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ファインズ主催 東関東大震災復興支援チャリティ試飲会がらみの3日間 [ワイン]

今回で5回目となるチャリティ試飲会のタイトルは 伝統を綴る ~巨匠たちの共演~ 名目通りの素晴らしい方々が来日しました!

東関東大震災復興支援の収益金は2,401,000円
チャリティ試飲会の入場料(チケット)、有料試飲、有料セミナーの収益金は2,401,000円となりました。全額Civic Forceに寄付され、東関東大震災の復興支援に活用されます。(ファインズ様からの報告)

1日目は得意先向けの試飲会@ 青山ダイヤモンドホール
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ファインズの中西社長(前列最右)と来日メンバー

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(左)アンリオ社のトマ・アンリオ社長も来日
キュヴェプレステージのアンシシャンテルール1998は抜群の旨さ、後ろ髪惹かれる味わい!
(右)私のお気に入り『Cask23』のワイナリー、カリフォルニアのスタッグス・リープ・ワイン・セラーズからは醸造責任者マーカス・ノタロさん

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ボルドー右岸からの初挑戦、フレンドリーで飲み飽きしない赤ワイン!

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レ ペルゴーレ トルテ2011(参考上代15,000円・税抜)の扱いも始まるのですね
ラベルも含めてとても好きです!

試飲会内のセミナーはクリストフ・サランCEOが講師
ドメーヌ・バロン・ド・ロートシルト(DBR:ラフィットグループ)について
1200㌶の畑を所有、年間1200万本の高級ワインを生産・販売。自社生産の樽工場で2000以上の樽を生産。世界80社に輸出(日本はサントリー、ファインズ)、日本はトップ10の1つ。
沿革は1868年ジェームス・マイヤー・ロートシルトがシャトーを取得。以降5世代にわたって継承。偉大なワインを造るには〝時間が必要〟、一世代25年としても100年以上の歴史があり、ぶどう畑の樹齢も同様に時を重ねています。それが今のラフットの基盤になっています。

ラフィットグループ発展の第一段階:ボルドーの格付シャトー
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ボルドーにあるシャトーで、醸造責任者はシャルル・シュヴァリエさん
■1868年 シャトー・ラフィット・ロートシルト
■1962年 シャトー・デュアール・ミロン (ラフィットに隣接)
■1984年 甘口のソーテルヌが好きだっのでシャトー・リューセックを購入
■1990年 ワインの幅を広げる意味でボルドー右岸(ポムロ-ル)のシャトー・レヴァンジルを購入

発展の第二段階:ボルドー以外の地でのワイン造りの開始
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ドメーヌと呼んでいる第2グループで、醸造責任者はエリック・コレールさん
■1988年 ヴィーニャ・ロス・ヴァスコス(チリ)  
チリ・サンチャゴの南西コルチャグアヴァレーに600㌶の土地を所有。当初は木桶(ラウリ)でのワイン造りでしたが、それを廃止、近代的なワイン産地になるようなアドヴァイスを行っていきました。

■1998年 ボデガス・カロ(アルゼンチン) 
カテナ家とラフィットのジョイントヴェンチャー。カテナのオーナーは「アルゼンチンで最高のCSを造りたい」と主張。サランCEOは「アルゼンチンで最高のマルベックを造りたい」と主張。結果、2つの文化、2つの家系、2つのぶどう品種を融合したカロが誕生

■2000年 ドメーヌ・ド・オーシエール(仏コルビエール、ラングドック)
ローマ時代からワイン造りを行っていた土地、コンセプトはニューワールドのワインを旧ワールドで造る。シラーを使ったワイン造りが1つの目的。2001年にすべてのぶどう樹を植え替え、2004年に再植樹。ワインは3分の2がAC、3分に1がヴァンドペイドック

■2008年 DBR-CITIC Wine Estate (中国・山東省) 
深部までのボーリング調査で土壌分析を行い、適地適種としてカベルネ・ソーヴィニヨンとシラーを選択。2009年に初植樹、2013年初収穫、2014年にも収穫できましたが、醸造施設も十分整っていないので、ラフィットのエレガンスを表現するには至っていない由。近年、マルスラン(グルナッシュ・ノワール×CS)も植樹、現在進行中のプロジェクト。中国では投資のためだったワイン買いも、昨今では飲むためのワインに変化しているようで、サランさんは「真の消費者を得ており、ワイン教育も盛んで、それは20年前の日本のようです」と語っていました。

2014年に日本のサントリー山梨の登美の丘ワイナリーとラフィットとのジョイントで、デュオダミ(ボルドーブレンド)を発売、年間1200本の希少ワイン
 
第3段階はボルドーコレクションの生産
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1955年に生産開始、醸造責任者はディアンヌ・フラマン女史、コンセプトは日常楽しめるワイン
ラフィットの目指すエレガントなスタイルを4つのアペラシオン(ボルドールージュ、ブラン、メドック、ポーイヤック)で表現。女性醸造家ならではのエレガントなスタイル。「上の画像にある7本を毎日1本ずつ飲めばちょうど一週間です」とサランさん

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#1:プライベート リザーブ サン テミリオン2012/4,250円
しなやかで繊細、口当たりが優しく、万人に好まれる味わい
ぶどう品種:ME80% CF20% ※CS(骨格の元になる品種)を使わない点が特徴
#2:シャトー・オーシェール2011/3,020円
南仏特有の種々なハーブの香り、深みのある味わい、ラフィットの品格も備えたワイン
ぶどう品種:シラー66%、ムールヴェードル10%、グルナッシュ14%、カリニャン10%
#3:ル・ディスト・ロス・ヴァスコス2012/5,000円
果実味とスパイシーさ、CS由来のタンニンの存在感、複雑味、ポテンシャルあり
ぶどう品種:カベルネ・ソーヴィニヨン85%、カルムネール10%、シラー5%
#4:カロ2010/5,800円
マルベックにCSをブレンドすることで骨格が加わる印象、フルボディ、力強いタンニン
ぶどう品種:マルベック60%、カベルネ・ソーヴィニヨン40%
#5:カリュアド・ド・ラフィット・ロートシルト2009/31,000円
若いとなかなか本領を発揮できないラフィットと違い、カリュアドだと若くても飲みやすく、偉大なヴィンテージ09のポテンシャルを十分に感じ取ることができます。ワインを飲みこんだ後の口中に残る余韻が魅力。

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ラフィットのセカンドワイン。複雑味があり、長く続く余韻、気になるワインですが、価格も!
ぶどう品種はCS51%、ME42%、CF5% 、PV2%、新樽率10%、18か月間熟成


2日目はサランCEOとのプレスランチ@飛雁閣
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DBRが世界展開しているワインと中華のマリアージュ

エリック・ド・ロスチャイルド男爵のもと、フランス・ボルドーのシャトーのみならず、世界に向けて幅広い事業発展を推進している立役者、DBR社長&CEOのクリストフ・サランさんは「DBRへの入社年で、サントリーGと提携を結んだ1985年はとても大事な年です」とコメント

印象的だったのは「ジャーナリストから、ラフィットで何を変えましたかと良く聞かれますが、私は何も変えていません。ラフィットによって私が変えられました、より良い人間に。ラフィットは特別な場所、人間を変えることができる偉大な場所です」という言葉でした。

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3種の前菜は南仏のオーシエール・ブラン2013(シャルドネ100%)と合わせて

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シャトー・ラフィットでは白ワインを生産していないので、食事の口開けによくこのシャルドネを使うとのこと。果実味と微妙な樽使いのニュアンスが効いた品のある味わいです。シャルドネにもかかわらずボルドーの瓶型を使っている理由は「ブルゴーニュに敬意を払っていることと、ボルドーで造るシャルドネなので、ブルゴーニュとは違うという意味を込めて」とサランさん

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気仙沼産 吉切鮫フカヒレの姿煮

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天然エビのグリーンソース

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出来が良かったカリニャンをシャトー・オーシエール2011(12年、13年には未使用)には10%だけ使っています。土壌分析でも適種であり、ワインに長い余韻をもたらすことから使うことに決めた由

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千葉産 黒アワビのオイスターソース煮

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骨付き仔羊のスパイス焼き&ロス ヴァスコス カルメネールグラン レゼルブ2012
2012年が初ヴィンテージのワイン、スパイシーな香りとスパイスの効いたお肉との相性◎

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卵白と金華ハムのチャーハン

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凝縮した味わいのデザート

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#1:オーシエール・ブラン2013
ぶどう品種:シャルドネ100%
#2:プライベート・リザーブ・サンテミリオン2012
ぶどう品種:メルロ80%、カベルネ・フラン20%
#3:シャトー・オーシーエール2011
ぶどう品種:シラー66%、ムールヴェードル10%、グルナッシュ14%、カリニャン10%
#4:ロスヴァスコス カルメネール グランド レゼルブ2012
ぶどう品種:カルメネール100%
#5:カロ2010
ぶどう品種:マルベック60%、CS40 %


3日目はワイン愛好家向けチャリテイ試飲会
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壇上には錚々たる供出ワインが並んでいました。

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当日のサプライズは前夜から取り組んだというサランCEOによる日本語のあいさつ、来日者の気持ちが伝わってきました。1日目のメンバーに加え、ドメーヌ・プリューレ・ロックのアンリ・フレデリック・ロック当主(左から3人目)とドメーヌ・コント・ジョルジュ・ド・ヴォギュエのコマーシャル・デイレクターのジャン・リュック・ペパンさんも参加!

永遠を追求したシャンパン『キューヴ38』
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6月中旬発売予定の『キューヴ38』とトマ社長
ラベルはアルミ仕様、ボトルにはT09(ティラージュ2009年)の記載も

私は2日間だけ取材の予定でしたが、前代未聞の『キューヴ38』に会いたくてチャリティ試飲会に
テイスティングはこの日しかできないという話だったので、私は『ワインのこころ』の画像用にマイ・シャンパングラスを持参してお邪魔してきました。トマさんが手にしているグラスがそれで、本日刊の産経EXで比類なきシャンパン『キューヴ38』のタイトルで紹介しています。

『キューヴ38(容量467ヘクトリットル)』と呼ばれるステンレスタンクにはコート・デ・ブランのグラン・クリュ100%(メニル・シュル・オジェ、オジェ、アヴィズ、シュイィ)のシャルドネのリザーヴワインが入っています。このタンクのワインはキューヴ38以外に、NVのブリュットやブラン・ド・ブランの味わいの補正にも使うので、使った分(液体を抜いた分)タンクのなかには隙間ができます。その隙間を埋めるために、翌年の新しいワインを継ぎ足ていきます。毎年同じことが繰り返されるので、この手順はシェリー製法の〝ソレラ〟と同じです。

『キューヴ38』のタンクから2007年に1000本分(マグナム)だけワインを抜き出し、2009年に瓶内二次発酵のためのティラージュ(酵母と糖分を加える作業)を行い、5年の熟成を経て、完成させたのが、今回リリースされたシャンパン『キューヴ38』、25年の集大成

ドザージュ量は3.5g/L、ヴァーティカルのワインの層が微妙に絡み合い、ぶどうのポテンシャル、複雑味を感じます。トマさんは「信じられないほど若い、オールヴィンテージ由来のエネルギーもある」と述べていましたが、新鮮さと上質なシャルドネだけが表現できる品の良さ、土壌由来のミネラル感があります。インタビューの中で2回ほど「This is the DNA of Henrio Family.」を強調していましたが、親から子に引き継がれたキューヴ38は、アンリオスタイルの極み、フレッシュ&エレガンスを表現しています。

今後、毎年1000本ずつ生産予定とのことですが、ソレラなので、ベースになるキュヴェは毎年異なります。エンドレス・・・〝永遠の追求〟という形容にふさわしい、贅沢に時間をかけた比類なきシャンパンです。

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コント・ジョリュジュ・ド・ヴォギュエのペパンさんは当日の供出ワインから「『ミュズニー2012』がベスト」と。中西社長はボンヌマール2012。ミュズニーの気品と余韻の長さ、至福に時間でした!

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カリフォルニアのボンテッラからは醸造責任者のボブ・ブルーさんが来日!

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事前のチケット購入で参加したのは300名

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会場はワインラバーさんたちの熱気に包まれて

支援のために来日なさった素晴らしいメンバーによる、素晴らしい供出ワインの数々
支援+自分の楽しみ=一石二鳥の試飲会は参加する価値大だと思います。
今年参加できなかった愛好家の皆さま
来年も素敵なメンバーが来日すると思いますので、ご参加くださいませ。

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