SSブログ

11月カレッジシャンパン編講座 ~2002年ヴィンテージを比較して~ [オープンカレッジ]

昭和女子大学オープンカレッジの講座のタイトルは“オーダーメイド”なシャンパン講座です。
これは講座生からリクエストがあれば、そして講座内容に見合うものであれば、「お応えしますよ~」という意味を込め、このように形容しています。今回は、「某NMの2002が素晴らしいので・・・」という声が出たので、それを反映。全6本の供出、リクエスト以外の5本は青木セレクトで、比較試飲を愉しみました。

2002年の気候をみると
春は暖かく乾燥して霜のない陽気、夏は乾燥した好天、時々降雨、9月は全体的に乾燥気味、途中激しい降雨あり。その後の強風により、ぶどうの房は乾燥、健全に成長。バランスが良く、1990年以来の高水準

IMG_5367 .jpg
用意したのは上記のシャンパンです。

.jpg
6アイテム同時供出、微妙な色調の違いを感じてください。

テイスティング中のヒントとして、講座生には以下の内容の「プリント」を配布
ピノ・ノワールの比率の少ない順に並べた一覧で、参考としてドザージュ量も記載しておきました。
■品種:シャルドネ51%、ピノ・ノワール26%、ピノ・ムニエ23%、 ドザージュ:5.5g/L 
■品種:シャルドネ50%、ピノ・ノワール40%、ピノ・ムニエ10%、ドザージュ:9~10g/L
■品種:ピノ・ノワール53%、シャルドネ47%、ドザージュ:9~10g/L
■品種:ピノ・ノワール60%、シャルドネ40%、ドザージュ:8g/L
■品種:ピノ・ノワール70%、シャルドネ30%、ドザージュ:5g/L
■品種:ピノ・ノワール80%、シャルドネ20%、ドザージュ:6.5g/L
この表はピノ・ノワールの比率の順なので、#5 #2#1#3#6#4ということになります。

2002年のヴィンテージシャンパンを比較して
.jpg
冒頭の画像にある順序でブラインドテイスティングしました。コルクの状態もご参考に!
#1:ランソン ゴールド・ラベル ブリュット・ヴィンテージ
生産者:ランソン(NM)
産地:フランス・シャンパーニュ地方ランス
品種:ピノ・ノワール53%、シャルドネ47%
ドザージュ:9~10g/L、MLFをしていないメゾン
柑橘系の香り、シダの要素も。ピノ・ノワール由来の力強さ、旨味もあり、余韻に酸の印象

#2:ボーモン・デ・クレイエール 
フルール・ド・プレスティージュ ブリュット・ミレジメ
生産者:ボーモン・デ・クレイエール(CM / 生産協同組合)
産地:フランス・シャンパーニュ地方エペルネ
品種:シャルドネ50%、ピノ・ノワール40%、ピノ・ムニエ10% 
ドザージュ:9~10g/L
香り軽やか、青リンゴ、ミネラル感、6つのなかでは一番ソフトでライトな印象

#3:ポル・ロジェ ブリュット・ヴィンテージ
生産者:ポル・ロジェ(NM)
産地:フランス・シャンパーニュ地方エペルネ
品種:ピノ・ノワール60%、シャルドネ40%
ドザージュ:8g/L
香り甘やか、ミネラル感、余韻に軽いビター感、飲みこんだ後、丸くて角がない印象、バランス良

.jpg
#4:アヤラ ブリュット・ミレジム
生産者:アヤラ(NM)
産地:フランス・シャンパーニュ地方アイ
品種:ピノ・ノワール80%、シャルドネ20%
ドザージュ:6.5g/L
ミネラル感、蜜を含んだリンゴ、6つのなかで一番酸味の印象あり、口中にピノ由来のふくらみ

#5:モエ・エ・シャンドン グラン・ヴィンテージ
生産者:モエ・エ・シャンドン(NM)
産地:フランス・シャンパーニュ地方エペルネ
品種:シャルドネ51%、ピノ・ノワール26%、ピノ・ムニエ23%
ドザージュ:5.5g/L、デゴルジュマンは2009年11月(表記はしていません)
6つのなかで気泡が一番元気で色調は一番淡め、コルクの状態は開き気味ながら若干の熟成香あり(デゴルジュマンから3年経過)、ロースト香(#5の香りを好む講座生多)、長い余韻

#6:フィリポナ レゼルヴ・ミレジメ・ブリュット
生産者:フィリポナ(NM)
産地:フランス・シャンパーニュ地方マレイユ・シュール・アイ
品種:ピノ・ノワール70%、シャルドネ30%
ドザージュ:5g/L
気泡元気で連なり綺麗、色調濃く、アロマ豊か、ナッツやヴァニラ、ドライフルーツ、舌の上に広がる旨味

講座の参加者は23名、挙手の結果、一番人気だったのは10名に支持された#6のフィリポナでした。講座前のチェックで、コルクのしまり具合が2本とも均一で、抜栓した段階から熟成香を感じさせていたのはフィリポナとランソン。フィリポナはデゴルジュマン(澱抜き)の日付をラベルの裏に明記しています。今回のボトルは2009年3月。すでに3年以上経過しています。その影響で最初から、さまざまなアロマを表現してくるフィリポナに「なるほど」と感じました。

講座生からリクエストされた銘柄は、今回1番人気にならなかったので、これはリベンジの機会を考えることにしましょうか。どのシャンパンも魅力的なので、1つだけに挙手というのは酷な話かもしれません。なにとぞご容赦!

.jpg
同じシャンパンながら、なぜかキャップシュールの色は赤&緑でした。輸入元の富士インダスリーズの松田氏に伺ったところ、「フィリポナでは約10種類くらい使っていて赤、緑のほか、金色、白色もあるようです。Clos des Goisses は常に黒で”Clos des Goisses”と記されています。どのアイテムにどの色を使うか決まっていないらしいのですが、一番多く使っているのは緑のようです」と。色は開けての“お楽しみ”かもしれません。

早いもので、来月はもう12月!
今年最後の講座ではロゼシャンパンで華やかに〆たいと思っています!!
ちなみに冬期講座(1月~)の申し込みは会員が11月28日(水)、一般受付が12月4日(火)になります。
nice!(11)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 11

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0