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世界初! オレゴン&ワシントンスペシャリスト育成プログラム <レベルⅠ>を受講 [ワシントン/オレゴンワイン]

 Certified Specialist of Pacific Northwest Wines
(左から)トッド・スティーブンズ オレゴンワインボード・ワシントンワイン協会日本事務所代表、ブリー・ストックMW、マリー・チェンバース オレゴンワインボード オペレーション&ファイナンス副社長、ステーヴ・ワーナー ワシントンワイン協会CEO


年初早々、オレゴンワインボード・ワシントンワイン協会日本事務所から『日本初公開のスペシャリスト育成プログラム』と題する招待状が届きました。これはオレゴン・ワシントン両州のワインの普及に尽力しているワイン業界のスペシャリストを対象に独自に開発された認定プログラム『Certified Authority of Pacific Northwest Wines』で、世界初の試みとなった今回は、招聘された業界関係者39名(通訳、メディア、全国の小売&飲食業は 同店舗からの複数参加あり)は2月16日(日)・17日(月)の両日、緻密な日程表に沿った講義を受けました。ちなみに日本の後は韓国で行うそうです。

講師は2016年にマスター・オブ・ワインを取得したブリー・ストックMW。彼女はオレゴンワインボード、ワシントンワイン協会のコンサルタントとして、スペシャリスト教育プログラム開発の監修をしています。

第1日目
会場は東京アメリカンクラブ
8時30分に集合した後、参加メンバー全員が簡潔に自己紹介!
初日の午前中はPNW (Pacific Northwest Wines/カリフォルニア州以北の北西部太平洋地域でパシフィック・ノースウェストと呼称される地域) 全体の概要、歴史、気候、地質を聴講後、テイスティング


世界的に見てプレミアムワインの産地は緯度30-50度の間ですが、オレゴンとワシントンは北緯42-48度に位置しています。画像は第1フライト(PN)の試飲前にノース・ウィラメット・ヴァレーのラス土壌、堆積土壌、火山性土壌について解説中のストックMW

オレゴンのAVAダンディ・ヒルズ、赤みを帯びた保水性ある火山性土壌ジョリー・ローム
(2019年7月撮影)

 第1フライト
 オレゴンのピノ・ノワール
 ポンジー、ベルグストロム、ソーコル・ブロッサー



 第2フライト
 シラーにフォーカス
 レ・コール No.41、パワーズ、ケイ・ヴィントナーズ


PNWでは80種以上のぶどうを栽培していますが、その多くは赤ワインに適した品種です。栽培の作付面積順に見ると、CS20%PN17%、CH14%、リースリング11%、メルロー10%シラー8%、PG7%、その他13%


ふ~ランチで小休止


 第3フライト
 午後からはAVAとオレゴン全体の概要、そして・・・ワインの試飲


ジ・アイリー・ヴィンヤーズPG、ベルグストロムCH、ブルックスのリースリング
オレゴン最大のワイン産地はウィラメット・ヴァレーで作付面積が最も多い品種は黒ぶどうのPN。白ぶどう品種にフォーカスするとピノ・グリ、シャルドネ、リースリングの順になります。オレゴンの歴史を語る上で欠かせないジ・アイリー・ヴィンヤーズでは1965年にPNとPGを植樹しています。

 第4フライト
 オレゴン州第2の生産量を誇るA to Z
 ウィラメット・ヴァレーのキング・エステートとブルックス


オレゴン州のワインはアメリカのワイン生産量のわずか1%に過ぎませんが、アメリカ国内でビオディナミの認証を受けているぶどう畑の52%はオレゴン。キング・エステートも然り。2006年にペンシルバニア州の非営利団体が発足させたB-Corp(利益重視でない優良企業)の認証を受けている企業は世界中に2,655ありますが、ワイナリーはわずか19のみ。そのなかの8軒がオレゴンで、A to Zやソーコル・ブロッサー(第1フライトの最右)はその先駆者的存在。

オレゴン州のAVAは19
オレゴン州のAVAウィラメット・ヴァレーのなかには7つのNESTED AVA(ネステッドは1つの大きなAVAの中に、別のAVAが含まれていることを示す非正規の呼称。例としてダンディ・ヒルズ)があり、番号順に②ヤムヒル・カールトン・ディストリクト ③シュヘイラム ④リボン・リッジ ⑤ダンディヒルズ ⑥マックミンヴィル ⑦イオラ・アミティ・ヒルズ ⑧ヴァン・ドゥーザー・コリドー(2019年1月認証)となります。



 第5フライト
 上記のネステッドAVAを代表するピノ・ノワールを探求


(左から)
◍ボーフレール AVAリボン・リッジ
◍ジェイ・クリストファー AVAシュヘイラム・マウンテンズ
◍レゾナンス AVAヤムヒル・カールトン
◍ケリー・フォックス・ワインズ AVAダンディ・ヒルズ
◍ハイランド・エステイツ AVAマックミンヴィル
◍クリストム AVAイオラ・アミティ・ヒルズ

シャンパーニュのアンリオ家が所有する高価なボーフレール、旨み十分のジェイ・クリストファー、「フランスではなくオレゴンらしいピノを造る」と宣言しているルイ・ジャド所有のレゾナンス、故ディヴィッド・レット氏から薫陶を受けた女性ワインメーカーが造るケリー・フォックス、火山性堆積土壌から生まれるハイランド・エステイツ、そして昨年訪問したクリストムでは標高210mのアイリーンの畑から凄いパワーが! 素晴らしいピノ軍団のテイスティングでした。

 香り、味わいだけでなく、色調の違いも魅力

日曜の早朝からディナーまでの間ずっ~と雨、このような東京タワー初めて!


2日目は州境にあるAVAからスタート
最初の授業はオレゴンとワシントンの州境にあるエリアから学習しました。


ワシントン州のAVAは現在14。オレゴンとワシントンで重なるAVAは3つあり、その1つがコロンビア・ゴージ。素晴らしい景観で目の前には雄大なコロンビア川。他の2つはコロンビア・ヴァレーとワラ・ワラ・ヴァレー
(2019年7月撮影)



 第1フライト
 2日目のテイスティングはシャトー・サン・ミッシェルのエロイカからスタート
 ドイツのドクター・ローゼンとのコラボから誕生した秀逸なリースリング!


ワシントン州では70種類以上のぶどうを栽培していますが、主要品種はCS29%、 CH16%リースリング15%、ME14%、シラー9%、その他17%
シャトー・サン・ミッシェル エロイカ/リースリング
ウッドワード・キャニオン/シャルドネ
デリール・セラーズ シャルール・ブラン/SB+セミヨン

 第2フライト
 カベルネとメルローの世界へ


◍クィルシーダ・クリークCS AVAコロンビア・ヴァレー
◍キャンバスバックCS AVAレッド・マウンテン
◍ペッパーブリッジCS AVAワラ・ワラ・ヴァレー
◍シャトー・サン・ミッシェル カヌー・リッジ メルロー AVAホース・ヘブン・ヒルズ
◍ヘッジス・ファミリー ル・メルロー AVAコロンビア・ヴァレー

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コロンビアヴァレーのなかの最大のAVAはヤキマ・ヴァレー。赤はボルドー品種がメインですが、近年ローヌ品種が人気。ヤキマ・ヴァレーには、ラトルスネーク、レッド・マウンテン、スパイプ・マウンテンの3つのネステッドAVAがあります。

 ワシントン州のロス土壌

ワシントン州の特徴的なラス(一般的な呼称はロス)土壌はとても細かいので、一掴みの砂を振りまくと風に乗って舞った瞬間がキャッチできました。
(2019年7月撮影/ホース・ヘブン・ヒルズ)

 第3フライト
 ボルドースタイルの赤ワイン
 レコールNo.41のファーガソン、デリール・セラーズ、コロンビア・クレスト


◍AVAワラ・ワラ・ヴァレーにあるファーガソンは玄武岩から生み出されるミネラル感や鉄分が顕著
◍2016年VTが25回目の記念年になったデリール・セラーズ、AVAレッド・マウンテンのCS100%
◍AVAはコロンビア・ヴァレー、ワシントン・ワインの父と呼ばれるウォルター・クロール博士の名を冠したオマージュワイン

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 最後の試飲はワシントン州のボルドータイプの赤ワイン

 生産者はシャトー・サン・ミッシェルの傘下コロンビア・クレスト、パワフル!


 画像提供:オレゴンワインボード・ワシントンワイン協会
レベルⅠのカリキュラムはすべて終了・・・総括で30問の選択試験
休憩をはさんで結果発表、ドキッ[ふらふら]
全員無事クリア[わーい(嬉しい顔)]


レベルⅠの卒業生には認定証とバッジの授与がありました。
次なるステップはCertified Authority of Pacific Northwest Winesになります。レベルⅠの合格者のみが受講できる2日間のマスターレベルコースで、今の予定では9月頃に開催とのこと。多様な品種を交えたワインテイスティング、オレゴン・ワシントン州のヴィンテージ、微気候、土壌、クローン等についてもさらに掘り下げて学習するようです。レベルⅡに合格すると、PNWのオーソリティーとして認定されるということなので頑張らねば!

 フルメンバーで記念ショット
トッド・ステーブンズ日本事務所代表、ワシントンワイン協会のステーヴ・ワーナーCEO、通訳の村田みづ穂さんも交えて記念ショット。
中身の濃い2日間でした。皆さま、大変お疲れ様でした!

前日の雨降りとは打って変わって綺麗な青空、東京タワーもイイ感じです!

 4月にNHK文化センター青山校でオレゴン・ワシントンにフォーカス

昨年はナパヴァレー・ヴィントナーズ(NVV)主催の第1回ナパ公認アンバサダー試験を受けるチャンスをいただき、お陰様でクリアできました。NHK文化センター青山校で特別講座『ワインで巡る世界ツアー』ナパワイン編を開催し、ご参加くださった皆さまにナパワインの魅力をお伝えすることができました。
今年は4月中旬に“オレゴン・ワシントンワイン”にフォーカスした特別講座を開催し、両州の素晴らしさをご紹介したいと思っています。Non Solo Vino(ワインだけじゃなく)風に、今回はリーデル・グラスを使ってその奥深さをご披露したいと思っています。現在、内容について調整しておりますので、詳細が決まり次第、SNSで発信させていただきます。ご期待くださいませ。

[イベント]ワシントン・オレゴン 2020ワイン エクスペリエンス プロモーションのご案内
オレゴンワインボード・ワシントンワイン協会では毎年3~4月にワイン愛好家に多種多様なオレゴン州とワシントン州のワインを楽しんでいただくために表記のプロモーションを実施しています。昨年は292店舗が参加しました。開催要項についてはワインのこころにプロモーション要綱を記載してあります。参加申込の締め切りは2月28日(金)です!
申請を済ませていない小売店&飲食店の皆さまは、急ぎ、奮ってご応募くださいませ!
窓口:オレゴンワインボード・ワシントンワイン協会日本事務所
担当:トッド・ステーブンズ代表
Tel: 03-5904-8950/ Fax: 03-6332-9575
Mail: info@washingtonwine.jp
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ルイ・ジャド 2018 バレルテイスティング 量質ともに良好なヴィンテージ [ワイン]

 日本リカー主催バレルティスティング&セミナー
 恒例のバレルテイスティング、ヴィンテージは2018年

 長年ルイ・ジャドの旗振り役だったオリヴィエ・マスモンデ輸出部長の後任として
 アメリー・サンテュックさんが就任しています。

ブルゴーニュ全体
◆昨年は世界的な需要の高まりで、数量8.8%増、金額10%増
主要な輸出相手国は米国、英国、日本、カナダ、スウェーデン、中国&香港
◆価格の上昇
第159回オスピス・ド・ボーヌ(2019年開催)で22%アップ
前年2,000€だった某メゾンのプイイ・フュイッセは昨年1万€で落札等
◆2020年は米国の関税、ブレグジット、コロナウィルス、中東・香港の情勢等、懸念事項多々

ルイ・ジャドに関する最新情報
◆2019年は過去最高の販売 6,800万€
◆世界126ヶ国に輸出。米国、英国、日本・カナダが上位
◆シャブリに新醸造所を設置し、計7ヵ所になったことで作業がより円滑に!
◆新AOCブルゴーニュ コート ドール2017(赤・白)をリリース 日本のみで販売
◆フランス農水省が管轄しているHVE(環境価値重視)の認証はレベル3
◆キャップシュール部分のロゴ表記やボトルの色変更、赤のGCボトルの軽量化

2019年&2018年のヴィンテージ情報
2019年は収量が過去10年間で最も少ない。全体で50%減、春の霜害(4月4日、14日の2回)の影響、平均収量35hl/ha
2018年は赤・白とも恵まれた収量。冬の間雨が多かったが、水分が土壌に蓄わえられていたことで結果的にぶどう樹が救われた。
冬は多湿だったが、4月から9月は例外的な日差しで良好なヴィンテージに。収穫は8月29日からヴォルネイ、ムルソーのいくつかの早熟な区画から始まった。シャルドネは9月4日からスタートし、健全果で畑では選果の必要はほとんどなく、約2週間で終了。
アメリーさんいわく「ボージョレからシャブリまでのエリアで、ほぼ同時に収穫が始まり、さらにボージョレでは白(通常赤)、コート・ドールでは赤(通常白)から収穫という逆転現象が起きました」

【シャブリ】
穏やかな冬の後、暖かく乾燥した春、ぶどうは熟度も高く健全、収穫は8月31日からで量的にも恵まれ、果実味にあふれ長熟のポテンシャル
【ドメーヌ・フェレ】
1990年以降2番目の暑さ。区画によってぶどうの生育が均一でなかった為、醸造責任者は栽培面積18㌶の畑の収穫を3週間かけて行った。収量は58hl/ha、2011年以来の大収穫。エレガントで果実味豊か
【シャトー・デ・ジャック】
60日間続いた雨の多い冬、芽吹きは4月中旬の10日間、早い開花、7月&8月は乾燥した異常気候、8月30日から収穫、通常は黒ぶどうからスタートするが、2018年は白ぶどうから開始。深い色調、複雑なアロマ、果実味&凝縮感



 セミナーでは2アイテムを試飲
 赤はフルーティ&ジューシー、凝縮感があり、アロマも豊か。基本的に18ヵ月の樽熟成
 白は熟度があり、リッチで豊潤。MLF40% 程度。新樽、1年樽、2年樽を各30%使用
 バレルテイスティングでは赤13種類、白10種類を試飲(セミナーの2アイテム含)

 ヴォルネイ プルミエ・クリュ クロ・ド・ラ・バール
ルイ・ジャドの所有ではないが1980年代から直接耕作している畑。栽培面積1.31㌶で半分は樹齢70年、半分は2011年に植え替えをしたぶどう樹。下の文字が読めるルビー色、スミレやローズのアロマ、タンニンは柔らかで赤・黒系果実の旨み、2018年の特徴が出ている赤ワイン

 フィサン クロ・モロー モノポール
コート・ド・ニュイの北に位置し、12世紀の教会のすぐ下にある畑で1㌶が白ぶどう、0.5㌶が黒ぶどう。標高270~360mで穏やかな東向きの丘陵、石灰岩質主体の若干マールを含む土壌。白い花や果実風味豊かで塩味やフェノール、シルキーでまろやか、好感度〇

 バレルテイスティングのマイベスト
 シャンボール・ミュジニー “レ・ドラゼ” 
 
ガジェ家が所有する東・南東向き畑で土壌は石の多い石灰岩と砂利質。輝きのあるルビー色、心地良いアロマとミネラル、フェミニンなスタイルで和の要素に寄り添う印象

 シャブリ プルミエ・クリュ モンテ・ド・トネール
 
グラン・クリュの多い右岸にありながら、凛とした佇まいを見せてくれるプルミエ・クリュ『モンテ・ド・トネール』はシャブリのなかで一番好きなクリュ!
456㍑の大樽とステンレスタンクを併用してシャブリらしい活き活きさを表現。ぶどうの熟度も高く、キンメリジャン由来のミネラル感、柑橘系果実や白コショウのニュアンス

 サヴィニー・レ・ボーヌ プルミエ・クリュ クロ・デ・ゲット
 
ビオディナミ農法を導入していても、それを大げさに宣伝しないのがルイ・ジャド。このワインはまさに自然体。果実やスパイス、ボリューム感や複雑味、石灰由来の切れ感があり、価格&品質面で〇


ブルゴーニュワインラバーさんが一番気になっているのが価格だと思います。
アメリーさんに伺ったところ、「2018年は量的に潤沢だったので価格は据え置いています。ブルゴーニュ全体を見ると、値上がりしているかもしれませんが、ルイ・ジャドでは変えていません。ただし、2019年は収量が50%減になってしまったので変わります。収量が少なかった地域名は特に」とのお返事でした。

◆製品についてのお問い合わせは日本リカー(株)
電話 03‐5643‐9770
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本日からNHKカルチャー春講座『オーダーメイドなシャンパンレッスン』募集開始 [NHK文化センター青山 シャンパン講座]

[NEW]シャンパン講座@NHK文化センター青山校


2月19日から春講座の募集が始まりました!!
オーダーメイドなシャンパンレッスン ~各メゾンの奥深さを愉しもう~ 
開催日時
◍4月22日 休講
◍5月27日 休講
◍6月24日 休講
◍7月29日 休講 
◍8月26日 休講
◍9月30日 休講
追記(2020年6月12日) 飲食を伴う講座は9月まで休講と決まり、とても残念です[もうやだ~(悲しい顔)]
下半期10月から気分を変えてGo!!


ありがとうございます!
キャンセル待ちになりました[わーい(嬉しい顔)]

QRコードでNHKカルチャーにアクセス
WEBでのお申込みなら春のHP入会金半額キャンペーン実施中(4/28迄)
詳しくは事務局にお問い合わせください。









◆NHK文化センター青山校 電話 03-3475-1151
受付時間は月曜日~金曜日 9:30~20:00 (土曜~17:30、日曜~16:00) 
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期間限定で開催された『ナパワインフェア2019』の受賞店13店舗を表彰! [エクスペリエンス・ナパ・ヴァレー2019]

 ナパワインフェア2019授賞式
2月10日東京アメリカンクラブで授賞式が行われました。13店舗の皆さま、おめでとうございます!

『ナパワインフェア2019』はナパヴァレー・ヴィントナーズ(Napa Valley Vintners、略称NVV)主催の期間限定フェア。2019年10月1日から11月30日までの2か月間、全国の飲食店66店舗と小売店20店舗が参加して、飲食店はナパワインのグラス売り、小売店は4種類以上のナパワインを取り扱いました。受賞店舗&詳細はコチラで!

同フェアのために仕入れ or 販売されたナパワインは約27,000本でした。

 ワイルドカード賞は『hOnda麻布十番』の手に
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授賞式当日、ワインの仕入れ本数が200本以上の参加店の中から抽選でワイルドカード賞を選出。ラッキーな当選者は麻布十番hOnda (画像右)

 東京アメリカンクラブによるワインと料理のマリアージュ
アイオーリソースを添えた蟹料理、シトラスをブリッジ食材に使い、リンゴをトッピングすることで、ナパ・ヴァレーのシャルドネのミネラル感や酸味と相乗

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モーレソース(唐辛子、チョコレート、ナッツ、果物)の甘辛さが鶏もも肉と絶妙なバランス、ナパ・ヴァレーのメルロの果実感とボリューム感と相性良好

低温調理したリブ肉を塩と肉汁だけで味付けた素材重視の一皿。ブリッジ食材のタイムやマジョラム、ホースラディッシュがアクセントに。ナパ・ヴァレーのカベルネ・ソーヴィニヨンとナイスマリアージュ

お肉のカッティングシーンも楽しめました。


 研修ツアー『エクスペリエンス・ナパヴァレー』
(右から)フェアの成功に感謝の意を表したアメリカ大使館農産物貿易事務所バレット・バンパス副所長、ナパヴァレー・ヴィントナーズ日本事務所の若下静代表&同小枝絵麻代表、アメリカ大使館農産物貿易事務所青木純夫シア・マーケティング・スペシャリスト

受賞店の代表者は、4月に『エクスペリエンス・ナパヴァレー』に招待されます。
私は2018年にプレスとして同行させていただきました。とても素晴らしい内容だったので、受賞店の皆さまにとりましても研修ツアーは貴重な体験になると確信しております。リポートはコチラにまとめてありますので、ご笑覧いただけましたら嬉しく思います。

同フェアについてのお問い合わせはナパヴァレー・ヴィントナーズ窓口 若下静様まで
japan@napavintners.com
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ワインオーストラリアからの最新データ [ワイン]

オーストラリアのNo.1市場は中国
オーストラリア南東部に待望の雨、それもかなりの雨が降ったので「森林火災の約3分の1が鎮火しました」というCNNのニュースを聞いて、ほんの少し安堵しました。消防士や住民の皆さまの心労が1日も早く癒されること、森に生息する動物たちの安全が確保できるように、早期の鎮火を願っています。折しもワインオーストラリアから2019年のデータが届いたので情報をまとめておきます。
添付の表はクリックで拡大


2019年1月-12月の同国の輸出量は金額ベースで29億1,000万ドル(3%増)、数量ベースでは7億4,400万リットル(12%減)でした。


数量は減でしたが、金額ではファインワインへの移行に成功していることがわかります。
輸出量全体の63%が120の市場に輸出されています。現在アジアは成長の中心で、北東アジアは11%増で13億3,700万ドル、東南アジアは17%増で2億ドル、中東も4%増の3,400万ドルとなりました。

金額ベースのトップは中国(香港、マカオ含)で12%増の12億8,000 万ドル、2位の米国は1%減の4億1,900万ドル、3位の英国は9%減の3億5,200万ドル、日本は現在7位で4%減の5,200万ドルです。

先日メルシャンが発表していた日本におけるワイン輸入量国別構成比 表1をみると、オーストラリアは順位は変わらねど、2009年に6.6%だったシェアが2019年には3.5%に減少!! 
2015年1月15日に日豪EPAを締結して以降、少しずつ伸長していたはずですが、表2を見ると2019年はダウン。2018年と2019年の収量が少なく、輸出できるワインが少なかったことも要因のひとつだと思いますが、ワインオーストラリア事務局は日本から撤退していますし、躍進中のアジア圏と言えども、オーストラリアが注力している市場はなんといっても中国。ここ2年ほど、プレスリリースも英語と中国語併記、英語と中国バージョンの2通りが用意されています。

データ提供 (表1):メルシャン

データ提供(表2):メルシャン

ワインオーストラリアのアンドレアス・クラークCEOはプレスリリースの中で「2020年に向けて、中国の販売ではコロナウイルスの影響が出ると考えられますが、現時点ではその影響の程度を予測することは不可能です」とコメントしていました。英国のブレグジットもあり、オーストラリアにとっての最重要国の動向が気になるところだと思います。
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オディロン・ド・ヴァリーヌ醸造責任者が語ったシャンパーニュ『ゴッセ』の魅力 [来日したワイン生産者&関係者(シャンパン)]

 シャンパーニュで最も古い歴史を有する『ゴッセ』

1月中旬に来日した醸造責任者のオディロンさんと輸出担当マネージャーのカリナさん


入港前のアイテムを含めた貴重なテイスティングに参加させていただき、輸入元テラヴェール(株)様にはこころから感謝しています!


中国経由で来日したカリナさんは現地のお料理に接してカルチャーショックを受けたようですが、日本での開催場所トゥーランドット臥龍居では脇屋シェフのお料理にしっかり馴染んでいました。

フレッシュで深みのあるスタイル
ゴッセの特徴はサイトに明記してあるように、ノン・マロラクティック+長期熟成。それに関して、オディロンさんは「メゾンが大事にしていることは“フレッシュさ”と“深み”です」と語りました。つまり、リンゴ酸を生かした造り=MLFをしない(ノン・マロ)ことによってフレッシュさが保たれ、長い間澱と接触させること=シュール・リー状態にしておくことで長期熟成が可能になると。さらに「リンゴ酸を残すので、味わいのバランスを取る為に澱の存在がとても重要です」と言葉を添えました。
 
      ゴッセの未知なる部分

グランド・レゼルヴ・ブリュットNV(基本のブレンド比率はPN45%、CH45%、ムニエ10%、ドザージュ量7g/L。その年のぶどうの熟度によって若干変化)/参考上代8,400円(750ml)
メゾンの看板アイテム。オディロンさんは「ゴッセの核、ゴッセのハート」と表現していましたが、フレッシュさのベースになっているのは、何とシャルドネの澱。ゴッセでは、シャルドネを発酵させている時に、大きな澱だけを取り出し、発酵途中のピノ・ノワールのタンクに入れているそうです。そうすることで、新鮮さ、味の安定性、さらにはピノの色を脱色させる効果も!

 グラン・ロゼ・ブリュットNV&グラン・ブラン・ド・ブラン・ブリュットNV

グラン・ロゼ・ブリュットNV(基本のブランド比率はPN50%、CH50%、ドザージュ量8g/L。その年のぶどうの熟度によって若干変化)/参考上代9,800円 
ゴッセはロゼ・シャンパンのスペシャリストとしての自負があり、全体の12~13%を生産。温暖化の影響下、昔はピノ主体、近年はシャルドネの比率が多くなっている由。添加する赤ワインは8% (その年によって若干変化)で、 使用するのは、力強さのブージー、エレガントさのアンボネイ、ミネラル感のキュミエールの3村。サーモンピンクに少しオレンジを含んだ色調、木苺やストロベリーの果肉のフレッシュさ、軽いビター感とミネラル、口中ではクリーミーな質感。

グラン・ブラン・ド・ブランNV/参考上代11,000円
シャルドネ100%、ドザージュ量6g/L、発売当初から大きな反響を呼んだアイテムでゴッセのなかでは新参(2011年に初リリース)。目指しているスタイルはミネラルと少しの塩味と石灰由来の味わい。コート・デ・ブランのグラン・クリュのシャルドネをメインにモンターニュ・ド・ランス、ヴァレ・ド・ラ・マルヌのプルミエ・クリュをブレンド。繊細な気泡、白い花、蜂蜜、ブリオッシュ、溌剌とした酸とストラクチュア。余談ですが、来日中に体験したウニとの相性は最高とおっしゃっていました。



 色で合わせるマリアージュに挑戦 
 ロゼ × オマール海老


 収穫年の個性違いを思いきり体感

グラン・ミレジム・ブリュット2006 (左) と ディナーの2日前に到着したばかりのグラン・ミレジム・ブリュット2012(右)
参考上代2006年は9,800円、2012年は11,000円
「ゴッセにとってのミレジメは、立ち止まって、その年の景色を写真に撮るという考え方です」とオディロンさん。温かくてぶどうの成熟が進んだ2006年はピノの出来が良かったので、ピノの個性(豊潤)を前面に出し、冷涼年でシャルドネの出来が良かった2012年はシャルドネの個性(エレガントさ)を出すようにしたとのこと。それぞれの年の特徴が出ていて興味深い比較試飲になりました。


繊細でスマートな2012年、豊潤で包容力のある2006年

 例外的なキュヴェ“セレブリス”

(右から)
セレブリス・エクストラ・ブリュット・ロゼ2007/参考上代28,000円
セレブリス・エクストラ・ブリュット2007/参考上代28,000円
セレブリス“セレブリッシム”1995/参考上代70,000円
セレブリスは30年間で、1988年、1990年、1995年、1998年、2002年、2004年、そして最新ヴィンテージ2007年の7ヴィンテージのみ生産。「ミレジムの重要性は“その年そのもの”ですが、セレブリスは、まず“セレブリスありき”で、ミレジムはその後からついてきます。つまり、セレブリスの生産年は、カーヴで我々が造りたいと思っている仕事をすべて自然がやってくれる年なのです。量的にも少ないので例外的なキュヴェです」とオディロンさんは語りました。

セレブリス・エクストラ・ブリュット・ロゼ2007 (基本のブレンド比率はPN41%、CH59%、添加する赤ワインは7%、ドザージュ量5g/L)
淡いロゼ、ベリー系果実(ストロベリー、ブルーベリー、フランボワーズ)、バラ、スミレ、柑橘果実の酸味と内果皮のビター感、エレガントに広がる余韻

セレブリス・エクストラ・ブリュット2007(基本的なブレンド比率はPN43%、CH57%、ドザージュ量3g/L)
輝きのある黄金色、密を含んだサン富士、熟した果実、ミネラル、ヨード、若干の塩味、フレッシュ且つ中盤以降口中に広がる凝縮感、ノン・ドゼに近い糖分量ながらぶどうの熟度由来の甘さが好印象

最後に披露されたセレブリス・セレブリッシム1995は、ゴッセの最新アイテムで1,000本のみ造られ、日本には120本程度の入荷。この特別なシャンパンは、ワインのこころで紹介しています!


 プレスディナー後感

ゴッセは時間をとても大切にしているメゾンであることが良くわかりました。「本当のシャンパン好きの方、シャンパンが時間の経過によって形成されていくものであることを理解してくれている方、そしてシャンパンの持ち味はフレッシュさにあることがわかっている方に、セレブリスを味わっていただきたい」と力説していたオディロンさん。
400年続くアイ村出身の名家ゴッセ家に資本参加したルノー・コアントロー家のジャン・ピエール・コアントロー現当主も、そのことを十分理解しているので、ゴッセのシャンパン造りを寛大な態度で見守ってくれているとおっしゃっていました。
私が何より驚いたのは、「1996年ヴィンテージがまだセラーで眠っている」とのお話を伺ったことです。偉大な選手の登場は最後の最後とのことなので、当分、市場に出すつもりはないようです。1996年ヴィンテージのリリースが待ち遠しいです!

◆製品についてのお問い合わせはテラヴェール(株) TEL 03-3588-2415
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