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カレーライス&ハヤシライスに合うワイン! PartⅠ [料理・グルメ]

【美食学】の塩田正志先生からご教授いただいたとっておきのリポート、まずは<カレーライス編>からスタートしま~す。

「カレーライス」という日本的な料理は欧米のメニューにはないので、料理とワインの合わせ方に関する文献にもないそうです。
カレー粉を使うのは、寒い国では体を温め、暑い国では発汗によって体温を下げるという目的がある訳ですが、日本やフランス、イタリアのように温帯にある国ではそのような生理的理由はないので、素材の匂い消しに重用され、羊肉や鶏肉のように匂いのある素材の料理には「オリエンタル風」、「インド風」という名が使われています。

鶏肉を例に著名な料理家の文献を見ると、ほとんどの著者は、「カレー粉をまぶして調理した鶏肉にワインは無意味(insignifiant)」として、「水が良い」と書いているそうですが、オズ・クラークだけが、スパイシー同士という点で、相性が良いと挙げているのが、アルザスのゲヴュルツトラミネル。「適温に冷やした時に限ってピッタリ」と塩田先生もお薦めしています。

ヴーヴレのセック&ヴァン・ムスーのカフェ・ド・パリ

私はblog「ハヤシライス」で、ugeさんのコメントにシャンパンのドミ・セックと書いたのですが、美食学見地から言うと、シャンパンは口を洗うという意味では良いものの、 “格の不一致”で引っかかるらしく、この場合、格を下げてヴァン・ムスー(フランス・シャンパーニュ地方以外で造られる発泡酒)ならGoodとのこと。
ただ、カレーで口の味蕾を刺激し、さらに泡で刺激を受けると味蕾が不感性になるおそれがあるので、塩田先生は、体感的美食学の権威で、『美食の王子』と言われたキュルノンスキーなら、柔らかく口を洗うという意味で「ロワールのヴーヴレの辛口のペティアン(微発泡)を選ぶでしょう」とのことでした。一般論ではヴァン・ド・ターブルクラスのヴァン・ムスーが最適のようです。

ランチ時、 「辛口カレー」と画像にある2種類のワインとの相性を試してみました♪
ヴーヴレはペティアンが入手できず、スティルワインのセックになってしまいましたが、2アイテムとも
口中のカレーの刺激を一瞬消し去り、爽やかに! 共通していたのはカレーを食べ、ワインを飲み込んだ後、喉の奥に感じるスパイシーさでした。辛味は緩和されるような気がします。個人的には「水」より、ヴァン・ムスーの方が十分に楽しめると思います。

さて、<ハヤシライス編>ですが、塩田先生いわく「カレーライスはカレールーを食べるものなので、肉の具は少なく、ワインは赤・白関係ないのですが、ハヤシライスは肉を食べるものなので、肉の量も多く、従って赤ワインに限ります」」とのこと。これは、PartⅡで書いてみま~す。


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YUTAKA

よく写真を見ると、フィリップ・フォローのドメーヌ・デュ・クロ・ノーダンの VOUVRAYのセックですね。しかも 2002。何も書かれていないのですが、何気に凄いと思いました。

VOUVRAY も La Loire も大好きで何度かドライブに行きました。冬は厳しい気候の土地ですが、初夏は最高に気持ちがいいですよね。

カレーとも美食学とも全く関係のない余談ですみません。
by YUTAKA (2006-04-21 01:31) 

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