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ローラン・ペリエにフォーカス [オープンカレッジ]

夏期講座の第2回シャンパン編はローラン・ペリエにフォーカスしてみました。
http://non-solo-vino.blog.so-net.ne.jp/2007-04-08
IMG_5369 ローランペリエ1.JPG
左から『ブリュット・L-P』の375ml、750ml、1500ml、ヴィンテージ1999、グランシエクル

まずは容量違いの学習から始めました。これは過去にもポル・ロジェで体験しています。
http://non-solo-vino.blog.so-net.ne.jp/2008-04-11

750mlは市場での回転が早いこともあり、緑色を含んだ淡いイエローでとても若々しい色調。口中の印象もフレッシュです。
マグナムはシュール・リー由来の酵母の香りが特徴的で、のど越しまろやか、全体のバランスがとても良いと感じました。
そしてハーフ。香りの開き方がとにかく早いのです。余韻に少しバランスの悪さを感じました。ただ、興味深かったのは、できるだけ冷やして供出すると、このマイナス要素が隠れてしまうのです(グラスに注いでから30分くらい経過して再度試飲してもらうことで、私の表現した雑味が皆さんに理解していただけましたが)。これはポル・ロジェの学習時、的確にマイナス要素を指摘していた、味に敏感な受講生すら迷ってしまった由。トップソムリエたちはワインの供出温度にものすごい神経を使っていますが、「温度」がいかに大事な要素か、改めて実感しました。

今回のトライアルで感じたこと、それは単に“容量違い”という点だけに注目するのではなく、3ボトルともにデゴルジュマン(滓を取り除く作業)が同じでないと、正確な判断はできないのではないかということです。どうせやるのであれば、そこまでこだわってやらないと正しい結果が出ないと。たかがシャンパン、されどシャンパン、探求すればするほど謎が増えます。

5116132[1]ローランペリエ.jpg

同社のプレステージシャンパン『グラン・シエクル』にはヴィンテージが表示してありません。
創設者ベルナール・ド・ノナンクール氏の夢を実現させたシャンパンは、最高のシャルドネと最高のピノ・ノワールを使い(12のグラン・クリュの畑の)最高のヴィンテージものだけをブレンドして造るからです。使われているのは秀逸年の3ヴィンテージ。
現在市場に出ているボトルは、熟成感があり、なめらなかな舌ざわりの1995年、ミネラル感や力強さが特徴の1996年、そしてフレッシュで柔らかな味わいの1997年、これら3ヴィンテージがブレンドされたものです。

世界最優秀ソムリエが来日した時、「醤油や柚子コショウを使った和食に合いそうです」と語っていましたが、和食全般に合わせて楽しめるシャンパンだと思います。



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wino

あ~あのシエクルを構成するシャンパーニュのテイスティング会を、
思い出します!すばらしいぃ!
by wino (2008-08-13 23:21) 

hako

これって、かっこいいブランドですよね。まだ手が出ませんが、
そのうちトライしたみたいです。
by hako (2008-08-14 00:17) 

fumiko

winoさんも参加したソムリエ協会のセミナー
http://non-solo-vino.blog.so-net.ne.jp/2006-10-16
前インポーターの時期でしたが、贅沢なテイスティングでしたね。


hakoさん、是非是非!
お試しは「Ultra BrutNV」、今、ブームになりつつある“糖分添加ゼロ”タイプ、ローラン・ペリエはまさにさきがけのメゾンです。 
by fumiko (2008-08-14 01:25) 

fumiko

stickmanさん、チェック、ありがとうございました!

くらいふさん、nice、嬉しいです!
by fumiko (2008-08-26 00:41) 

YUTAKA

美味しくも奥深い講座を、いつもありがとうございます。

「500円でシャンパンが飲み放題~みたいな」といっていた先生が
とてもチャーミングだったのを覚えています。それにしても、
いつも思うのですが、ぜいたくでした。

ぜひ、デゴルジュマンの時期をそろえた、ボトルサイズの差が
分かる分析をしてみたいのですが、なかなか難しいですね・・・
でも、個人的には、前回よりも今回の方が分かりやすかったです。

Champagne も、ティラージュ後も熟成するのだということを
肌で感じる講座でした。
by YUTAKA (2008-09-07 13:46) 

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