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プリオラートに魅了されたスペインの醸造家来日@ワイナリー和泉屋『エスペルト』 [来日したワイン生産者&関係者]

第一部はテロワール・アル・リミット
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テロワール・アル・リミットの2008年全ヴィンテージを前にドミニク・フーパーさん
新井社長 「酸がきれいでエレガント!プリオラートでこのようなスタイルは今までなかった! 」

ワイナリー和泉屋さんの招聘で、スペインの地中海地方プリオラートにある注目のボデガ『テロワール・アル・リミット』のドミニク・フーパーさんが初来日しました。同ボデガのオーナーは南アフリカのイーベン・セイディさん、現地スペインのジャウマ・サバテさん、そしてドイツ人のフーパーさんの3人です。ワイン造りを開始して今年でちょうど10年! 世界的に注目されはじめたのは4年ほど前からなのですが、特に、この2年間、国内外から高い評価を受けています。

フーパーさんは3・11のことを気にかけていました。
「イタリアと日本の食にとても興味を持っていました。イタリアには家もありますが、未踏の地日本に対する憧れは強く、観光だけでなく仕事で日本を訪問できたらとず~っと思っていました。6月に思いも寄らぬ実害を受け、気持ちの上で大きな変化がありました。それもあって日本訪問へのモチベーションがさらに上がりました」

その被害とは不法進入者による樽熟成中のワイン(2009年&2010年ヴィンテージ)への洗剤投入事件[ちっ(怒った顔)]です。ボデガの入口と窓から侵入した犯人はまだ捕まっていません。

フーパーさんは「全体の20%は駄目になりましたが、80%は無事です。世界的な評価を受けるようになってから何となくねたみのようなものを感じることはありましたが、夢をもってワイン造りを始めた我々のボデガを狙うことは断じて許せません」と語っていました。新井治彦社長のブログに6月の事件の詳細が書いてあります。
>>>http://wizumiya.blog.so-net.ne.jp/2011-06-21

プリオラートとは
フーパーさんがこころ惹かれたプリオラートとは・・・
1000年前に修道士たちによってワイン造りが行われていた場所です。

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2006年訪問&撮影
中世の頃、カトリックのカルトゥジオ派が創設した修道院スカラ・デイ。修道士たちは、モンサン(後方に見えるのがモンサン)の麓に修道院をつくり、ぶどう造りを開始しました。ぶどう樹はプロヴァンスから持ち込んだガルナッチャとカリ二ェナ。「教会の教区」を意味する言葉が“プリオールで、これが“プリオラート”の語源になっています。

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2006年訪問&撮影
(左)4人組のひとりアルバロ・パラシオスの単一畑『エルミータ』はものすごく急勾配!
(右)プリオラート特有のスレート土壌 『リコレーリャ』

バルセロナから南西150kmのところにある“プリオラート”は海から30km内陸に入った場所ということもあり、海風の影響と特有の微気候に恵まれています。19世紀、ワイン界を震撼とさせたフィロキセラ(ぶどうの根に寄生する害虫。根はコブ状に膨れ、ぶどう樹は5年ほどで枯死してしまう)によって壊滅的な被害を受けたプリオラートは長い間、荒廃したぶどう畑になっていました。

1970年代後半から1980年にかけてワイン造りに励んでいた、ひと握りのエリート集団、アルバロ・パラシオス、カルレス・パストラーナ、レネ・バルビエ、そしてホセ・ルイス・ペレスの4人組。彼らの造るワインが世界から脚光を浴びたことで、スペインワイン全体が大きく変化していきます。

伝説の始まり※1
テロワール・アル・リミットの伝説を決定づけたのかスペインの全国紙 ”El Mundo誌” のワインセクションでした。 プリオラートワインの試飲が2010年3月1日に実施され、22種類の錚々たる顔ぶれのプリオラートワインが試飲され、うちトップ5にテロワール・アル・リミットのワインが3つ入りました。
第1位 レス・トッセス 2007 (生産本数 1,388本)
第2位 レス・マニェス 2007 (1,388本)
第3位 ディッツ・デル・テラ 2007 (2,135本)
第6位 アルボサル 2007 (2,386本)
第7位 トロッジャ - ビ・デ・ビラ 2007 (4,668本)
テロワール・アル・リミットは全アイテムにおいて見事な評価を得ています。まさに完全制覇といった感じです。スペインで最も有名なワインガイドブック『ペニンガイド』でも 『レス・トッセス2007』が アルバロ・パラシオスのフラッグシップワイン『レルミタ2007』に次ぐポイントで評価されています。
※1は(C)新井治彦社長のブログを転載しています

テロワール・アル・リミットのワイン造りの変遷
フーパーさんは「確かに4人組の恩恵は受けています」とおっしゃっていましたが、2001年の初ヴィンテージから現在のワインスタイルに至るまで試行錯誤の連続だったようです。

4人組の記念すべき初ヴィンテージは1989年でした。ただ、スペイン国内から見たプリオラートの評価はまだ未知数。スペインは1975年までフランコの独裁下にあり、閉ざされていたので、ワイン造りもボルドーのスタイルを真似るところからスタートしています。プリオラートの主要品種はガルナッチャとカリ二ェナです。それらに加えて外来品種のカベルネやシラーなどを使い、225リットルの新樽で熟成させていました。過熟に近いぶどうからはAlcが高く、色調の濃いワインが造られていました。地中海地方の多くのワインが濃厚で高alcだったことと、ロバート・パーカーがそのようなワインに高得点をつけていたことに助けられ、その傾向は続いていました。

テロワール・アル・リミットも他ボデガ同様、ガルナッチャとカリニェナを225Lの樽で熟成させていました。フーパーさんと醸造担当のセイディさんは歳月を重ねるに連れ、「テロワールを表現できていないのではないか」と感じるようになります。10年経過した今でもフーパーさんは「プリオラートの個性が表現できていない」と感じているそうです。

テロワール・アル・リミットは2005年ヴィンテージからワイン造りのスタイルを大きく転換させます。キッカケは4人組以前の地中海地方のワイン~樽を使っていないにもかかわらず極めて長熟のワイン~の存在です。それらに触発されたふたりは■ぶどう収穫を早めにする、■100%除梗しない、■1300~3500の古いフードル(大樽)を使用(225Lは使わない)
以上を決め、また同年からビオディナミ農法も取り入れていきます。ワイン造りは自然のなすがまま。色素もお茶を入れる要領と同じように無理のない形で浸漬させ、ぶどうの香りやタンニンが自然に出るようにしています。

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生産している赤ワイン5アイテムのうち3つはカリニェナ100%、画像左は2008アルボサルで、北向きの単一畑アルボサル産の平均樹齢90年弱のカリニェナを使い、右が2008ディッツ・デル・テラで、南向きの単一畑ディッツ・デル・テラ産の平均樹齢80年以上のカリニェナを使っています。

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2008レス・マニェスは北向きの単一畑レス・マニェス産の平均樹齢84年のガルナッチャを使用
剣持春夫マスターソムリエ他、試飲していたワインのプロを納得させた1本です! 

テイスティングワイン(赤ワインの供出温度は14度)
#1:2008ペドラ・デ・ギッシュ(ガルナッチャ・ブランカ80%、ペドロ・ヒメネス20%) 上代11,000円
シレックス(火打ち石)土壌のガルナッチャ・ブランカとリコレーリャ(粘板岩)土壌のペドロ・ヒメネスをブレンド。ペドロ・ヒメネスはプリオラート南部で栽培されていますが、その多くはランシオ用(酸化熟成タイプのワイン)に使われています。#1は2008年が初ヴィンテージで24ヶ月フードルで熟成、通常ガルナッチャ主体だと重みが出てしまいますが、#1はスレンダーで繊細なタイプ

フーパーさんは「固有品種ガルナッチャ・ブランカ100%だとエレガントさに欠けてしまうので、ペドロ・ヒメネスを20%使うことでミネラル感や酸味を生かしています。2010年ヴィンテージからはマカベオ(平均樹齢120年のぶどう畑をすでに購入)も使う予定」とコメント
私感:プリオラートの白ワインはガルナッチャ、ペドロ・ヒメネス、マカベオの3種。白ワイン自体少ないので、新たな驚きを体験したいです!
 
#2:2008トロジャ(樹齢は50~80年のカリニェナ、ガルナッチャ各50%でブレンド) 上代6,300円
スペインの新コンセプト、ヴィ・デ・ヴィラ(フランスの村名ワインに該当)で トロジャ村の8~9区画の畑のぶどうをブレンド。テロワール・アル・リミットの赤ワイン5アイテムのうち、#2のみがブレンドタイプ。ガルナッチャは果実味や甘味があり女性的なイメージ、カリニェナはタンニンやストラクチャーがあり男性的。#2は同メゾンが求めるプリオラートスタイル。

同ボデガが誇る単一畑のワイン
#3:2008アルボサル 上代11,000円
同ボデガが2003年から変化を見ながら造ってきたワインであり、思い入れのあるワイン。ぶどう畑は標高350メートルの北向きの谷間になっている斜面でワインは繊細で果実味のある女性的なタイプ
私感:ピノ的ニュアンス、木目細かなタンニンと上品な酸、口中をリフレッシュさせてくれる印象

#4:2008ディッツ・デル・テラ 上代11,000円
「区画ごとの特徴を表現したい」とフーパーさん。色調も濃く、タンニン、Alc、ミネラル感も豊か。
 
#5:2008レス・トッセス(南東向きの単一畑レス・トッセス産の平均樹齢70年弱のカリニェナ) 上代34,000円
2003年に購入、栽培面積2ha、生産量は1,000~1,200本、急斜面のリコレーリャ土壌を生かしたワイン。ぶどう畑の斜面が45度だと機械化は出来ない環境にあり、普通は段々畑にすることが多いのですが、フーパーさんはしていません。その理由について「段々畑にする場合、2列に樹を植えることになります。収穫は一度で行うため、2列の内側と外側ではぶどうの成熟具合、クオリティが違ってきますし、凝縮感にも差が出ます。それゆえ作業は大変ですが、斜面をそのまま利用することですべてを同じ環境下に置いています」とコメント。
私感:酸があるので、高Alcといえどもそれが強調されない点が素晴らしい!

#6:2008レス・マニェス 上代34,000円
標高800メートルの粘土質土壌のぶどう畑、日照度も多い。「ガルナッチャはリコレーリャではなく粘土質のほうが良く合う」とフーパーさん。
私感:口中に含んだ瞬間の果実味、酸味、複雑味等、すべてが上質、余韻もふくよかで長い~

「20年前、イギリスのジャンシス・ロビンソン女史はカリニェナでエレガントなワインは造れないと言っていましたが、カリニェナからエレガントなワインは造れます」と断言したフーパーさん。「まだまだテロワールを表現できていない」と謙遜していましたが、愛するぶどう品種カリニェナから、エレガントなスタイルのワインが造れることを実証したことで、彼の内心にある「やったー!」という自負が垣間見えた気がしました(笑)




第ニ部は『カステル・デンクス』&『フェレール・ボベ』

昨年も来日なさっていたラウル・ボベさん! 
日本文化や東洋思想への造詣が深く、寺社を訪問したり座禅を組んだり・・・
スペインのボデガには座禅ができるお部屋もあるそうです。
ちなみにボベさんの白ワイン『エカム』はサンスクリット語で「神々との融合」を意味する言葉です。

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ボベさんが手にしているのは『THALARN(タラルン)2008』
シラー100%のワインですが、イイんですよ、これが!
スパイシーな要素と酸の印象から、私は「ウナギのかば焼きに合わせたいです」と宣言しました!
折りしも土用の丑の日当日だったので、ボベさんのランチはウナギ! お昼は緑茶を飲んだだけとのことでしたが ボベさんから「ウナギに合いますよ」との嬉しい反応をいただき、しばらくウナギ談義で盛り上がりました(笑)

ラウル・ボベさんはトーレス社で16年間醸造責任者を務め、現在も同社のコンサルタントをしています。カリフォルニアのモンダヴィやスターリング等での醸造経験もあり、デイビス校では食物化学の研究をなさっていました。ご自身のワインに関してはスペインのワイン専門誌『シバリタス』でプリオラートの『フェレール・ボベ』が“ワイン・オブ・ザ・イヤー2008”を受賞するなど、スペインワイン界の第一人者として幅広い活躍をしています。

昨年10月の新井治彦社長の現地訪問リポートがあります。まずはボベさんが所有するカステル・デンクス内部の様子をご覧ください。社長ブログにあるようにボベさんのピノ・ノワールへの思いはとても強く、今回の来日時も「スペインで本当に良いピノ・ノワールが造れることを証明したい」とおっしゃっていました。

『カステル・デンクス』はピレネー山脈の標高1000メートルの地にあるパリャルス・ジュサ地区の山をまるごと購入して作ったボデガです!ここには小さな区画の畑が点在しており、さまざまなミクロクリマ(微気候)に恵まれています。 夏と冬の温度差は大きく、冬には雪も降ります。冬の期間が長いので、開花は遅くなり、ぶどうの生育サイクルはゆっくり進みます。石灰質を多く含む土壌はワインにストラクチュアを与えてくれるので、ボベさんが理想とする「背骨とボディがしっかりしていて酸もあり、長熟でミネラル感豊かなワインが造れる」と確信したそうです。ボデガの名の由来は、12世紀からこの地に住みついていた僧侶が建てた修道院『カステル・デンクス』で、ボベさんは当時のワイン造りの施設を今のワイン造りに応用しています。

「温暖化に対抗して標高の高い場所、冷涼な土地を捜せば良いと言われていますが、実際にはもっと複雑な要素が絡み合っています。標高が高ければぶどうの成熟は遅くなり、酸も高くなります。その土地の雨量やミクロクリマの問題もあるので100%完璧な場所などありません。その不足分は醸造の技術や経験で補うほかなく、その姿勢が大事だと思ってます」とボベさんは力説していました。

岩を掘って作った発酵槽

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12C(1151年)から18世紀(1752年)まで修道士が住んでおり、彼らはここでワイン造りをしていました。岩を掘って作った発酵槽は全部で8個あるそうです。

容器について 「■大樽(フードル)、特に新しい樽はワインの色調を落ち着かせる&安定させる効果があります。■ステンレスはワインに果実味を与えてくれますが、材質(ビノジウム等)は完全に中性ではありません。■セメントはステンレスより材質は中性なので、世界中のワイナリーで使われています。■岩の発酵槽も中性ではありません。きれいに洗浄しても菌や酵母が付着しているので、ワインの果実味は控え目になります。ただ下草的な要素(枯葉やタバコ等)やスパイシーさが出てきます」とボベさん。

白ワインは酸化しやすいので岩の発酵槽を使う場合、プラスチックのカバーをかけるそうです。酸化のリスクを防ぐために、最初に少量のぶどうを発酵させ、炭酸ガスが出てきた段階で残りのぶどうを入れるとガスに保護され、防酸化となり、発酵のスピードも従来のものより早くなるとのことでした。また岩の発酵槽にはポンプをつけてルモンタージュ出来るようにしています。

Q:岩の発酵槽を使ったワインの瓶熟の可能性は?
A:他の醸造方法と変わることはないと思います。菌はAlcの存在があるので悪影響はでません。フローラルさ、 ミネラル感、天然の要素(土っぽさ等)がワインに加わります。発酵槽を調査した結果、岩質はカリシウムを全く含んでいない状態でした。鉄分やカリシウムを多く含むとマイナス要素が出てしまうのですが、カステル・デンクスの岩の発酵槽はシレックス(火打ち石)と同じような素材であることがわかりました。
 
もう1点、ボベさんが強調していたのは、地中熱を使った発電です!
これも世界初の取り組みで、地下2メートルのところに4キロメートルにおよぶチューブを通し、省エネ&環境保護に力を入れています。余談ですが、環境への配慮はボベさんがコンサルタントを務めるトーレス社も熱心で、SO2削減のため、ワイナリー内の移動には電気自動車を使っています。

テイスティング@リカーショップ愛
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#1:エカム2010(リースリング82%、アルバリーニョ18%のブレンド)リースリングは一部貴腐化したぶどうを使用、高めの温度で味わうとワインのポテンシャルを実感

#2:エカム2008(ブレンド比率同じ)
フレッシュでありながら奥行きのある味わい。
 
#3:タレイア2008(ソーヴィニヨン・ブラン80%、セミヨン20%のブレンド)
タレイアはカタルニア語で「たゆまぬ努力」の意味。ソーヴィニヨン・ブランは一部樽を使用、2010年ヴィンテージには岩の発酵槽で発酵させたワインを10%、2011年ヴィンテージには30%使用予定

#4:タラルン2008(シラー100%)
将来的にはモナストレルも使用予定、繊細でスパイシーさがあり、高Alcでない(13.8度)点も魅力。「1本飲むのが簡単なワイン、ロバート・パーカー好みでないワインです」とボベさん。このヴィンテージには岩の発酵槽のワインを10%使用。2010年、2011年ヴィンテージはさらに使用率を増やす由

#5:アクスプ2009(ピノ・ノワール100%)
ボベさんが力を入れているワイン、2011年ヴィンテージには岩の発酵槽ワインを3分の1使用予定

参考ワイン:クエスト(CS、CF、PVのブレンド)100%岩の発酵槽を利用したワイン。2008年が初ヴィンテージで生産量7,000本、2009年は雹害があり同3500本、2011年は同4,500本、2011年は同10,000~12,000本。山の上なので、動物や鳥による害もあり、対策として熱線を張っています。

ボベさんが注力するプリオラートのボデガ『フェレール・ボベ』
2002年に開始したプロジェクトによって『フェレール・ボベ』は誕生しました。立役者は医薬品ビジネスで成功したセルジ・フェレール・サラさんと醸造家ラウル・ボベさんです。ボベさんは「普通、酸が少ないとpHは上がり、酸が多いと、pHは下がりますが、プリオラートは特異で、酸も少なく、pHも低いのです。プリオラートを代表するカリニェナは肥沃な土地より、やせて水はけが良い土地だと、まるでその土地を飲み込んでいるかのようなワインになります」とおっしゃっていましたが、試飲した#1のフェレール・ボベ2006の場合で、総酸度は5.7g/L(酒石酸換算)、pHは3.35で酸もpHも低めです。

第一部でカリニェナにほれ込んでいるドミニク・フーパーさんのこだわりを書きました。リコレーリャの土壌で育つカリニェナはポテンシャルのある長熟ワインになるそうですが、フーパーさん同様、ボベさんも斜面の利用について斜面40度以下の場合は段々畑にするのではなく、急斜面をそのまま使っているそうです。

テイスティング@リカーショップ愛 
#1:フェレール・ボベ2006 カリニェナ70%、ガルナッチャ30%。生産量23,307本、パーカー・ポイント2007年94点、2008年96点という評価が出ています。

#2:フェレール・ボベ セレクシオ・エスペシアル2006
#1の格上ワイン、平均樹齢100年のカリニェナ100%使用、生産量2867本(750ml)、110本(1,500ml)。パーカー・ポイントは2007年95点、2008年97点

私はカステル・デンクスの岩の発酵槽に興味津々です。ボベさんはセミナーの最後に「来年通常のスタイルで醸造したワインと岩の発酵槽を使用したワインを持ち込んで比較試飲をしたいです」とおっしゃっていました。その実現はワイナリー和泉屋の新井社長の決断次第。ボベさんの醸造家としての力量がいかに凄いかを体感したいと思っています!

ドミニク・フーパーさんとラウル・ボベさんのイヴェントでは日本帰国中の佐武祐子(バルセロナ在住)が通訳を担当してくださいました。その完璧なお仕事ぶりに大いに助けられました、こころから感謝です!新井治彦社長、佐武祐子さん、ありがとうございました!!

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gillman

ここのところずっとイタリアの赤ワインで晩酌してますが、夏はたまにはお勧めのようにスパークリングワインもと思っています。スカッとしそうですから。
by gillman (2011-08-10 14:22) 

fumiko

gillmanさん
赤ワインと聞いていたのでボルドーかと思っていました。
イタリアの赤は少し冷やして軽快にいただけますが、
気分を爽快にするには泡ですよね。
gillmanさんにおすすめしたいスパークリング、メールしますね!
by fumiko (2011-08-10 14:46) 

niki

こんばんは。
なんてことでしょう?? ワインに洗剤を混ぜる犯罪者!
そんなふとどき者は絶対に捕まってほしいです>_<
でも、全部が被害を受けずにすんでよかったですね・・・。


by niki (2011-08-10 20:05) 

fumiko

nikiさん、その昔、白ワインの中に不凍液等に使うジエチレングリコールを混入させ、「高級甘口ワイン(貴腐ワイン)」と偽って売ったワインスキャンダルがありました。今回はねたみが原因のおろかな出来事です。
フーパーさんは「かなりへこみました」とおっしゃっていましたが、
8割が無事だったので、これが救いです。早く犯人を捕まえて欲しいです。

グランマぴよさん&shin.sionさん、チェックありがとうございます!
by fumiko (2011-08-10 22:23) 

fumiko

tsworkingさん、チェック、ありがとうございました!

ChinchikoPapaさん、チェックありがとうございました!
by fumiko (2011-08-10 23:37) 

ワイナリー和泉屋

おはようございます。
先生、ドミニク・フーバー&ラウル・ボベのテイスティング会ではいろいろありがとうございました。本当に素晴らしい内容のブログ、各生産者およびワインをご紹介いただきありがとうございました。
ドミニクやラウルにもこのページのことを伝えますね。

私がスペインワインに嵌ってしまった理由、少しわかっていただけたのではないでしょうか。ロバート・パーカー氏が2004年に発表した10年後(2014年)のワイン界、いくつかの項目がありましたがそのうちのひとつが『スペインワインがスーパースターになっている』でした。ここ数年、ずっとスペインワインを見続けていますが、ブルゴーニュがネゴシアンからドメーヌへと変わったときのような情熱や力を今のスペインに感じます。

マッチョで濃く力強いワインの代名詞だったD.O.Ca.プリオラートだってテロワール・アル・リミットやフェレール・ボベ、ポルタル・デル・プリオラート、トリオ・インフェルナルのような酸が綺麗でエレガントなタイプへとトレンドが代わるなど今スペインは本当に変化しています。

そして30代の若手生産者たちも固有品種の大切さに気がつき、非常に多彩なワインがあることもスペインワインの魅力のひとつでしょう。

先生、ぜひ一緒にスペインに行き、スペインの醸造家たちの素晴らしさを体験しましょう。

最後にもう一度。
こんなにも素晴らしい内容を多くの皆様に発信していただきありがとうございました。これからはスペインワインもよろしくお願いいたします。

by ワイナリー和泉屋 (2011-08-11 10:21) 

hako

プリオラート、カタルーニャに行ったら、要チェックですね。
by hako (2011-08-11 16:09) 

fumiko

haruさん、7月は名醸造家の来日続きでお疲れ様でした。
昨今、欧州のワイン関係者は必ず中国や香港に立ち寄るのですが、フーパーさんは初来日の日本⇔スペインでした。「アジア圏でのワインビジネスで信頼できるのはMr.Araiだけ」と言っておりましたよ。

ボベさんは佐武祐子さんのブログにあるように、博学&人徳者!
ワイン醸造ほか多くの研究を重ねている素晴らしい方で、
何を聞いても簡潔明快ですね。

haruさんが情熱を注いでいるスペインワインがより多くのワインラバーに、
浸透することを願っています。
新情報&岩の発酵槽を見聞したいので、初同行させてください!!

hakoさん、プリオラートは必見ですよ。
ワインも是非、味わってみてください。


vientre-dolorさん、チェック、ありがとうございました!

Winoさん、スペインワインを楽しんでいますか?
by fumiko (2011-08-11 18:01) 

グランマぴよ

fumikoさま

先には、ひとまず(ため息)チェックだけさせて頂きました。
今朝、再び伺わせて頂きました。学術的理論的、視覚的感覚的な精緻なご取材の妙味を拝読したく。

醸造主さま(方)、ワイナリー様、fumikoさまの
ぉ見事な三位一体。石で寝かされたワインのこと
いつの日かの拝読を楽しみにさせて頂きます。
残暑の折、御身ご自愛なさいまして。
   グランマ・ぴよ拝
by グランマぴよ (2011-08-13 08:06) 

fumiko

グランマぴよ様、いつもやさしいお言葉、ありがとうございます!
三位一体!カルティエのトリニティーリングが守護神になっているかも(笑)
くれぐれも御身お大切に。再会楽しみにしております♪

yanさん、チェック、ありがとうございました!

xml_xslさん、貴ブログ、迫力ある画像ですね!

chiiukokonekaさん、拙ブログへのお立ち寄り、ありがとうございました!

Extar12さん
アンティークジュエリーで目の保養をさせていただいています♪

にょにょさん、チェックありがとうございました!

tokiさんの連休も終わりですね。

今造ROWING TEAMさん、nice、ありがとうございました!
by fumiko (2011-08-16 10:15) 

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