リサ・P・ブラウンMWとの豪州ワインな2日間&マレー・マクレーン駐日オーストラリア大使との晩餐会 [ワイン]
6月7日東関東大震災で延期になっていたワインオーストラリア日本事務所主催のワインセミナー
@オーストラリア大使館が開催されました。講師はシンガポール在住のリサ・ペロッティ・ブラウンMW、女史は現在はロバート・パーカーのウェブサイト「eRobertParker.com」のアジア特派員として自身のコラム「In Asia」を執筆。また最近では「Wine Advocate」誌のオーストラリアおよびニュージーランドワイン担当のレビュワーとして活躍中です。
世界に288名しかいないワインの最高権威マスター・オブ・ワイン(MW)
ブラウンMWはワインバーのマネージャー、名門企業での営業・マーケティング職、ファインワイン輸入業者のバイヤー、ADV東京校での講師等、20年以上にわたりワイン界で活動なさっています。
3時間のセミナーの通訳は千田浩子さん
ワインオーストラリア日本事務所手島孝大日本代表のお姿も
リサが視たオーストラリアワインの今
「世界のワイン市場の中にオーストラリアワインの居場所はあるのか」を設問にして、講師は、
(1)世界は1つのワイン市場で構成されているのではない
(2)オーストラリアはただ1種類のワインを造る生産国ではない
という点を強調。
世界の多様なワイン市場の中にいろいろなオーストラリアワインが受け入れられる場所は「もちろんある」と断言。その場合の大事な要素はワインのスタイル、品質、価値(バリュー)であり、ここから示唆されるのが「(独自性による)差別化の重要性」であると述べていました。
また、(2)に関してはオーストラリアの個性(大きさ、気候、土壌、自然環境、ぶどう品種、ワインのスタイル、産地、ワイナリー)に分類し、それぞれについて言及。16種類のワインをテイスティングしながらワインのスタイル、品質、価値、差別化要因を考え、オーストラリアワインが特別な魅力を持っているかについても検討。
現在、ワインオーストラリア日本事務所ではセミナーの動画配信の準備を進めています。アップされ次第、ブログとリンクさせていただく予定です。各ワインについてのコメントはブラウンMWの肉声でご確認いただけますので、楽しみにお待ちください。
ワインオーストラリア日本事務所の手島代表から「ustreamができました」との報告が! リサさんのセミナー、肉声でご確認ください!(追記:2011年8月1日)
http://www.ustream.tv/recorded/16370352
リストの順にスパークリングワイン1種、白ワイン7種、赤ワイン8種の計16アイテムを試飲
後列左から右に、前列左から右にテイスティング。近年Alc度数は低めになってきたと思っていましたが、なんと8アイテム中、13度台はティレルズのみ。赤は14度、14.7度、14.5度、14.2度、14.5度、13.5度(ティレルズ ヴァット ハンター シラーズ)、15度、14.5度となっていて、飲み込んだ後、アルコール由来の温かさが残る度数が続きました。また白は10.6度~13.5度の間で、ルーウィン・エステート・シャルドネ2005だけは14.5度
青木私感
講師が厳選したレアワイン16アイテムでしたが、6月のジメジメした季節には高Alcでないワインとの出会いにこころが和みます。テイスティングで親近感を覚えたのは2番目を3番目に登場した『トーマス・ワインズ・プレモア・セミヨン』の2010&2004。豪州ハンターヴァレーのセミヨンは他国のセミヨンと異なる魅力があります。
ハンターヴァレーでは収穫期の後半に雨が降るので早めにぶどうを摘み取ります。そのため若いヴィンテージのセミヨンは酸味たっぷりのスタイル、レモンやライム、グレープフルーツや白い花を連想させます。それが熟成を重ねることで、蜂蜜や白桃、砕いたナッツを感じさせる味わいに変化し、酸はワインに溶け込みソフトでクリーミーになります。酸を生かすためにMLFは行わず、樽も使いません。2007年豪州ハンターヴァレーの名門『ティレルズ』を訪問した時に多くのセミヨンを試飲させていただき、上記の体験をしましたが、その時、セミヨンは和食に良く合うワインだということも感じました。
『トーマス・ワインズ』のオーナー&醸造家アンドリュー・トーマス氏は13年間ティレルズに在職し、2000年に独立なさった由、ブラウンMWは「トーマス・ワインズのセミヨンはフルーティーなスタイル、また2004年ヴィンテージには蜂蜜やトースティーさを感じますが、これはハンターセミヨンの自然の進化です」と述べていました。20年~30年の熟成が可能であり、2002年からハンターの生産者はスクリューキャップの導入に踏み切ったとのことなので、酸化とは無縁の、より良い熟成が期待出来るのではないでしょうか。
今回アンケートにも書いたのですが、「すご~くもったいない」と感じたのがグラスです。入手が難しいレアワインたちで、特に赤は高Alcのワインが多かっただけに、ワインの中の繊細な要素を口あたりの薄い、舌の感覚が理解できるグラスで体感しかったです。セミナー翌日ワインオーストラリア日本事務所さんとリーデルの庄司大輔氏のつなぎをさせていただきましたので、次回のセミナーにはグラスを含めて大いに期待しています。
翌8日はマレー・マクレーン駐日オーストラリア大使主催晩餐会@オーストラリア大使公邸
大使公邸は大使館に隣接する緑豊かな広い敷地の中のお洒落な館!
ブレンドン・ハマー首席公使とマレー・マクレーン大使のお出迎えを受け、お庭で月を眺めながらウエルカムドリンク『House of Arras Sparkring Drand Vintage2005』で歓談タイム~
特別ベストは昨日のセミナーで講師を務めたリサ・ペロッティ・ブラウンMWです!
ディナーではブラウンMWがセレクトなさったオーストラリア最上級のワイン“ランドマーク・オーストラリア”とそれらにマッチするモダンオーストラリア料理をコースで楽しみました。
葉山考太郎さんや大橋健一さん、豪州現地研修でご一緒した元場章人さん、業界の大先輩である安井社長や大谷元日本リカー社長、エノテカ阿部常務、東急百貨店の名バイヤー駒場啓さん、ヨミウリオンラインの山本記者他、総勢18名!
きれいな色調のグリーンピースのスープ、舌触りもなめらか
サーモンのフレッシュさにはマウント・プレザント・セミヨン2005やテイラーズ・セント・アンドリューズ・クレア・ヴァレー・リースリング2010を合わせて
画像はテイラーズ・セント・アンドリューズ・クレア・ヴァレー・リースリング2005
同ワイン2010も供出されたので、5年の熟成の違いも体感することができました。
ラストの白ワイン(画像はなし)はブラウンMWが「世界でも最高級のシャルドネ」とコメントしたジャコンダ・エステート・ヴィンヤード・シャルドネ2008が登場!
一見ハンバーグ、実態はキノコ!
ピノ・ノワールやグルナッシュと合わせて
イタリアンな一皿
ダーレンベルグのグルナッシュは果実味豊か、マレー大使のお気に入りワイン
凝縮感あふれるブラウン・ブラザース・パトリシア、かすかにミントの風味も
オーストラリアンビーフ!
リサ・ペロッティ・ブラウンMWとマレー・マクレーン大使の2ショット
大使は日本に6年半滞在し、幅広い活動をなさいました。
今年の7月後半には全ての任務を完了し、本国に帰還なさるそうです。
豪州ワインの促進・PRにご尽力なさったマレー・マクレーン大使、長期間お疲れ様でした!
素晴らしいおもてなしにこころから感謝いたします。
豪州ワインのますますの発展を願っております!!
リサ講師、2日間お付き合いさせていただき光栄に存じます。
今後ともご指導よろしくお願いします。
最後に、ワインオーストラリア日本事務所手島孝大日本代表&大津柚香様
細かなご配慮、ありがとうございました!
@オーストラリア大使館が開催されました。講師はシンガポール在住のリサ・ペロッティ・ブラウンMW、女史は現在はロバート・パーカーのウェブサイト「eRobertParker.com」のアジア特派員として自身のコラム「In Asia」を執筆。また最近では「Wine Advocate」誌のオーストラリアおよびニュージーランドワイン担当のレビュワーとして活躍中です。
世界に288名しかいないワインの最高権威マスター・オブ・ワイン(MW)
ブラウンMWはワインバーのマネージャー、名門企業での営業・マーケティング職、ファインワイン輸入業者のバイヤー、ADV東京校での講師等、20年以上にわたりワイン界で活動なさっています。
3時間のセミナーの通訳は千田浩子さん
ワインオーストラリア日本事務所手島孝大日本代表のお姿も
リサが視たオーストラリアワインの今
「世界のワイン市場の中にオーストラリアワインの居場所はあるのか」を設問にして、講師は、
(1)世界は1つのワイン市場で構成されているのではない
(2)オーストラリアはただ1種類のワインを造る生産国ではない
という点を強調。
世界の多様なワイン市場の中にいろいろなオーストラリアワインが受け入れられる場所は「もちろんある」と断言。その場合の大事な要素はワインのスタイル、品質、価値(バリュー)であり、ここから示唆されるのが「(独自性による)差別化の重要性」であると述べていました。
また、(2)に関してはオーストラリアの個性(大きさ、気候、土壌、自然環境、ぶどう品種、ワインのスタイル、産地、ワイナリー)に分類し、それぞれについて言及。16種類のワインをテイスティングしながらワインのスタイル、品質、価値、差別化要因を考え、オーストラリアワインが特別な魅力を持っているかについても検討。
現在、ワインオーストラリア日本事務所ではセミナーの動画配信の準備を進めています。アップされ次第、ブログとリンクさせていただく予定です。各ワインについてのコメントはブラウンMWの肉声でご確認いただけますので、楽しみにお待ちください。
ワインオーストラリア日本事務所の手島代表から「ustreamができました」との報告が! リサさんのセミナー、肉声でご確認ください!(追記:2011年8月1日)
http://www.ustream.tv/recorded/16370352
リストの順にスパークリングワイン1種、白ワイン7種、赤ワイン8種の計16アイテムを試飲
後列左から右に、前列左から右にテイスティング。近年Alc度数は低めになってきたと思っていましたが、なんと8アイテム中、13度台はティレルズのみ。赤は14度、14.7度、14.5度、14.2度、14.5度、13.5度(ティレルズ ヴァット ハンター シラーズ)、15度、14.5度となっていて、飲み込んだ後、アルコール由来の温かさが残る度数が続きました。また白は10.6度~13.5度の間で、ルーウィン・エステート・シャルドネ2005だけは14.5度
青木私感
講師が厳選したレアワイン16アイテムでしたが、6月のジメジメした季節には高Alcでないワインとの出会いにこころが和みます。テイスティングで親近感を覚えたのは2番目を3番目に登場した『トーマス・ワインズ・プレモア・セミヨン』の2010&2004。豪州ハンターヴァレーのセミヨンは他国のセミヨンと異なる魅力があります。
ハンターヴァレーでは収穫期の後半に雨が降るので早めにぶどうを摘み取ります。そのため若いヴィンテージのセミヨンは酸味たっぷりのスタイル、レモンやライム、グレープフルーツや白い花を連想させます。それが熟成を重ねることで、蜂蜜や白桃、砕いたナッツを感じさせる味わいに変化し、酸はワインに溶け込みソフトでクリーミーになります。酸を生かすためにMLFは行わず、樽も使いません。2007年豪州ハンターヴァレーの名門『ティレルズ』を訪問した時に多くのセミヨンを試飲させていただき、上記の体験をしましたが、その時、セミヨンは和食に良く合うワインだということも感じました。
『トーマス・ワインズ』のオーナー&醸造家アンドリュー・トーマス氏は13年間ティレルズに在職し、2000年に独立なさった由、ブラウンMWは「トーマス・ワインズのセミヨンはフルーティーなスタイル、また2004年ヴィンテージには蜂蜜やトースティーさを感じますが、これはハンターセミヨンの自然の進化です」と述べていました。20年~30年の熟成が可能であり、2002年からハンターの生産者はスクリューキャップの導入に踏み切ったとのことなので、酸化とは無縁の、より良い熟成が期待出来るのではないでしょうか。
今回アンケートにも書いたのですが、「すご~くもったいない」と感じたのがグラスです。入手が難しいレアワインたちで、特に赤は高Alcのワインが多かっただけに、ワインの中の繊細な要素を口あたりの薄い、舌の感覚が理解できるグラスで体感しかったです。セミナー翌日ワインオーストラリア日本事務所さんとリーデルの庄司大輔氏のつなぎをさせていただきましたので、次回のセミナーにはグラスを含めて大いに期待しています。
翌8日はマレー・マクレーン駐日オーストラリア大使主催晩餐会@オーストラリア大使公邸
大使公邸は大使館に隣接する緑豊かな広い敷地の中のお洒落な館!
ブレンドン・ハマー首席公使とマレー・マクレーン大使のお出迎えを受け、お庭で月を眺めながらウエルカムドリンク『House of Arras Sparkring Drand Vintage2005』で歓談タイム~
特別ベストは昨日のセミナーで講師を務めたリサ・ペロッティ・ブラウンMWです!
ディナーではブラウンMWがセレクトなさったオーストラリア最上級のワイン“ランドマーク・オーストラリア”とそれらにマッチするモダンオーストラリア料理をコースで楽しみました。
葉山考太郎さんや大橋健一さん、豪州現地研修でご一緒した元場章人さん、業界の大先輩である安井社長や大谷元日本リカー社長、エノテカ阿部常務、東急百貨店の名バイヤー駒場啓さん、ヨミウリオンラインの山本記者他、総勢18名!
きれいな色調のグリーンピースのスープ、舌触りもなめらか
サーモンのフレッシュさにはマウント・プレザント・セミヨン2005やテイラーズ・セント・アンドリューズ・クレア・ヴァレー・リースリング2010を合わせて
画像はテイラーズ・セント・アンドリューズ・クレア・ヴァレー・リースリング2005
同ワイン2010も供出されたので、5年の熟成の違いも体感することができました。
ラストの白ワイン(画像はなし)はブラウンMWが「世界でも最高級のシャルドネ」とコメントしたジャコンダ・エステート・ヴィンヤード・シャルドネ2008が登場!
一見ハンバーグ、実態はキノコ!
ピノ・ノワールやグルナッシュと合わせて
イタリアンな一皿
ダーレンベルグのグルナッシュは果実味豊か、マレー大使のお気に入りワイン
凝縮感あふれるブラウン・ブラザース・パトリシア、かすかにミントの風味も
オーストラリアンビーフ!
リサ・ペロッティ・ブラウンMWとマレー・マクレーン大使の2ショット
大使は日本に6年半滞在し、幅広い活動をなさいました。
今年の7月後半には全ての任務を完了し、本国に帰還なさるそうです。
豪州ワインの促進・PRにご尽力なさったマレー・マクレーン大使、長期間お疲れ様でした!
素晴らしいおもてなしにこころから感謝いたします。
豪州ワインのますますの発展を願っております!!
リサ講師、2日間お付き合いさせていただき光栄に存じます。
今後ともご指導よろしくお願いします。
最後に、ワインオーストラリア日本事務所手島孝大日本代表&大津柚香様
細かなご配慮、ありがとうございました!
fumikoさま
二日間にわたる目にも美味な緻密なご取材、多種なワインのお味い分け。
五体隈なくにかける保険が有るならば、お口の中のその繊細な味覚センサーに補償保険を??とまで思ってしまいました。オーストラリヤ、ジャカランタのお花、タロンガズーなど孫たちのお守に滞在していた日のことも想い出させて頂きました。グランマ・ぴよ拝
by グランマぴよ (2011-06-15 06:07)
ぼくの友人が以前オーストラリアのワイン会社に勤めていて、彼と飲んだことがありますが美味しかったです。
ワイングラスのアドバイスありがとうございます。それと今度はもう少しステムの短いものにしようかと思ってますが…
晩酌は200mlと決められました。(医者とカミさんに)
by gillman (2011-06-15 09:35)
グランマぴよ様
その昔、息子さんファミリーとオーストラリアにいらしたのですね。
では、今度ぴよ様とお目にかかる時はオーストラリアワインを持参します♪
gillmanさ~ん
1日200mlですか、ということは45杯分
休肝日を考え、ゆるゆる楽しんでください。
ちなみにステムがないグラスに「リーデルOシリーズ」がありますよ~
にょにょさん、チェックありがとうございました!
tsworkingさん、チェック感謝です!
by fumiko (2011-06-15 10:47)
In Asia、どこかの雑誌で何度か見たことがあります。
MWって、なにやら凄そうですね。
グラスについては、リーデル講座で体験して以来、同じワインでも
色々、形を換えて、トライしています。違いが出て楽しいですね。
by hako (2011-06-21 21:04)
hakoさん、リーデルセミナーでご使用いただいたグラス
いまでもご活用いただき、嬉しいです♪
グラスでワインの香り&味わい、大いに違いますよね。
by fumiko (2011-06-22 19:33)