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2月のカレッジはブラン・ド・ブランにフォーカス&スパークリング講座@NHK文化センター青山 [NHK文化センター青山 シャンパン講座]


2月はブラン・ド・ブラン(シャルドネ100%)に特化、6アイテムを試飲しました。


今回注目したのは村による個性の違いの探求です。
GCのメニル・シュル・オジェ、オジェ、アヴィズ、クラマン、シュイィとPCのヴェルテュ(地図にはありません)に該当するシャンパンを選んでみました。
GCのメニル、アヴィズ、クラマンの3村の特徴については、ローラン・ペリエの最高醸造責任者である尊敬するミッシェル・フォコネさんからの教えを参考にしています。



第1フライト
#1フランク・ボンヴィル グラン・クリュ ブラン・ド・ブラン2010
生産者:フランク・ボンヴィル(RM) 
ぶどう品種:シャルドネ100% ドザージュ:5g/L
村名:アヴィズ&オジェ
価格:6,300円+税(ディオニー)
フォコネ:アヴィズはミネラル感はあってもメニルほど強すぎず、花弁の白い花が連想できる。骨格があり、まろやか。余韻はメニルほど長くはない。アヴィズはチョーク層が浅く、日照量が多い。
青木:塩味、白い花や柑橘系果実と皮に由来するビター感、#3より酸味は繊細、バランスの良さ

#2R&Lルグラ キュヴェ・プレジデンス ブラン・ド・ブラン ヴィエイユ・ヴィーニュ2005
生産者:ルグラ(NM)
ぶどう品種:シャルドネ100% ドザージュ:5g/L
村名:シュイィ
価格:9,305円+税(BB&R)
シュイィの畑は風の影響を受けるのでフレッシュで溌剌とした酸、ミネラル感を備えたぶどうに。北側斜面のぶどうは陽光を受けてゆっくり熟す。シュイィの40年以上の古樹(ヴィエイユ・ヴィ―ニュ)からのぶどうを使用。2005年ヴィンテージは気泡は溶け込み、3アイテムのなかでミネラル&味わいともに一番穏やか、白い花、カリン、ブリオッシュ、燻香、蜂蜜、白コショウのニュアンスも

#3ロベール・モンキュイ グラン・クリュ ブラン・ド・ブラン Ex-Brut
生産者:ロベール・モンキュイ(RM)
ぶどう品種:シャルドネ100% ドザージュ:2g/L
村名:メニル・シュル・オジェ
デゴルジュマン:2015年3月5日
価格:7,000円+税(豊通食料)
フォコネ:ミネラルと酸味が強く、長い余韻が特徴。時間が経過してもなかなか香りが立たず、シャンパンのブレンドに使っても年月が経たないと膨らんでこない。その存在感は圧倒的。ゆえにメニルをシャンパンに入れると良いヴィンテージものができそうという気になる。
青木:チョーク質由来のミネラル感、凛とした酸、アフターのビター感、余韻の広がり


左から順に#1~#6

第2フライト
#4デュヴァル=ルロワ クロ・デ・ブーヴリー2005
生産者:デュヴァル=ルロワ(NM)  
ぶどう品種:シャルドネ100% ドザージュ:4.5g/L
村名:ヴェルテュ
価格:15,600円+税(ヴィレッジ・セラーズ)
デュヴァル=ルロワの醸造責任者サンドリーヌさんはヴェルテュの特徴として「気候変動の影響で、果実味豊かなぶどうから、リッチで豊潤なぶどうになってきている」とのヒントをくださいました。力強さと奥行きのある果実味と酸味、木香のニュアンス

#5G.H.マム ブラン・ド・ブラン クラマン・グラン・クリュNV

生産者:G.H.マム(NM)  
ぶどう品種:シャルドネ100%  ドザージュ:6g/L
村名:クラマン
価格:12,700円+税(ペルノ・リカール・ジャパン)
マムのブラン・ド・ブランは、その昔、メゾンの友人や製造責任者だけに提供するために造られていました。手渡しで贈ったことを証明する証として、角を丁寧に折りたたんだカードを必ず添えていたそうです。それが現在のラベルの角の曲がりに由来しています。また、ガス圧を4.5気圧と低めにすることで、なめらかでクリーミーな味わいになっているのも、このシャンパンの特徴です。
青木:クラマン(白亜の国)の名の通り、白から連想できる花や石灰由来のミネラル、シャブリに通じる酸味と味わい、口中滑らか、クリーミー

#6ランスロ・ロワイエ ブリュット・ミレジメ ブラン・ド・ブラン2008
生産者:ランスロ・ロワイエ(RM)  
ぶどう品種:シャルドネ100% 
村名:クラマン(+オジェ)
瓶詰:2009年2月26日 /デゴルジュマン:2015年6月25日
価格:6,300円+税(株 八田)
フォコネ:陽光が夕方になってやっと正面から当たるのがクラマン。チョーク層はかなり深いところにあり、ある程度の年数を経過したぶどう樹でないとチョーク層には届かないので取り込んだミネラル分をぶどうの実に反映させることができない。クラマンにはメニルやアヴィズにはなかった柑橘系果実(レモンやグレープフルーツ)の香りがあり、口中いきいき、アグレシィヴな面もある。
青木:色調はゴールド、夏ミカンやグレープフルーツ、ミネラル豊か、黄桃、サワークリーム、蜂蜜、クラマンらしいクリーミーさと余韻に残る上質感。講座生の人気No.1シャンパン!

現地で何度が村別のワインを試飲していますが、おぼろげながらイメージはつかめても、まだまだ試行錯誤中。ただ、意識して行うことで、少し、見えてきた気がします。
昭和女子大学のカレッジも、次回限りとなりました!
3月は講座生の皆さんからのリクエストをできるだけ反映させたいと思っておりますが、〆の意味もあるので、当日はストーリー性のある〝テーマ〟を貫きたいと思っています。
何卒よろしくお願いします。



NHK文化センター青山校の講座募集開始

[バー]4月からの〝オーダーメイドなシャンパン・レッスン〟の募集が24日からスタートしました。
詳細はコチラで。残席わずかになっています。
シャンパン&ワインラバーさんの迅速なリアクション、お待ちしています!

世界のスパークリングワインに合わせて素敵なお弁当も

改めまして・・・
4月から三軒茶屋の昭和女子大学カレッジから青山一丁目直結のNHK文化センターに移ります。1月にその前哨戦としてウォーミングアップ編〝ウチ飲みスパークリング・レッスン〟を行いましたので、併せてリポートしておきます。ここでのポイントは押さえおいて欲しいアイテム、話題のアイテムです。


頼りになる料理研究家の笹島ゆり先生の料理も柱のひとつでした!!
昨秋から意見交換させていただき、ゆりさんが練り上げてくださったのが画像のメニュー、講座生も大満足で、イカスミとマロンのパンはサプライズ!


開講前のお教室、お弁当やグラスの準備完了!

第1フライト

#1バルディビエソ エクストラ・ブリュットNV
生産国:チリ クリコ・ヴァレー  
生産者:バルディビエソ 
ぶどう品種:シャルドネ60%、ピノ・ノワール40%
価格:1,600円+税(モトックス)
チリの伝統あるスパークリングメーカー、私のお薦めはブリュットではなく〝エクストラ・ブリュット〟

#2ロデレール・エステート カルテット ブリュットNV
生産国:アメリカ・カリフォルニア州  
生産者:ロデレール・エステート 
ぶどう品種:シャルドネ約60%、ピノ・ノワール約40%
価格:3,500円+税(エノテカ)
シャンパン・メゾンのルイ・ロデレールがカリフォルニアに進出して生産している安定感のある泡◎

#3クラウディ・ベイ ペロリュスNV
生産者:ニュージーランド・マールボロー地区  
生産者:クラウディ・ベイ
ぶどう品種:ピノ・ノワール、シャルドネ
価格:3,500円+税(MHD モエ ヘネシー ディアジオ)
SBで名を馳せたクラウディ・ベイ、スパークリングにはピノ・ノワールとシャルドネを使用

#4カ・デル・ボスコ フランチャコルタ プレステージNV
生産国:イタリア・ロンバルディア州  
生産者:カ・デル・ボスコ
ぶどう品種:シャルドネ75%、ピノ・ビアンコ10%、ピノ・ネロ15%
価格:4,800円+税(フードライナー)
イタリアの人気の泡もの、供出したアイテムの中で、唯一ピノ・ビアンコをブレンドしているタイプ

第2フライト

#5アラス グランド・ヴィンテージ2005
生産国:オーストラリア・タスマニア州  
生産者:ハウス・オブ・アラス
ぶどう品種:シャルドネ69.2%、ピノ・ノワール30.8%
価格:6,000円+税(アコレード・ワインズ・ジャパン)
豪州の冷涼エリア タスマニア産。バランスが良くエレガント。青木的に豪州No1の泡ものだと思っています。

#6フォリアージュ キュヴェ エクストラ ブリュットNV
生産国:フランス・シャンパーニュ地方  
生産者:フォリアージュ
ぶどう品種:シャルドネ40%、ピノ・ノワール30%、ピノ・ムニエ30%
価格:8,900円+税(アズマコーポレーション)
昨年11月に日本上陸したばかりのビオディナミ農法によるシャンパン、豊かなミネラル感と口中でのふくらみ

#7キャメル・ヴァレー ピノ・ノワール ブリュット2009

資料提供:BB&R
生産国:イギリス・コーンウォール州  
生産者:キャメル・ヴァレー
ぶどう品種:ピノ・ノワール100%
価格:6,380円税込(BB&R)
お薦めの英国産スパークリング、料理との相性も良く、魚介類の生臭みも解消できる優れもの。2008年のIWC、デキャンター・ワールド・ワイン・アワードの金賞等、多くの受賞歴あり。


笹島ゆりさんのお料理は彩り&味わいともに好評でした。
きめ細かいサポート、本当にありがとうございました!!!

ゆりさんが集計なさった受講生からのアンケートによりますと■人気No.1は#7 ■お料理と合わせて楽しめたのは#1#7#5は危うくシャンパンと間違えるくらい素晴らしい、とのコメントがあったようです。講座後、#1をケース買いなさった方もいらしたとか。
ご参加くださった皆さまの笑顔が満足度の尺度になりますね(笑)
引き続き、よろしくお願いします。


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