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新登場の『ゾエミ・ド・スーザ』と本家『ド・スーザ』を比較しながら [オープンカレッジ]

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5月のシャンパン編では、エペルネの南部コート・デ・ブランのアヴィーズを本拠地にしているレコルタン・マニピュラン(RM)の『ド・スーザ(当主エリック・ド・スーザ)』と、エリック当主が妻のミシェルさんとともにはじめた『ゾエミ・ド・スーザ』を比較試飲してみました。

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“ゾエミ”というのは、エリックさんのお母様(祖母ではなく)の名前で、「女性らしさを感じる美しいシャンパーニュを造り出したい」というコンセプトから誕生しました。醸造責任者はエリックさんですが、副醸造責任者はご夫妻の愛娘シャルロット・ド・スーザさん。OIVマスター修士課程を修めた才女が手掛ける、“女性らしさ”を前面に打ち出したシャンパンです。

第1フライトと第2フライトでは
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第1フライト 
(1)(左から2本目)ゾエミ・ド・スーザ ブリュット メルヴェイユ ~美しさ~
ぶどう品種:シャルドネ50%、ピノ・ノワール40%、ピノ・ムニエ10%
発酵:ステンレス /熟成:ステンレス /ヴァン・ド・レゼルヴ:30%
ドザージュ:7g/L
デゴルジュマン:2011年6月10日
価格:6000円

(2)(最左)ド・スーザ ブリュット・トラディションNV
ぶどう品種:シャルドネ50%、ピノ・ノワール40%、ピノ・ムニエ10% 
栽培:4分の3以上が樹齢40年超の古樹。ヴァン・ド・レゼルヴ:20%
ドザージュ:7g/L
デゴルジュマン:2010年1月19日
価格:6800円

香り、味わいに関してはデゴルジュマンの期間の違いが明確に出ていた比較になりました。(1)ライム、GF、青リンゴ等のニュアンス、口中に広がる柑橘系果実内皮のエグミ感、直線的な酸、(2)ナッツやブリオッシュ、旨味、丸みを帯びたやさしい酸。~美しさ~には若さがあるので、初夏の昼下がりや海辺で喉を潤すイメージ!

第2フライト
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右側(上)の画像、左から順に
(3)ゾエミ・ド・スーザ ロゼ・ブリュット ディスタンゲ ~気品~
ぶどう品種:シャルドネ90%、ピノ・ノワール10%
発酵:CHステンレス、PN樽 /熟成:CHステンレス、 PN樽 /ヴァン・ド・レゼルヴ:30%
製法:アッサンブラージュ
ドザージュ:7g/L
デゴルジュマン:2012年1月8日
価格:7000円

(4)ド・スーザ ブリュット・ロゼNV
ぶどう品種:シャルドネ92%、ピノ・ノワール8%
ヴァン・ド・レゼルヴ:10%
製法:セニエ法
ドザージュ:7g/L
デゴルジュマン:2010年3月10日
価格:8000円

(3)はアッサンブラージュで(4)はセニエで造ったロゼ。~気品~の出荷がデゴルジュマン後、半年経過していないのが少し気になりました。澱抜き後、4カ月程度だと瓶内が落ち着かないからです。(3)は(1)同様の若々しいロゼシャンパンで、香りは赤いバラやドライフラワー、キャンディボックス、アセロラ、味わいにはミネラル感と、中盤以降、柑橘系果実内皮のようなエグミ感あり。願わくばデゴルジュマンから半年以上経過した~気品~を試飲したいと思いました。一方の(4)は、第2アロマに由来する複雑な要素が広がり、タンニンも感じるキレの良い味わい。大人の雰囲気があります。

講座生のisoisoさんが「リンゴをかじりながら、試飲すると、タンニンの違いがわかりますね」と発言していましたが、以前ベリンジャーのペアリングで体験したリンゴをかじる方法を応用すると、2種のロゼのタンニンの違いが良くわかるはずです。タンニン自体は(4)のほうが多いです。~気品~は肉料理でも赤い果実のソースを使った一皿に!

拮抗する香り、味わい
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第3フライト
画像は左から(供出順)
(5)ド・スーザ レゼルヴ ブラン・ド・ブラン グラン・クリュNV
ぶどう品種:シャルドネ100%
ドザージュ:7g/ L 
デゴルジュマン:2010年3月22日
価格:8000円

(6)ゾエミ・ド・スーザ ブリュット プレシューズ グラン・クリュ
ブラン・ド・ブラン ~才女~
ぶどう品種:シャルドネ100%
栽培:ビオディナミ
発酵:ステンレス /熟成:ステンレス 熟成期間24ヶ月 /ヴァン・ド・レゼルヴ:40%(3ヴィンテージ)
ドザージュ:7g/L 
デゴルジュマン:2010年4月14日
価格:7000円

第3フライトはデゴルジュマンの差がなかったので、ナイスな比較対象になりました。ともにグラン・クリュであり、糖分添加量も同じ。本家(5)にはナッツやエスニックスパイスの香りがあり、軽いエグミとそれを包み込む旨味もあって、バランスの良さを感じます。(6)~才女~は講座生からの受けが良く、「フレッシュなのに、それなりに経験を積んだ女性みたい」とのコメントもありました。それに関しては、ゾエミ・ド・スーザから「プレシューズ~才女~には、ヴァン・ド・レゼルヴが多いことに加え、それらをバリックで熟成させたグラン・クリュのシャルドネを使っているので、より重厚感が出ています」との回答でした。

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~才女~には素材の新鮮さ、旨さを生かした刺身が良く合います。

第4フライト
右側(上)の画像、左から順に
(7)ド・スーザ キュヴェ・デ・ コダリー ブラン・ド・ブラン グラン・クリュNV
ぶどう品種:シャルドネ100%
ドザージュ:3.5g/L
デゴルジュマン:2010年1月22日
価格:13000円
「尾」、「余韻の長さを示す単位」のこと

(8)ゾエミ・ド・スーザ ブリュット デジラブル グラン・クリュ
ブラン・ド・ブラン ~魅惑~
ぶどう品種:シャルドネ100%
栽培:ビオディナミ 50年以上の古樹のみ使用
発酵:樽 /熟成:樽(15%新樽) 熟成期間36ヶ月 /ヴァン・ド・レゼルヴ:50%(ソレラシステムでキープした12ヴィンテージ、最古のワインは1995年)
ドザージュ:5~6g/L
デゴルジュマン:表記なし 
価格:10000円

(7)は本家のフラッグシップです。香り、味わいともに複雑味があり、(2)に感じたような大人の雰囲気があります。旨味も十分感じます。私の納得のシャンパンは(8)のゾエミ・ド・スーザ~魅惑~ (7)とはニュアンスの異なるレモンピールやGFの柑橘系要素があり、泡もワインに溶け込み、口中とてもクリーミー、こちらもヴァン・ド・レゼルヴ効果なのでしょう、厚みが十分にあり、バランス良し。余韻の軽い抜け方が好きでした。

ゾエミ・ド・スーザのヴァン・ド・レゼルヴについて
輸入元の三国ワイン様経由で、ヴァン・ド・レゼルヴを保存している容器について質問してみました。回答では大樽、小樽、一部はステンレスタンクを使用。PNは大樽(フードル)で。グラン・クリュのCHは小樽(バリック)で。グラン・クリュ とプルミエ・クリュの2種はステンレスでキープしているとのこと

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天ぷらにレモンや塩、お抹茶+塩を添えていただくのもおすすめ!

ゾエミ・ド・スーザに関するお問合せは三国ワイン(株) 電話03-5542-3941
営業企画部 広報担当:田結(たゆい)さんまで

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hako

おお、三国ワインですね、上野毛か、高崎でチェックしてみます。
海辺のシャンパン、やってみたいです。
by hako (2012-06-03 10:38) 

fumiko

hakoさん、高崎方面のショップにもシャンパンは結構ありますか?
今年は海辺のシャンパンも楽しんでください♪
by fumiko (2012-06-03 15:39) 

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