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コンビニ・ワイン&コンビニ・グルメ 私的後日譚 [ワイン]

コンビニのスパークリングワイン

ワインに合うコンビニ・グルメの取材に絡んで、20種類あまりを試飲しました。
すべてが終わって・・・一夜明けて、味わい、再チェック!

セブンイレブンのヨセミテ・ロード スパークリング(店頭価格797円/720ml)
ローソンのカーサ・スベルカソー スパークリング ドゥミ・セック(店頭価格980円/750ml)
ファミリーマートのスパークリングワイン マ・ファミーユ(店頭価格798円/720ml)

大きなブレもなく、気泡も元気だったのが、カーサ・スベルカソー スパークリング ドゥミ・セック
生産者はチリのコンチャ・イ・トロ
世界の銘醸ワインに拮抗するアイテムから低価格ワインまで、酒質に安定感あり
ドゥミ・セックの程よい甘さは嫌味がなく、さわやかな柑橘系果実が続きます。

ライムと合せて

マ・ファミーユは輸入ワイン・輸入ぶどう果汁を使ったワインでメルシャン藤沢工場で生産しています。色調はとても淡く、香りは白い花、青リンゴ、ライム。カットしたライムをかじってからワインを試すと、双方の酸が同化。和風柑橘(柚子やスダチ)も相乗するイメージ


お家でお料理を作るなら、私はセビーチェをお薦めします!
これはサーモンを活用していますが、タコも良いですよ。作る時はライムをたっぷり使って!

赤ワインのベスト3


ファミーゴ カベルネ・ソーヴィニヨン2017(店頭価格645円/750ml)
サッチェンテ キャンティDOCG2016(店頭価格980円/750ml)
カッシェロ・デル・ディアブロ レッド・ブレンド(店頭価格1,490円/720ml)

焼肉を甘口のタレで試して、真っ先に包容力を示してくれたのはファミーゴでした、価格的にも満足。キャンティはバランスが良く、レッド・ブレンドは一番酸やタンニンのニュアンスがあり、丁寧な造りを感じます。

いちごサンド × 3月5日発売のシードル


メルシャンが3月5日に発売するおいしい酸化防止剤無添加ワイン シードルをテイスティングして、「合せたい!」と思ったのが、セブンイレブンのいちごサンドでした。
コンビニをよく利用している友人から「食べる価値あり」と言われていたサンドで、味わいはわかっていたので、予想通りのナイスマリアージュになりました。

私は映画『プリティ・ウーマン』の“いちごとシャンパン”のシーンには疑問を感じています。双方の酸がバッティングして苦みが出てくるからです。そこで仲介役として“生クリーム”を使うと、苦みもなく、スムースに楽しめます。英国のオックスフォード大学の創立記念の朝食会に出てくる“シャンパンとストロベリークリーム”の組み合わせはその好例と言えます。

セブンイレブンのいちごサンドはいちごのカットもホントきれい、シードルが発売されたら是非!

おいしい酸化防止剤無添加ワイン シードル
アルコール度数:5%、容量:500ml、価格:オープン(参考小売価格520円+税)

コンビニ・ワイン&コンビニ・グルメのリポートがアップされましたらご報告いたします。
引き続き、宜しくお願いします!

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オーダーメイドなシャンパンレッスン 春講座の募集開始 [NHK文化センター青山 シャンパン講座]

2月22日から募集が始まりました


今日はすこし春めいた気配ですね。
NHK文化センターも春講座の募集を開始しました!!
オーダーメイドなシャンパンレッスン  ~各メゾンの奥深さを愉しもう~ 

青山教室だけのアイテムセレクトにもこだわっています。
シャンパンラバーの皆さま
ご参加、お待ちしております[わーい(嬉しい顔)]

NHK文化センター青山教室
〒107-8601
東京都港区南青山1-1-1
新青山ビル西館4F


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金沢の旧知仲間と倫敦屋酒場で息抜き!! [気の向くままに]

男意気地の倫敦屋酒場

古都金沢でシャンパンのお披露目会があったので、前泊して当地に住む旧知仲間と息抜き!
片町にある『倫敦屋酒場』はイギリスに留学経験があるメンバーのひとりのお気に入りスポット


私が同店に初めてお邪魔したのは2016年でした。
山口瞳のサイン入りだるまを見て、郷愁を感じ


ギネスビールの絹のような泡の食感に大満足


マスターの戸田宏明さんからはラフロイグについて教えていただきました。

久々のギネス

マスターもマダムもお元気そうで何より!


今回も、口開けはギネスビール[ビール]


甘エビは冬の味覚


自家菜園のフレッシュサラダ
特別に持ち込んだライムで作ったジン・トニック、訳ありライムだけにとっても美味


同店自慢の熟成肉のステーキはお薦め!


ウヰスキーに造詣が深いマスターとの会話も楽しいですよ。
何と言ってもマスター得意のフレーズは「バーテンダーは心の名医」ですから、ね。

つかの間の再会でしたが、私も金沢でのんびりすることができました。
ありがとうございました!!

■倫敦屋酒場
〒920-0981 石川県金沢市片町1丁目12-8
http://www.londonya-bar.com/

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シャンパーニュ研修ツアーで訪問した『ペリエ ジュエ』リポート [シャンパーニュ研修ツアー2018]

エペルネの目ぬき通りアベニュー・ド・シャンパーニュに位置する『ペリエ ジュエ』

メゾンのカラー“グリーン”を生かしたエントランス


カーヴの案内をしてくださったのはVIP担当のサンドリーヌ・カヴァッツィーニさん

ペリエ ジュエはコルク職人のピエール・ニコラ・ペリエとノルマンディー出身のアデル・ジュエが結婚した翌年1811年に創業したメゾンで、1840年代には英国に向けて輸出も開始しています。3人の子供たち(男2名、女1名)にも恵まれ、2代目のシャルル・ペリエはブリュット(辛口)タイプやヴィンテージを手掛けました。
余談ですが、1854年にシャルルが建設したシャトー・ペリエは、1943年にエペルネ市に寄贈されたのですが、現在修復作業中(2019年末に完成予定)。完成後は美術館になる予定とのこと。

1902年、3代目アンリ・ガリス社長からボトルデザインを依頼されたのがアールヌーボーの巨匠エミール・ガレで、彼はアネモネのボトルを制作しました。
第1次世界大戦以降、行方がわからなくなっていたそのボトルが、1964年、当時のシェフ・ド・カーヴによって発見され、アネモネボトルが復活することになります。3代目の社長とガレが生きた時代“ベル エポック(美しき時代)”という名を冠したシャルドネ主体のスペシャルキュヴェ、『ベルエポック』の誕生です!


時空を超えた空間にタイムスリップ

創業200年を記念したビサントゥネールのセラー

奥のセラーにストックしてあるのは200年祭でリリースされた『ベル エポック1998 』

The living Legacy


2011年に2本組(マグナムサイズ)で100セット販売されました。
1本は購入者に手渡され、もう1本はエペルネの同セラーで最長100年間保管可能。購入した家族の次世代に受け継がれる“The living Legacy”

手吹きガラスによる筒

デザイナー、シモン・ヘイデンスさんによる“PHARE No.1-9”
筒のなかの水とライトによる神秘的な投影


カーヴは地下20m(最深部)、室温10~12度、湿度70度、全長10km、1,000万本を貯蔵


ペリエ ジュエの要はシャルドネ
瓶内熟成中のベル エポック ブラン・ド・ブラン


ギネスにも登録されている最古のヴィンテージ1825年や希少ヴィンテージが眠る“エデン”

ガウディに影響を受けたLost Time

ロンドンを拠点に活躍するデザインデュオグリテロ
アントニ・ガウディのサグラダ・ファミリアの曲線に影響を受けたデザイナーは、ロープにビーズを細工してその美を表現。吊り下げられたビーズの重さでドレープ状になった作品が10cmほどの水面に映り込むと深い水底を見ているような錯覚に陥ります。画像では伝えられない奥深さ


最高醸造責任者エルヴェ・デシャン講師によるスペシャルセミナー
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訪問前日の早朝、中国から帰還なさったばかりのエルヴェさんが講師、光栄です!
35年前にペリエ ジュエに入社し、10年間前任のシェフ・ド・カーヴの元で研鑚を積み、7代目のシェフ・ド・カーヴに就任。今はペリエ ジュエの顔として世界中を飛び回っています。
















クリックで拡大




(供出順 左から)
#1:ペリエ ジュエ グラン ブリュットNV
ベースワインは2014年。シャルドネ20%、ピノ・ノワール40%、ムニエ40%をブレンド、ドザージュ9g/L、リザーヴワイン15%(最大10年キープしたワイン)、白い花、レモンやグレープフルーツ、パイナップル、ビスケット、口中での第1印象はフレッシュ、爽快な酸味

#2:ペリエジュエ ブラン・ド・ブランNV
ベースワインは2014年。2017年4月世界に先駆け日本で先行発売したアイテム、シャルドネ100%(産地はコート・ド・セザンヌ&モンターニュ・ド・ランス)、ドザージュ8g/L、繊細な気泡、アカシア、すもも、桃、洋梨の香り、ミネラル、塩味、バランスが良く、生き生きした酸の広がりが好印象。エルヴェさんは「若いシェーブルがお薦め」と。

#3:ペリエ ジュエ ベルエポック2011
シャルドネ50%、ピノ・ノワール45%、ムニエ5%、ドザージュ8g/L、軽やかで繊細な気泡、白い花、蜂蜜、洋梨、桃、レモンのコンフィー、バター、ヴァニラ、ブリオッシュ、クリームブリュレ、後味に若干のビター感、力強さとエレガントさを併せ持つスタイル。チーズならコンテがお薦め

#4:ペリエ ジュエ ブラン・ド・ブラン2004
シャルドネ100%、生産開始は1993年で、2000年リリースを目標に誕生させたアイテム、生産量は35,000~40,000本。色調は黄金色、ハチミツ、洋梨、白胡椒、生姜、レモンの皮、アーモンドヌガー、少し焦がしたブリオッシュ、長く続く余韻。生で薄切した帆立、寿司や刺身(すずき、ひらめ、あわび、火を通した牡蠣)、パルメザンチーズがお薦め

#5:ペリエ ジュエ ブラゾン ロゼNV
シャルドネ25%、ピノ・ノワール50%、ムニエ25%、ドザージュ9g/L、「1985年位から手掛けたアイテムで、当時はヌーヴェル・キュイジーヌの台頭で、食の世界にも変化が出てきた頃」とエルヴェさん。最初にスグリのような赤い果実、続いてオレンジやグレープフルーツのような柑橘、造りのポイントとしては、赤ワインが入ることで、シャルドネの酸が隠れ、フレッシュで優しい味わいに。鴨や鳩やマグロ(中トロ)、インドカレー、特に厚揚げ(生姜添)がお薦め

#6:ペリエ ジュエ ベルエポック ロゼ2006
シャルドネ50%、ピノ・ノワール45%、ムニエ5%、ドザージュ8g/L、最初に苺や木苺、ザクロ、グレープフルーツ、ブラッドオレンジ、ドライローズ、ビスケット。鶏、ジビエ、内臓料理、ショコラに合わせて!

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グラスも左から右に


ボトルに描かれているのはエミール・ガレの“アネモネ”


メゾン・ベル エポック

エルヴェさんの案内でペリエ ジュエの迎賓館へ

All'ombra della luce(光の影)
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日本のガラス作家三嶋りつ惠さんがデザインした大小さまざまの手吹きガラス


(C)Perrier-Jouet
淡グリーンのトーン、メゾンでは初見のロートレック!


エミール・ガレのアネモネは日本の“春明菊”がモデルなのですが、それを迎賓館の庭園で発見!


歴史が息付いているメゾンで優雅なランチ



ザリガニとフォアグラ × ベル エポックのブラン・ド・ブラン2004


鴨のマグレとポテトのピュレ × ベルエポック2011


チーズのムースとレモンのシャーベット × ベル エポック ロゼ2006
まわりがチーズで小さくカットしたマンダリンオレンジが隠し味、美味!


4年前からメゾンのお抱えシェフとして活躍しているジョゼフィーヌ・ジョノさん
柑橘系果実の話をしている時に、エルヴェさんは「中国で食したグレープフルーツの味が良かった」と語っていました。世界中を旅している彼の洗練された味覚はメゾンで供出される至福のマリアージュにしっかり反映されていると実感しました。


エスキスのディナーでお目にかかって1週間後の再会だったのでとても嬉しかったです!


記念のサインを求められて


アネモネショコラは五感を刺激してくれる逸品


エペルネのアベニュー・シャンパーニュの上空には気球

来週はベル エポックと和食の世界を堪能できそうです、Happy!

タグ:Belle Epoque
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Belle Epoque“良き時代”のブラン・ド・ブラン2006&エディション オータム2010 [来日したワイン生産者&関係者]

1811年創業のシャンパンメゾンペリエ・ジュエ

今年の旧暦の元旦(春節)は2月5日。春節週間に加えて、ブログも記念の1000番目になるので、ハレの気分にふさわしいネーミングの“Belle Epoque(良き時代)”話題でGo!!!

シェフ・ド・カーヴとベル エポックの世界を満喫

エルヴェ・デシャン最高醸造責任者&輸入元ペルノ・リカール・ジャパンのヤン・ソエネンマーケティングディレクターを囲んで

ESQUISEEの料理と合せて

ウェルカムシャンパン『グラン ブリュット』に3種のアミューズブーシュ
クスクス、柚子/折り紙、アーティチョーク、カツオ
(画像)雲丹、りんご、キノコ

ベル エポックの最高峰ブラン・ド・ブラン

『ベル エポック ブラン・ド・ブラン2006』 × 酒粕、フォアグラ、マッシュルーム、生姜
今飲んでも10年後に飲んでも楽しめると実感したアイテム、当日のマイベスト!

エルヴェさんは「日差しにあふれていた年。アルコールと酸のバランスが良く、それによってハーモニーが取れている」とコメント。
イエローダイヤモンドの輝き、アカシアやサンザシの花、砂糖漬けのレモン、熱いシロップに漬けた白桃や梨、蜂蜜、ブリオッシュの香り、快活な酸、口中で泡の感触はシルキーで、長い余韻。
ぶどう品種:シャルドネ100%(GC畑クラマンのなかのブロン・ルロワ&ブロン・ドゥ・ミディの2区画)、ドザージュ:8g/L、参考価格:8万円(オープン価格/税別)


帆立貝、オリーヴコンフィ、ういきょうもブラン・ド・ブラン2006に合わせて!
帆立貝との相性はフランスでも人気

世紀のヴィンテージ2008

ベル エポックはシャルドネ50%、力強さはあってもシャルドネの邪魔をしないピノ・ノワール45%、そしてムニエを5%使うことで、2品種の調和を取っているのが特徴

1が付く年は価値がなく、8が付く年はいつも素晴らしい
エルヴェさんがシャンパーニュ地方の面白い言い回しを披露してくれました。
2011を例にすると、日本語には「1」が入っていますが、フランス語の表記だとdeux mille onze(2000と11)になるので1(un) が入りません。

ちなみに、調べてみると、今世紀で「1」が入っているのは2001年(deux mille un/2000と1)で、シャンパーニュ地方のヴィンテージ評価は多くて★★、その次は2021年になるのですが、はてさて・・・
片や、「8」がつく年は2008に引き続き、2018にも期待が持てそうです。
「同じ8でも、2008年は最初から酸味がしっかり存在していた」とエルヴェさん


マナガツオ、パースニップ、グロゼイユ、オレンジのサバイヨン
ブラン・ド・ブランと比べて複雑さあり、香りのなかに砂糖漬けした生姜、ブリッシュ、バターのニュアンス。きめ細かい泡が口中に広がり、中盤以降、エレガントな酸の余韻。
パースニップはフランスでも再発見されている野菜で 人参やカブ、アニスのニュアンスあり

日本の秋にインスパイアされたベル エポック エディション オータム2010


エルヴェさんは「訪日で京都に立寄った時、黄色から赤色に変わるもみじの色の豊かさを発想の根源にしたキュヴェで、色調にはザクロのニュアンス、香りには秋の産物のリンゴ、レッドカラント、ブラッドオレンジ、バターやヴァニラ。味わいは豊潤で泡の広がりも心地良い」とコメント
ぶどう品種:シャルドネ45%、ピノ・ノワール50%、ムニエ5%、赤ワイン15%ブレンド、参考価格:5万円(税別)


小鳩、ジロール、アンディーブ、バナナ
エルヴェさん、絶賛の鳩!
シャンパンは煮込んだ鴨や和牛にもおすすめできます。


フュイタージュ、りんごのタタン、マール ド シャンパーニュ
層になって広がる旨さ、美味美味!

2018年ヴィンテージ情報

2017年は8月中旬迄は順調だったものの収穫直前は降雨でぶどうに被害が出た年。
2018年は星の並びが素晴らしく、霜や雹もなく、開花も早かった由。直近10年で8月中に収穫したのは3回(2007年、2011年)で、2018年は8月23日から開始しています。
量・質とも上出来で、ほとんどのメゾンで18,000kg/ha収穫できたそうです。CIVCの規定でシャンパーニュにできるのは10,800kg/ha。ただし、NVのリザーヴワインとして取り置きできるLa Réserve Individuelle (RI)という仕組みがあり、2018年は2,000kgがRIとして許可されています。しかしながら、残りの5,200kgは2019年12月15日までに蒸留して使い切らなければなりません。
エルヴェさんいわく「天候が芳しくなかった2017年のストック分を蒸留して、その代わりにグレートヴィンテージの2018年分をストックするやり方もある」と。興味深いお話でした!

ディナーから1週間後にエペルネで再会


エルヴェさんはディナー後、2時の深夜便で中国出張へ。11月7日の早朝フランスに帰還なさいました。そして・・・その翌日
シャンパーニュ研修ツアーでペリエ・ジュエを訪問したわれらメンバーを、いつもの笑顔で快く出迎えてくださいました。講座生のために丁寧なテイスティングセミナー、ベル・エポックの迎賓館ではスペシャルランチ!
ペリエ・ジュエ社のカーブ視察とセミナーについては次回のブログでご報告させていただきます[わーい(嬉しい顔)]


なんとアクセス数も550万クリア、まぁ嬉しい数字!!!

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日欧EPAに絡む一考察 ~スパークリングワインを中心にして~ [ワイン]

2月1日午前0時から日欧EPA発効

昨年7月、安倍首相が欧州連合(EU)のトゥスク大統領とユンケル欧州委員長と首相官邸で署名したEPA(経済連携協定)は、同12月に欧州議会でも承認されたので、2019年2月1日から発効。この時点で日本の輸出酒類全品目とEUからの輸入ワインの関税が即時撤廃になります。
開始の時期は輸入元によって異なり、サントリーワインインターナショナルは2月1日の出荷分から、サッポロビール、メルシャン、三国ワイン、アサヒビール、日本リカーは3月1日の出荷分から適用するとのこと。

昨年、サッポロビールが20歳以上の男女約1.3万人に日欧EPA発効と普段のワイン飲用に関するアンケート調査を実施しました。とても興味深い内容だったので、一部引用させていただきます。


「どの価格帯の欧州ワインを購入・飲用したいか?」との問いに対して、800~1,000円未満が28%、1,000~1,400円未満が27%で、全体の55%が1,000円前後の価格帯に関心を寄せていました(複数回答)


「日欧EPA発効を機に、過去の購入・飲用よりも増やしたいアイテムは?」との質問には、スパークリング(シャンパーニュ含)が46%、ロゼワインが15%という結果(複数回答)でした。

1,000円代のワインに注目
関税撤廃と言っても、輸入元は直近数年にわたる現地蔵出し価格、輸送コスト、資材コストの高騰による原価高の吸収分を考慮し、総合的に勘案して決定しています。ゆえに下げ幅は一律ではなく、欧州ワインのすべての価格を引き下げるものではありません。

ちなみに、日欧EPAのスティルワイン(非発泡)の関税率は価格の15%あるいは1㍑換算で125円(750mlだと93.75円)になります。また、スパークリングは1㍑換算で182円(750mlだと136.5円)です。
ただ、シャンパーニュや高級ワイン(ジョセフ・ドルーアン、ルイ・ジャド、M.シャプティエは注目)は、前述のように、蔵出し価格等の上昇率が、関税撤廃分を上回るので、恩恵はほとんどなさそうです。

該当するスパークリングワイン
今回以下の輸入元様の要のスパークリングワインの価格(税抜)、下げ幅を伺ってみました。

サントリーワインインターナショナル
実施日:2月1日出荷分から
価格改定:参考小売価格の1~11%程度。金額で20~140円
対象商品:スティルワイン、スパークリングワイン22ブランドで適用


スペイン/フレシネ コルドン ネグロ 1,790円→1,680円
フランス/デュック パリ ブリュット 1,110円→1,000円
イタリア/ヴィッラサンディ ブラン・ド・ブラン ブリュット 1,770円→1,640円
イタリア/タヴェルネッロ スプマンテ ビアンコ 1,100円→980円
ポルトガル/マテウスロゼ 1,000円→950円
ドイツ(スティルワイン)/リープフラウミルヒ<マドンナ> 1,310円→1,230円


サッポロビール
実施日:3月1日出荷分から
価格改定:参考小売価格の2~17%
対象商品:フランス、スペイン、イタリア等の一部商品74品目
フランス(スティルワイン)/ラブレ・ロワ ブルゴーニュPN 2,450円→2,350円
フランス(スティルワイン)/ヴィナデイス ラ・キュベ・ミティーク1,800円→1,650円
スペイン(スティルワイン)/マルケス・デ・リスカル リスカル・テンプラニーリョ 1,350円→1,300円
イタリア/キアリ ランブルスコ ロッソ&ビアンコ 900円→800円


フランス/ヴィナデイス ラ・キュベ・ミティーク スパークリング・ブリュット2,000円→1,850円


メルシャン
実施日:3月1日出荷分から
価格改定:参考小売価格の1~20%
対象商品:フランス、スペイン、イタリア等76品目
フランス(スティルワイン)/ドメーヌ・カズ カノン・デュ・マレシャル 1,720円→1,640円 
スペイン(スティルワイン)/ボデガス・フォンタナ メスタ オーガニック 970円→900円 
スペイン/コドーニュ ラ・ロスカ ブリュット 1,040円→930円 
スペイン/コドーニュ バルセロナ1872  1,750円→1,660円 
  

コドーニュの下げ幅3~6%

EPA関連で新製品のスパークリングとロゼが登場します。

2月19日(火)全国発売 デラピエ・ネグラ・ブリュット890円


2月26日(火)全国発売
メスタ テンプラニーリョ ロゼ オーガニック 970円→3月1日から900円


三国ワイン
実施日:3月1日出荷分から
価格改定:スティルワイン50~100円、スパークリング80~200円、価格改定幅は平均6%
対象商品:フランス、スペイン、イタリアのスティルワイン40品目、スパークリングワイン9品目で計49品目。主要ブランドはジョセフ・ドルーアン、アラン・ブリュモン、ポール・ジャブレ・エネ、クネ、ロジャーグラート
フランス(スティルワイン)/ジョセフ・ドルーアン ラフォーレ ブルゴーニュ CH オープン価格(希望小売価格2,300円→2,200円)
フランス(スティルワイン)/ジョセフ・ドルーアン ラフォーレ ブルゴーニュ PN オープン価格(希望小売価格2,300円→2,200円)
フランス(スティルワイン)/アラン・ブリュモン ガスコーニュ ロゼ 1,400円→1,300円
スペイン(スティルワイン)/クネ ロサード 1,400円→1,300円



スペイン/ロジャーグラート カバ ロゼ・ブリュット2,200円→2,100円
スペイン/ロジャーグラート カバ コーラル ロゼ・ブリュット2,200円→2,100円

アサヒビール
実施日:3月1日出荷分から
価格改定:平均10%、最大で17%
対象商品:フランス、イタリア等40品目
主要ブランドは仏のジネステ、レミー・パニエ、伊のガンチア、ゾーニン、ポルトガルのアヴェレーダ


イタリア ガンチア・アスティ・スプマンテ 1,830円→1,640円

日本リカー
実施日:3月1日出荷分から
価格改定:参考小売価格の4~14%
対象商品:フランス、イタリア、スペインの一部商品22品目
フランス(スティルワイン)/ルイ・ジャド コトー・ブルギニョン ルージュ&ブラン&ロゼ 2,500円→2,200円
フランス(スティルワイン)/M.シャプティエ コート・デュ・ローヌ ルージュ ベルルーシュ&ブラン ベルルーシュ 1,800円→1,700円
スペイン(スティルワイン)/ボデガ・イニエスタ ミヌートス116 ティント 1,300円→1,200円


イタリア/ガヴィット ロスカート プロセッコ エクストラ・ドライ 1,800円→1,700円

まとめとして
関税撤廃の恩恵は1,000円代の価格帯のワインに反映しています。
スパークリングワインは食中酒として使い勝手が良いので参考にして頂けると嬉しいです!

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