SSブログ

カレッジのメルロ編からシャトー・ブリヤン1962、マディラ1895年まで [ワイン]

帰路のフライトで見かけた“黒いうなぎ”の正体が昨日判明しました!
Mitsyさんがベテラン機長さんに聞いてくださったのです。
謎が解け、安堵! 詳しくは3日付けのブログのコメント欄をご覧くださ~い

さてさて、カレッジの春期講座が始まりました。品種別第2弾の1回目はメルロに注目です。

IMG_9486メルロ品種.JPG
左から(1)スペイン・トーレス社の『アトリウム2007』、(2)カリフォルニア・フェッツァー社のボンテッラ『マクナブ2002』、(3)フランス・リムー産の『ドメーヌ・バロナーク2006』、(4)フランス・ポムロール産の『シャトー・トロタノワ2006 』、(5)フランス・ポムロール産の『シャトー・ル・ゲイ1992』

今期は定員を超えた23名でスタートしていますが、(2)のボンテッラに関して半数以上の方が「なめらかで飲みやすい」と評価、ピュアで素直なワインでした。フェッツァー社では早い段階から有機農法に取り組んでいますよね。すでにビオディナミ農法も導入しており、この『マクナブ』はシングル・ヴィンヤードの「マクナブ・ランチ」から穫れたぶどうから造られています。

ちょうど2002年秋に同ワイナリーを訪問しました。ぶどう園は楽園のように本当にキレイで、ハーブ園のハーブをつまみ、それを肴にワインを味わいました。牛の角に糞を詰めて埋める話も伺いました。2002年、奇しくも思い出のヴィンテージです! 年間生産数千本の稀少ワインのようですが、市場で見つけたら即、買い! 輸入元は(株)ファインズです。http://www.fwines.co.jp

メルロといえば、フランス・ポムロールのシャトー・ペトリュスが有名。とは言え、カレッジでは経費的に不可能なので、同じJ.P.ムエックス社が所有する(4)シャトー・トロタノワを講座生の皆さんに味わっていただきました。ブレンド比率はメルロ90%、カベルネ・フラン10%。果実味が豊かでミネラル感十分、包容力もあります!時間の経過とともに滑らかさが増し、とても魅力的。中世の仏語“trop anoi(非常に面倒な)”に由来する長期熟成タイプですね。輸入元は日本リカー(株)です。http://www.nlwine.com

そこで長期熟成タイプのポムロールワインをもう1本プラス。『シャトー・ル・ゲイ1992』を特別供出しました。メルロ&カベルネ・フラン各50%のブレンド。我が家のセラーでおとなしく寝ていたワインは上品に年を重ねていました。色調は淡くオレンジ色を含み、味わいにはドライフルーツの凝縮したニュアンスも。

実は講座当日の8日、午後から山梨県甲府市にある(株)サドヤ主催のワインセミナーがあったのです。同社から今井裕久最高顧問、今井裕景会長、萩原健一社長が上京しており、サドヤ農場が誇る『シャトー・ブリヤン』の白(セミヨン100%)2004、1997、1989、1972、1970と、赤(カベルネ・ソーヴィニヨン100%)2002、1992、1985、1977と1962(メルロを30%ブレンド)の垂直試飲でした。

(株)サドヤhttp://www.sadoya.co.jpの『シャトー・ブリヤン』は、自家農園で大切に育てたぶどうを厳選、丁寧に醸造して白は12ヶ月、赤は24ヶ月樽熟させ、その後コルク栓で密閉させた一升瓶でワインを瓶熟させています。出荷時、一升瓶からレギュラーサイズの瓶に詰め替えています。このような独自の方法を取ることで同社のワインは長期熟成タイプのワインに仕上がるようです。今回初めて貴重な垂直試飲を体験させていただきましたが、白&赤ともに非常に興味深い味わいでした!

嬉しいことに'92を1本いただいたので、そのままカレッジに直行。メルロ編の講座でカベルネ100%の『シャトー・ブリヤン1992(赤)』と(5)の『シャトー・ル・ゲイ1992』との比較試飲を楽しみました。

IMG_9491sadoya赤.JPG
画像はサドヤのワインで、左から2002年、1992年、1985年、1977年、1962年(同年はカベルネ&メルロの混醸)です。酸味豊かな'02、タンニンと酸のバランスが良い'92、まだまだ果実の香りがあり、黒蜜風味、余韻の長い'85。個人的には'85が好みでした。裕景会長がお気に入りの'77
左から2つめのシャトー・ブリヤン'92とシャトー・ル・ゲイ'92の色調はとても良く似ていました。

IMG_9494sadoya62.JPG
『シャトー・ブリヤン1962』、驚くべき白ワイン!
'62は堀江謙一さんが太平洋横断した年だそうですが、セミヨン100%の甘口ワインはスペインのアルコール強化ワイン、シェリーのアモンティリャードを彷彿とさせてくれました♪ 光沢のあるアメ色で酸味もあり、蜂蜜や黒糖など甘やかで凝縮した様々な香りが広がる逸品。上代価格は3万1,500円だそうです。ハーフボトルやベビーボトルがあれば良いですね。

この週は、古酒との出会いに恵まれていたようで、金曜日には100年以上前のマディラを味わいました。ポルトガルのアルコール強化ワインです。

IMG_9536マディラ1895.JPG
『ペレイラ・ドリヴェィラ』のレセルバで、ヴィンテージは1895年! 114年の歳月を経ています。ぶどう品種はマルヴァジア。褐色で粘性も高く、ローストした風味やキャラメル、ドライフルーツなどの上品な甘さを感じます。その芳醇な香りと味わいに満たされ、幸せな気分に♪
東京木下商事(株)http://www.kinoshita-intl.co.jp/が主催する『春のワインテイスティング』での出来事でしたが、一緒に会場をまわってくれた二つ星レストラン『サンパウ』の森上ソムリエによって、素晴らしいポルトガルワインの生産者も発見しました! とても価値あるワインテイスティングでした。

先週の貴重な体験は、カレッジで大いに反映させていきたいと思っています!
nice!(3)  コメント(5)  トラックバック(0) 

nice! 3

コメント 5

fumiko

winoさん、チェック、ありがとうございました!
by fumiko (2009-04-15 23:43) 

Dr.T

ボンテッラ、美味しかったです。
エレガントで複雑な風味があり、ただ果実味が強いので2003年の上位シャトーのポムロールかと思った次第です。
この複雑な風味が栽培や醸造から来るものか、優良なテロワールを持っているからなのか、興味を引かれます。
トロタノワはグラスに注いだ時点では香りが少なく味わいの密度もあまり感じられず、正直このクラスのワインとは判りませんでした。
時間と共に変化して、終盤には芳しい香りが開き液体に膨らみと密度感が現れてとても魅力的に変身!
最初の時点で気付けば診断力があることになりますが、このあまりの「伸び代の大きさ」は判断出来ずギヴアップです(苦笑)。
このクラスのワインをリリースしたてで自分で開ける機会はまず無いので、貴重な体験でした。
トロタノワ、大感謝です。
by Dr.T (2009-04-18 23:25) 

fumiko

Dr.T, 長文のワイン感想&コメント、ありがとうございました。
世界には素晴らしいメルロのワインがあり、選択に困りましたが(嬉しい悩みです)、今回はビオディナミのワインも含めて楽しんでいただきました。

>このクラスのワインをリリースしたてで自分で開ける機会はまず無いの
>で、貴重な体験でした。トロタノワ、大感謝です。

ドクターをはじめとする皆様のご期待にお応えできるよう、ワインのセレクト、これからも頑張ります。
by fumiko (2009-04-21 10:14) 

hako

甲府市のサドヤですね、そちら方面に出張があるので、要チェックです。
今週は、サウジに来ていて完全禁酒なので、このページは、大変
羨ましい限りです。明日はバーレーンからドバイ経由移動しますので
何らかのワインを飲めるかと思います。
by hako (2009-04-29 22:19) 

fumiko

hakoさん、再度イスラム圏にご出張ですね。

はるか彼方からのチェック&コメント、ありがとうございます!
サドヤさんがこだわっている白(セミヨン)と赤(カベルネ)、是非体験してきてください~
by fumiko (2009-05-01 20:03) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0