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最高のロケーション、素敵な舞台になりました♪  <その1> [Non Solo Vino]

第4回 『Non Solo Vino』 が終わり、ホッと一息の私です。
http://blog.so-net.ne.jp/non-solo-vino/2006-06-03
ご参加くださった皆様、本当にありがとうございました!!
この回から、場所もご馳走のひとつと考え、講師&テーマに合わせて変えていますが、7月の舞台は“木々の緑”に囲まれた日比谷公園にある松本楼でした♪


まずは、第一部の公開です。3階の『ボア・ド・ブローニュ』で正統派フレンチを愉しみました。ここでは2種類のシャンパン、赤ワイン&甘口タイプの4アイテムをそれぞれの料理と合わせ確認。
グラスもワインのタイプに合わせセレクトし、中心となるシャンパンにはリーデル・ジャパンのキュヴェ・プレステージ(ボウルの底に傷があることで泡立ちが良くなっている)グラスを使いました。



最初のシャンパンは今年6月から高瀬物産(株)が新規アイテムとして扱い始めた『モントードン・ブリュット・レゼルヴ・プルミエール』。若干の熟成香、へーゼルナッツの香り、アプリコット、ドライフルーツなどのニュアンスがありました。
「ウナギのバルサミコ焼きとフォアグラムースのマルブレ仕立て(左下)」と「オマール海老のオレンジ風味マリネ、夏野菜のガスパッチョソース」と合わせましたが、バルサミコ酢の中に含まれるグルコン酸は魚の臭みを消す働きがあるそうです。オマール海老はコクがある味わいなので、MLFをしているシャンパン(乳酸を含んでいる飲料)とよく合います♪
 

参加者の表情がだんだんと輝いてきました! これはシャンパンの中にあるミネラルと炭酸ガスが飲み手を心地良く、爽快にさせる効果があるからだそうで・・・



2番目に登場したのは、(株)中島董商店が4月から新たなアイテムとして入荷した『アンリオ・ブリュット・ロゼNV』、鮮やかなサーモンピンク色を備えた爽やか系、ドライな味わいのシャンパンです。
3番目は、(有)ワイナリー和泉屋協賛の『コッリオ・ロッソ2000 ボルゴ・デル・ティリオ』で、鮮やかなガーネット色のメルロー&CSの混醸のフリウリのワインでパワーある長期熟成タイプ。渡辺先生は 「色調は濃く、まだ若々しい紫色が残っています。ワインは最初の30分で香りが開いてきます。今回驚いたのは、抜栓して数日後、ボトルに残っていた数センチのワインを飲んだところ、ボルドーの10年ものと思えるような素晴らしさでした。私個人としてはあと5年待って飲むとこのワインの本領が発揮されると思います」とコメント。オーナーは元薬剤師だったというだけあって、細かなデータ分析やワイン研究に余念がない方のようです。http://item.rakuten.co.jp/wine/580290/




画像左上は「真鯛のポアレ、茸のコンフィを添えてプロバンス風サフランソース」、右上はメインの「牛フィレ肉のステーキ、アンチョビとエストラゴンのモンパンシェバターと共に」です。それぞれをロゼシャンパン、赤ワインで愉しみました。
料理&ワインの組み合わせについては、渡辺正澄先生がご自身の力作「ワインと料理の相性表」を資料にしながら参加者に解説。料理とワインが供出される度毎に的確なコメントをご教授くださいました。特に先生の“こだわり”が出ていたのは、各テーブルに用意されていたディジョンのマスタードとレモン。松本楼のシェフが作るお料理はパーフェクトですが、もし料理の味わいに酸味が足りないと感じたり、味わいが弱いと感じた時に両者をつなぐ仲介役として、「これら2種を使うと良いですよ」と薦めてくださいました。さすが料理とワインの相性の達人!

渡辺先生は最後、我々に面白い仕掛けをしてきました。それは甘口ワインと「マンゴーのプディングとココナッツのクリームソース」の組み合わせ。ワインはモトックスが扱っているカリフォルニアの『シンフォニー』で超リーズナブルなクラス、軽く炭酸ガスを含み、香りには若干のスパイシーさとマスカットの甘やかなニュアンスがあります。グルナッシュ・グリとマスカット・オブ・アレキサンドリアの交配から生まれたシンフォニー種の個性が良く出ていると感じました。
渡辺先生いわく「ここでは、マンゴーに“コショウ”を加えることがポイントです。マンゴーを食べてワインを飲むと、少し“タンニン”を感じるので、マンゴーにコショウを加えることでバランスを取ります。この場合、ペパーミントでも構いません」と。全員が渡辺マジックを実践。口中での相性は◎、両者の関係はとてもまろやかになりました♪



フレンチを愉しんでいた我々がセオリー通りに進むなら、ソーテルヌやバルザックの超高級甘口ワインで着地するのがお約束。今回、敢えて格の違う甘口ワインを供出した背景には、渡辺先生が長年培ってきた独自の「相性」を、Non Solo Vinoに参加してくださった皆様に体感していただく目的がありました。私は奥が深い経験だったと思っています♪

渡辺正澄先生~、ありがとうございました! 
グラスをご協賛くださったリーデル・ジャパン様、また、ワインをご協賛くださった高瀬物産(株)様、(株)中島董商店様、(有)ワイナリー和泉屋様
Non Solo Vinoを引き立ててくださり、心から感謝いたします。ありがとうございました!

さて、第ニ部、葉山考太郎先生による講義、渡辺先生による『カレーとワインの相性診断』は、次回のBlogでご報告します。急がなくっちゃ♪


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Kan

青木先生、今回も楽しい会に参加させていただきありがとうございました。
お料理やワインが素晴らしいのは言うまでも無く、
松本楼様のスタッフがとても気持ちの良いサービスをしてくださり、
またゲストの方々のいろいろなお話を興味深く聞かせていただきなりました。

特に渡辺正澄先生には向かいの席でずっとお話せていただいたのですが、
ウイットに富んだジョークをを交えながら、とても明るく
料理とワインの相性について説明していただきました。

『シャンパンの酸が料理に勝っていると思われる場合には、
少量のレモンを料理に加えることで、良好なマリアージュとなる』
というお話など、今後のワイン生活に活かせそうな話題を
たくさん教えていただき、ますます素敵なお酒が飲めそうです♪

次回のNon Solo Vinoではどんな風に驚かせもらえるのか、
期待しながら9月を待ちたいと思います。
by Kan (2006-07-29 18:30) 

fumiko

Kan-san、お疲れ様でした。
第4回のBlogのまとめには、いつもより時間がかかって、かかって。疲れた~
中味の濃い会になり、主宰としては嬉しいです。何より書くことが多いです。
>松本楼様のスタッフがとても気持ちの良いサービスをしてくださり、
その通り。スマートで温かなサービスに感激しました。
今回特等席で、渡辺先生からたくさんの情報をいただいたようですね。
>次回のNon Solo Vinoではどんな風に驚かせもらえるのか、
>期待しながら9月を待ちたいと思います。
そうでした!パートⅡに掲載しておこうと思っていたのですが、忘れました。これから追加しておきま~す。見てね!
by fumiko (2006-07-29 22:18) 

hako

長文の素晴らしいレポートですね。シャンパンの効果、なるほどです。
和泉屋協賛ワインのエピソード、興味深いです。レストランでも、直販くらいの
値段で提供してくれると、食事と一緒に楽しめるのですが、2倍以上になってると、飲めるチャンスが無く残念です。
この貴重なサイト、沢山の方が、見に来られるといいですね。
by hako (2006-07-30 11:25) 

fumiko

hako-sanのBlogの画像、「な~るほど」と感嘆することが多く、nice!が多いこと大いに頷けます。凄すぎです!!
機関誌の表紙撮影では、プロのカメラマンの撮影現場に立ち会って、“門前の小僧”をしています(笑)。そこで学んだこと+hako-sanのBlog組み立てを形にすれば、良いのですね。頑張ります~。

>この貴重なサイト、沢山の方が、見に来られるといいですね。
書くことがたっぷりあって疲れましたが、そうおっしゃっていただけると、元気が沸きます。嬉しいお言葉、ありがとうございました♪
by fumiko (2006-07-30 13:04) 

uge

いやぁ~、こんなに腹を抱えて笑いながらワインの勉強をしたのは初めてですぅ~。でも、手元のメモには、「バルサミコ、グルコン酸でくさみをとる」とか「料理が弱い時はマスタード、酸味がない時はレモンを加える」等々、今後のためになりそうなコトバが記されており、単に笑って飲んでいただけではないことが思い起こされます。
カレーとシャンパンの組み合わせにサワークリームというのもなかなか虚を突いた組み合わせでした(私にとって)。こうなると、カレーにチーズをトッピングした場合は?カツカレーだったら?などと興味が広がっていきそうです。
大きな舞台でしたが、先生のスピーチも簡潔で聞きやすかったです。さぞかしお疲れになったことと思いますが、盛会であったことで疲れも癒されることと思います。ありがとうございました。
by uge (2006-07-30 18:50) 

fumiko

今回、皆様の笑い転げている画像が目茶苦茶多いのですが、ugeさんのおっしゃるように、お腹を抱えて笑いながらのワインのお勉強、私も初めてです。
ドイツに留学経験をお持ちの渡辺先生ですが、性格的に、ラテン系の国のほうが合っているような気がします。
>先生のスピーチも簡潔で聞きやすかったです
ありがとうございます! この日は自動車教習所の教官の気分でした。
まあ、健康的な“一期一会”の回だったと思っています。お疲れ様でした♪
by fumiko (2006-07-31 01:49) 

Dr.T

「とても美味しく楽しかったです」で全てなのですが、いつも同じコメントになりそうなので(笑)最上の会に出て気付いた下々の会との違いなどピント外れなことを書きますが御容赦下さい。
仕事仲間は普段ビールや日本酒派も多く「ワインも飲む」くらいで、でも私はワインが一番好きなので4~5人集まる時その方向のお店に引っ張って行くことがあります。そうするとワインリストで比較的リーズナブルなNVシャンパーニュの一群を指して「この辺で美味しいのにして」と言われるのです。そして全員集まった時点で「乾杯!お疲れ様!」とやったあと選択性のコースから名々が好きなものを選んで注文し前菜が来る前にボトルが半分以上空いていて(笑)、時々「これは酸っぱい」とおっしゃ人がいるのです(苦笑)。要するに下々の会では半分以上食前酒なのです。ヴィンテージシャンパンを頼めばまずそういう意見は出ませんが本当は赤に重点配分したい私は後が苦しくなります(笑)。大手メゾンのNVは食事に合わせた時に清らかな酸味がバランス良く効力を発揮し、ヴィンテージ付きは果実のふくらみも充実して来るので単体でも美味しい・・・という感じで味のバランスが異なる気がします。ドゥミ・セック等を選ぶ方向は変に甘みの浮くものがあってこれも難しい。それならCAVAやニュージーランド(実際ペロリュスは時々頼んだが最近あまり見ない)にすれば良いのですが、シャンパーニュ委員会のプロモーションが効きすぎるのか(笑)シャンパンでないと納得しない人が時々いるのです(苦笑)。NVか同価格帯で、大手メゾンのヴィンテージ物に近い果実のふくらみを感じさせるブリュットがこの極めて狭い峠道を円満に通過出来る気がしますがなかなか出会いません。モントードンは以前ただのブリュットと97年を飲んでそれぞれ好印象がありましたが、ブリュット・レゼルヴ・プルミエールはブリュットより少し高いくらいで97年に近いバランスを持ち、下々の会に最適か・・・と感じました。とりとめの無い文章で失礼しました。
by Dr.T (2006-08-02 01:17) 

fumiko

凄い長文、Dr.T殿、ありがとうございました!
まあ、松本楼様での第4回は、「1時間」も延長してしまった長いワイン会だったので、今回のキーワードは「長い」が最適かも(笑)
お仕事仲間とのアフター5でのやりとり、見えるような気がします。『モントードン』の供出温度は6度、『アンリオ・ロゼ』は8度でお出ししていたのですが、高橋ソムリエの温度管理は完璧でした。
口に含んだ瞬間から各シャンパンが最高の状態で皆様の印象に残ったようです。

Dr.T殿、供出温度はこれまた、凄く大事ですよ~。
ちなみに渡辺先生からの温度指示はこんな感じでした。ご参考までに。
高瀬物産  モントードンNV 6度
中島董商店 アンリオロゼNV 8度
ワイナリー和泉屋 ボルゴ・デル・ティーリョ2000 16度
サントリー  マムNV 6度
モトックス  甘口ワイン/シンフォニー 6-8度
by fumiko (2006-08-02 10:01) 

YUTAKA

僕は、まだ日の残っている夕方から、緑の中にあるレストランで会話をしながら食事をゆっくりとるのが好きなので、今回の松本楼でのお食事は記憶に残りました。お料理とワインのマリアージュについては僕が書くまでもなく最高に良かったです。
またお料理を単に出されたままいただくのではなく、いろいろ工夫も出来るというのも改めて学びました。今までは、シェフの意図を尊重する意味で、何も加えず出されたお皿をそのまま味わうことが多かったので。でもアレンジする心があっても良いですよね。理にかなったものであれば。渡辺先生に感謝です。
新しい方との出会いもあったりして、第1部はとても美味しく楽しかったです。

松本楼の方に、昼下がりにシャンパンを1杯だけいただくことはできますか?と聞いたら、もちろんです、と答えられたので、あのあたりで仕事をすることの多い僕は、たまにフラっと寄って、テラスでシャンパンやリースリングのグラスで疲れを癒そうかなと画策していますよ(笑)。
by YUTAKA (2006-08-07 02:21) 

fumiko

真夏の夜の宴を、緑に囲まれた松本楼さんで開催できたこと、本当に良かったと思っています。渡辺先生が教えてくださった「ワインと料理のマリアージュのヒント」は、ホームパーティ等で大いに役立ちますね。レストランでは、シェフに気配りしつつ・・・と言う感じですか。
昨日、抜栓して3日ほど経過したマルベックを飲んで、開けたての時より「酸」が強くなっている事を感じたのですが、丁度パスタに「ニンニクとドライトマト」を使ったことで、両方の酸がバランス良くなり、“美味しい組み合わせ”に変身しました。先生のヒントのお陰です!
緑の中でいただく昼下がりのシャンパン、贅沢な気分になれますね。Goodです♪
by fumiko (2006-08-07 10:04) 

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