8月のシャンパーニュ講座はシェフ・ド・カーヴの力量にも注目しながら! [NHK文化センター青山 シャンパン講座]
8月は青山校の夏季休業(11日~16日)があったので、シャンパーニュ講座の第3週が第5週に変わりました。講座生の皆さまのご協力に感謝します、ありがとうございました!
スパークリングワインの市場動向
出典:メルシャン
国別輸入数量の推移を見ると、2022年vs2012年では約1.5倍の伸び
ベスト3はフランス、スペイン、イタリアになっています。
グラン・メゾンのシェフ・ド・カーヴに愛を込めて
供出した5アイテム
#1:ペリエ ジュエ ブラゾン ロゼ
#2:パイパー・エドシック ロゼ ソヴァージュ
#3:マム グラン コルドン ロゼ
#4:シャルル・エドシック ロゼ2012
#5:ゴッセ セレブリス・エクストラ・ブリュット2008
o○.。o○.。o○ .。o○.。o○.。
第1フライトはロゼ
左から
#1:ペリエ ジュエ ブラゾン ロゼ
生産者:ペリエ ジュエ(NM)
ぶどう品種:CH25%、PN50%、M25%、赤ワイン14%
リザーブワイン:最大15%
ドザージュ:8g/L
価格:9,890円(税別)
淡オレンジを含んだサーモンピンク、フラワリー&華やかな果実のアロマ、芳醇で品格あるフェミニンな味わい。黒系ぶどうの比率が多いながら、香りや味わいに凜としたシャルドネの存在感
#2:パイパー・エドシック ロゼ・ソヴァージュ
生産者:パイパー・エドシック(NM)
ぶどう品種:PN50%、CH25%、M25%、赤ワイン15%
リザーブワイン:最低25%
ドザージュ:8g/L
価格:9,500円(税別)
アセロラカラー、ブラッドオレンジやブラックベリー、ピンクペッパーや甘草、最初から余韻に至るまで香りと味わいに黒系果実のニュアンス、エスニック料理との組み合わせも面白いかも
#3:マム グラン コルドン ロゼ
生産者:メゾン マム(NM)
ぶどう品種:PN60%、CH22%、M18%、赤ワイン12~14%
リザーブワイン:30%
ドザージュ:6g/L
価格:8,160円(税別)
マムの味わいが変わったことを確認したかったので供出。第3週&第4週とも講座生の9割以上が「第1フライトのベスト(3アイテムから1種だけという選択)」として挙手していたことが印象的でした。#1より若干オレンジのトーンが濃い印象。第1アロマのミネラル、フレッシュなベリー系果実、ドライローズ、活き活きした酸味、ふくよかさを感じさせつつエレガントに着地、好印象!
赤ワインのブレンド比率
#1~#3の一覧表、たかだが1%の違いでも色調には違いが!
ペリエ ジュエの要はシャルドネ、パイパー・エドシックはピノ・ノワール
メゾンのスタイルの違いを色調&味わいから感じ取ることができました。
ペリエ ジュエ
photo by Fumiko/2023年4月
最高醸造責任者に就任後、日本で3回お目にかかる機会がありました。
毎回、新たな刺激を与えてくださるセヴリーヌ・フレルソンさん!
ワイン王国誌用のインタビュー、テクスチュアに関する言及部分に、
彼女の繊細さ&発想の妙をお感じいただけると思います。
シャンパーニュ業界を牽引していく女性醸造家の筆頭だと確信しています!
プラークへのこだわり
裏面まで気配りしている双璧は、ペリエ ジュエとポル・ロジェ
ペリエ ジュエはベル エポックだけでなく、ブラゾン ロゼにも適応![[わーい(嬉しい顔)]](https://blog.ss-blog.jp/_images_e/140.gif)
パイパー・エドシック
photo by Fumiko/2023年7月
エミリアン・ブティヤさんの生家はシャンパーニュの生産者
世界各国のワイナリーで研鑽を積み、伝説の醸造家レジス・カミュさんの後任として、
現在パイパー・エドシックとレアのシェフ・ド・カーヴ。
ぶどう畑への取り組みにも熱心で、2022年にはシャンパーニ業界初のB-corp取得
個性的なロゼ・ソヴァージュ
以前より色調は若干淡くなっている印象
ファーストインプレッションには、ピノの果実感とそれに見合う色彩
肉料理なら口中の脂分を洗い流してくれる赤ワイン的要素のロゼ
故ローラン・フレネさんを偲んで
出典:メゾン・マム
メゾン・マムは、8月の講座でフォーカスしたアンリオと関連しています。
アンリオで数多くの受賞歴を誇り、ワインメーカーとしても表彰されてきたフレネさん。彼のロゼに最初にときめいたのはアンリオ・ロゼ2008でした。その時のことは今でもしっかり覚えています
彼は2020年1月にメゾン・マムに加わりました。だいぶ前から、マムの味わいに少し違和感を覚えていたので、フレネさんの参画で、マムの酒質が変わると期待していました。そのような折、今春急逝の報があり、衝撃を受けました。
ワインの味わいと感覚を15年間研究し続けてきた神経科学者ガブリエル・レプゼさんとメゾン・マムのグラン コルドン ステラ(宇宙で賞味できる初のシャンパーニュ)の瓶の技術的課題を解決したデザイナー、オクターブ・ドゴールさんの協力のもと、ワインのアロマのあらゆる側面をあきらかにすることで、メゾン・マムのワインの味わいをより深いものにする取り組みに着手していたフレネさん。優れた技量が遺憾なく発揮されたはずと思うので、本当に残念です。
マム・ロゼのプラークはレオナールフジタのバラでした。
もちろん、歴史ある“赤いたすき”も好きですが、
フジタのバラのほうがもっと好き、回帰することはないのでしょうか、ね
o○.。o○.。o○ .。o○.。o○.。
第2フライトは必須のグレート・ヴィンテージ
#4:シャルル・エドシック ロゼ2012 7月10日発売
生産者:シャルル・エドシック(NM)
ぶどう品種:PN62%、CH38%、赤ワイン9%
ドザージュ:9g/L
価格:26,400円(税別)
ラベルと同じ赤銅色の色調、熟した白桃やプラム、ローストしたアロマ、蜂蜜や黒糖のニュアンスもあり、中盤から広がる酸味とクリーミーな食感、すべての面でバランスの良さを漂わせているロゼ
#5:ゴッセ セレブリス・エクストラ・ブリュット2008
生産者:ゴッセ(NM)
ぶどう品種:CH43%、PN57%
ドザージュ:3g/L
価格:34,000円(税別)
輸入元:テラヴェール
シャンパーニュ業界のなかで、当初からノン・マロを貫いている歴史あるメゾン。リンゴ酸を生かした造り。2008年ヴィンテージはフレッシュな酸味と長い熟成による複雑味を備えた究極のスタイル。色調は光沢ある黄金色、蜜を含んだリンゴ、ヘーゼルナッツやアーモンド、モカや焙煎香、クリームブリュレ、旨味、層になって広がる様々な要素、一貫したトーンで継続していく石清水のような酸味、今後10年、20年後の瓶熟に期待。出会えたことに感謝の1本
出典:日本リカー
シャルル・エドシックのシェフ・ド・カーヴだったシリル・ブランさんは2023年3月1日付で、新任のエリース・ロスフェルド女史にバトンタッチ。コロナ渦中だったことで、お目にかかることができかったことがとても残念でした。
2015年にシャルル・エドシックに就任した折、両親が3代続くワイン生産者、ネゴシアン&樽製造者で、幼い頃からぶどう畑で過ごしていたこと。アイ村にある我が家は小規模生産なので、大きな規模のメゾンで働きたいと思っていて、種々の品種や種々のクリュが扱えることは魅力、と語っていました。
ブランさんはヴーヴ・クリコに15年以上従事し、特にロゼの手腕は絶妙でした。そんなブランさんが手がけたシャルル・エドシック ロゼ2012はぶどうの凝縮感、綺麗な酸味、バランスの良さが秀でていて、さすがの味わいでした。今後はイタリアの名門フェッラーリで活躍なさるとのことなので、シャンパーニュに拮抗するスプマンテの動向から目が離せません。
photo by Fumiko / 2022年1月
コロナ禍突入直前に醸造責任者のオディロン・ド・ヴァリーヌさんと東京でお目にかかることができました。「メゾンが大事にしていることは“フレッシュさ”と“深み”です」と語っていましたが、リンゴ酸を生かし、ノン・マロで長い期間、澱と接触させておくことで、ゴッセならではのスタイルが完成しています。2008年ラバーの私および講座生にとって、印象深いアイテムになりました。ちなみにセレブリスはブリュットもロゼも同じ価格。後日、セレブリス・ロゼ2008を探求したいと思っています。
秋季講座募集開始
第3週、第4週の告知です!
満席でも多少の枠は考えますので、キャンセル待ちにご登録くださいませ。
ワクワク感のある時間を楽しんでいただきたいと思っています。
お待ちしています🥂🥂🥂
スパークリングワインの市場動向
出典:メルシャン
国別輸入数量の推移を見ると、2022年vs2012年では約1.5倍の伸び
ベスト3はフランス、スペイン、イタリアになっています。
グラン・メゾンのシェフ・ド・カーヴに愛を込めて
供出した5アイテム
#1:ペリエ ジュエ ブラゾン ロゼ
#2:パイパー・エドシック ロゼ ソヴァージュ
#3:マム グラン コルドン ロゼ
#4:シャルル・エドシック ロゼ2012
#5:ゴッセ セレブリス・エクストラ・ブリュット2008
o○.。o○.。o○ .。o○.。o○.。
第1フライトはロゼ
左から
#1:ペリエ ジュエ ブラゾン ロゼ
生産者:ペリエ ジュエ(NM)
ぶどう品種:CH25%、PN50%、M25%、赤ワイン14%
リザーブワイン:最大15%
ドザージュ:8g/L
価格:9,890円(税別)
淡オレンジを含んだサーモンピンク、フラワリー&華やかな果実のアロマ、芳醇で品格あるフェミニンな味わい。黒系ぶどうの比率が多いながら、香りや味わいに凜としたシャルドネの存在感
#2:パイパー・エドシック ロゼ・ソヴァージュ
生産者:パイパー・エドシック(NM)
ぶどう品種:PN50%、CH25%、M25%、赤ワイン15%
リザーブワイン:最低25%
ドザージュ:8g/L
価格:9,500円(税別)
アセロラカラー、ブラッドオレンジやブラックベリー、ピンクペッパーや甘草、最初から余韻に至るまで香りと味わいに黒系果実のニュアンス、エスニック料理との組み合わせも面白いかも
#3:マム グラン コルドン ロゼ
生産者:メゾン マム(NM)
ぶどう品種:PN60%、CH22%、M18%、赤ワイン12~14%
リザーブワイン:30%
ドザージュ:6g/L
価格:8,160円(税別)
マムの味わいが変わったことを確認したかったので供出。第3週&第4週とも講座生の9割以上が「第1フライトのベスト(3アイテムから1種だけという選択)」として挙手していたことが印象的でした。#1より若干オレンジのトーンが濃い印象。第1アロマのミネラル、フレッシュなベリー系果実、ドライローズ、活き活きした酸味、ふくよかさを感じさせつつエレガントに着地、好印象!
赤ワインのブレンド比率
#1~#3の一覧表、たかだが1%の違いでも色調には違いが!
ペリエ ジュエの要はシャルドネ、パイパー・エドシックはピノ・ノワール
メゾンのスタイルの違いを色調&味わいから感じ取ることができました。
ペリエ ジュエ
photo by Fumiko/2023年4月
最高醸造責任者に就任後、日本で3回お目にかかる機会がありました。
毎回、新たな刺激を与えてくださるセヴリーヌ・フレルソンさん!
ワイン王国誌用のインタビュー、テクスチュアに関する言及部分に、
彼女の繊細さ&発想の妙をお感じいただけると思います。
シャンパーニュ業界を牽引していく女性醸造家の筆頭だと確信しています!
プラークへのこだわり
裏面まで気配りしている双璧は、ペリエ ジュエとポル・ロジェ
ペリエ ジュエはベル エポックだけでなく、ブラゾン ロゼにも適応
![[わーい(嬉しい顔)]](https://blog.ss-blog.jp/_images_e/140.gif)
パイパー・エドシック
photo by Fumiko/2023年7月
エミリアン・ブティヤさんの生家はシャンパーニュの生産者
世界各国のワイナリーで研鑽を積み、伝説の醸造家レジス・カミュさんの後任として、
現在パイパー・エドシックとレアのシェフ・ド・カーヴ。
ぶどう畑への取り組みにも熱心で、2022年にはシャンパーニ業界初のB-corp取得
個性的なロゼ・ソヴァージュ
以前より色調は若干淡くなっている印象
ファーストインプレッションには、ピノの果実感とそれに見合う色彩
肉料理なら口中の脂分を洗い流してくれる赤ワイン的要素のロゼ
故ローラン・フレネさんを偲んで
出典:メゾン・マム
メゾン・マムは、8月の講座でフォーカスしたアンリオと関連しています。
アンリオで数多くの受賞歴を誇り、ワインメーカーとしても表彰されてきたフレネさん。彼のロゼに最初にときめいたのはアンリオ・ロゼ2008でした。その時のことは今でもしっかり覚えています
彼は2020年1月にメゾン・マムに加わりました。だいぶ前から、マムの味わいに少し違和感を覚えていたので、フレネさんの参画で、マムの酒質が変わると期待していました。そのような折、今春急逝の報があり、衝撃を受けました。
ワインの味わいと感覚を15年間研究し続けてきた神経科学者ガブリエル・レプゼさんとメゾン・マムのグラン コルドン ステラ(宇宙で賞味できる初のシャンパーニュ)の瓶の技術的課題を解決したデザイナー、オクターブ・ドゴールさんの協力のもと、ワインのアロマのあらゆる側面をあきらかにすることで、メゾン・マムのワインの味わいをより深いものにする取り組みに着手していたフレネさん。優れた技量が遺憾なく発揮されたはずと思うので、本当に残念です。
マム・ロゼのプラークはレオナールフジタのバラでした。
もちろん、歴史ある“赤いたすき”も好きですが、
フジタのバラのほうがもっと好き、回帰することはないのでしょうか、ね
o○.。o○.。o○ .。o○.。o○.。
第2フライトは必須のグレート・ヴィンテージ
#4:シャルル・エドシック ロゼ2012 7月10日発売
生産者:シャルル・エドシック(NM)
ぶどう品種:PN62%、CH38%、赤ワイン9%
ドザージュ:9g/L
価格:26,400円(税別)
ラベルと同じ赤銅色の色調、熟した白桃やプラム、ローストしたアロマ、蜂蜜や黒糖のニュアンスもあり、中盤から広がる酸味とクリーミーな食感、すべての面でバランスの良さを漂わせているロゼ
#5:ゴッセ セレブリス・エクストラ・ブリュット2008
生産者:ゴッセ(NM)
ぶどう品種:CH43%、PN57%
ドザージュ:3g/L
価格:34,000円(税別)
輸入元:テラヴェール
シャンパーニュ業界のなかで、当初からノン・マロを貫いている歴史あるメゾン。リンゴ酸を生かした造り。2008年ヴィンテージはフレッシュな酸味と長い熟成による複雑味を備えた究極のスタイル。色調は光沢ある黄金色、蜜を含んだリンゴ、ヘーゼルナッツやアーモンド、モカや焙煎香、クリームブリュレ、旨味、層になって広がる様々な要素、一貫したトーンで継続していく石清水のような酸味、今後10年、20年後の瓶熟に期待。出会えたことに感謝の1本
出典:日本リカー
シャルル・エドシックのシェフ・ド・カーヴだったシリル・ブランさんは2023年3月1日付で、新任のエリース・ロスフェルド女史にバトンタッチ。コロナ渦中だったことで、お目にかかることができかったことがとても残念でした。
2015年にシャルル・エドシックに就任した折、両親が3代続くワイン生産者、ネゴシアン&樽製造者で、幼い頃からぶどう畑で過ごしていたこと。アイ村にある我が家は小規模生産なので、大きな規模のメゾンで働きたいと思っていて、種々の品種や種々のクリュが扱えることは魅力、と語っていました。
ブランさんはヴーヴ・クリコに15年以上従事し、特にロゼの手腕は絶妙でした。そんなブランさんが手がけたシャルル・エドシック ロゼ2012はぶどうの凝縮感、綺麗な酸味、バランスの良さが秀でていて、さすがの味わいでした。今後はイタリアの名門フェッラーリで活躍なさるとのことなので、シャンパーニュに拮抗するスプマンテの動向から目が離せません。
photo by Fumiko / 2022年1月
コロナ禍突入直前に醸造責任者のオディロン・ド・ヴァリーヌさんと東京でお目にかかることができました。「メゾンが大事にしていることは“フレッシュさ”と“深み”です」と語っていましたが、リンゴ酸を生かし、ノン・マロで長い期間、澱と接触させておくことで、ゴッセならではのスタイルが完成しています。2008年ラバーの私および講座生にとって、印象深いアイテムになりました。ちなみにセレブリスはブリュットもロゼも同じ価格。後日、セレブリス・ロゼ2008を探求したいと思っています。
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第3週、第4週の告知です!
満席でも多少の枠は考えますので、キャンセル待ちにご登録くださいませ。
ワクワク感のある時間を楽しんでいただきたいと思っています。
お待ちしています🥂🥂🥂
タグ:NHKシャンパーニュ講座
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