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シャンパーニュ研修ツアーの前後に行った区民ワイン講座とワイン科学講座 [ワイン]



10月26日に開催した区民ワイン講座は世田谷区初の試みでした。
世田谷区民として、地域貢献ができたとすれば、とても嬉しいことです。
ご参加くださった方々の多くはワインの初心者や入門者だったので、できるだけ、わかりやすく、楽しんでいただけるように努めました。


11月16日のワイン科学講座は山梨大学主催だったので、こちらはワイン業界に関わる方々の参加が多かったと思います。

11月4日~10日がシャンパーニュ研修ツアーで、それを挟んでの2講座でした。資料作成に要する時間がかなりタイトでしたが、ひとまずクリアできて、本当にホッとしています。
加えて、この間、ワイン王国12月号(12月5日発売)に掲載するローラン・ペリエのグラン シエクルとボランジェの入稿もありました。帰国後、届いた初校が、とっても綺麗な台割になっていたので満面の笑顔になりました。ワインラバー&シャンパンラバーの皆さまには是非ともご笑覧いただきたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします!

区民ワイン講座

会場は梅丘パークホール、定員40名でチケットは完売。



シャンパン(6,500円)とプロセッコ(2,600円)の泡ものを比較。シャンパンは私が信頼しているドラピエ、酒質が良くてリーズナブルです。プロセッコは世界で一番飲まれているイタリアのスパークリングワインで、香りから白桃が連想できます。
白はメルシャンの岩出甲州きいろ香 キュヴェ・ウエノ2017(3,200円)、参加者の多くを惹きつけていました。甲州の美味しさにびっくりなさっていた方が多かったように思います、さすがメルシャンさん!
ロゼワインは日本市場でNo.1のチリワイン。ラポストール2016(2,150円)を選びました。色も香りも味わいも魅力あるアイテムです。
赤ワインは南仏のラ・キュベ・ミティーク・ルージュ2016(1,650円)、ジャケットは愛くるしいフクロウ、ジャケ買でもお薦めです。今年発効された日欧EPAの恩恵を受けた価格設定、サッポロビールさんの売れ筋アイテムです。



講座ではワインの分類、醸造法の違い、代表的なぶどう品種、料理との相性、それから・・・グラスをリーデル・ジャパンからレンタルしたので、赤ワインをワイングラスとポリコップで飲み比べていただき、香り&味わいの違いも体感していただきました。
私も楽しかったです、ありがとうございました!

マカロンの差し入れ

大好きなラデュレのマカロン\(^-^ )/
可愛いハロウィンバージョン!

アンケート結果が届いて

主催の世田谷サービス公社が集計したアンケート結果が届きました。
所要があり、閉会15分前に退出なさった方が3名いらっしゃったので、37名の感想でしたが、9割以上が「たいへん良い」だったので、光栄に思います、感謝です!


ワイン科学講座

16日はJRの工事で、東京工業大学がある田町はもろ渦中。でも、聴講生の皆さまは、開始時間には全員着席なさっていました、びっくり。

私の持ち時間は90分。レジュメが42枚だったので、1ページあたり2分計算で、質問時間10分を入れて、時間ぴったり。着地成功、やったー!!

ソノマの最新情報

資料提供:ワイン・イン・スタイル
セミナー当日の朝、ワイン・イン・スタイルのスーパー才女斎藤さんからソノマ情報が届きました。
10月23日に発生したソノマの山火事は11月7日に鎮火しました。85%の収穫が終了していたフランシス・フォード・コッポラ・ワイナリーに関しては、被害はなかった由。でも火はそばまで迫ってきましたし、ソノマ全体としては4つのワイナリーが焼失したとのこと。大きなショックだと推察しています。

2017年の時と同様、水分を含んだぶどう畑が山火事の防火壁になったそうです。2年前の火事は送電線の摩擦が原因で、何ヶ所から一斉に発火したので、今回はその教訓を生かし、計画停電をしました。賛否両論ありましたが、結果的に風速45m/秒の異常な風が吹く中、2017年のような広範囲の火災にならなかったのは、計画停電が効果をもたらしようです。


資料提供:ワイン・イン・スタイル
赤く塗られているところが、今回の火事で焼失した箇所。赤い線は2017年の山火事で被害にあった箇所。最初の予報では海から風が吹くとのことだったので、海に続く、広範囲に避難勧告が出たようですが、実際の風の流れは逆風になった為、焼失範囲が広がりました。

ひとりあたりの消費量

1位はポルトガルの62.1Lですね、日本は3.2L。
ポルトガル話題で言うと、日本で同国のワインはとても好調です。スティルワインの2018年データを見ると、ポルトガルは第10位で、輸入数量は1287KL(前年比124.9%)、けん引役はヴィニョ・ヴェルデで、全体の25%を占めています。

18日に、SOPEXAから『ヴィーニョ・ヴェルデにおける樽発酵と樽熟成』というpdfが届きました。
有効期限:2019/12/18(水) 17:17
【ヴィーニョ・ヴェルデ・ワイン協会】ヴィーニョヴェルデにおける樽発酵と樽熟成に記述したページは以下http://clk.nxlk.jp/Ubu3uvVt 
フレッシュだけじゃないヴィーニョ・ヴェルデ、変化していますね。

最大の関心事は気候変動


スペインのミゲル・トーストさんは2007年にアメリカのアル・ゴア元副大統領の『不都合な真実』を観て以来、温暖化対策に取り組んでいます。ワイン業界の誰よりも熱心です。今年、カリフォルニアのジャクソン・ファミリーとタッグを組みました。

トーレスさんが2013年に来日して発表したデータによると、2100年には海面が0.3~0.5m上昇するとの推測でしたが、先日IPCC(気候変動に関する政府間パネル)は「今世紀末で、1.1m 上昇する」と発表しています。予想以上に速いスピードで温暖化が進んでいます。

ボルドーの新品種導入

今年6月、ボルドーワイン委員会は気候変動に適応した新たなぶどう品種をAOC規定に導入しました。
赤ワイン用品種はアリナルノア、カステ、マルセラン、トウリガ・ナショナル
白ワイン用品種はアルヴァリーニョ、リリオリラ、プティ・マンサン

7月末のオレゴン・ワシントン取材で、ワシントン州レッド・マウンテンのヘッジス・ファミリー・ワイナリーを訪問した折、数年前からトウリガ・ナショナルを植えて、調査・分析をしていることを聞きました。ヘッジスさんの母方はフランスのシャンパーニュ地方出身、父方はアメリカなので、フランスの動向にはかなり敏感です。

本日(19日)、ユニオン・デ・グラン・クリュ・ド・ボルドーの試飲会があったので、右岸と左岸の主な生産者に気候変動と新品種に関しての意見を聞いて回りました。殆どが危機感を持っていない、というより、左岸の場合などはカベルネの力を信じ切っている思いを強く感じました。新品種導入に関しては「面白い」との意見がありましたが、「ポルトガルの品種でしょ」的な発言から、グラン・クリュ・ド・ボルドーの誇りを感じました。
今年の夏、最も熱い3日間で、グリーランドの氷河が溶けて失われた量は310億トン、東京ドーム25000杯分との報道があり、気候変動が世界各国に何らかの形で影響を与えていると感じています。
ボルドー委員会が発表したリポートに、「霜・雹・嵐の将来的な予測は不可能」との記載がありましたが、今日、インタビューしたワイナリーのおひとりが「降雨量に変化はないが、昨今、いつ雨が降るかが予測不能」とおっしゃっていました。私はとても気になります!

CIVC本部を訪問して

先週訪問したシャンパーニュ委員会CIVC本部でフィリップ広報部長から最新情報を伺うことができました。
ぶどう樹の高さを変える実験をしています。左が従来の畑(1~1.2m、密植)で、右は2mほどの高さにして、樹の畝間も広く取っています。風通しを良くし、熱い空気がたまらない(温度が上らない)ようにしていますが、ベト病対策にも効果が出ているようです。



オレゴン・ワシントン取材時、「日本はなぜロゼがダメなの」と多くのワイナリーから聞かれました。
家庭でワインを飲む頻度が増え、自己主張しないワインが好まれるようになっているので、ロゼはもう少し伸びると思うのですが・・・私はかなり前から「ロゼと餃子」のマリアージュを薦めています。青い要素を感じるロゼなら、グリーン系の野菜(パクチーも〇)を多めに入れり、なかの具を工夫したり、さらに、ラー油や黒酢の量を加減して、自由な発想で楽しむことができると思っています。区民ワイン講座でもロゼは好評だったので、お試していただけると嬉しいです。


シャンパーニュと白ワインに合うお菓子の差し入れ、ハッピー!



仕切役の柳田藤寿先生から及第点をもらえたので、安堵しています。
この日の後半は、村上安生山梨大学客員教授が「国内ワイン状況と日本ワインについて」というテーマでお話なさいました。後日、山梨大学ワイン科学講座のサイトに会の様子が掲載されるそうです。
4回シリーズの講座なので、次回は12月21日です。会場は今回同様、東京工業大学キャンパスイノベーションセンター。詳細はコチラで!

最終回までの成功を願っております。
たくさんの感謝を込めて!

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