夏期講座のシャンパン編&品種別講座の最終回を一挙に公開!! [オープンカレッジ]
来週からカレッジの秋期講座が始まります。
アップが遅れていた夏期最終のシャンパン編と品種別は、まとめて公開しますね。
まずはシャンパン編、メゾンは『ミッシェル・ゴネ』です。
『映画とワイン』の講座を担当させていただいているホテルオークラのワインアカデミーの責任者、渡部明央ソムリエ絶賛のメゾンだけに、私も興味津津。ブラインドテイスティングでお出ししたのはゴネのシャンパン5アイテムと、オレゴンのスパークリングワインです。
ミッシェル・ゴネは1802年創業のレコルタン・マニピュラン(ぶどう栽培から瓶詰まですべて自社でまかなう生産者)。ブラン・ド・ブランを得意とするだけあって、コート・デ・ブラン地区のアヴィズ村、オジェ村、ル・メニル・シュル・オジェ村等に全40haのぶどう畑を所有しています。
輸入元は日智トレーディング
アーガイル・ワイナリーは1987年からオレゴンでシャンパーニュ製法のスパークリングを生産しており、すべてがヴィンテージ入り。2000年にはワイン・スペクテイター誌で「オレゴン・プレミア・ワイナリー」に選ばれています。
輸入元はワイン・イン・スタイル
第1フライトは#1:ゴネの『ブリュット レゼルヴNV』と、#2:アーガイル・ワイナリー『ブリュット・ウィラメット・ヴァレー2005』、#3:ゴネの『ブラン・ド・ブラン・グランクリュNV』を比較。ぶどうの比率は順にピノ・ノワール&シャルドネ各50%ずつ、ピノ・ノワール65%、シャルドネ35%、シャルドネ100%
シャンパン編を受講してきたことで味覚が研ぎ澄まされてきた成果なのでしょう、受講生は#1、#3をシャンパン、#1をブレンドと推測していました。シャンパン・メゾンの顔であるNVは、3品種 (CH、PN、PM)、あるいは2品種 (CH、PN) のブレンドが多いので、バランスが良く飲みやすいのが特徴。NVに敏感に反応し、親しみを感じているシャンパン好きが多いので、#1は人気のアイテムになっていました。へーゼルナッツや白桃、バナナのニュアンス、きれいな酸とアフターに感じる甘さは好評でした。
2種類のシャンパンの間に供出した#2は気泡は細かく元気ハツラツ、色調は一番淡く、香りは白い花、おしろい、香草、ドライフルーツなど。他の2種と比べると複雑味が少し違います。ただ、フレッシュでドライ(残糖1.2%)な口当たりは、アペリティフとしてお薦めできる一品。オレゴンのスパークリングワインは今後の注目株です。
#3はゴネの真髄ブラン・ド・ブラン。ブリオッシュ、ハチミツ、ロースト香などさまざまな要素を備えたバランスの良いシャンパンです。
第2フライトでは#4:キュヴェ・プレスティージ・ブラン・ド・ブラン1998、 #5:キュヴェ・プレスティージ・ブラン・ド・ブラン1996、 #6:フュ・ド・シェーヌ( 樽熟成のブラン・ド・ブラン) を比較。
#4は今、まさに飲み頃、とても美味しいシャンパン。前述の渡部ソムリエがゴネを褒める理由がここにあると感じました。
#5は香りのたち方もゆっくりで、酸も豊か。もうしばらく熟成させてから楽しみたいと思わせる味わいです。'96ヴィンテージ、良いですね!
そして、#6は口金部分を麻糸で束ね、コルクの頭にロウを塗って栓をした同メゾン最高のアイテム。古樽で発酵後、キュヴェの3分の1を樽で9ヶ月熟成させています。
同メゾンのその他のアイテムはすべてステンレスタンクで発酵、リザーブワインもステンレスタンクで保存、すべてのシャンパンにMLFを行っています。
アロマ豊かな白ぶどうヴィオニエは北ローヌの主要品種。ヴィオニエ100%のコンドリューやシャトー・グリエは人気のワインです。またアメリカやチリでもヴィオニエに惹かれた生産者たちが素晴らしいワインを造っています。
そこで品種別講座では以下のアイテムを比較試飲してみました。
#1:ザカ・メサ ヴィオニエ・エステイト2008 / サンタ・バーバラ サンタ・イネズ・ヴァレー (アメリカ)
#2:コノスル ヴィオニエ・レゼルバ2008 / コルチャグア・ヴァレー (チリ)
#3:イル・ラ・フォルジュ ヴィオニエ2007 / ラングドック・ルーション (フランス)
#4:カレラ マウント・ハーラン ヴィオニエ2007 / セントラル・コースト マウント・ハーラン (アメリカ)
#5:コンドリュー レ・テラス・ド・ランピール2006 (ジュルジュ・ヴェルネ)
/ コート・デュ・ローヌ (フランス)
#6:コンドリュー インヴィターレ2007(ミッシェル・シャプティエ) / コート・デュ・ローヌ (フランス)
講座生の中にはヴィオニエ初体験の方もいらっしゃったので、まずは“アプリコットの香り”を感じ取っていただくことにしました。3分の2以上が「一番香りが明確!」と表現していたのが#5! 魅力的なコンドリューです!
#6は時間の経過とともに、杏の豊かな香りが広がり、重厚で奥行きのある味わい!
コストパフォーマンス(1000円台!)に優れているのが#2、#3。果実がたっぷり詰まった飲みやすいワインです。
アメリカ勢の#1、#4はパワーたっぷり。前者はステンレス発酵を行い、発酵途中でフレンチオークに移し、発酵を完了。ナッツやハチミツ、ヴァニラの要素があり、6つのアイテムの中で、アルコール度数も14.5%と高め! 喉の奥にあたたかさを感じるワインです。 後者は言わずと知れたカレラ。凝縮感のある果実味豊かなワインですが、樽の印象がもう少しソフトなほうが良いかと。クロージャーはヴィノ・ロックを採用していますね。
品種別講座を続けていていつも思うこと、それは食事とのマリアージュです。料理と合わせていかに楽しめるかをついつい考えてしまうのですが、グラス1杯で十分か、2杯、3杯と飲みたくなるか・・・単純ですが、それがポイントですね。
アップが遅れていた夏期最終のシャンパン編と品種別は、まとめて公開しますね。
まずはシャンパン編、メゾンは『ミッシェル・ゴネ』です。
『映画とワイン』の講座を担当させていただいているホテルオークラのワインアカデミーの責任者、渡部明央ソムリエ絶賛のメゾンだけに、私も興味津津。ブラインドテイスティングでお出ししたのはゴネのシャンパン5アイテムと、オレゴンのスパークリングワインです。
ミッシェル・ゴネは1802年創業のレコルタン・マニピュラン(ぶどう栽培から瓶詰まですべて自社でまかなう生産者)。ブラン・ド・ブランを得意とするだけあって、コート・デ・ブラン地区のアヴィズ村、オジェ村、ル・メニル・シュル・オジェ村等に全40haのぶどう畑を所有しています。
輸入元は日智トレーディング
アーガイル・ワイナリーは1987年からオレゴンでシャンパーニュ製法のスパークリングを生産しており、すべてがヴィンテージ入り。2000年にはワイン・スペクテイター誌で「オレゴン・プレミア・ワイナリー」に選ばれています。
輸入元はワイン・イン・スタイル
第1フライトは#1:ゴネの『ブリュット レゼルヴNV』と、#2:アーガイル・ワイナリー『ブリュット・ウィラメット・ヴァレー2005』、#3:ゴネの『ブラン・ド・ブラン・グランクリュNV』を比較。ぶどうの比率は順にピノ・ノワール&シャルドネ各50%ずつ、ピノ・ノワール65%、シャルドネ35%、シャルドネ100%
シャンパン編を受講してきたことで味覚が研ぎ澄まされてきた成果なのでしょう、受講生は#1、#3をシャンパン、#1をブレンドと推測していました。シャンパン・メゾンの顔であるNVは、3品種 (CH、PN、PM)、あるいは2品種 (CH、PN) のブレンドが多いので、バランスが良く飲みやすいのが特徴。NVに敏感に反応し、親しみを感じているシャンパン好きが多いので、#1は人気のアイテムになっていました。へーゼルナッツや白桃、バナナのニュアンス、きれいな酸とアフターに感じる甘さは好評でした。
2種類のシャンパンの間に供出した#2は気泡は細かく元気ハツラツ、色調は一番淡く、香りは白い花、おしろい、香草、ドライフルーツなど。他の2種と比べると複雑味が少し違います。ただ、フレッシュでドライ(残糖1.2%)な口当たりは、アペリティフとしてお薦めできる一品。オレゴンのスパークリングワインは今後の注目株です。
#3はゴネの真髄ブラン・ド・ブラン。ブリオッシュ、ハチミツ、ロースト香などさまざまな要素を備えたバランスの良いシャンパンです。
第2フライトでは#4:キュヴェ・プレスティージ・ブラン・ド・ブラン1998、 #5:キュヴェ・プレスティージ・ブラン・ド・ブラン1996、 #6:フュ・ド・シェーヌ( 樽熟成のブラン・ド・ブラン) を比較。
#4は今、まさに飲み頃、とても美味しいシャンパン。前述の渡部ソムリエがゴネを褒める理由がここにあると感じました。
#5は香りのたち方もゆっくりで、酸も豊か。もうしばらく熟成させてから楽しみたいと思わせる味わいです。'96ヴィンテージ、良いですね!
そして、#6は口金部分を麻糸で束ね、コルクの頭にロウを塗って栓をした同メゾン最高のアイテム。古樽で発酵後、キュヴェの3分の1を樽で9ヶ月熟成させています。
同メゾンのその他のアイテムはすべてステンレスタンクで発酵、リザーブワインもステンレスタンクで保存、すべてのシャンパンにMLFを行っています。
アロマ豊かな白ぶどうヴィオニエは北ローヌの主要品種。ヴィオニエ100%のコンドリューやシャトー・グリエは人気のワインです。またアメリカやチリでもヴィオニエに惹かれた生産者たちが素晴らしいワインを造っています。
そこで品種別講座では以下のアイテムを比較試飲してみました。
#1:ザカ・メサ ヴィオニエ・エステイト2008 / サンタ・バーバラ サンタ・イネズ・ヴァレー (アメリカ)
#2:コノスル ヴィオニエ・レゼルバ2008 / コルチャグア・ヴァレー (チリ)
#3:イル・ラ・フォルジュ ヴィオニエ2007 / ラングドック・ルーション (フランス)
#4:カレラ マウント・ハーラン ヴィオニエ2007 / セントラル・コースト マウント・ハーラン (アメリカ)
#5:コンドリュー レ・テラス・ド・ランピール2006 (ジュルジュ・ヴェルネ)
/ コート・デュ・ローヌ (フランス)
#6:コンドリュー インヴィターレ2007(ミッシェル・シャプティエ) / コート・デュ・ローヌ (フランス)
講座生の中にはヴィオニエ初体験の方もいらっしゃったので、まずは“アプリコットの香り”を感じ取っていただくことにしました。3分の2以上が「一番香りが明確!」と表現していたのが#5! 魅力的なコンドリューです!
#6は時間の経過とともに、杏の豊かな香りが広がり、重厚で奥行きのある味わい!
コストパフォーマンス(1000円台!)に優れているのが#2、#3。果実がたっぷり詰まった飲みやすいワインです。
アメリカ勢の#1、#4はパワーたっぷり。前者はステンレス発酵を行い、発酵途中でフレンチオークに移し、発酵を完了。ナッツやハチミツ、ヴァニラの要素があり、6つのアイテムの中で、アルコール度数も14.5%と高め! 喉の奥にあたたかさを感じるワインです。 後者は言わずと知れたカレラ。凝縮感のある果実味豊かなワインですが、樽の印象がもう少しソフトなほうが良いかと。クロージャーはヴィノ・ロックを採用していますね。
品種別講座を続けていていつも思うこと、それは食事とのマリアージュです。料理と合わせていかに楽しめるかをついつい考えてしまうのですが、グラス1杯で十分か、2杯、3杯と飲みたくなるか・・・単純ですが、それがポイントですね。
青木先生の講座は、いつも新鮮な発見に満ちあふれていますね。
今回は、イタリアにいるので参加できなかったのですが、ぜひ、
秋の講座からの参加を楽しみにしています。
ミラノは、今日も晴れです。昨晩は、スカラ座にオペラ「オルフェオ」を
観に行って、その後、スカラ座併設のリストランテで、ディナーを
楽しみました。パートナーのリクエストで、「優しい気持ちになれる
ワインを」とのことだったので、Valle d'Aoste の赤ワイン
Fumin 2006 を選びました。これは美味しかったです!
イタリアは、まだまだワインのマーケティングが下手だなと思いますが、
とにかくこちらではレストランでも本当に安く良質なワインが飲めます。
地元の料理には地元のワインで!
by YUTAKA (2009-10-04 16:42)
YUTAKAさん
イタリアでのバカンスも折り返し地点を過ぎ、帰国日が近付いてきましたね。実り多き日々をお過ごしの由、オペラ鑑賞も素敵ですね。
赤ワイン、Fumi(n)ですか?
一瞬でも思い出していただけたのかな(笑)、ありがとうございます!
>とにかくこちらではレストランでも本当に安く良質なワインが飲めます。
>地元の料理には地元のワインで!
ホント、そうですね。そこがイタリアの魅力です♪
旅行のお土産話、楽しみにしています。enjoy!
Winoさん、チェックありがとうございました!
by fumiko (2009-10-04 22:16)