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豪州ワインと和食、来日したダーレンベルグ、ショー&スミス、ヴィクトリア州6人衆、ウルフブラスまで [来日したワイン生産者&関係者]

[かわいい]今週の土曜日、1月26日はオーストラリアの祝日“オーストラリア・デー”です。
1788年の1月26日、のちに初代総督となったアーサー・フィリップがシドニーの地に初上陸したことを記念して設けられたのが建国記念日で、26日は全豪でお祝いします。

ワインオーストラリア日本事務所が発信している日本独自の企画は、ハッシュタグ #aussiewineをつけて、同日飲んでいるオーストラリアワインについてツイートすることです。参加者のなかから抽選で10名の方に豪州ワインがプレゼントされますので、是非是非チャレンジなさってください!


私も1月は豪州にフォーカスしています。
産経EXの新年初回の記事は世界初スクリュー・キャップ仕様のスパークリングワイン、デ・ボルトリジャン・ピエールブリュットNV、2回目は豪州出身のハリウッドスター、ヒュー・ジャックマンの『レ・ミゼラブル』に絡めた赤ワインラン・リグ、3回目は豪州ワインの老舗輸入元ヴィレッジ・セラーズさんが扱う唯一のシャンパン『デュヴァル・ルロワ』のかわいいレディ・ロゼ・セック、そして今週はオーストラリア・デーのツイート・アップでした。

昨年の秋以降11月末まで、オーストラリアから素晴らしいワイン関係者が続々と来日していましたので、豪州ワインの素晴らしさをお伝えするために要点をまとめてみました。お好みのワイン探しのヒントになれば、また食とのマリアージュでお役に立てば幸いです。


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画像協力:ワインオーストラリア日本事務所

まずは21日に行われた最新版からスタートします。豪州ワインと和食とのマリアージュ情報で、講師は気合あふれる日本一のソムリエ、トゥールダルジャン東京の森覚ソムリエ、テーマは『和食で知るオーストラリアワインの“今”』でした。森ソムリエは豪州ワインの3つのポイントとして「自由、多様性、わかりやすさ」をあげていました。

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画像協力:ワインオーストラリア日本事務所

会場はコンラッド東京の『風花』、 主催はワインオーストラリア日本事務所、参加対象者は和食店に従事する料理人さんやソムリエさん

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右からスパークリングワイン1種類、白ワイン11種類、ロゼワイン1種類

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赤ワイン8種類、赤スパークリング&甘口ワイン2種類
全部で23種類を日本料理『風花』の総括料理長稲葉正信氏の懐石料理に合わせて探究

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(左から) a:熟成九絵昆布塩〆、 b:津合蟹 壬生菜 霙和え 酢橘の香り
c:新筍 地豚 金沢芹 煮浸し、  d:京丸大根 薄揚げ 田舎煮、 e:焼かぶら 炙り唐墨添え

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(左から)a:燻し鮭・帆立 菜の花 博多押し 黄身酢掛け、 b: 寒鰤腹身 葱間焼
c:鮪の炙り 山葵南蛮ソース

■登場したスパークリングワインはジェイコブス・クリーク トリロジー・ブリュットNV(2690円/ペルノ・リカール・ジャパン)、泡の効果で料理全般オールマイテー、ワイン選択で迷った時は泡もので、はポイントです!

■2011年ヴィンテージのローガン・ウィマーラ ピノ・グリ(1800円/モトックス)やダーレンベルグのマネー・スパイダー・ルーサンヌ(2350円/ヴィレッジ・セラーズ)は香りのインパクトがソフトで味わいも品の良い酸味が生かされている分、和食の塩分、酸味と良く調和していました。この2品種は好感度大です。

■「ワサビをつけるとシラーズに合う」、「酢橘を搾るとシラーズのボリューム感を酢橘の酸がタイトにする」等、森ソムリエのお薬味効果コメントもご参考に

■赤ワインのピーター・レーマン バロッサ・シラーズ・ポートレート2010(2350円/ヴィレッジ・セラーズ)の香りにはユーカリやミントのニュアンスがありますが、口中で感じる酸は、前述のコメントに当てはまると思います。

■ヴィクトリア州北部のミラワにあるブラウン・ブラザーズは品種改良やすたれた品種の復活等に力を入れています。第1フライトの12番目に出てきた赤ワインのタランゴも然り、トゥーリガ・ナショナル種とサルタナ種の交配なのですが、このワインは第2フライトにも登板していました。そのわけは白・赤双方を兼ね、醤油にも合うワインとして森ソムリエおすすめのアイテムだったからです。1575円(日本リカー)という価格もおすすめ!
http://www.nlwine.com/conditions/result.php?buturyu_cd=N1921

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ニュー・サウス・ウェールズ(NSW)州ハンター・ヴァレーのティレルズ・ブルックデール・セミヨン2012(2600円/神酒連)は酸がとてもきれいでやさしい口当たりのワイン

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こちらは2006年ヴィンテージのヴァット1 セミヨン(5800円/神酒連)、同ワイナリー自慢のセミヨンです。リースリングやソーヴィニヨン・ブランのように香りのインパクトが強くない分、和食の素材に上手に寄り添ってくれる印象です。

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(左から)a:揚げ鰻 焼トマト バルサミコソース 針牛蒡素揚げ、 b:和牛ロースのすき煮 笹がき牛蒡 九条葱

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金柑白餡子鋳込み



ここから2012年のダイジェスト!
ダーレンベルグ
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南オーストラリア州マクラーレン・ヴェイルのダーレンベルグのチェスター・オズボーンさんは元気、元気、元気のキャラ。同ワイナリーはトーマス・ハーディー社を退社したジョゼフ・オズボーンさんが1912年に創設しました。チェスターさんは1962年生まれの4代目。2012年は創立100周年の年だったので、世界各国で記念の祝賀会を展開、来日はその一環でした。

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ヴィレッジ・セラーズはオーストラリアワインを幅広く手掛けている輸入元です。
ダーレンベルグの場所は地図の左下、南オーストラリアの④部分

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記念ディナーのウェルカムドリンクはNV のDADDダッド(Dが1つ多い)! シャルドネ53%、ピノ・ノワール約30%。ピノ・ムニエ約17%のブレンド、シャンパーニュの主要3品種を使った爽快なスパークリング

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東京アメリカンクラブの各料理(アントレ、メイン、チーズ)に合わせて供出されたワインは各3グラスずつ、『デッド・アーム・シラーズ』は2008、2002、1997を垂直試飲

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ダーレンベルグのユニークさのひとつがワインのネーミング
フラッグシップワインのデッド・アーム・シラーズのゆわれはヴィレッジ・セラーズのHPで

ショー アンド スミス
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1989年、従兄弟同士のマーティン・ショウ(醸造担当)とマイケル・ヒル・スミスMWが南オーストラリア・アデレードヒルズに立ち上げたワイナリー、可能な限りエネルギーの使用を控え、環境対策にも取り込んでいます。

マイケルさんはオーストラリア人初のマスター・オブ・ワインMW、デキャンター誌の「ワイン界で最も影響のある50人のリスト(2009年、2011年)にも選ばれ、シンガポール航空のワインセレクトにも関わっています。

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輸入元はファームストン
昨年、ジャパン・ワイン・チャレンジで2年連続5度目の“ベスト・インポーター賞”を受賞、幅広いワインアイテムを揃えています。世界初スクリュー・キャップ仕様のスパークリングワイン『ジャン・ピエール ブリュット』も同社扱いです。

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豪州のモダンなスタイルのワインとして評価も高く、『M3ヴィンヤード シャルドネ』の2009年ヴィンテージは2011年のジャパンワインチャレンジで最優秀新世界白ワインとベストオーストラリアワインをダブル受賞。現在ソーヴィニヨン・ブラン、シャルドネ、冷涼産地のシラーズ、ピノ・ノワールに特化しています。

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サーモンにはソーヴィニヨン・ブランを合わせて




オーストラリア大使館にて
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豪州の伝統的なスタイルとモダンなスタイルのシラーズについてマイケルさんが解説。
ランドマークオーストラリア マスタークラス ~オーストラリア最高峰のシラーズを知る~の内容はワインオーストラリア日本事務所の手島代表が配信しているustreamでご確認いただけます

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試飲ワインのなかには希少アイテムもあって

トルブレック
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南オーストラリア・バロッサヴァレーの『トルブレック』、オーナーのデヴィッド・パウエルさん

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新登場の白ワイン『』ステディング2010から超人気の『ラン・リグ』まで

インディペンデント系ワインメーカー6人衆
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ヴィクトリア州政府が主催したランチセミナーには新進気鋭の6ワインメーカーが!
画像後列左からルークさん、ギャリ―さん、ビルさん、シドさん
前列左からティムさん、アダムさん、ネッドさん

後援はワインオーストラリア日本事務所とワインダイヤモンズ、後者は輸入会社ジェロボームの子会社であり、プレスランチでは同社のネッド・グッドウィンMWが通訳 兼進行役をつとめました。
オーストラリア出身のネッドさんは2011年にワインスペクテーターの元副編集長ジェームス・サックリングさんと一緒に豪州全土を回ったことで、新たな発見が得られたそうです。「こういうワインもある」ということを消費者の皆さんに伝えたいと力を込めて語っていた日本在住の初のマスター・オブ・ワインMWのネッドさん。ヴィクトリア州6人衆のワインは数量が少ないので入手はなかなか難しいのですが、ワインダイヤモンズが扱う素晴らしいワインたちが日本全土に浸透していくことを期待しています。

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東京アメリカンクラブの料理に合わせて全12アイテムが供出されました

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■シドさんのThe Show Pony Sauvignon Blanc2011、The Love Letter Sylvaner2012
■ティモさんのBloody Hill Pinot Noir2011、Mayer(Close Planted) Pinot Noir2011
■ビルさんのWilliam Downie Gippslamd Pinot Noir2011、Thousand Candles2011
■ギャリ―さんのBeechworthRoussanne2011、Healesville Syrah2010
■ルークさんのCrudoSyrah2011、Nebbiolo2010
■アダムさんのFoster E Rocco Fiano201、Syrahmi Mourvedre2010

ワインダイヤモンズ(株)のワインは以下のサイトで
http://winestore.jp/contents/wine-diamonds/ 

ウルフブラス
輸出相手国はカナダ、英国、香港を中心にした74カ国、近年中国が急成長中。日本では三菱食品(株)と1954年から酒類を扱っている三菱食品(株)の子会社都貿易が担当

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ワイナリーの中庭にあるウルフ・ブラスの象徴イーグルホーク(鷹)

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最先端の醸造施設にはリモートコントロールで管理できる発酵槽が!

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流ちょうな日本語であいさつなさったブルース・ミラー駐日オーストラリア大使(右)とウルフブラスの最高醸造責任者クリス・ハッチャーさん

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ハッチャーさんは1987年に入社、その後、10年間にわたり、シニアワインメーカーとして白ワインとスパークリングワインの分野で手腕を発揮。現在、最高醸造責任者として、女性3人を含む醸造家メンバーと共に高品質なワイン造りに励み、国内でのワイン品評会の審査員等としても活躍中

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商品ラインナップには手ごろな価格のイーグルホーク(1500円~1200円)からレッドラベル(2000円)、イエローラベル(2500円)、ゴールドラベル(3800円)とトップレンジのプレミアムまであり、シチュエーションによってワインをラベルの色別で楽しむことができます。

英国ではイエローラベルが売れている由、同国においてこの価格帯は決して安いものではないので、「景気回復を感じている」とハッチャーさん。ただ。英国政府は飲酒率を下げる傾向(酒税アップ)にあるので、ワインの量は減少気味で、量より質が顕著とのことでした。

IMG_5670 (2) ウルフブラス講師.jpg
ハッチャーさんが手にしているのがアイコンワインのブラックラベルで、トップレンジ(プレミアム)のなかにグレーラベル(5500円)、ブラックラベル(15000円)、プラチナラベル(単一畑/20000円)があります。

豪州の面積は北米大陸とほぼ同じで、西欧州が入ってしまう広大さです。65の生産地域を有し、産地ごとの地域性を反映した「地域ならではの味わい」があります。その土地らしさ、キャクター、高い品質とワインのスタイル、そしてオーストラリアン・ストーリーを持ったワインをワインオーストラリアでは「A + Australian Wine」と表現しています。26日にはツイッター上で世界に人と「A + Australian Wine」を楽しむツイート・アップで楽しみましょう!

豪州ワインの多様性を知るために
過去ブログのなかから、役立ちそうな2編も載せておきます。
■ジェームズ・ハリディさんと佐藤陽一ソムリエが探るオーストラリアワインの進化・変遷
http://non-solo-vino.blog.so-net.ne.jp/2010-06-27
■リサ・P・ブラウンMWとの豪州ワインな2日間
http://non-solo-vino.blog.so-net.ne.jp/2011-06-14

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macinu

緊張感ある現場でのお仕事お疲れ様でございます。炙りからすみとワイン間違い無く合いそうですよね~!
by macinu (2013-01-28 10:51) 

fumiko

macinuさん、チェック&コメント、ありがとうございました!
>炙りからすみとワイン間違い無く合いそうですよね~!
ちょっと、遊んでみるなら・・・ミモレットと日本酒のマリアージュを!
ミモレットがからすみに変身しますよ~(笑)

by fumiko (2013-01-30 23:02) 

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