ジョルジュ デュブッフ “ボジョレーヌーヴォー2020” カウントダウン&新酒解禁 [ワイン]
11月第3木曜日はフランス産新酒“ボジョレーヌーヴォー”の解禁日
画像提供:サントリーワインインターナショナル(株)/SWI
10月18日の23時30分からカウントダウンイベント
例年はリアル開催なのですが、今年はコロナ禍ゆえ、オンラインで行いました!
ジョルジュ・デュブッフ&サントリーワインインターナショナルが提唱するボジョパ
画像提供:サントリーワインインターナショナル(株)/SWI
東京の会場 (無観客) にはSWIの宮下敏社長とサントリーワインのブランドアンバサダーの岩田渉ソムリエ。仏ボジョレーのアドリアン・デュブッフ・ラコンブ輸出部長と事前に選ばれたワイン愛好家の皆さんはオンライン形式で参加しました!
時差が8時間あるため、アドリアンさんはワインを開栓できないので、ボトルを持ち上げての乾杯になりました
カウントダウンの前に・・・
0時までグラスは空の状態(笑)
宮下社長は、「社会的距離を確保しながらの栽培やワインの運搬方法等、様々な懸念事項がありましたが、ひとつずつ課題を克服して今日に至りました。コロナ渦中で大変な年になりましたが、過酷な状況下でもぶどう樹は順調に生育し、素晴らしいワインができました。ヌーヴォーはその年々の特徴を反映させたワインです。2020年らしい楽しみ方をしていただければと思います」と語りました。
2020年の出来は
「7月は降水量が例年より少なく乾燥し、8月は40度に達するほどの暑い日が続きました。その結果、小ぶりで果皮が濃く、熟度の高い良質のぶどうができました。収穫は8月20日からスタートしましたが、これは2003年以来の早い収穫でした。ブラックチェリーのような完熟した黒い果実の香りにあふれ、芳醇な味わいが心地良い余韻とともに口中に広がります」とアドリアンさん。
栽培や醸造面では、フランス政府の要請で新しいルールを導入しながら行った由。毎年シェアして使いまわしていた道具は、今年はシェアをせず、事務所でも距離を保ち、アルコール消毒剤は随所に設置。マスクの着用も必須。ただ、日本人のようにマスクには慣れていないので、スタッフには徐々に浸透させていったとのこと。現在フランスはロックダウン中で、大人数での集まりは禁止されているため、アドリアンさんは「家族、仲間、同僚と何回かに分けてワインを楽しみたい」と語っていました。
丹精込めて造ったボジョレー ヌーヴォーを無事日本に届けることができて本当に安堵しているご様子でした。祖父から「同じボジョレー ヌーヴォーは二度とない!」と言われ続けてきたなかで、2020年は特にその言葉の意味を強く感じる年になったようです。
2020年1月に他界したボジョレーの帝王
画像提供:サントリーワインインターナショナル(株)/SWI
懐かしい笑顔です!
私は2010年から連続して、SWI主催のカウントダウンに参加させていただきました。
毎回デュブッフさんとの再会はとても楽しみでした。
長時間のフライトが困難になり、2年前からはアドリアンさんだけが来日していました。
カウントダウンを楽しみになさっていたデュブッフさんとの10年間
ブログにまとめていますので、ご覧いただけると嬉しいです。
“バラ園”という名のワイン
偉大な功績を称えるためのオマージュワイン
2020年のみ日本限定発売
ボジョレーヌーヴォー2020 ラ・ロズレー
自社畑の周りに植えられたバラにちなんで命名されました。
『オレンジ ヌーヴォー』登場
白ぶどうを赤ワインのように仕込んだワイン
果実のオレンジから造ったワインではありませ~ん。
画像提供:サントリーワインインターナショナル(株)/SWI
私は、カウントダウンイベントの前に、アドリアンさんに、「世界的なパンデミックで、ワイン市場が2019年の状態に戻るのは2024年(英国のIWSRの調査)と言われています。スティルワインも前比15%くらいダウンしていているなか、来年以降、メゾンとして、新たな取り込み等、具体的な方策を打ち出していますか?」との質問をさせていただきました。
SWIの担当長門さん経由で19日にお返事が届きました。
アドリアン:今年はお会いできず残念です。ご質問のとおり、ワインビジネスはレストランやバーでの売上が多いため世界的に影響を受けています。また人も会うことができなくなっていることも大きな要因ですし、ワインは人と人をつなげるお酒で、家に一人でいると開ける気分にもならないかと思います。ワインビジネスが通常の状態に戻るのは2024年かは分かりませんが、私としてはそれより早い時期であることを期待しています。
そのような中で、我々が最初にすべきことはぶどうの生産者を守ること。ぶどうの価値を理解し、正しい対価を払い、生活を支え、生産者と共によいワインを造り続けることです。そして弊社の従業員そして各パートナー、例えば日本であればサントリーと共に、手を取り合ってワインビジネスを維持し、発展させていきたいと考えています。
オレンジワインの発売は環境が厳しい中で成遂げたひとつの事例になるかと思います。そして弊社は今後ボジョレー地区のリーダーとしてこの厳しい環境下でもボジョレーワインを発展させていきたいと考えています。
☆☆☆
祖父デュブッフさんのモットーは “イノベーションとチャレンジ”でした。
それをアドリアンさんなりに表現したのがオレンジ ヌーヴォーであり、このワインに祖父の思いが継承されていると感じているようです。
私は、12月初旬に『ラ・ロズレー』と『オレンジ ヌーヴォー』に合うマリアージュ探求をする予定なので、お役に立つリポートがお届けできたら、と思っています。
岩田ソムリエのコメント
カウントダウンイベントでヌーヴォーをテイスティングした岩田ソムリエ
コメントは以下のような感じでした。参考にしていただけましたら幸いです。
ボジョレー ヌーヴォー2020
太陽を感じる温かな味わいがヴィンテージの中に表われています。ブラックベリーやブラックチェリー、黒スグリの香り、甘いスパイス、ラベンダーの華やかなキャラクターがあり、味わいにはもぎたての肉厚なフルーツをかじっているようなジューシーさがあります。新酒ならではのフレッシュな酸味が心地良く広がります。
オレンジ ヌーヴォ―2020
色調はアンバーがかったきれいなオレンジ、香りはビターオレンジやアプリコット、ネクタリンのような黄色やオレンジ色のフルーツに、少しアールグレー似の茶葉のニュアンスも加わり、フレッシュさとともに複雑味も感じます。味わいにはヌーヴォーらしい爽やかな酸味、白桃やネクタリン、果皮や種からくるほのかな苦みもあるので、奥行きや深みが増幅します。ヌーヴォーのカテゴリーの中では飲んでいて充実感や満足感にあふれるようなタイプです。
料理とのマリアージュ
“豚肉”を使ったメニューで、ボジョレー ヌーヴォーには前菜ならサラミ、メインならローストやグリル。とんかつ(ソース)や角煮等の和食にも合います。オレンジ ヌーヴォーには色を意識して、生姜焼きに合わせると、ジンジャーのスパイシーさとワインのほのかなスパイシーな香り、アールグレーのような華やかな香りが一体となって調和します。
☆☆☆
コロナ禍で世界中が大混乱していても、自然はコロナに動じることなく、素晴らしい出来のぶどう実をつけました。日本では昔から、初物は縁起がよく、食すと寿命が延びると言われてきました。収穫したてのぶどうから造った新酒は、“旬”の味覚です。
宮下社長のご挨拶にもありましたが、2020年らしい新酒の楽しみ方をして、ワインラバーの皆さまには大いに若返っていただきたいです!
画像提供:サントリーワインインターナショナル(株)/SWI
10月18日の23時30分からカウントダウンイベント
例年はリアル開催なのですが、今年はコロナ禍ゆえ、オンラインで行いました!
ジョルジュ・デュブッフ&サントリーワインインターナショナルが提唱するボジョパ
画像提供:サントリーワインインターナショナル(株)/SWI
東京の会場 (無観客) にはSWIの宮下敏社長とサントリーワインのブランドアンバサダーの岩田渉ソムリエ。仏ボジョレーのアドリアン・デュブッフ・ラコンブ輸出部長と事前に選ばれたワイン愛好家の皆さんはオンライン形式で参加しました!
時差が8時間あるため、アドリアンさんはワインを開栓できないので、ボトルを持ち上げての乾杯になりました
カウントダウンの前に・・・
0時までグラスは空の状態(笑)
宮下社長は、「社会的距離を確保しながらの栽培やワインの運搬方法等、様々な懸念事項がありましたが、ひとつずつ課題を克服して今日に至りました。コロナ渦中で大変な年になりましたが、過酷な状況下でもぶどう樹は順調に生育し、素晴らしいワインができました。ヌーヴォーはその年々の特徴を反映させたワインです。2020年らしい楽しみ方をしていただければと思います」と語りました。
2020年の出来は
「7月は降水量が例年より少なく乾燥し、8月は40度に達するほどの暑い日が続きました。その結果、小ぶりで果皮が濃く、熟度の高い良質のぶどうができました。収穫は8月20日からスタートしましたが、これは2003年以来の早い収穫でした。ブラックチェリーのような完熟した黒い果実の香りにあふれ、芳醇な味わいが心地良い余韻とともに口中に広がります」とアドリアンさん。
栽培や醸造面では、フランス政府の要請で新しいルールを導入しながら行った由。毎年シェアして使いまわしていた道具は、今年はシェアをせず、事務所でも距離を保ち、アルコール消毒剤は随所に設置。マスクの着用も必須。ただ、日本人のようにマスクには慣れていないので、スタッフには徐々に浸透させていったとのこと。現在フランスはロックダウン中で、大人数での集まりは禁止されているため、アドリアンさんは「家族、仲間、同僚と何回かに分けてワインを楽しみたい」と語っていました。
丹精込めて造ったボジョレー ヌーヴォーを無事日本に届けることができて本当に安堵しているご様子でした。祖父から「同じボジョレー ヌーヴォーは二度とない!」と言われ続けてきたなかで、2020年は特にその言葉の意味を強く感じる年になったようです。
2020年1月に他界したボジョレーの帝王
画像提供:サントリーワインインターナショナル(株)/SWI
懐かしい笑顔です!
私は2010年から連続して、SWI主催のカウントダウンに参加させていただきました。
毎回デュブッフさんとの再会はとても楽しみでした。
長時間のフライトが困難になり、2年前からはアドリアンさんだけが来日していました。
カウントダウンを楽しみになさっていたデュブッフさんとの10年間
ブログにまとめていますので、ご覧いただけると嬉しいです。
“バラ園”という名のワイン
偉大な功績を称えるためのオマージュワイン
2020年のみ日本限定発売
ボジョレーヌーヴォー2020 ラ・ロズレー
自社畑の周りに植えられたバラにちなんで命名されました。
『オレンジ ヌーヴォー』登場
白ぶどうを赤ワインのように仕込んだワイン
果実のオレンジから造ったワインではありませ~ん。
画像提供:サントリーワインインターナショナル(株)/SWI
私は、カウントダウンイベントの前に、アドリアンさんに、「世界的なパンデミックで、ワイン市場が2019年の状態に戻るのは2024年(英国のIWSRの調査)と言われています。スティルワインも前比15%くらいダウンしていているなか、来年以降、メゾンとして、新たな取り込み等、具体的な方策を打ち出していますか?」との質問をさせていただきました。
SWIの担当長門さん経由で19日にお返事が届きました。
アドリアン:今年はお会いできず残念です。ご質問のとおり、ワインビジネスはレストランやバーでの売上が多いため世界的に影響を受けています。また人も会うことができなくなっていることも大きな要因ですし、ワインは人と人をつなげるお酒で、家に一人でいると開ける気分にもならないかと思います。ワインビジネスが通常の状態に戻るのは2024年かは分かりませんが、私としてはそれより早い時期であることを期待しています。
そのような中で、我々が最初にすべきことはぶどうの生産者を守ること。ぶどうの価値を理解し、正しい対価を払い、生活を支え、生産者と共によいワインを造り続けることです。そして弊社の従業員そして各パートナー、例えば日本であればサントリーと共に、手を取り合ってワインビジネスを維持し、発展させていきたいと考えています。
オレンジワインの発売は環境が厳しい中で成遂げたひとつの事例になるかと思います。そして弊社は今後ボジョレー地区のリーダーとしてこの厳しい環境下でもボジョレーワインを発展させていきたいと考えています。
☆☆☆
祖父デュブッフさんのモットーは “イノベーションとチャレンジ”でした。
それをアドリアンさんなりに表現したのがオレンジ ヌーヴォーであり、このワインに祖父の思いが継承されていると感じているようです。
私は、12月初旬に『ラ・ロズレー』と『オレンジ ヌーヴォー』に合うマリアージュ探求をする予定なので、お役に立つリポートがお届けできたら、と思っています。
岩田ソムリエのコメント
カウントダウンイベントでヌーヴォーをテイスティングした岩田ソムリエ
コメントは以下のような感じでした。参考にしていただけましたら幸いです。
ボジョレー ヌーヴォー2020
太陽を感じる温かな味わいがヴィンテージの中に表われています。ブラックベリーやブラックチェリー、黒スグリの香り、甘いスパイス、ラベンダーの華やかなキャラクターがあり、味わいにはもぎたての肉厚なフルーツをかじっているようなジューシーさがあります。新酒ならではのフレッシュな酸味が心地良く広がります。
オレンジ ヌーヴォ―2020
色調はアンバーがかったきれいなオレンジ、香りはビターオレンジやアプリコット、ネクタリンのような黄色やオレンジ色のフルーツに、少しアールグレー似の茶葉のニュアンスも加わり、フレッシュさとともに複雑味も感じます。味わいにはヌーヴォーらしい爽やかな酸味、白桃やネクタリン、果皮や種からくるほのかな苦みもあるので、奥行きや深みが増幅します。ヌーヴォーのカテゴリーの中では飲んでいて充実感や満足感にあふれるようなタイプです。
料理とのマリアージュ
“豚肉”を使ったメニューで、ボジョレー ヌーヴォーには前菜ならサラミ、メインならローストやグリル。とんかつ(ソース)や角煮等の和食にも合います。オレンジ ヌーヴォーには色を意識して、生姜焼きに合わせると、ジンジャーのスパイシーさとワインのほのかなスパイシーな香り、アールグレーのような華やかな香りが一体となって調和します。
☆☆☆
コロナ禍で世界中が大混乱していても、自然はコロナに動じることなく、素晴らしい出来のぶどう実をつけました。日本では昔から、初物は縁起がよく、食すと寿命が延びると言われてきました。収穫したてのぶどうから造った新酒は、“旬”の味覚です。
宮下社長のご挨拶にもありましたが、2020年らしい新酒の楽しみ方をして、ワインラバーの皆さまには大いに若返っていただきたいです!
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