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フロラン・ロック・ボワゼル当主が語る「ボワゼルの新たな展開&未来への希望」とシャンパーニュ講座 [来日したワイン生産者&関係者(シャンパン)]

       
       メゾンの歴史に“新たな章”が加わった2023年
       シャンパーニュ地方エペルネの中心にメゾンを構えるボワゼル
       1834年の創業から家族経営でメゾンを継承してきました。
       コート・デ・ブランやアヴィーズに自社畑7㌶を所有、年間生産量300万本
       70㌶分は長年契約している農家からのぶどうでまかなっています。
       


 2019年に偉大なマダム エヴリンから メゾンを引き継いだ会長兼CEOのフロランさん
 シェフ・ド・カーヴを務める兄のリオネルさん(左)と協力して、 
 メゾンの発展とワイン造りに新たな弾みをつけています。

  講座で供出した5アイテム

 裏ラベルには情報を表示
 今秋から順次、新ラベルバージョンを出荷
 品種およびリザーヴワインの比率、ドザージュ量、デゴルジュマンの年月の記載


 第一フライトはNV比較
  #1: ボワゼル  ブリュット・レゼルヴNV
 生産者:ボワゼル(NM)
 ぶどう品種:PN40%、CH35%、M25%
 ベースヴィンテージは2019年
 澱との接触は3年間
 リザーブワイン:40%(うち4%は大樽熟成)
 ドザージュ:7g/L
 デゴルジュマン:2023年5月
 価格:10,000円(税別)
第3週&第4週の2回のテイスティングで一番気に入ったのが#1。温度変化にもブレることなくバランスの良さが際立っていました。フロランさんが「全体の2/3はNVであり、メゾンの顔と言えるNVに最も気を配っています」と語っていた通りのアイテム。以前のブリュット・レゼルヴには中盤以降若干のビター感があり、それが気になっていたのですが、久々に味わった#1から酒質の向上、大樽熟成のリザーヴワインのさじ加減の良さを実感。
ベージュのトーンを帯びた色調でアロマ芳醇。ホワイトバター、白い花や白桃、アプリコット似の酸味、グラス内の温度変化でブリオッシュやアカシア。まるみがあり、バランスのとれた味わい。


 #2:ボワゼル ウルティム・ゼロNV
 生産者:ボワゼル(NM)
 ぶどう品種:PN50%、CH40%、M10%
 澱との接触は5年間
 リザーブワイン:30%
 ドザージュ:0g/L
 デゴルジュマン:2023年1月
 価格:11,000円(税別)
ノン・ドゼタイプ、#1のブリュットより2年長い瓶熟。スワリングで香りの広がり。口中ではシャープ、ドライ、ピュア。塩味と程よい密度。新鮮な素材の料理を引き立ててくれる優れもの。


 第2フライト
 #3:ボワゼル グランド・ヴィンテージ2013
 生産者:ボワゼル(NM)
 ぶどう品種:PN60%、CH40%
 澱との接触は8年間
 ドザージュ:4g/L
 デゴルジュマン:2023年1月
 価格:17,000円(税別)
「過去10年間で2013年だけが10月の収穫、ぶどうはゆっくり熟しました」とフロラン当主。クラシックでポテンシャルのあるアイテム。温暖化の影響を受け、生産する回数も増えてきた由。次に予定しているヴィンテージは2019年。発酵・醸造ともステンレスタンク100%。
淡い黄金色で気泡繊細。黄桃、オレンジピール、ブリオッシュのニュアンス。エレガントな酸味、ミネラル、リッチで、今、味わって素直に“美味しい”シャンパーニュ。

 #4:ボワゼル ジョワイヨ・ドゥ・フランス2008
 生産者:ボワゼル(NM)
 ぶどう品種:PN60%、CH40%
 ドザージュ:3g/L
 デゴルジュマン:2021年12月
 価格:30,800円(税別)
プレスランチで、フロランさんが「メゾンにはすでに在庫がなく、ピーロートにあるだけ」と語っていたアイテム。新装したジョワイヨ2008とデゴルジュマンの年月が違うので、その比較に興味がありセレクト。第4週の講座生の大半が気に入っていた印象。
ワンワードだと“豊潤”。レモンやグレープフルーツから黄色系果実のコンポート、ロースト、スパイス、ブリオッシュ。香りと味わいによる層の厚み、熟成感を伴って広がる余韻。

 #5:ボワゼル ジョワイヨ2008
 生産者:ボワゼル(NM)
 ぶどう品種:PN60%、CH40%
 澱との接触は14年間
 ドザージュ:3g/L
 デゴルジュマン:2023年1月
 価格:35,600円(税別)
ボワゼルのトップキュヴェ。ファーストヴィンテージは1961年。ボワゼルの“新しい章”として、今回、ネーミングを「ジュワイヨ・ドゥ・フランス」から「ジョワイヨ」にチェンジ。醸造では90%ステンレスタンク、10%オーク樽を使用、ドザージュ量は通常3~5g/L、最低10年間の熟成で2008年は14年間。次のヴィンテージは2012年を予定。
ワンワードだと“ミネラル”、輝きのある黄金色、溌溂としたスタイルで、バターやアーモンド、ココアや焙煎香、クリームブリュレ、余韻につながるアプリコット似の酸味。2008年ヴィンテージのポテンシャルを感じさせるアイテム、定点観測したい気分。


 コルクは超しっかり、でした。
 受講生Hakoさんのリポートもご参考までに!

             o○.。o○.。o○ .。o○.。o○.。



 2023年はメゾンとしての飛躍の年
 6代目当主になって初めての来日
 会場は国の重要文化財 明治生命館の地下1階センチューリーコート丸の内にある
 メインダイニングのレストラン・ロゼット
 鏡智行シェフ監修によるシャンパーニュボワゼルとの饗宴でした!


         新ロゴは荘厳な扉をエレガントかつ個性的にデザイン

 ボワゼルはここ数年、
 ■社内改革や大規模な改修工事 ■ブランドデザインの一新 ■醸造面へのテコ入れを実施
 ブリュット・レゼルヴはピノ・ノワールの比率を下げ、逆にシャルドネやムニエの使用増
 樽で熟成させたリザーヴワイン、全体的にリザーヴワインの比率増
 温暖化により、ぶどうの熟度も上がってきたので、ドザージュ量は減少傾向
「MLFはしています。ノン・マロの実験もしていますが、
 メゾンのスタイルを変えるつもりはなく、
 畑や醸造の見直しでフレッシュさを追求していきたいと考えています」とフロラン当主。

 
 【前菜】
 ブラン・ド・ブラン ラ・コート プルミエ・クリュ × 高知宿毛産カンパチのハーブマリネ
 北海道フルーツトマトと彩り野菜のコンポゼ
 決め手はトマト、優しい酸味がブリッジ役になって好印象

      フロラン当主が最もお気に召したマリアージュ
      ノン・ドゼとカンパチ、ハーブのニュアンスが良かったです![わーい(嬉しい顔)]


 【魚料理】
 グラン・ヴィンテージ2013 × 舌平目と帆立貝ムースのブレゼ ソースアルベール
 バランスが良く、いやし効果のある2013年は魚介類に寄り添う組み合わせ

 
     【肉料理】
      ジョワイヨ2008 × 富士高原鶏のロティ ジュドプーレと彩り野菜
      ジューシーで味わいの広がりがある鶏と新鮮で複雑味を備えたジュワイヨ
      2008年ヴィンテージならではの“酸味”がマリアージュを引き立ててナイス

     【デザート】
     フランボワーズとフランボワーズとホワイトチョコのオペラ仕立て
     華やかな色調のロゼ・アプソリュとは色で合わせるマリアージュ
     ホワイトチョコとの相性も良好!


 プレスランチに登場した6アイテム
 ブリュット・レゼルヴ、ウルティム・ゼロ、ブラン・ド・ブラン ラ・コートPC
 グランド・ヴィンテージ2013、ジョワイヨ2008、ロゼ・アプソリュ


 グラスは右から左の順

 【製品についての問い合わせ先】
 ピーロート・ジャパン株式会社 電話03-3458-4455(代表)
 Web: https://www.pieroth.co.jp




            o○.。o○.。o○ .。o○.。o○.。


 [NEW]2023年10月~2024年3月までのシャンパーニュ講座のご案内
 第3週 および第4週、シャンパーニュラバーさんの参加をお待ちしています!
 今だけ、ここだけ、青山文化センターだけの時間を共有したいと思っています。
 何卒宜しくお願いします。


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