曲水の宴とソラリステイスティング@マンズワイン小諸ワイナリー [ワイン]
Beautiful Sunday!!
薫風という言葉がぴったりの5月18日、早起きをしてマンズワイン小諸ワイナリーへ。茂木社長からお声掛けをいただき、長野・石州流主催のお茶会〝曲水の宴〟にお邪魔してきました。これは2年に1回、マンズワイン小諸ワイナリー内にある万酔園で行われているイベント。日本の美が誇らしく思える催事でした!
優雅な曲水の宴の世界
20E69BB2E6B0B4E381AEE5AEB4E38080EFBC91.jpg)
E38080E38080E69BB2E6B0B4E381AEE5AEB4E38080EFBC92.jpg)
曲水は、中国周の時代に始まった行事で、〝禊事 みそぎごと〟つまり一年の重要な時期に行われる〝オハライ〟のアトラクションだったと伝えられています。本来は盃が自分の前に流れてくるまでに漢詩一遍を作るのですが、日本では和歌が取り込まれたことで、現在では和歌で行われています。歌を詠む人は〝寄人 よりうど〟と呼ばれており、マンズワインの茂木信三郎社長もそのおひとり!
20E88C82E69CA8E7A4BEE995B7.jpg)
歌の題は〝美酒〟、寄人はその題を受けて、水辺のそれぞれの場所に着席します。
E38080E38080E69BB2E6B0B4E381AEE5AEB4E38080EFBC94.jpg)
E38080E38080E883B8E6B0B4E381AEE5AEB4E38080EFBC95.jpg)
さすが風流人、茂木社長が短冊にしたためる和歌はもちろん自作!
E38080E38080E69BB2E6B0B4E381AEE5AEB4EFBC96.jpg)
歌を詠み終わった寄人は、盃の酒マンズワインロゼ(小諸ロゼ)を飲み干します。
E38080E38080E88C82E69CA8E7A4BEE995B7.jpg)
E38080E69BB2E6B0B4E381AEE5AEB4E38080E5B08FE5B79D.jpg)
万酔園を流れる小川、今回盃の流れるシーンは撮れず少し残念
新装したワイナリーで

E38080E38080E382BBE383A9E383BC.jpg)
地下セラーに眠るのはシャルドネや竜眼、一番古いヴィンテージは1978年
E3808089E5B9B4E38080E9A3B4E889B2_edited-1.jpg)
あめ色に輝く1989年ヴィンテージ
E38080E38080E38386E382A4E382B9E38386E382A3E383B3E382B0E383ABE383BCE383A0_edited-1.jpg)
アイコンのぶどうシャンデリア
2分割された特別テイスティングルームは明治時代の様な雰囲気、素敵!
E38080E69DBEE69CACE8AC9BE5B8ABEFBC92EFBC93.jpg)
大尊敬している松本信彦顧問からワインレクチャー
今訪問には4月の異業種交流会でワインのお話をさせていただいて以降、ご縁の糸がつながった朱観ちゃんと長岡社長も参加して熱心な聴講生に
世界に通用するソラリスだけに特化
1973年創設の小諸ワイナリーは2001年から世界に通用する高品質のワインだけに特化しています。マンズワイン全体の生産量は年間1万KLで、そのうちの99.9%は勝沼ワイナリー。小諸ワイナリーは1%にも満たない数量ですが、上級品のみ、ソラリスだけを生産しています。
小諸の気象条件の良さ
■日照量の多さ・・・太陽の光がぶどうの葉に当たると、光合成(炭酸ガスを吸収して酸素を出し、吸った炭酸ガスを太陽の光で合成して糖分を作り出す)により、糖分をぶどうの房に蓄えます。日照度が高いほど、アルコール度数の高い、しっかりしたワインができます。
■降水量の少なさ・・・雨が多いと、ぶどうが根から水分を吸いあげてしまうので粒が大きくなります。ぶどうは果皮のそばに味の成分、香りの成分が集まっているので、粒が大きいと、果肉の部分が多くなり、果皮が少なくなってしまうので、味の薄いワインになってしまいます。一般的に、ワイン用のぶどうは粒が小さく、雨の少ない年は粒が小さいので、味の濃いワインができます。
■日較差・・・夜と昼の温度差があることが大事! この日較差がないと黒ぶどうの場合は色素が果皮に蓄積されません。また、ぶどうは人間と同じように夜、呼吸をしています。白ぶどうの場合、エネルギー源としてリンゴ酸を消費します。日較差が大きいと、ぶどうはほとんど呼吸をしないので、リング酸を消費することはないのですが、1日の温度差がなく、夜、いつまでも温かいと、呼吸をする時にリンゴ酸を多く使ってしまうので、バランスがとれないぶどうになってしまいます。
ワインの銘醸地と呼ばれる場所は、暑くもなく、寒くもなく、涼しいところにあり、糖と酸のバランスが取れたぶどうが収穫できます。
テイスティングワイン
E38080E38080E8A9A6E9A3B2E382A2E382A4E38386E383A0E2978B.jpg)
左から順に
#1:ソラリス信州ソーヴィニヨン・ブラン(SB)2012
2010年からソラリスシリーズとしてリリース。SBは仏ロワールやボルドーで生産されています。SBの香りを最大限に生かすため早朝5時収穫。キレの良い酸、柑橘系果実、トロピカルフルーツ、ツゲの香り、バランス◎、昨年試飲した2011年より好印象!
#2:ソラリス信州シャルドネ(CH)樽仕込2012
小諸ワイナリー周辺の契約栽培農家&自家栽培のぶどうを使用。樽の熟成感が心地良く、個人的にも好みの味わい。樽の使用率30%、ハチミツ、中盤以降、口中で旨味が広がり、和食にも合わせたい印象。収量規制8~10t/ha
#3:ソラリス信州小諸メルロ2009
標高650m、小諸ワイナリー周辺のメルロ、良い畑のぶどうを使用。5t/haの収量規制、黒系果実、丸みのあるタンニン、キッコーマンの名誉会長好みとのこと
#4:ソラリス信州東山カベルネ・ソーヴィニヨン(CS)2011
#5:ソラリス信州東山カベルネ・ソーヴィニヨン(CS)2009 参考出品
標高550mのところで造る東山CSはマンズワインのフラッグシップワイン! 2009は酸味主体、細やかなタンニン、黒系果実、乳酸のニュアンス。2011はまだ若く、舌の上を軽くなぞるタンニンと酸味の豊かが印象的、余韻のバランス〇、もう少し熟成させて飲みたいワイン。
余談ですが、シラク大統領が来日した折、小泉首相が飯倉ハウスでの昼食会に用意したのが東山カベルネ・ソーヴィニヨン2000。好評を得たワインです!
マンズワインでは良い年の東山のCSを60%、小諸のMEを40%ブレンドしたスペシャルワインマニフィカ(荘厳の意味)を2002年、2006年に発売、限定600本、1本1万円。これら2VTはあっという間に完売とのこと、現在2009年を熟成中、これは要チェック項目です!
#6:ソラリス信濃リースリング・クリオ・エクストラクション2012
輝く黄金色、黄金糖のニュアンス、酸がきれいで甘さの余韻が心地良い、いつ飲んでも裏切られることのない癒し系ワイン! 1991年にマンズワインが品種登録をした信濃リースリング(シャルドネ×リースリングの交配種)。ボルドー大学が開発した製法で収穫したぶどうを冷凍してから搾って造るアイスワインスタイル、3kgのぶどうから1本しか造れない超贅沢な甘口ワイン

松本顧問と万酔園の向かい側にあるぶどう畑へ

小諸シャルドネになる樹のつぼみ!
E38080E38080E3839EE383B3E382BAE99DA2E38085.jpg)
(左から)マンズワインの松宮営業部長、(ひとりおいて)、茂木社長、竹村主幹、松本顧問
大変お世話になりましたm(_ _)m
茂木社長は洋装もダンディーなのですが、曲水の宴では「目を合わせないように」との厳命を受けておりましたので(笑)、正面から時代衣装姿を撮ることができなくて・・・ははは、それだけが心残りです!
長野新幹線(東京ー佐久平)で1時間20分、駅からタクシーで約10分のところにある小諸ワイナリーへの訪問はお薦めです。毎月(12月迄)、エノログ(ワイン醸造技術管理士)がガイドを務める小諸ワイナリープレミアムガイドツアーも実施しています。収穫までの美しいワイナリーをご堪能いただけますので、是非!!
薫風という言葉がぴったりの5月18日、早起きをしてマンズワイン小諸ワイナリーへ。茂木社長からお声掛けをいただき、長野・石州流主催のお茶会〝曲水の宴〟にお邪魔してきました。これは2年に1回、マンズワイン小諸ワイナリー内にある万酔園で行われているイベント。日本の美が誇らしく思える催事でした!
優雅な曲水の宴の世界
20E69BB2E6B0B4E381AEE5AEB4E38080EFBC91.jpg)
E38080E38080E69BB2E6B0B4E381AEE5AEB4E38080EFBC92.jpg)
曲水は、中国周の時代に始まった行事で、〝禊事 みそぎごと〟つまり一年の重要な時期に行われる〝オハライ〟のアトラクションだったと伝えられています。本来は盃が自分の前に流れてくるまでに漢詩一遍を作るのですが、日本では和歌が取り込まれたことで、現在では和歌で行われています。歌を詠む人は〝寄人 よりうど〟と呼ばれており、マンズワインの茂木信三郎社長もそのおひとり!
20E88C82E69CA8E7A4BEE995B7.jpg)
歌の題は〝美酒〟、寄人はその題を受けて、水辺のそれぞれの場所に着席します。
E38080E38080E69BB2E6B0B4E381AEE5AEB4E38080EFBC94.jpg)
E38080E38080E883B8E6B0B4E381AEE5AEB4E38080EFBC95.jpg)
さすが風流人、茂木社長が短冊にしたためる和歌はもちろん自作!
E38080E38080E69BB2E6B0B4E381AEE5AEB4EFBC96.jpg)
歌を詠み終わった寄人は、盃の酒マンズワインロゼ(小諸ロゼ)を飲み干します。
E38080E38080E88C82E69CA8E7A4BEE995B7.jpg)
E38080E69BB2E6B0B4E381AEE5AEB4E38080E5B08FE5B79D.jpg)
万酔園を流れる小川、今回盃の流れるシーンは撮れず少し残念
新装したワイナリーで

E38080E38080E382BBE383A9E383BC.jpg)
地下セラーに眠るのはシャルドネや竜眼、一番古いヴィンテージは1978年
E3808089E5B9B4E38080E9A3B4E889B2_edited-1.jpg)
あめ色に輝く1989年ヴィンテージ
E38080E38080E38386E382A4E382B9E38386E382A3E383B3E382B0E383ABE383BCE383A0_edited-1.jpg)
アイコンのぶどうシャンデリア
2分割された特別テイスティングルームは明治時代の様な雰囲気、素敵!
E38080E69DBEE69CACE8AC9BE5B8ABEFBC92EFBC93.jpg)
大尊敬している松本信彦顧問からワインレクチャー
今訪問には4月の異業種交流会でワインのお話をさせていただいて以降、ご縁の糸がつながった朱観ちゃんと長岡社長も参加して熱心な聴講生に
世界に通用するソラリスだけに特化
1973年創設の小諸ワイナリーは2001年から世界に通用する高品質のワインだけに特化しています。マンズワイン全体の生産量は年間1万KLで、そのうちの99.9%は勝沼ワイナリー。小諸ワイナリーは1%にも満たない数量ですが、上級品のみ、ソラリスだけを生産しています。
小諸の気象条件の良さ
■日照量の多さ・・・太陽の光がぶどうの葉に当たると、光合成(炭酸ガスを吸収して酸素を出し、吸った炭酸ガスを太陽の光で合成して糖分を作り出す)により、糖分をぶどうの房に蓄えます。日照度が高いほど、アルコール度数の高い、しっかりしたワインができます。
■降水量の少なさ・・・雨が多いと、ぶどうが根から水分を吸いあげてしまうので粒が大きくなります。ぶどうは果皮のそばに味の成分、香りの成分が集まっているので、粒が大きいと、果肉の部分が多くなり、果皮が少なくなってしまうので、味の薄いワインになってしまいます。一般的に、ワイン用のぶどうは粒が小さく、雨の少ない年は粒が小さいので、味の濃いワインができます。
■日較差・・・夜と昼の温度差があることが大事! この日較差がないと黒ぶどうの場合は色素が果皮に蓄積されません。また、ぶどうは人間と同じように夜、呼吸をしています。白ぶどうの場合、エネルギー源としてリンゴ酸を消費します。日較差が大きいと、ぶどうはほとんど呼吸をしないので、リング酸を消費することはないのですが、1日の温度差がなく、夜、いつまでも温かいと、呼吸をする時にリンゴ酸を多く使ってしまうので、バランスがとれないぶどうになってしまいます。
ワインの銘醸地と呼ばれる場所は、暑くもなく、寒くもなく、涼しいところにあり、糖と酸のバランスが取れたぶどうが収穫できます。
テイスティングワイン
E38080E38080E8A9A6E9A3B2E382A2E382A4E38386E383A0E2978B.jpg)
左から順に
#1:ソラリス信州ソーヴィニヨン・ブラン(SB)2012
2010年からソラリスシリーズとしてリリース。SBは仏ロワールやボルドーで生産されています。SBの香りを最大限に生かすため早朝5時収穫。キレの良い酸、柑橘系果実、トロピカルフルーツ、ツゲの香り、バランス◎、昨年試飲した2011年より好印象!
#2:ソラリス信州シャルドネ(CH)樽仕込2012
小諸ワイナリー周辺の契約栽培農家&自家栽培のぶどうを使用。樽の熟成感が心地良く、個人的にも好みの味わい。樽の使用率30%、ハチミツ、中盤以降、口中で旨味が広がり、和食にも合わせたい印象。収量規制8~10t/ha
#3:ソラリス信州小諸メルロ2009
標高650m、小諸ワイナリー周辺のメルロ、良い畑のぶどうを使用。5t/haの収量規制、黒系果実、丸みのあるタンニン、キッコーマンの名誉会長好みとのこと
#4:ソラリス信州東山カベルネ・ソーヴィニヨン(CS)2011
#5:ソラリス信州東山カベルネ・ソーヴィニヨン(CS)2009 参考出品
標高550mのところで造る東山CSはマンズワインのフラッグシップワイン! 2009は酸味主体、細やかなタンニン、黒系果実、乳酸のニュアンス。2011はまだ若く、舌の上を軽くなぞるタンニンと酸味の豊かが印象的、余韻のバランス〇、もう少し熟成させて飲みたいワイン。
余談ですが、シラク大統領が来日した折、小泉首相が飯倉ハウスでの昼食会に用意したのが東山カベルネ・ソーヴィニヨン2000。好評を得たワインです!
![[かわいい]](https://blog.ss-blog.jp/_images_e/148.gif)
#6:ソラリス信濃リースリング・クリオ・エクストラクション2012
輝く黄金色、黄金糖のニュアンス、酸がきれいで甘さの余韻が心地良い、いつ飲んでも裏切られることのない癒し系ワイン! 1991年にマンズワインが品種登録をした信濃リースリング(シャルドネ×リースリングの交配種)。ボルドー大学が開発した製法で収穫したぶどうを冷凍してから搾って造るアイスワインスタイル、3kgのぶどうから1本しか造れない超贅沢な甘口ワイン

松本顧問と万酔園の向かい側にあるぶどう畑へ

小諸シャルドネになる樹のつぼみ!
E38080E38080E3839EE383B3E382BAE99DA2E38085.jpg)
(左から)マンズワインの松宮営業部長、(ひとりおいて)、茂木社長、竹村主幹、松本顧問
大変お世話になりましたm(_ _)m
茂木社長は洋装もダンディーなのですが、曲水の宴では「目を合わせないように」との厳命を受けておりましたので(笑)、正面から時代衣装姿を撮ることができなくて・・・ははは、それだけが心残りです!
長野新幹線(東京ー佐久平)で1時間20分、駅からタクシーで約10分のところにある小諸ワイナリーへの訪問はお薦めです。毎月(12月迄)、エノログ(ワイン醸造技術管理士)がガイドを務める小諸ワイナリープレミアムガイドツアーも実施しています。収穫までの美しいワイナリーをご堪能いただけますので、是非!!
雅ですねぇ。
by gillman (2014-06-05 15:26)
gillmanさん、リトアニアから無事お戻りですね。
海外にいると、日本の伝統美の良さをより強く感じませんか?
日本のシンドラー杉原氏が在籍していた日本領事館はリトアニアの、
カウナスにあったのですね。
by fumiko (2014-06-06 13:11)