもものニュアンス、ミネラル、最初に泡の食感、その後に続く凛とした酸味と綺麗な酒質が好印象
第2フライト
#2と#3の比較。ブレンド比率(3品種を3分の1ずつブレンド)は同じ、ともにノン・マロ、違いはドザージュ量とデゴルジュマンの実施年月
#2:ベレッシュ ブリュット・レゼルヴNV
生産者:ベレッシュ(RM)
ぶどう品種:PN、CH、PM 各3分の1/ベースワイン2013年&2014年
ドザージュ:7g/L
デゴルジュマン:2016年9月
価格:7,000円(税別)
#3:タルラン ゼロ・ブリュット・ナチュールNV
生産者:タルラン(RM)
ぶどう品種:PN、CH、PM 各3分の1
ドザージュ:0g/L
デゴルジュマン:2015年10月
価格:7,500円(税別)
ベレッシュの#2 は樽60%とホーロータンク40%で醸造、土壌由来のミネラル感、ロースト風味。タルランの#3は、グレープフルーツや夏ミカンの皮、果実味、フラッシュバター、ミネラル、ぶどう本来の凝縮感。タルランの方がデゴルジュ後の期間が約1年程長かったこともあり、すべての要素が溶け込んだ印象でバランス良好
#4:ベレッシュ レ・ボー・ルガール・シャルドネNV
生産者:ベレッシュ(RM)
ぶどう品種:CH100%/2012VT(表示していません)
ドザージュ:3g/L
デゴルジュマン:2016年3月
価格:11,000円(税別)
リュード村の石灰が多い土壌。当主の曽祖父が1902年に植樹して以降、マサル・セレクションによる苗木からのぶどうを使用。気泡活発、持続性あり、おしろい、白い花、ミネラル、ナッティ、蜂蜜、ロースト風味
第3フライト
#5:ベレッシュ ル・クラン・プルミエ・クリュ・エキストラ・ブリュット2008
生産者:ベレッシュ(RM)
ぶどう品種:CH55%、PN40%、PM5%
デゴルジュマン:2015年11月
ドザージュ3g/L
リュード村の2区画のブレンド。1969年から1973年に植樹されたヴィエイユ・ヴィーニュの区画。樽発酵、バトナージュは行わず、ノンフィルターで瓶詰め。濃いベージュ色、リンゴのコンポート、カリン、カラメル、甘味と酸味のナイスバランス、温度変化によってグラス内で旨味&複雑味、当日のマイベスト、講座生の人気アイテム
#6:ベレッシュ ルフレ・ダンタン・エキストラ・ブリュットNV
生産者:ベレッシュ(RM)
ぶどう品種:PN、CH、PM 各3分の1
※1985年以降のリザーヴワイン3分の2、2011年VT(3品種同量)
ドザージュ:6g/L
デゴルジュマン:2016年4月
価格:17,000円(税別)
先祖へのオマージュとして毎年リリースされるフラッグシップのシャンパン。1985年から600㍑の木樽を使い、ソレラシステムでストックしてきたリザーヴワインを3分の2引き抜き、そこに2011年ヴィンテージ(3品種同率)をブレンド。1年樽熟成させ、その後、瓶詰めして36ヶ月熟成させてから市場へ。深みのある黄金色、気泡元気で繊細、ココア、エキゾチックアロマ、塩味、旨味。酸味は極めてまるく、後に続く余韻もまるい。
裏ラベル表記について
両メゾンとも、裏ラベルにデゴルジュマンの日付&ドザージュ量を明記しています。これは#5のル・クランです。
このような表記のシャンパンは、デゴルジュマンの違うボトルを飲み比べることで、瓶内熟成の変化を知ることが出来ます。購入して少なくとも半年(1年ならさらに良い)我慢している間に、次の新しいボトルが発売されますので、裏ラベルにあるデゴルジュマンの年月を確認して比較試飲することをお薦めします。べレッシュもタルランもスタンダードなNV(3品種同率)が一番わかりやすい。
製品についてのお問い合せは豊通食料(株)℡03-4306-8539
講座生の皆さま
ブログに記載したドザージュ等の数字は各ボトルの裏ラベルを確認して書いております。配布資料と若干の違いがありますので、ご確認いただけましたら幸いです。今月は冬講座最後の回になります、お楽しみに!
年間生産本数はわずか85,000本、人気のメゾンなので入手も難しくなってきています。今回は年に1回の上級キュヴェの入荷時期にあわせて5アイテムを揃えることができました!
供出したのは6アイテム、若手醸造家のリーダー的存在タルランのブノワ(12代目)さんの『ゼロ・ブリュット・ナチュール』(左から3番目)を用意してベレッシュと比較
コルクの並び順は左から2番目がタルラン、3番目がベレッシュ
1847年創業のベレッシュ・エ・フィス
現当主は5代目のラファエル・ベレッシュさん(右)
伝統と革新を融合させ、テロワールの表現を主眼にしています。2004年からビオロジック(一部ビオディナミ)を導入、天然酵母による発酵、基本的にノン・マロスタイル、定番のブリュット・レゼルヴ以外は王冠ではなく、コルクで瓶内熟成。白ワイン用の樽はピエール・イヴ・コラン・モレから譲り受けたもの、赤ワイン(コト―・シャンプノワ)とロゼ((カンパニア・レメンシス)にはDRCからの古樽を使用
拠点はリュード村、所有畑は9.3㌶
(左上から時計回りに)
オルム、シニー・レ・ローズ、リュード、トレパイユ、マルイユ・ル・ポールの各産地
一級畑リュード村、※マサル・セレクションによる栽培
※マサル・セレクションはマス・セレクション、集団選抜と呼ばれるもので、畑から優秀な株を複数選び、補木を取って苗木をつくり、元の畑に戻す方法。代々引き継がれてきた自分の畑で、時間をかけて優秀な株を選抜し、それを苗木として使用するので、テロワールに即したものと言える。苗木はクローン苗が一般的になる前に植樹された畑の株でなければならない。株は例えば、果実の豊かさ、果皮の厚み、果粒の大きさ、香りや酸の強弱等、これらが混在することで、複雑味のある表現ができる
第1フライト
#1:べレッシュ カンパニア・レメンシス・ロゼ・エキストラ・ブリュットNV
ベースワインは2012年ヴィンテージ
生産者:ベレッシュ(RM)
ぶどう品種:PN70%、CH20%、PM10%、赤ワイン5%ブレンド
ドザージュ:3g/L
デゴルジュマン:2016年3月
価格:12,000円(税別)
5%ブレンドしている赤ワインはオルム産のピノ・ノワールとムニエ。発酵とブレンド用の赤ワイン(コト―・シャンプノワ)にはDRCの古樽を使用。サーモンピンクの色調、気泡は活発で繊細、ドライローズ、柑橘果実の皮やすもものニュアンス、ミネラル、最初に泡の食感、その後に続く凛とした酸味と綺麗な酒質が好印象
第2フライト
#2と#3の比較。ブレンド比率(3品種を3分の1ずつブレンド)は同じ、ともにノン・マロ、違いはドザージュ量とデゴルジュマンの実施年月
#2:ベレッシュ ブリュット・レゼルヴNV
生産者:ベレッシュ(RM)
ぶどう品種:PN、CH、PM 各3分の1/ベースワイン2013年&2014年
ドザージュ:7g/L
デゴルジュマン:2016年9月
価格:7,000円(税別)
#3:タルラン ゼロ・ブリュット・ナチュールNV
生産者:タルラン(RM)
ぶどう品種:PN、CH、PM 各3分の1
ドザージュ:0g/L
デゴルジュマン:2015年10月
価格:7,500円(税別)
ベレッシュの#2 は樽60%とホーロータンク40%で醸造、土壌由来のミネラル感、ロースト風味。タルランの#3は、グレープフルーツや夏ミカンの皮、果実味、フラッシュバター、ミネラル、ぶどう本来の凝縮感。タルランの方がデゴルジュ後の期間が約1年程長かったこともあり、すべての要素が溶け込んだ印象でバランス良好
#4:ベレッシュ レ・ボー・ルガール・シャルドネNV
生産者:ベレッシュ(RM)
ぶどう品種:CH100%/2012VT(表示していません)
ドザージュ:3g/L
デゴルジュマン:2016年3月
価格:11,000円(税別)
リュード村の石灰が多い土壌。当主の曽祖父が1902年に植樹して以降、マサル・セレクションによる苗木からのぶどうを使用。気泡活発、持続性あり、おしろい、白い花、ミネラル、ナッティ、蜂蜜、ロースト風味
第3フライト
#5:ベレッシュ ル・クラン・プルミエ・クリュ・エキストラ・ブリュット2008
生産者:ベレッシュ(RM)
ぶどう品種:CH55%、PN40%、PM5%
デゴルジュマン:2015年11月
ドザージュ3g/L
リュード村の2区画のブレンド。1969年から1973年に植樹されたヴィエイユ・ヴィーニュの区画。樽発酵、バトナージュは行わず、ノンフィルターで瓶詰め。濃いベージュ色、リンゴのコンポート、カリン、カラメル、甘味と酸味のナイスバランス、温度変化によってグラス内で旨味&複雑味、当日のマイベスト、講座生の人気アイテム
#6:ベレッシュ ルフレ・ダンタン・エキストラ・ブリュットNV
生産者:ベレッシュ(RM)
ぶどう品種:PN、CH、PM 各3分の1
※1985年以降のリザーヴワイン3分の2、2011年VT(3品種同量)
ドザージュ:6g/L
デゴルジュマン:2016年4月
価格:17,000円(税別)
先祖へのオマージュとして毎年リリースされるフラッグシップのシャンパン。1985年から600㍑の木樽を使い、ソレラシステムでストックしてきたリザーヴワインを3分の2引き抜き、そこに2011年ヴィンテージ(3品種同率)をブレンド。1年樽熟成させ、その後、瓶詰めして36ヶ月熟成させてから市場へ。深みのある黄金色、気泡元気で繊細、ココア、エキゾチックアロマ、塩味、旨味。酸味は極めてまるく、後に続く余韻もまるい。
裏ラベル表記について
両メゾンとも、裏ラベルにデゴルジュマンの日付&ドザージュ量を明記しています。これは#5のル・クランです。
このような表記のシャンパンは、デゴルジュマンの違うボトルを飲み比べることで、瓶内熟成の変化を知ることが出来ます。購入して少なくとも半年(1年ならさらに良い)我慢している間に、次の新しいボトルが発売されますので、裏ラベルにあるデゴルジュマンの年月を確認して比較試飲することをお薦めします。べレッシュもタルランもスタンダードなNV(3品種同率)が一番わかりやすい。
製品についてのお問い合せは豊通食料(株)℡03-4306-8539
講座生の皆さま
ブログに記載したドザージュ等の数字は各ボトルの裏ラベルを確認して書いております。配布資料と若干の違いがありますので、ご確認いただけましたら幸いです。今月は冬講座最後の回になります、お楽しみに!
タグ:シャンパン ベレッシュ
2017-03-06 23:23
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