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アルフレッド・グラシアンの4代目セラーマスター ニコラ・ジェジェがこだわる樽、ボトル、クロージャー [来日したワイン生産者&関係者(シャンパン)]

 樽発酵・樽熟成で伝統製法を守り続けるアルフレッド・グラシアン
 #1:アルフレッド・グラシアン ブリュット
 CH54%、PN24%、M22%、ドザージュ9g/L
 リザーヴワイン40% (2006年からのソレラ)
 #2:同キュヴェ・パラディ ブリュット2013
 3代目が世に送り出したキュヴェで3品種を使用、ファーストVTは1990年
 ジェジェさんの代になってから2品種CHとPNだけのブレンドに変更
 CH65%、PN35%、ドザージュ8g/L
 #3:同ブリュット ミレジメ2012
 CH65%、PN20%、M15%、ドザージュ8g/L
 #4:同ブリュット ミレジメ2008
 CH56%、PN21% 、M23%、ドザージュ8g/L
 #5:同ブリュット ザ・コレクション メモリー1999
 CH65%、PN18%、M17%、ドザージュ6g/L
 #6:同ブリュット ザ・コレクション メモリー1996
 CH65%、PN20%、M15%、ドザージュ6g/L




      
  重要ポイント
 画像提供:アルフレッド・グラシアン
 1864年にエペルネの地にメゾンを興す。
 セラーマスターは代々ジェジェ家が伝承、現在は4代目。
 長年の信頼関係に基づいた供給元を有し、製法は樽発酵・樽熟成、ノン・マロを貫き、
 法定期間をはるかに超える熟成期間をかける。ミレジメの瓶内熟成にはコルク栓を使用。
 年間の生産量は30万本


 ジェジェ家の顔ぶれ
 画像提供:アルフレッド・グラシアン
 1905年にガストン・ジェジェがセラーマスターに就任
 1950年に息子のシャルル・ジェジェが2代目となり、
 1966年にシャルルの息子ジャンピエール・ジェジェが3代目を継承
 ボンド風のポーズを取っているのが4代目ニコラ・ジェジェさん、2007年から現職


 2022年の秋に初来日
 2018年、ジェジェさんはギド・アシェット誌によって、
 最優秀シャンパーニュ・メーカーに選出されました!

 以前、メゾンを訪問した時にはお目にかかれなかったので、私は初対面
 セミナー開始前にご挨拶できたお陰かなぁ
 講師席から笑顔で応えていただけてラッキー😄


 テイスティングを交えながら
 左から#2キュヴェ・パラディ2013、#1ブリュットNV、#3ミレジメ2012
 #2は瓶のネックが鶴首のように細いので、空気の浸透は#1#3よりおだやか
 瓶の口径は通常29mm、キュヴェ・パラディは2015年ヴィンテージから26mmに変更


  瓶熟時のクロージャーについてはボトルを拡大した画像で!
  右の#3は天然コルク、他2本は王冠使用なので、口元の形状が違います。
  10年間の変化をみると、瓶内の気圧はコルクだと5気圧、王冠だと6気圧という結果
  シャンパーニュのガス圧は6気圧なのでコルクだとCO2がゆるやかに減少している由
  「コルクで熟成させると微量な酸素が入り込み酸化すると思いがちですが、
  酸素はコルクのなかに溜まっています」とジェジェさんはコメントしていました。

 
 画像提供:アルフレッド・グラシアン
 コルクで瓶熟中のシャンパーニュはアグラフという留め金具を使用しています。


 228㍑の樽を約1,000個所有
 画像提供:アルフレッド・グラシアン
 樽熟庫はシェリー蔵の樽のように積み重ねられていて電動で操作できます。
 このシステムを導入する前は、年に17回醸造チームが樽を移動させていたそうです。
「効率が良く時短になった」とジェジェさんは喜んでいました。

 1,000個の樽の平均使用年数は17年、樽熟庫の温度は21度・湿度は76度にキープ
「この温度は酸化作用にも関係するので、SO2の量を60~80mg/Lに抑えられる」と

 樽熟による目減り補填(ウイヤージュ)は、
 15日毎に等級が同じキュヴェで行っていますが、その作業にも樽熟庫の温度が要
 樽使いの名手ジェジェ家にとって、樽を介してもたらされる効果は多大なようです。


      顧客からのリクエストに応えてデビューしたアイテム
      メゾンが誇るザ・コレクション メモリーは、
      セラーの中心部で、時を重ねてきたシャンパーニュ
     「熟成したシャンパーニュを」との要望に応えて登場したアイテム

      1996年ラバーの私にとって素敵なひとときになりました。
      白い花のイメージ、ミネラル、フレッシュバター、蜂蜜、黒糖
      アフターに若干のビター感、酸味の広がりと長い余韻


 すべてが終わって満面の笑み
 ジェジェさんは2007年にセラーマスターに就任して以降、
 2008年、2012年、2018年、2022年と素晴らしい年と関わることができて幸せと[わーい(嬉しい顔)] 
 
 セミナーでは特別な話を伺うことができました。
 大変参考になりました、ありがとうございました!

 昨年6月、シャンパーニュ講座でフォーカスしていたので有意義な時間になりました。
 講座内容をご参考までに載せておきます。
 ご笑覧いただけましたら幸いです。
 https://non-solo-vino.blog.ss-blog.jp/2022-06-25

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