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2月のシャンパン編リポート、シャンパンと映画仲間の小林史高氏の想い出を添えて [オープンカレッジ]

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2月20日のシャンパン編講座では、白ぶどう、黒ぶどう、ブレンドの3タイプと、前月に続いて、シャンパンの古酒を体験しました。

第1フライト
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#1:ルイナール ブラン・ド・ブランNV
生産者:ルイナール(NM)
産地:フランス・シャンパーニュ地方モンターニュ・ド・ランス地区ランス
品種:シャルドネ100%
色調は淡いイエロー、石灰由来のミネラル感の素晴らしさ、ピュアな酸、グレープフルーツの内側の白皮似の軽いビターさ、極上のブラン・ド・ブラン
ルイナールの特徴は■熟成期間が長い、■ピノ・ムニエは使わない

#2:ドゥーツ ブリュット・クラシックNV
生産者:ドゥーツ(NM)
産地:フランス・シャンパーニュ地方ヴァレ・ド・ラ・マルヌ地区アイ
品種:シャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエ 各3分の1
透明感のある淡いベージュ、いつ飲んでも安定したバランスの良さ、シャンパーニュの心臓といわれるアイ村が拠点。シャンパンメゾンの顔NVの質を落とさないように、“まずはNVありき”がポリシー、NVは全体の85%を占めています

#3:アンリ・ジロー コード・ノワールNV
生産者:アンリ・ジロー(NM)
産地:フランス・シャンパーニュ地方ヴァレ・ド・ラ・マルヌ地区アイ
品種:ピノ・ノワール100% 
気泡繊細、黒ぶどう由来の色調&香り、インパクト大、洋梨や白桃、樽由来の風味、ヴァニラ、蜜のニュアンス、やさしい酸、旨味&凝縮感、定評あるブラン・ド・ノワール

2009年の3月3日、日本で初めて『アンリ・ジロー』のセミナーが開かれました。ソムリエ協会の機関誌編集長をしていた関係で、私は小林史高氏にリポートを依頼しました。彼がクロード・ジロー12代目当主の来日をとても楽しみにしていたからです。その記事は、私が編集長を交代した2009年5月刊のNo108 に掲載してあります。

あれから4年の歳月が過ぎました。奇しくも、来月の3日は、50歳という若さで急逝した小林史高氏のお別れ会です。昨秋、くも膜下出血を発症し、術後、順調に回復していたはずだったのですが、1月27日急変し、帰らぬ人となりました。ワイン界は本当に大事な逸材を失いました。

私はシャンパンで、特に『映画とワイン』の分野では、小林先生からはたくさんのサポートをいただきました。彼にはたくさんの教え子がいます。多くの生徒たちから慕われていた小林先生、その痛手は大きいです。小林氏がA・シンガーさんと実践していたワイン講座のシャンパン編をリンクさせていただきます。先日、シンガーさんは「ご遺族とお話して、youtubeは残すことにしました」とおっしゃっていました。
http://www.youtube.com/watch?v=icuSyOaIi3Y

ワインに人生をかけた小林史高先生のご冥福をこころからお祈りいたします

【お別れ会】3月3日(日)午後1時~6時@アクティー目黒内集会所(品川・上大崎2-24 アクティー目黒/目黒駅西口徒歩2分)。実弟大仁郎氏から「都合の良い時間に平服にてお越しくださ。午後1~3時は 混雑が予想されますのでその際はご了承ください。会費2000円につきまして釣銭のないよう配慮願いします。故人の意志により、御香典、御供花、御供物は固くご辞退申し上げます」との伝言です。

第2フライト
先月の講座ではカルト・ドールのNVと1976VT(PN90% PM3% CH7%)の2種を比較しました。その余韻を思い出していただきながら、今回は2000年代の秀逸なVT2002年、偉大な1995年、1993年の3アイテムを比較。ブレンド比率はほとんど同じなので、講座生の皆さんには余韻の広がりに集中していただきました。

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左から2002年、1995年、1993年

#5:ドラピエ カルト・ドール2002
生産者:ドラピエ(NM)
産地:フランス・シャンパーニュ地方コート・デ・バール地区ウルヴィル
品種:ピノ・ノワール85% ピノ・ムニエ5% シャルドネ10%
デゴルジュマン:2008年12月
気泡元気、グラス全体から伝わってくるミネラル感、カリンや黄リンゴのニュアンス、口中ドライ、温度の変化で香り&味わいに複雑味、ポテンシャルの高さを感じさせるヴィンテージ

#5:ドラピエ カルト・ドール1995
生産者:ドラピエ(NM)
産地:フランス・シャンパーニュ地方コート・デ・バール地区ウルヴィル
品種:ピノ・ノワール90% ピノ・ムニエ3% シャルドネ7%
デゴルジュマン:2012年5月
規則正しい気泡の連なり、凝縮した香り、豊かな酸味、果実のコンフィ、キャラメル香、ロースト香、スパイス、口中に広がる長い余韻、長熟なヴィンテージ

#6:ドラピエ カルト・ドール1993
生産者:ドラピエ(NM)
産地:フランス・シャンパーニュ地方コート・デ・バール地区ウルヴィル
品種:ピノ・ノワール90% ピノ・ムニエ3% シャルドネ7%
デゴルジュマン:2011年6月
深みのあるゴールド、気泡はワインに溶け込み、なめらか、中盤以降にライトな酸味、ミネラル感が広がり、そのあと、余韻がぼんやりとフェードアウト
ワインを口中に含んで、10秒間静かに瞑想。若さとポテンシャルを感じさせる2002年、ふくらみのある1995年の後で、93年を試すと、その差がよくわかります。ヴィンテージによる違いはとても興味深いものでした。

シャンパンを介して広がったワインの輪に感謝しながら・・・



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