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会場は抱腹絶倒! 葉山&渡辺両講師   <その2> [Non Solo Vino]

『ボア・ド・ブローニュ』では落ち着いた雰囲気のディナーをenjoy!たくさんの笑顔に囲まれ・・・


第ニ部は会場を3階から2階に移し、メインゲストである葉山考太郎先生の講話からスタート


5月に講談社から『偏愛ワイン録』を上梓した葉山先生は「造るワインの品質が高いほど、変人が多いと感じます」と断言。「別に“人柄”を飲むわけではないので」と付け加えてはいましたが、トップバッターとして取り上げたのが、ブルゴーニュのマダム・ラルー・ビーズ・ルロワ。完璧主義者でミスを絶対見せようとしない彼女を、葉山先生は「イチロー選手と重なる」と話されていたのが印象的でした。おっとり見えても策士的なドミニク・ローラン、エネルギーの塊アンジェロ・ガイヤ、高貴な紳士リーデルのゲオルグ社長、夫婦愛の結晶『プロヴィダンス誕生物語』等、彼らを取材した折の「裏話」や「私見」もたっぷり披露してくださいました。葉山ファンはセミナー後、サインや記念撮影で大満足。第ニ部も無事終了しました!

第三部はアルコールの酔いもまわり、絶好調になってきた渡辺正澄講師の登場です! 
再度シャンパンが供出されます。続いて松本楼ご自慢のカレー、そしてサワークリーム。
でも・・・先生の「料理とワインの相性」セミナーは完全に飲酒運転になっている~(苦笑)
会場は爆笑の渦、Non Solo Vino始まって以来の寄席状態です!



先生は、香辛料をたっぷり使って作るカレーには、ドイツの香り高い品種ゲヴュルツトラミネル(“ゲヴュルツ”は香辛料の意味)と合わせたり、辛味は甘味によって消し去ることができる、と解説した後、「ウクライナはボルシチの発祥地です。香辛料がたっぷり入ったボルシチに生クリームを使うと辛味が緩和されますし、ブルガリアではプレーンヨーグルトを使います。カレーとシャンパンを合わせる場合、炭酸ガスがまず口の中のカレーを洗い流し、サワークリームを少し添えることで口中に残っているカレーの辛味が消えてしまいます。これはサワークリームの中の乳酸が、シャンパン中の乳酸と合うからです」と述べ、なんとか第3部の結論にたどり着くことができました。ふ~っ(溜息)。
渡辺先生と初対面の参加者は、先生のお茶目なキャラにビックリしていました。


私が松本楼をお借りして第4回を開催した理由のひとつに「シャンパンとカレーの相性」を確認したいという思いがありました。そしてそのシャンパンは、大好きな映画 『カサブランカ』や『月の輝く夜に』に登場する『マム・コルドン・ルージュ・ブリュットNV』と決めていました。松本楼ご自慢のカレーなら私にとって絶好のチャンス、これは嬉しいことでした。

美食学の大家、塩田正志先生は以前、このように話されていました。
「美食学見地では、“格”がとても重要です。ですから、カレーと泡物を合わせる場合、バランスの点から言って、シャンパンではなく、ヴァン・ムスー(フランス・シャンパーニュ地方以外で造られる発泡酒)がお薦めです。ただ、カレーで口の味蕾を刺激し、さらに泡で刺激を受けると味蕾が不感性になるおそれがあります。体感的美食学の権威で、『美食の王子』と言われたキュルノンスキーなら、柔らかく口を洗うという意味で、ロワールのヴーヴレの辛口のペティアン(微発泡)を選ぶでしょう。一般論ではヴァン・ド・ターブルクラスのヴァン・ムスーが最適です。ただ、フレンチの正餐後にカレーをいただくということなら、“格”においても問題ないので、カレーとシャンパンを合わせることができます」と。


画像協力:日比谷・松本楼

この機会に実践したかったのは、コレです♪
シャンパンが甘口タイプなら文句なしにカレーと良い相性を示します。なぜなら、辛味と甘味の対極にあるからです。ですから、第三部でマムのやや辛口タイプのシャンパン『カルト・クラシック』を出せば、もちろん相性は◎。でも・・・今回はブリュットタイプです!2つの相性は決して良くありません。
そこで、両者の仲立ち役に「サワークリーム」が登場しました。これを添えて出すことで 「乳酸効果による相性の良さ」を実証することができます。
カレーを単独で食べた時と、そのカレーに「サワークリーム」を少し加えて食べた時の印象は全然違いました。渡辺先生によると、その理由はサワークリームの中にも乳酸があり、MLFをしているシャンパンの中にも乳酸があるからだそうです。炭酸ガスによって口の中のカレーの辛味が緩和され、まだ多少口中に残っている辛味を、今度は乳酸が完全に消し去る。先生考案の「料理とワインの相性診断」の実践編は完璧でした。会場からも賛同の声をいただき、嬉しく思っていま~す。

最後に素晴らしい舞台を提供してくださった松本楼の小坂企画室長始め、小倉総支配人、高橋ソムリエ他皆々様、心から御礼申し上げます!
ご協賛くださったサントリー(株)様、ありがとうございました!やっぱりマム、大好きです♪

第5回『Non Solo Vino』の告知
次回は9月21日(木)、18時30分~を予定しています。
●講師:本間るみ子氏 フェルミエ社長
●内容:短時間でマスターするチーズ塾と『チーズ・プラトー(チーズによるアート)』の面白さ
http://blog.so-net.ne.jp/non-solo-vino/2006-01-14-2
●会場:西麻布のリストランテ『イル・バンビナッチョ』
●定員:30名
●会費:12,000円
*興味のある方は早めにご連絡願います。>>>Non Solo Vino まで


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コメント 12

hako

こちらも凄いレポートですね。皆さんの表情が素晴らしいです。
また、カレーの話もユニークです。先日、家でたまたま余ったワインで、カレーを食べてみましたが、違和感なく美味かったのを思い出しました。
by hako (2006-07-30 12:44) 

fumiko

私は笑いすぎて、何がなんだか。講師の渡辺先生は完全に酩酊状態。
一生忘れられない「ワインとカレー」の話になりました。
hako-san, こんど是非、NonSoloに遊びにいらしてくださ~い♪
by fumiko (2006-07-30 13:11) 

gioiello

最高に素敵な会でした! ワインと食事をマリアージュさせる為に、塩・コショウ・マスタード・レモン等など色々試しながら、楽しむ事を学びました。渡辺先生のあのチャート表は、大変参考になります。またグラスの選び方も興味深いお話でした。
モントードンは甘み酸味のバランスが良くオマール海老、真鯛のポアレと美味しく頂きました。アンリオは酸味のバランスが良くきれがあり、食事にも合わせ易くGoodです!もちろんマムも!!
大変和やかで本当にステキな会でした!有難うございました。
by gioiello (2006-07-30 21:14) 

ワイナリー和泉屋

お疲れさまでした。
あれだけの会をされたこと、本当にお疲れさまでした。
渡辺先生ってもっと堅い方と思っておりましたが、本当に素敵な
先生でした。

ボルゴ・デル・ティリオも大絶賛していただきましたし。

葉山節も本当に楽しめたし、素晴らしい会だったと思います。
さすが、青木先生、凄いです。
by ワイナリー和泉屋 (2006-07-30 23:25) 

fumiko

gioiello様、記念の初コメント、ありがとうございます♪
「相性表」はお台所の壁に貼り、調味料を有効活用してください。
今後も気楽にご参加くださいね♪

ワイナリー和泉屋新井社長殿、応援、いつもありがとうございます。
『ボルゴ・デル・ティリオ2000』をボルドーグラスとブルゴーニュグラスの2タイプで試せたら、さらに面白い結果が楽しめたかも、な~んて思っています。
素晴らしいワインの協賛、本当にありがとうございました!
by fumiko (2006-07-31 02:44) 

ayaco

先生、木曜日はありがとうございました!
渡辺先生・・・。すごかったです。あの葉山さんの貴重なお話も霞んでしまうほどの存在感でしたネ(笑)そして先生のどこまでも冷静な対応がまたツボでした。今でもあの夜のみんなの楽しい笑顔、温かな空気、鮮やかに思い出せます。
次回は本間先生ですか!またまた楽しみで〜す♪
by ayaco (2006-08-02 12:23) 

fumiko

Non Solo Vino会場の美人受付係様、書き込み、Thank you!
私宛に、「久々に思い切り笑いました」というメールがたくさん届いています。渡辺先生の存在感、凄かったです!
実は私もハイテンションでしたが、冷静を装い、落ち着いた風に見せねば・・・あの会はどこまで飛んでいたか、演技賞ものかも(笑)。
知的な本間さんとハンサムな前場ソムリエの次回も、ご期待くださ~い♪
by fumiko (2006-08-02 13:12) 

渡辺正澄

“ワインは大人のミルクです”(vinum lac senum.ラテン語) と思っていたら、大違い。忘れもしません。昨年11月31日に医者から、「あなたは、飲みすぎで肝臓ガンか肝硬変で半年しか持たない!」と脅かされました。仕方なく翌日から冷凍ブル-ベリ-をミキサ-でジュ-スにして、赤ワインだと思って飲みましたが、これでは気分が出ない。そこで、ワイングラスだけは、豪華なブルゴ-ニュ-の大グラスをテ-ブルに、デーンと置き、先のジュ-スと炭酸水を割った“偽装ワイン”を大グラスに入れて愛飲しました。「これ!ランブルスコもどき」でしょうか。その味にだんだん慣れて、はや数ヶ月。お蔭様で、480あったガンマ-G.T.P. は、わずか56までに低下。喜んでいいのか悪いのか。アルコ-ル耐性は、めっきり弱くなり、ちょっと飲むだけで頭の中はグルグル回るのです。
久しぶりに憧れのシャンパンをたっぷり飲んだのは、27日のNonSoloVinoの高貴さ漂う松本楼! カレ-にサワークリ-ムを添えて、エレガントなシャンパンでカンパイしたときのトレ・ボンの幸せ!! めちゃくちゃに嬉しくなって、ご迷惑をかけました。
敬愛する皆様!今後ともよろしくご指導ください。
by 渡辺正澄 (2006-08-03 01:01) 

fumiko

渡辺大先生~、書き込みお待ちしておりました!
林家三平(年齢がバレますね 笑)もどきの講演の陰には、ガンマ-G.T.P.を下げる努力と、それと相反する実態があったわけですね。よくわかりました。
先生を飛ばせた“シャンパン効果”に乾杯ですね!!
会場を大いに和ませてくださった先生に、改めて感謝いたします♪
by fumiko (2006-08-03 10:05) 

葉山考太郎

 葉山ブー太郎です。
 ヤボ用が重なり、書き込みが遅くなりまして、申し訳ありません。
それにしても、松本楼のNon Solo Vinoは、最高でしたね。料理、
お酒、サービス、参加者が全て極上で、最高のマリアージュでし
た。青木さんと松本楼の皆様に感謝です。
 オフィスでは、「クール・ビズ」なので、ネクタイも締めず、シャツ
1枚でウロウロしてるんですが、松本楼では、人前でお話しするの
だから、一応、ジャケットを着なくちゃと、当日の朝、焦って部屋の
中を探したら、本の下でペチャンコになった上着を発見。超ヤベー
状態で、事務室のオバチャンに霧を吹いてもらったりして、応急
措置を取ったのですが、今度は、シワだらけ。松本楼では、なるべ
く、皆様から距離を置いたつもりですが、いきなり、「葉山さん、ジャ
ケットがシワになってますよ」と言われ、ガックリでした。
 Non Solo Vino@松本楼は、渡辺先生の一人舞台でしたね。場内
爆笑の連続で、こんなに笑ったワイン会は、これが最初で最後でしょ
うね。笑っているうちに、例によって飲みすぎてしまい、2階へ席を
移動して、壇上に立ち、マイクを持ったのはいいのですが、何をお話し
したのか、ほとんど覚えていません。ホントにスマンこってす。その後の
二次会も、何だかめちゃくちゃで、お隣の和服の麗人(飯塚さんの奥
様)と、鈴木真砂女とか、金子みすずの真面目な話をしたり、クレヨン
しんちゃんの『柳生雲竹斎の野望』みたいな小学6年生レベルのお下品
話をしたような、しないようなで、あまりに馬鹿馬鹿しくて楽しくて、それ
まで気にしていた終電の時間なんてどうでもよくなり、気がつくと、予定
通り終電を逃してしまいました。始発までの時間潰しにいつも行く恵比
寿の駄菓子バーへ3人でなだれ込み、ワインをガンガン飲み、酔いつぶ
れてしまい、気がついたら、4時半。私一人取り残されて、ヘロヘロに
なって山手線に乗りました。魔法が解けて、白馬の馬車が、ネズミと
カボチャに戻った感じでしたが、渡辺先生の声は、ずっ~と耳に残って
いました。
 次回も、こんな不思議で魔法のようなワイン会を希望します。青木さ
ん、お疲れ様でした。
by 葉山考太郎 (2006-08-08 12:31) 

fumiko

やったー\(^o^)/、『続Non Solo物語』だ!
長文なのにさすが葉山流、私は「魔法が解けて、白馬の馬車が、ネズミとカボチャに戻った感じでしたが、渡辺先生の声は、ずっ~と耳に残っていました」のフレーズがとても気に入りました! 葉山せ~んせい、色々な意味でお疲れ様でした♪
第2部を録音したMDは、何度聞いても笑える寄席状態。売れるかも(笑)。
渡辺先生から「聞きたい」とのご要望がありましたので、今度葉山さんにもダビングしてプレゼントしますね。
by fumiko (2006-08-08 22:27) 

D

大変遅くなりました。
皆さんがおっしゃっている通り、本当に楽しく充実した時間でした。
そこであまり詳しく書かれていない事で私が気付いたのは、松本楼さんの全てにおけるレベルの高さ。
お出迎えから御案内、受付のセッティングなど、会が始まる前から感動しました。そして会の途中の気配りも大変なものでした。渡辺先生のお話を一緒に楽しまれいるのではないか?と思う程、余裕の笑顔でサービスされている方がいらして、私が観察していますと、担当外のテーブルなのに何度も目が合いました。そして「何かございますか?」とわざわざ聞きにきてくださったのです。全体を見ていらっしゃるんですよね。あれがプロのサービスなんですね。。。
最後まで老舗の風格漂う素敵なサービスぶりでした。

そんな老舗の名店があれだけ協力してくれ、あれだけの人数を一つにまとめ上げてしまう先生に、ただただ敬服するばかりです。
ありがとうございました。。。
by (2006-08-09 12:24) 

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