SSブログ

ルイ・ジャド 2018 バレルテイスティング 量質ともに良好なヴィンテージ [ワイン]

 日本リカー主催バレルティスティング&セミナー
 恒例のバレルテイスティング、ヴィンテージは2018年

 長年ルイ・ジャドの旗振り役だったオリヴィエ・マスモンデ輸出部長の後任として
 アメリー・サンテュックさんが就任しています。

ブルゴーニュ全体
◆昨年は世界的な需要の高まりで、数量8.8%増、金額10%増
主要な輸出相手国は米国、英国、日本、カナダ、スウェーデン、中国&香港
◆価格の上昇
第159回オスピス・ド・ボーヌ(2019年開催)で22%アップ
前年2,000€だった某メゾンのプイイ・フュイッセは昨年1万€で落札等
◆2020年は米国の関税、ブレグジット、コロナウィルス、中東・香港の情勢等、懸念事項多々

ルイ・ジャドに関する最新情報
◆2019年は過去最高の販売 6,800万€
◆世界126ヶ国に輸出。米国、英国、日本・カナダが上位
◆シャブリに新醸造所を設置し、計7ヵ所になったことで作業がより円滑に!
◆新AOCブルゴーニュ コート ドール2017(赤・白)をリリース 日本のみで販売
◆フランス農水省が管轄しているHVE(環境価値重視)の認証はレベル3
◆キャップシュール部分のロゴ表記やボトルの色変更、赤のGCボトルの軽量化

2019年&2018年のヴィンテージ情報
2019年は収量が過去10年間で最も少ない。全体で50%減、春の霜害(4月4日、14日の2回)の影響、平均収量35hl/ha
2018年は赤・白とも恵まれた収量。冬の間雨が多かったが、水分が土壌に蓄わえられていたことで結果的にぶどう樹が救われた。
冬は多湿だったが、4月から9月は例外的な日差しで良好なヴィンテージに。収穫は8月29日からヴォルネイ、ムルソーのいくつかの早熟な区画から始まった。シャルドネは9月4日からスタートし、健全果で畑では選果の必要はほとんどなく、約2週間で終了。
アメリーさんいわく「ボージョレからシャブリまでのエリアで、ほぼ同時に収穫が始まり、さらにボージョレでは白(通常赤)、コート・ドールでは赤(通常白)から収穫という逆転現象が起きました」

【シャブリ】
穏やかな冬の後、暖かく乾燥した春、ぶどうは熟度も高く健全、収穫は8月31日からで量的にも恵まれ、果実味にあふれ長熟のポテンシャル
【ドメーヌ・フェレ】
1990年以降2番目の暑さ。区画によってぶどうの生育が均一でなかった為、醸造責任者は栽培面積18㌶の畑の収穫を3週間かけて行った。収量は58hl/ha、2011年以来の大収穫。エレガントで果実味豊か
【シャトー・デ・ジャック】
60日間続いた雨の多い冬、芽吹きは4月中旬の10日間、早い開花、7月&8月は乾燥した異常気候、8月30日から収穫、通常は黒ぶどうからスタートするが、2018年は白ぶどうから開始。深い色調、複雑なアロマ、果実味&凝縮感



 セミナーでは2アイテムを試飲
 赤はフルーティ&ジューシー、凝縮感があり、アロマも豊か。基本的に18ヵ月の樽熟成
 白は熟度があり、リッチで豊潤。MLF40% 程度。新樽、1年樽、2年樽を各30%使用
 バレルテイスティングでは赤13種類、白10種類を試飲(セミナーの2アイテム含)

 ヴォルネイ プルミエ・クリュ クロ・ド・ラ・バール
ルイ・ジャドの所有ではないが1980年代から直接耕作している畑。栽培面積1.31㌶で半分は樹齢70年、半分は2011年に植え替えをしたぶどう樹。下の文字が読めるルビー色、スミレやローズのアロマ、タンニンは柔らかで赤・黒系果実の旨み、2018年の特徴が出ている赤ワイン

 フィサン クロ・モロー モノポール
コート・ド・ニュイの北に位置し、12世紀の教会のすぐ下にある畑で1㌶が白ぶどう、0.5㌶が黒ぶどう。標高270~360mで穏やかな東向きの丘陵、石灰岩質主体の若干マールを含む土壌。白い花や果実風味豊かで塩味やフェノール、シルキーでまろやか、好感度〇

 バレルテイスティングのマイベスト
 シャンボール・ミュジニー “レ・ドラゼ” 
 
ガジェ家が所有する東・南東向き畑で土壌は石の多い石灰岩と砂利質。輝きのあるルビー色、心地良いアロマとミネラル、フェミニンなスタイルで和の要素に寄り添う印象

 シャブリ プルミエ・クリュ モンテ・ド・トネール
 
グラン・クリュの多い右岸にありながら、凛とした佇まいを見せてくれるプルミエ・クリュ『モンテ・ド・トネール』はシャブリのなかで一番好きなクリュ!
456㍑の大樽とステンレスタンクを併用してシャブリらしい活き活きさを表現。ぶどうの熟度も高く、キンメリジャン由来のミネラル感、柑橘系果実や白コショウのニュアンス

 サヴィニー・レ・ボーヌ プルミエ・クリュ クロ・デ・ゲット
 
ビオディナミ農法を導入していても、それを大げさに宣伝しないのがルイ・ジャド。このワインはまさに自然体。果実やスパイス、ボリューム感や複雑味、石灰由来の切れ感があり、価格&品質面で〇


ブルゴーニュワインラバーさんが一番気になっているのが価格だと思います。
アメリーさんに伺ったところ、「2018年は量的に潤沢だったので価格は据え置いています。ブルゴーニュ全体を見ると、値上がりしているかもしれませんが、ルイ・ジャドでは変えていません。ただし、2019年は収量が50%減になってしまったので変わります。収量が少なかった地域名は特に」とのお返事でした。

◆製品についてのお問い合わせは日本リカー(株)
電話 03‐5643‐9770
nice!(8)  コメント(0) 
共通テーマ:グルメ・料理

nice! 8

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。