ワインと芸術の融合を自負するトスカーナのBIBI GRAETZ/ビービー・グラーツ [来日したワイン生産者&関係者]
ファーストヴィンテージから20年でTOP醸造家の仲間入り
2024年4月に来日したビービー・グラーツ当主
2023年3月からピーロートが販売を開始しています。
2023年9月のZOOM トスカーナと東京を繋いでお話を伺いました。
ワイナリーは古いホテルを購入して内部を改装なさったそうです!
2024年の来日で
左から順に供出されたアイテム
#1:カザマッタ・ビアンコ2023
#2:カザマッタ・ロッソ2022
#3:テスタマッタ・ビアンコ2021
#4:コローレ・ビアンコ2021
#5:テスタマッタ・ロッソ2016
#6:同2020
#7:同2021
#8:コローレ・ロッソ2015
#9:同2020
#10:同2021
ワイナリーはフィレンツェを見下ろすフィエゾーレの丘にあります。
祖父も父も彫刻家という家庭で育ったグラーツさんは、アーティストとしての道を究めるべく、フィレンツェ美術学校に進学しますが、母親が自家用に手入れをしていた2㌶のぶどう畑の作業を手伝っているうちに、ワイン造りに目覚め、生涯の仕事にすることを決断。ワイン道を初歩から学び、学友を介してイタリアの名醸造家の元で実地研修を重ね、視察や研鑽を積みながら、2000年に自らの名を冠したワイナリーを設立しました。
「当時理想としていたワインはサッシカイア」と語った後、「テスタマッタ・ロッソのファーストヴィンテージが著名なワイン雑誌でサッシカイアの次に高評価を受けた時は驚きとともに最高の気分だった」と述懐。ファーストヴィンテージに関しては、VINEXPO2003のブラインドテイスティングで第1位に選出されるという快挙を成し遂げています。加えて、2008年のワインスペクテーターで、テスタマッタ2006が赤ワインの最高得点をゲット。現在、トスカーナのTOP5に入るワイナリーとして存在感を示していますが、この間、わずか20年あまりのことです!
ビービー・グラーツのぶどう畑
画像提供:ピーロート・ジャパン
標高が高く、石の多い痩せた土壌から酸味を伴ったエレガントなワインを生産
テスタマッタはヴィンチリアータ、オルモ、ロンダ、ラモーレ、モンテフィリ&シェナ
コローレはラモーレ、ヴィンチリアータ、オルモ&シェナ
とくにコローレは樹齢の古いぶどう樹が中心
画像提供:ピーロート・ジャパン
すべての畑のなかで標高(650m)が最も高いラモーレ
“樹齢の古いサンジョヴェーゼ(90年以上)”が生み出すビービー・グラーツならでは味わい
ジリオ島
画像提供:ピーロート・ジャパン
トスカーナ地方の最南端に位置するジリオ島は、グラーツ当主のワイン造りのルーツ
画像:BIBI GRAETZの公式サイト
ぶどう品種アンソニカは、シチリア州ではインツォリアと呼ばれています。
トスカーナ州ジリオ島のアンソニカはシチリア州のぶどうより凝縮感や塩味あり
🍀🍀🍀🍀🍀
ベイクドビーツサラダ × カザマッタ・ビアンコ2023
イタリア語で「狂気の家(Crazy House)」を意味するカザマッタ(アンソニカ60%、ヴェルメンティーノ30%、トレッビアーノ10%)。「アンソニカを何故使うのですか」との問いについて、「カコウ岩質由来のミネラル、ぶどう本来のエネルギーがあり、潮風の影響もあるので」と当主。
カザマッタ・ロッソ2022
暖色レッドとイエローを使ったラベルからは、エネルギーやポジティブな“気”を感じます。
サンジョヴェーゼ100%、発酵はステンレスタンク、醸造はステンレスタンクとフレンチオーク(10%)で6ヵ月間熟成、その後、瓶詰め。フレッシュで滑らか、果実の味わいを強調した味わい。
当主が“リトル・テスタマッタ”と形容するカザマッタ・ビアンコ&カザマッタ・ロッソのラベルはリリース毎に変えるとのこと。
北海道産ホタテのクルード × テスタマッタ・ビアンコ2021、コローレ・ビアンコ2021
テスタマッタ・ビアンコはジリオ島の単一畑セローネのアンソニカ100%。
燻したスパイスやナッツ風味、ワインの塩味とヨード感がホタテと良い相性
コローレ(=色)・ビアンコはジリオ島のピエトラボーナの畑のアンソニカ100%。
桃やアーモンドペーストのアロマ。高樹齢のぶどう由来のストラクチュア、ミネラル感
鹿児島県産海老のリガトー二 × コローレ・ビアンコ2021
ジリオ島の南西部に位置する畑で標高200~500m、超樹齢100年のぶどう樹含む。
除梗・圧搾後、ステンレスタンクで低温発酵。
熟成は70%フレンチオーク、30%ステンレスタンク。
シーフードクリームソースとワインの質感の一致、ヨードがもたらす渾然一体感。
左から テスタマッタ・ロッソ2021、同2020、同2016
3ヴィンテージについて、グラーツ当主は以下のように表現。
2021年は“肉厚”、フレッシュでありながら豊満。みずみずしい赤系果実、味わい深い油脂感
2020年は“完璧”、イチゴの果実感、バニラのアロマ、最高レベルの完成度
2016年は“力強さとエレガンス”、赤系果実、紅茶、タバコ、なめし皮、個性的なワイン
ペッパーステーキ × コローレ・ロッソ2021、同2020、同2015
2021年はサンジョヴェーゼ100%
エネルギーやパワーにあふれ、太陽の恩恵を受けたヴィンテージ
2020年はサンジョヴェーゼ100%
古樹、標高、土壌の3要素が生み出す緊張感あるワイン
2016年はサンジョヴェーゼ80%、カナイオーロ10%、コロリーノ10%
層になって広がるアロマ、ストラクチュアとバランス、ミネラル感、複雑味のある味わい
サンジョヴェーゼ、カナイオーロ、コロリーノの歴史ある畑から生まれた、
ビービー・グラーツの“夢”を表現したトップレンジがコローレ
コローレ・ロッソを前に笑顔のグラーツさん
キャロットケーキ×テスタマッタ・ビアンコ2021
ケーキの程よい甘さとオレンジの酸味がアンソニカ種の軽快な酸味と塩味に相乗。
ラベルとデザートの色合わせが視覚的に好印象
🍀🍀🍀🍀🍀
今月半ば Beyond Bordeaux Tokyo 2024(以後BBT)の開催が予定されています!
上記は昨年のBBTに出たビービー・グラーツのプリムール発売日&ワインデータです。
テスタマッタのラベルに使われているイエローとブルーは補色の関係。
大胆でありながら繊細さが垣間見える色彩感覚は素晴らしいです。
グラーツさんはワイン造りの要について、
(1)古樹へのこだわり
(2)エレガントな酸を伴ったワイン
(3)アーティスト根性=ワインとアートの融合
とコメントしていましたが、
芸術家一家のDNAを感じるラベルには飲み手をワクワクさせる魅力があります!
■ワインについての問い合わせ先:ピーロート・ジャパン
電話03-3458-4455 / mail service@pieroth.jp
2024年4月に来日したビービー・グラーツ当主
2023年3月からピーロートが販売を開始しています。
2023年9月のZOOM トスカーナと東京を繋いでお話を伺いました。
ワイナリーは古いホテルを購入して内部を改装なさったそうです!
2024年の来日で
左から順に供出されたアイテム
#1:カザマッタ・ビアンコ2023
#2:カザマッタ・ロッソ2022
#3:テスタマッタ・ビアンコ2021
#4:コローレ・ビアンコ2021
#5:テスタマッタ・ロッソ2016
#6:同2020
#7:同2021
#8:コローレ・ロッソ2015
#9:同2020
#10:同2021
ワイナリーはフィレンツェを見下ろすフィエゾーレの丘にあります。
祖父も父も彫刻家という家庭で育ったグラーツさんは、アーティストとしての道を究めるべく、フィレンツェ美術学校に進学しますが、母親が自家用に手入れをしていた2㌶のぶどう畑の作業を手伝っているうちに、ワイン造りに目覚め、生涯の仕事にすることを決断。ワイン道を初歩から学び、学友を介してイタリアの名醸造家の元で実地研修を重ね、視察や研鑽を積みながら、2000年に自らの名を冠したワイナリーを設立しました。
「当時理想としていたワインはサッシカイア」と語った後、「テスタマッタ・ロッソのファーストヴィンテージが著名なワイン雑誌でサッシカイアの次に高評価を受けた時は驚きとともに最高の気分だった」と述懐。ファーストヴィンテージに関しては、VINEXPO2003のブラインドテイスティングで第1位に選出されるという快挙を成し遂げています。加えて、2008年のワインスペクテーターで、テスタマッタ2006が赤ワインの最高得点をゲット。現在、トスカーナのTOP5に入るワイナリーとして存在感を示していますが、この間、わずか20年あまりのことです!
ビービー・グラーツのぶどう畑
画像提供:ピーロート・ジャパン
標高が高く、石の多い痩せた土壌から酸味を伴ったエレガントなワインを生産
テスタマッタはヴィンチリアータ、オルモ、ロンダ、ラモーレ、モンテフィリ&シェナ
コローレはラモーレ、ヴィンチリアータ、オルモ&シェナ
とくにコローレは樹齢の古いぶどう樹が中心
画像提供:ピーロート・ジャパン
すべての畑のなかで標高(650m)が最も高いラモーレ
“樹齢の古いサンジョヴェーゼ(90年以上)”が生み出すビービー・グラーツならでは味わい
ジリオ島
画像提供:ピーロート・ジャパン
トスカーナ地方の最南端に位置するジリオ島は、グラーツ当主のワイン造りのルーツ
画像:BIBI GRAETZの公式サイト
ぶどう品種アンソニカは、シチリア州ではインツォリアと呼ばれています。
トスカーナ州ジリオ島のアンソニカはシチリア州のぶどうより凝縮感や塩味あり
🍀🍀🍀🍀🍀
ベイクドビーツサラダ × カザマッタ・ビアンコ2023
イタリア語で「狂気の家(Crazy House)」を意味するカザマッタ(アンソニカ60%、ヴェルメンティーノ30%、トレッビアーノ10%)。「アンソニカを何故使うのですか」との問いについて、「カコウ岩質由来のミネラル、ぶどう本来のエネルギーがあり、潮風の影響もあるので」と当主。
カザマッタ・ロッソ2022
暖色レッドとイエローを使ったラベルからは、エネルギーやポジティブな“気”を感じます。
サンジョヴェーゼ100%、発酵はステンレスタンク、醸造はステンレスタンクとフレンチオーク(10%)で6ヵ月間熟成、その後、瓶詰め。フレッシュで滑らか、果実の味わいを強調した味わい。
当主が“リトル・テスタマッタ”と形容するカザマッタ・ビアンコ&カザマッタ・ロッソのラベルはリリース毎に変えるとのこと。
北海道産ホタテのクルード × テスタマッタ・ビアンコ2021、コローレ・ビアンコ2021
テスタマッタ・ビアンコはジリオ島の単一畑セローネのアンソニカ100%。
燻したスパイスやナッツ風味、ワインの塩味とヨード感がホタテと良い相性
コローレ(=色)・ビアンコはジリオ島のピエトラボーナの畑のアンソニカ100%。
桃やアーモンドペーストのアロマ。高樹齢のぶどう由来のストラクチュア、ミネラル感
鹿児島県産海老のリガトー二 × コローレ・ビアンコ2021
ジリオ島の南西部に位置する畑で標高200~500m、超樹齢100年のぶどう樹含む。
除梗・圧搾後、ステンレスタンクで低温発酵。
熟成は70%フレンチオーク、30%ステンレスタンク。
シーフードクリームソースとワインの質感の一致、ヨードがもたらす渾然一体感。
左から テスタマッタ・ロッソ2021、同2020、同2016
3ヴィンテージについて、グラーツ当主は以下のように表現。
2021年は“肉厚”、フレッシュでありながら豊満。みずみずしい赤系果実、味わい深い油脂感
2020年は“完璧”、イチゴの果実感、バニラのアロマ、最高レベルの完成度
2016年は“力強さとエレガンス”、赤系果実、紅茶、タバコ、なめし皮、個性的なワイン
ペッパーステーキ × コローレ・ロッソ2021、同2020、同2015
2021年はサンジョヴェーゼ100%
エネルギーやパワーにあふれ、太陽の恩恵を受けたヴィンテージ
2020年はサンジョヴェーゼ100%
古樹、標高、土壌の3要素が生み出す緊張感あるワイン
2016年はサンジョヴェーゼ80%、カナイオーロ10%、コロリーノ10%
層になって広がるアロマ、ストラクチュアとバランス、ミネラル感、複雑味のある味わい
サンジョヴェーゼ、カナイオーロ、コロリーノの歴史ある畑から生まれた、
ビービー・グラーツの“夢”を表現したトップレンジがコローレ
コローレ・ロッソを前に笑顔のグラーツさん
キャロットケーキ×テスタマッタ・ビアンコ2021
ケーキの程よい甘さとオレンジの酸味がアンソニカ種の軽快な酸味と塩味に相乗。
ラベルとデザートの色合わせが視覚的に好印象
🍀🍀🍀🍀🍀
今月半ば Beyond Bordeaux Tokyo 2024(以後BBT)の開催が予定されています!
上記は昨年のBBTに出たビービー・グラーツのプリムール発売日&ワインデータです。
テスタマッタのラベルに使われているイエローとブルーは補色の関係。
大胆でありながら繊細さが垣間見える色彩感覚は素晴らしいです。
グラーツさんはワイン造りの要について、
(1)古樹へのこだわり
(2)エレガントな酸を伴ったワイン
(3)アーティスト根性=ワインとアートの融合
とコメントしていましたが、
芸術家一家のDNAを感じるラベルには飲み手をワクワクさせる魅力があります!
■ワインについての問い合わせ先:ピーロート・ジャパン
電話03-3458-4455 / mail service@pieroth.jp