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エレノア・コッポラのドキュメンタリー『ハート・オブ・ダークネス コッポラの黙示録』 [映画でワイン・レッスン]



 エレノア・コッポラさんとの出会い

(画像中央)2017年6月、初監督作品ボンジュール、アンのプレス会見のために来日した翌日、コッポラ監督が所有する『フランシス・フォード・コッポラ・ワイナリー』の輸入元ワイン・イン・スタイルさんから、女子8名だけのLady's Night Dinnerにお招きいただき、光栄にもエレノアさんとお目にかかることができました!

(画像右&左)2018年3月、コッポラ家の来日記念パーティにご招待していただき、コッポラ監督&ソフィアさんとの記念画像も[わーい(嬉しい顔)]
エレノアさんはお孫さんとインフルエンザに罹患して、ホテルで休息。2年続けての再会は叶わず、とっても残念でした。


 2018年のパーティの仕切りもワイン・イン・スタイルさん
 ボトルに巻き付けられたラべルデザインが斬新な『ディレクターズ・カット』
 結婚50周年を記念してコッポラ監督がエレノアさんのために造った『エレノア』

 赤のグラスマーカーもおしゃれでした。


 7月17日発売の月刊HiVi

月刊HiVi 8月号の特集『一般教養としての地獄の黙示録』のなかで、映画とワインに特化しているコッポラ監督について書かせていただきました。


2017年の初対面の折、エレノアさんにサインしていただきました。これは私の宝物!
エレノアさんは映画『地獄の黙示録』の撮影記録を綴ったドキュメンタリー『ハート・オブ・ダークネス』でエミー賞を獲得しています。
現在公開中の『地獄の黙示録 ファイナル・カット』を記念して、限定ワイン『2017フランシス・フォード・コッポラ・ディレクターズ・カット アポカリプス・ナウ ファイナル・カット カベルネ・ソーヴィニヨン アレキサンダー・ヴァレー』も発売されました。


  最新のファイナル・カットを観る前に『ハート・オブ・ダークネス』
  時間の経つのも忘れるくらい面白くて、エレノアさんの器の大きさにびっくり!

  (C) ハート・オブ・ダークネス/NBCユニバーサル・エンターテイメント


「借金が必要ならそれも仕方ない。(中略) 最悪の場合でも家と車がなくなるだけで、それが“何”と思った」、「一度意識を失って倒れたことがありました。多分、正気と狂気の境までいったのでしょう。私は恐れを感じつつ、興奮を覚えました。(中略) お金をかけ、危険な精神状態に陥り、家族を引きずりこんだ彼は、極限まで行って乗り越えたのです」等の発言を聞きながら、なんと度量の広い女性なのだろうと思いました、凄すぎ!!

コッポラ監督が「僕は金持ちではないけれど、大胆に金を投じる」と語っていた箇所では、映画に1,600万ドルもの自己資金を投げ出していたことや、2011年にナパに所有する『イングルヌック』の商標権を取得する際、その当時の持ち主ザ・ワイン・カンパニーに莫大な金額(正確な金額は非公表ですが)を支払って、その権利を得た話を、思い出してしまいました。


 映画でワイン・レッスン

映画『地獄の黙示録 ファイナル・カット』の唯一のディナーシーンにボルドー瓶とブルゴ―ニュ瓶の赤ワインが出てきます。
前者はパニエに入っているので、銘柄はわかりませんが、後者はブルゴーニュ地方の名門ブシャール・ペール・エ・フィスのモノポール(単一畑)『ボーヌ・グレーヴ・ヴィーニュ・ド・ランファン・ジェズュ』。“幼子イエスのぶどう畑”という意味を持つワインで、カルメル派の修道女のひとりがルイ14世の誕生を予言したことにより、名付けられたと言われています。
ピノ・ノワール100%、ぶどうの生育が早い畑で、ランファン(幼子)の名前通り、常に若々しさを保ち、長命を誇るワインと言えます。

『ハート・オブ・ダークネス』のなかで、コッポラ監督は「白ワインはよく冷やし、赤は14度に保つ。テーブルに出す1時間から2時間前に栓を抜くように。フランス人も腰をぬかすように細部まで完璧に準備してくれ」とのメッセージをしています。観客にわからないワインの温度や抜栓時間まで、細かい指示を出していたコッポラ監督には脱帽です!

月刊HiViのコッポラ特集、コッポラ・ファンの皆さまに読んでいただけると嬉しいです。
どうぞよろしくお願いいたします!

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