SSブログ

サーの称号を持つピーター・マイケルがソノマに興したピーター・マイケル・ワイナリー [カリフォルニア]

今回は〝サー〟の称号を持つ英国人のピーター・マイケルさんが1982年にカリフォルニア・ソノマに興したピーター・マイケル・ワイナリー。ワイン・イン・スタイルさんのサイトが詳細なので、できるだけダブらないようにしています。最初にお立ち寄りいただくと全体が理解しやすくなります。

ピーター・マイケル・ワイナリ―のワインは米国大統領の晩餐会で多用されています。ホワイトハウスの執事が英国出身でマイケル卿のワインが好きだったことから、クリントン、ブッシュ、オバマ各政権で使われており、英国にある米国大使館でも活用されています。

.jpg
レ・パヴォ(仏語で〝ポピーの花〟)は数千年前の火山活動で形成された土壌で、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ、カベルネ・フラン、プティ・ヴェルドが栽培されています。ワイナリーの敷地にはワイン名の由来カリフォルニアン・ポピーが!

父親がフランスに赴任していた時、ピ-ター・マイケルさんは父親に連れられ、よくワイン産地を訪問していたそうです。好みはボルドーワイン(クラレット)であり、カリフォルニアでワイン造りをすると決めた時も、本人の夢はボルドースタイルのワインを造ることでした。レ・パヴォでそれを実現しています。

100 by 100 plan
.jpg
当日は3回目の来日となるポール・マイケルさん(ピ-ター・マイケルさんのご子息)がワイナリー& ワインについて解説。100 by 100 planが意味するものは、100年間100%家族経営を行っていくことを掲げたもので、創始者のマイケルさん、2代目ご子息ポールさん、そしてお孫さんと・・・代々家族でワイナリーを維持していきます。

ワイナリーのポリシー
ピーター・マイケルさんが仕事でシリコンヴァレーに滞在していた時、SFのレストランで仏ワイン(ボルドー)をオーダー、ところが1本目ブショネ、2本目ブショネとの事態で、仕方なく地元のワインを注文。初めて飲んだカリフォルニアワインがシャトー・モンテリーナの赤ワインでした。
ワイン造りの夢を抱き、理想の地を求め、7年間のリサーチの末、1982年、セント・ヘレナ山の西向きの麓にある土地を購入(ナイツ・ヴァレー)。1983年から植樹開始。現在、環境保全型農業で、ワイナリーの消費電力の95%はソーラーパネルで賄っています。生産している15種類のワインのうち、14種は無濾過・無清澄。ラプレ・ミディ(SB)だけはフィルター掛けをした非MLFのワイン。敷地内に醸造施設が2つあり、1つはピノ用、もう1つはCSとCH用に分けて行っています。ピーター・マイケル・ワイナリーのポリシーは、
■山岳地帯(斜面)のぶどうを使ったワイン造り 
■伝統的な醸造方法でのワイン造り
■生産量限定の希少価値の高いワイン造り
総生産量20,000ケース、フラッグシップのレ・パヴォは3,000ケース

ナイツヴァレーで造るレ・パヴォの垂直とナパで造るオー・パラディー
IMG_6978 jpg
画像クリックで拡大



IMG.jpg
レ・パヴォはカベルネ・ソーヴィニヨン主体でカベルネ・フラン、メルロ、プティ・ヴェルドを使用。ブレンド比率は各ヴィンテージで若干異なります。ワインは左岸のカベルネをイメージしたワインで70%~77%使用。バランスが取れたワインでタンニン滑らか、パワフルかつエレガントで長期熟成できるワイン

同じ敷地でなぜカベルネとシャルドネが栽培できるかについて、ポールさんは「レ・パヴォは位置的に温暖であり、シャルドネが植えてある斜面は太平洋からの冷たい風の影響を直接受けるので栽培が可能」と。

#1:レ・パヴォ2006
バランスのとれた熟成具合
#2:レ・パヴォ2007
温暖な年。果実味があり、タンニンも柔らか。「長熟タイプですが若くても楽しめるワイン」とポールさん
#3:レ・パヴォ2008
2007年ヴィンテージは剪定にもかなり気を使ったヴィンテージ 
#4:レ・パヴォ2009
「良年で 2007年に似ています。07年よりタンニンもしっかりあり、長熟に向くヴィンテージ」とポールさん 
#5:レ・パヴォ2011
冷涼で難しい年。涼しいなかで、どれだけぶどうを熟させることができるかを示したヴィンテージ

IMG_9235.jpg
#6:オー・パラディー2011
2009年にオークヴィル・アペレーション東側の山間に土地を購入、ボルドー品種を植えています。画像の左がオークヴィルの土壌、鉄分を含んでいます。大きな岩が多い畑だったので、岩を砕き畑を整地。ナパでは雨水を貯めて灌漑用の池も作っています。右はナイツ・ヴァレーで、ともに火山性土壌です。

ナイツ・ヴァレーに特化していたピーター・マイケル・ワイナリーがナパにぶどう畑を購入した理由について、「ナイツ・ヴァレーからナパまでは車で15分程度であり、毎日畑作業をしている間、ナパは絶えず目の前にありました。いつもナパの話を耳にしていましたので、純粋にナパでワインが造りたいと思ったからです」とポールさん

プレスランチで供出された4本
IMG_6888.jpg
#1:ラプレ・ミディ2013
レ・パヴォの敷地内にあるシングル・ヴィンヤード。当初はロワール的な造りをしていましたが、近年、セミヨンをブレンドしたボルドースタイルに変わっています。素直で飲みやすい点が魅力
#2:マ・ベル・フィーユ2012
すべての畑のなかで標高が一番高い600m、霧が広がる高さより上なので、霧に覆われることもなく、日照度もあるのでワインにはトロピカルフルーツのニュアンスも。シャルドネ100%
#3:ル・カプリース2012
仏語で変わり者、気まぐれの意味があるカプリース。ピノ・ノワール100%で、標高300m~450mに位置する畑から産出
#4:レスプリ・デ・パヴォ2011
火山性土壌(流紋岩)で、根が地中深くにまで伸びています。最善のクローンのカベルネ、メルロ、プティ・ヴェルドのブレンド

IMG_6994 .jpg
シェフからの可愛らしい一皿

IMG_6996.jpg
様々なビーツの調べ ヤギチーズと松の実と共に

IMG.jpg
真鱈のペルシャード 具たくさんのスープ仕立て

IMG_7005 .jpg
ワインのサービスは森覚シェフソムリエが担当してくださいました。

IMG_7006 .jpg
仔羊のスパイスとの出会い 林檎とセロリで香り豊かに

IMG.jpg
レモンのプリズム メレンゲとシナモンで引き立てて

ワインについてのお問い合わせはワイン・イン・スタイル ℡03-5212-2271

nice!(17)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:グルメ・料理

nice! 17

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0