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飲み手を魅了するビルカール・サルモンの『エリザベス・サルモン・ブリュット・ロゼ2008』 [NHK文化センター青山 シャンパン講座]

 感染対策を徹底し、第3週クラス(2ヶ月振り)と第4週クラス(3ヶ月振り)の皆さんと再会!
 4月から決めていたアイテムを無事供出することができました。



 




  第1フライトは3メゾンのノン・ヴィンテージ
 左から順に#1、#2、#3
 #1:ジョセフ・ペリエ キュヴェ・ロワイヤル・ブリュット・ロゼNV
 ぶどう品種:CH25%、PN&ムニエ75%/自社畑キュミエールのPN約12%ブレンド
 ドザージュ:7g/L
 価格:9,000円(税別)
 輸入元:JALUX

女性醸造家ナタリー・ラプレイジュさんの心意気とソフトなトーンを醸し出すキュミエールのPNが相乗したロゼ。色調はサーモンオレンジ、フラワリーでフレッシュ。ドライローズやバイオレット、チェリーや木イチゴ、終盤に軽いタンニン、綺麗な酸味とミネラルのバランス良好


 #2:二コラ・フィアット ロゼ・ファースト・ブルーム・オブ“SAKURA” 
 ぶどう品種:PN45%、CH10%、ムニエ45%/PNを約16%ブレンド
 ドザージュ:8.5~9g/L
 価格:7,150円(税別)
 輸入元:日本酒類販売

春の桜というより、夏の夕焼けや夕陽の色調。テラスで涼風を受けながら楽しみたいロゼ・シャンパン。黒ぶどうの比率が90%、約16%のPNをブレンドしたロゼは、3つのなかで色調も鮮やか、味わいにも黒ぶどうの要素十分、中盤から酸の広がり。


 #3:ビルカール・サルモン ブリュット・ロゼNV
 ぶどう品種:CH40% PN30%、ムニエ30%/PNを10%以下ブレンド
 ドザージュ:9g/L
 価格:12,000円(税別)
 輸入元:JALUX

ビルカール・サルモンの特徴のひとつが際立つアロマ。その訳について、6代目アントワン・ローラン・ビルカールさんは「1952年に私の祖父が北部フランスのビール工場(現在施設は無し)で行っていた製法を導入したことがきっかけです。収穫したぶどうは10度で保ち、コールド・スタビライゼーション(タンク内の温度を14度にして25~30日かけて静置)することで、結果的に、アロマはしっかり残り、不純物は沈殿してしまうので、フィルター掛けも不要になります」と解説してくれました。

5アイテムをすべてブラインドでテイスティングしましたが、凛としたアロマは、ビルカール・サルモンの存在感を明確に主張。1954年にリリースされて以来、パリで人気のシャンパーニュ・ロゼになっています。いつ味わっても裏切られることのないスタイル!


 第2フライトは2008年ヴィンテージ比較
 左が#4、右が#5

 82の協同組合が結集する二コラ・フィアット
img20210726_17263521.jpg
 データ提供:日本酒類販売


 #4:二コラ・フィアット パルム・ドール ロゼ・インテンス2008
 ぶどう品種:PN100%/ブジィ村とコート・デ・バールのレ・リセ村
 ドザージュ:6g/L
 価格:25,000円(税別)
 輸入元:日本酒類販売

5アイテムのなかで唯一セニエ製法で造られたロゼ。時間の経過で紹興酒似の香り、スパイスやアーシーなニュアンス。7月28日の第4週クラスが土用の丑の日だったこともあり、私は食とのマリアージュで、うなぎの蒲焼 × かねいちの山椒をイメージしました!

産経EXに「ワインのこころ」を連載していた2015年当時、担当記者だった塩塚夢さんが、お裾分けしてくれたのが石臼で曳いた山椒でした。袋を開けた瞬間、柚子のような和柑橘の香りが漂い、それはそれは素晴らしく、夢さんが表現した「体の中まで浄化されるような気持ち」になりました。今回は、その山椒を思い出しながら、色調の濃いロゼをテイスティングしました。



 4月23日一斉販売を開始したエリザベス・サルモン・ブリュット・ロゼ2008
 エリザベス・サルモンに使用するピノ・ノワール
 フィリポナの銘醸地『クロ・デ・ゴワセ(“重労働”の意味)』
 45度の急斜面のぶどう畑 


 ヴァロフロワ(左の画像/赤の丸印)のPNは樹齢75年
 クロ・デ・ゴワセの上部に位置する畑
 エリザベス・サルモンに必要なPNは力強さではなく、エレガントさ

 #5:ビルカール・サルモン エリザベス・サルモン・ブリュット・ロゼ2008 
 ぶどう品種:PN55%、CH45%/ヴァロフロワのPNを9%ブレンド
 ドザージュ:7g/L
 価格:39,000円(税別)
 輸入元:JALUX

メゾンの創始者のひとりエリザベス・サルモンへのオマージュとして造られたシャンパン。初めてPNの比率のほうが多くなったヴィンテージであり、CHは10~15年使用した樽で熟成させたものを17%使用。また750mlとマグナム1500mlを同時に発売。これらは2008年VTだけに試みた取り組み。

色調は明るい銅色(copper color)、ブラッドオレンジ、熟した黄桃や黄りんご、野生の木イチゴ、白胡椒、石灰土壌由来の切れ感、ミネラル、そして2008年VTならでの綺麗な酸味(MLFは少しだけ実施)と長い余韻!



 2008VTから銘柄名はキュヴェ・エリザベス・サルモンから、エリザベス・サルモンに!
 初ヴィンテージの1988年から最新の2008年まで全部で14ヴィンテージあり、
 内訳は1988、89、 90、91、95、96、97、98、99、2000、02、06、07、08
 今後、09、10をリリース予定(入荷時期は未定)


🥂8月5日発売の『ワイン王国』にビルカール・サルモンのアントワンさんへのウェビナーでのインタビューが掲載される予定です。エリザベス・サルモン・ブリュット・ロゼに特化した質問でまとめてありますので、ご笑覧いただけると嬉しいです!

🥂ビルカール・サルモン&ジョセフ・ペリエについてのお問い合わせ先
株式会社JALUXワイン部 電話03‐6367‐8756



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             [NEW]シャンパーニュ騎士団の新役員
 画像提供:シャンパーニュ騎士団

ブルーノ・パイヤール団長(左から2人目)の後任は二コラ・フィアットのクリストフ・ジュアレスCEO(左から3人目)、任期は2021年からの3年間です。
新メンバーのシャンパーニュ騎士団、今後の活躍に期待です!
シャンパーニュの錚々たるメンバーが一堂に会した叙任式の模様はコチラで!

🥂シャンパーニュ騎士団のクリストフ・ジュアレス団長からのサマーメッセージ
(2021年7月30日受信)
2021年上半期のシャンパーニュ出荷量は、昨年の同時期と比べて50%増、2019年より5%増、2018年より14%増と前向きに推移
2021年の収量は1㌶あたり10,000kgとの取り決め
参考(青木記載):2020年は8,000kg/㌶、2019年は10,200kg/㌶
ロシアの新法に絡む地理的表示の件はいまだ決着せず
シャンパーニュ騎士団としては平和的な合意が下されることを願っている由

       
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