ルイ・ジャドの2018年プリムール(新酒)をシノワ渋谷店のメイン料理に合せて [ワイン]
全開! ルイ・ジャドのプリムール

尊敬する松本信彦エノログがいらっしゃるマンズワイン小諸ワイナリーを訪問した参加メンバーからのリクエストを受けて、11月末に全員集合!
シノワ渋谷店にルイ・ジャドの新酒2種を持ち込ませていただき、マリアージュ体験をしてきました。
ルイ・ジャドではボージョレ・ヌーヴォーの製法マセラシオン・カルボニックに依らない伝統的な醸造方法による長期熟成可能な高品質のプリムールを生産しています。
#1:ボージョレ・ヴィラージュ・プリムール 3,500円(税別)
#2:同 ノン・フィルター 3,800円(税別)
2018年ヴィンテージ情報
3月は一時的に冷え込んだ時期があり、発芽は4月半ばで例年より遅いスタートになりました。春は温かったものの、しばしば雷雨の襲来も。当初遅い成長サイクルと収穫予想でしたが、その後、数週間を経て、5月末に最初の開花が始まり、より早い成長パターンに! 7月上旬には房の成長が完了、中旬頃からぶどうの実も色づき始めました。
夏は大変暑く、乾燥気味。7月に少し雷雨が発生しましたが、8月はほとんど雨が降らず、収穫は8月末から9月初めにかけて行われました。
2018年は春の遅霜や大きな雹害がなかったので、ぶどうは健全に育ち、収量&品質ともに申し分のないぶどうが収穫できました!
ホスピタリティ十分なシノワで

最初に登場したのは可愛いグジェール!

前菜3種の盛り合わせに供出された3アイテム、何とも贅沢
メインは全員肉系で決まり!!
仔羊、牛ホホ肉、鴨胸肉、牛みすじを2名ずつがオーダーするという流れに思わず![[わーい(嬉しい顔)]](https://blog.ss-blog.jp/_images_e/140.gif)
今回のブログでは、参加メンバー(ワインスクールの講師が半数以上)からの相性コメントを載せますね!

仔羊に合わせてシノワが選んでくれたワインはシャトー・テルトル2012
オーストラリア産仔羊のロースト 栃木産舞茸とゴボウのソテ-添え

■ラム肉は噛みしめていく段階でスパイスや塩分の衣がとれ、肉本来の香りや旨味が現れました。その中でも今回はショルダー部分のラムロールとラムラックをごぼうと合わせたもので、ラムロールは仔羊の旨味がプリムールのタンニンと熟成感につつまれて芳醇なハーモニーを奏でていました。シノワのまるで上質なバージンウールのような香りにつつまれて提供されるラムラックは、ノン・フィルターの果実味豊かな香りと交わり、素晴らしい空間を生み出していました。ラムとごぼうにルイ・ジャドのボージョレ・ヌーヴォー・プリムール。大地を感じる最高のマリアージュでした。
国産牛ホホ肉のピノ・ノワール煮込み

■双方ともボージョレのイメージを超える、素晴らしいワインでした。さすがルイ・ジャドが造ると違うんだなと思いました。フィルターありのほうは、香りが華やかでチャーミングな果実味が印象的、酸も綺麗でした。
フィルターなしのほうは、香りは穏やかに感じましたが、口に含むと、ベリーの要素とともに、土や葉など、自然界の滋味深さを感じるような複雑な味わいで、いつまでも飲み続けたいと思いました。余韻も長かったです。牛頬肉のピノ・ノワール煮込みと合わせましたが、フィルターなしのほうが、お肉の旨味をより引き立て、とてもよいマリアージュになっていました。
■シノワが供出してくれたのは『ダヴィド・デュバン モレ・サン・ドニ2015』
しっかりした土の香り、2015ながら落ち着いた果実味の柔らかい味わいが、少し甘めの濃厚なソースを引き立てながらもあっさりといただくことができました。
プリムールのフィルターありの方は、イキイキとした、フレッシュな香りと果実味が、ホロホロに煮込んだ牛肉には「年の差カップル」のような印象になり、鶏肉や豚肉、春菊などとの相性を試してみたくなりました。
一方、ノン・フィルターと合わせると、熟したぶどうをそのまま味わったかのような線の太い、しっかりした果実味と滑らかなタンニン、優しい酸が、少し甘めの濃厚なソースに寄り添い、牛肉とピノ・ノワールソースにはワインの滑らかで明るい味わい、ワインには牛肉とピノ・ノワールソースの粘度のある黒い味わい、と相乗効果を楽しむことができました。
フォアグラ丼には

■フォアグラ丼には『コロンビア・クレスト メルロ』を供出してくださり、甘辛いタレと、濃厚で複雑なベリーの果実味、ロースト香の相性が良かったです。
フォアグラそのものは、レアの状態に仕上げてあったので、特にノン・フィルターと合わせると、しっかりした、でも素直な果実味と、ヌーヴォーならではのフレッシュ感がちょうど良い感じに寄り添っていました。
フランス産鴨胸肉のロースト クランベリー風味のガストリックソース

■じっくりローストされた鴨胸肉は素材の旨みたっぷりでジューシーな食感。甘酸っぱいクランベリーを加えた濃厚なガストリックソースが、美しいロゼ色に仕上がった鴨肉の旨みを引き立ててくれました。
フィルターを使用したもの、ノン・フィルターのもの。両方とも贅沢な果実味としっかりした酸味があり、造り手の技量によるエレガントさとガメイ本来のキュートさが共存していました。ノン・フィルターはさらに豊かな香りと凝縮された細かいタンニンが心地良い上質な味わい。ワインを飲むごとに、口の中に広がる鴨の旨みとクランベリーの風味が一層魅力的なものとなりました。
新酒という枠を超えた品格あるルイ・ジャドのボージョレ・ヴィラージュ・プリムールとメインディッシュの鴨は素晴らしいマリアージュでした。特に懐の深さを感じるノン・フィルターはお気入りのワインです。
ニュージーランド産“牛みすじ”のロースト シャリアピンソース

■牛みすじでシャリアピンソースということだったので、みすじの脂と玉ねぎの甘味で、フィルターありの果実味たっぷりのほうが合うかなと思っていました。実際のお料理は、みすじは脂が少なめで、シャリアピンソースも甘さ控えめ、そこにあらびきの黒胡椒が振られていたので、果実味よりはコクのあるタイプのほうに合うような味付けになっていました。ゆえにフィルターありだと、果実味の部分がちょっと浮いてしまい、味わいも料理に比べて軽くなってしまう印象に。その点、ノン・フィルターは、そのコクの部分が補われて、さらにソースにも醤油的な要素が感じられたので、結構良い相性になっていました。ただ黒胡椒が入ると香りも味わいも若干強くなるので、ノン・フィルターと合わせるなら黒胡椒なしの状態がちょうど良いのではと感じました。
ちなみにシノワが供出してくれたワインは『ドメーヌ・ド・ローラージュ2010』
メルロとカベルネ・フランの熟成からくる柔らかで熟した果実と若干の鉄っぽさ&スパイシーさが、ボージョレ・ヴィラージュ・プリムールよりは合っていると感じました。私感ですが、ノン・フィルターのプリムールをもう少し熟成させたら、ボルドーより合うのではないかとも思いました。
■ソースが少し和風な感じでさっぱりとしていました。フィルターありとは合わないわけではないのですが、アフターにワインの酸味が鼻に抜けるような感覚がありました。一方のノン・フィルターは肉の甘みとワインの旨味が口の中で溶け合い良い相性でした。
フランス産栗のモンブラン

デザートも6皿のなかから各自好みのアイテムをセレクト
栗好きの私はモンブランにしました。
シノワセレクトのワインはハンガリーの『ディズノク トカイ・アスー 5プットニョシュ2008』、ネクタリンや蜂蜜、ロースト感、余韻に軽いビター感。口中に広がる凝縮感とその後に続く酸味。モンブランとは甘さの二重奏になるので、酸味の切れがもう少しあっても良い印象。他メンバーのデザート用に供出されていたソーテルヌ『シャトー・カントグリル2014』のほうが、甘味の軽度と酸味のバランスがモンブラン向きだったかも。

練乳のバニラアイスクリーム 30年熟成ペドロヒメネス(PX)添え
人の花は赤い!
バニラアイスに大好きなPXをかけた逸品にも心惹かれました(笑)
20___20___11_28_.JPG)
料理に合わせて楽しんだワインたち!
ただし、全員がすべてのアイテムを味わったわけではなく、シノワがメニューに合わせてワインをセレクトして供出。後藤聡オーナーは銀座店だったので、お目にかかれなかったのですが、丹下大輔マネージャーが細やかな気遣いをしてくださり、参加メンバー全員が時間を忘れて、ワインと料理の相性を堪能しました。
ワインのセレクトが素晴らしかったです、ありがとうございました!
■Chinois-shibuya シノワ・シブヤ
〒150-0042 渋谷区宇田川町28-4 A2 Bldg. 8F
℡03-5457-2412
URL:https://www.chinois.jp/shibuya/
尊敬する松本信彦エノログがいらっしゃるマンズワイン小諸ワイナリーを訪問した参加メンバーからのリクエストを受けて、11月末に全員集合!
シノワ渋谷店にルイ・ジャドの新酒2種を持ち込ませていただき、マリアージュ体験をしてきました。
ルイ・ジャドではボージョレ・ヌーヴォーの製法マセラシオン・カルボニックに依らない伝統的な醸造方法による長期熟成可能な高品質のプリムールを生産しています。
#1:ボージョレ・ヴィラージュ・プリムール 3,500円(税別)
#2:同 ノン・フィルター 3,800円(税別)
2018年ヴィンテージ情報
3月は一時的に冷え込んだ時期があり、発芽は4月半ばで例年より遅いスタートになりました。春は温かったものの、しばしば雷雨の襲来も。当初遅い成長サイクルと収穫予想でしたが、その後、数週間を経て、5月末に最初の開花が始まり、より早い成長パターンに! 7月上旬には房の成長が完了、中旬頃からぶどうの実も色づき始めました。
夏は大変暑く、乾燥気味。7月に少し雷雨が発生しましたが、8月はほとんど雨が降らず、収穫は8月末から9月初めにかけて行われました。
2018年は春の遅霜や大きな雹害がなかったので、ぶどうは健全に育ち、収量&品質ともに申し分のないぶどうが収穫できました!
ホスピタリティ十分なシノワで
最初に登場したのは可愛いグジェール!
前菜3種の盛り合わせに供出された3アイテム、何とも贅沢
メインは全員肉系で決まり!!
仔羊、牛ホホ肉、鴨胸肉、牛みすじを2名ずつがオーダーするという流れに思わず
![[わーい(嬉しい顔)]](https://blog.ss-blog.jp/_images_e/140.gif)
今回のブログでは、参加メンバー(ワインスクールの講師が半数以上)からの相性コメントを載せますね!
仔羊に合わせてシノワが選んでくれたワインはシャトー・テルトル2012
オーストラリア産仔羊のロースト 栃木産舞茸とゴボウのソテ-添え

■ラム肉は噛みしめていく段階でスパイスや塩分の衣がとれ、肉本来の香りや旨味が現れました。その中でも今回はショルダー部分のラムロールとラムラックをごぼうと合わせたもので、ラムロールは仔羊の旨味がプリムールのタンニンと熟成感につつまれて芳醇なハーモニーを奏でていました。シノワのまるで上質なバージンウールのような香りにつつまれて提供されるラムラックは、ノン・フィルターの果実味豊かな香りと交わり、素晴らしい空間を生み出していました。ラムとごぼうにルイ・ジャドのボージョレ・ヌーヴォー・プリムール。大地を感じる最高のマリアージュでした。
国産牛ホホ肉のピノ・ノワール煮込み

■双方ともボージョレのイメージを超える、素晴らしいワインでした。さすがルイ・ジャドが造ると違うんだなと思いました。フィルターありのほうは、香りが華やかでチャーミングな果実味が印象的、酸も綺麗でした。
フィルターなしのほうは、香りは穏やかに感じましたが、口に含むと、ベリーの要素とともに、土や葉など、自然界の滋味深さを感じるような複雑な味わいで、いつまでも飲み続けたいと思いました。余韻も長かったです。牛頬肉のピノ・ノワール煮込みと合わせましたが、フィルターなしのほうが、お肉の旨味をより引き立て、とてもよいマリアージュになっていました。
■シノワが供出してくれたのは『ダヴィド・デュバン モレ・サン・ドニ2015』
しっかりした土の香り、2015ながら落ち着いた果実味の柔らかい味わいが、少し甘めの濃厚なソースを引き立てながらもあっさりといただくことができました。
プリムールのフィルターありの方は、イキイキとした、フレッシュな香りと果実味が、ホロホロに煮込んだ牛肉には「年の差カップル」のような印象になり、鶏肉や豚肉、春菊などとの相性を試してみたくなりました。
一方、ノン・フィルターと合わせると、熟したぶどうをそのまま味わったかのような線の太い、しっかりした果実味と滑らかなタンニン、優しい酸が、少し甘めの濃厚なソースに寄り添い、牛肉とピノ・ノワールソースにはワインの滑らかで明るい味わい、ワインには牛肉とピノ・ノワールソースの粘度のある黒い味わい、と相乗効果を楽しむことができました。
フォアグラ丼には
■フォアグラ丼には『コロンビア・クレスト メルロ』を供出してくださり、甘辛いタレと、濃厚で複雑なベリーの果実味、ロースト香の相性が良かったです。
フォアグラそのものは、レアの状態に仕上げてあったので、特にノン・フィルターと合わせると、しっかりした、でも素直な果実味と、ヌーヴォーならではのフレッシュ感がちょうど良い感じに寄り添っていました。
フランス産鴨胸肉のロースト クランベリー風味のガストリックソース
■じっくりローストされた鴨胸肉は素材の旨みたっぷりでジューシーな食感。甘酸っぱいクランベリーを加えた濃厚なガストリックソースが、美しいロゼ色に仕上がった鴨肉の旨みを引き立ててくれました。
フィルターを使用したもの、ノン・フィルターのもの。両方とも贅沢な果実味としっかりした酸味があり、造り手の技量によるエレガントさとガメイ本来のキュートさが共存していました。ノン・フィルターはさらに豊かな香りと凝縮された細かいタンニンが心地良い上質な味わい。ワインを飲むごとに、口の中に広がる鴨の旨みとクランベリーの風味が一層魅力的なものとなりました。
新酒という枠を超えた品格あるルイ・ジャドのボージョレ・ヴィラージュ・プリムールとメインディッシュの鴨は素晴らしいマリアージュでした。特に懐の深さを感じるノン・フィルターはお気入りのワインです。
ニュージーランド産“牛みすじ”のロースト シャリアピンソース
■牛みすじでシャリアピンソースということだったので、みすじの脂と玉ねぎの甘味で、フィルターありの果実味たっぷりのほうが合うかなと思っていました。実際のお料理は、みすじは脂が少なめで、シャリアピンソースも甘さ控えめ、そこにあらびきの黒胡椒が振られていたので、果実味よりはコクのあるタイプのほうに合うような味付けになっていました。ゆえにフィルターありだと、果実味の部分がちょっと浮いてしまい、味わいも料理に比べて軽くなってしまう印象に。その点、ノン・フィルターは、そのコクの部分が補われて、さらにソースにも醤油的な要素が感じられたので、結構良い相性になっていました。ただ黒胡椒が入ると香りも味わいも若干強くなるので、ノン・フィルターと合わせるなら黒胡椒なしの状態がちょうど良いのではと感じました。
ちなみにシノワが供出してくれたワインは『ドメーヌ・ド・ローラージュ2010』
メルロとカベルネ・フランの熟成からくる柔らかで熟した果実と若干の鉄っぽさ&スパイシーさが、ボージョレ・ヴィラージュ・プリムールよりは合っていると感じました。私感ですが、ノン・フィルターのプリムールをもう少し熟成させたら、ボルドーより合うのではないかとも思いました。
■ソースが少し和風な感じでさっぱりとしていました。フィルターありとは合わないわけではないのですが、アフターにワインの酸味が鼻に抜けるような感覚がありました。一方のノン・フィルターは肉の甘みとワインの旨味が口の中で溶け合い良い相性でした。
フランス産栗のモンブラン
デザートも6皿のなかから各自好みのアイテムをセレクト
栗好きの私はモンブランにしました。
シノワセレクトのワインはハンガリーの『ディズノク トカイ・アスー 5プットニョシュ2008』、ネクタリンや蜂蜜、ロースト感、余韻に軽いビター感。口中に広がる凝縮感とその後に続く酸味。モンブランとは甘さの二重奏になるので、酸味の切れがもう少しあっても良い印象。他メンバーのデザート用に供出されていたソーテルヌ『シャトー・カントグリル2014』のほうが、甘味の軽度と酸味のバランスがモンブラン向きだったかも。

練乳のバニラアイスクリーム 30年熟成ペドロヒメネス(PX)添え
人の花は赤い!
バニラアイスに大好きなPXをかけた逸品にも心惹かれました(笑)
料理に合わせて楽しんだワインたち!
ただし、全員がすべてのアイテムを味わったわけではなく、シノワがメニューに合わせてワインをセレクトして供出。後藤聡オーナーは銀座店だったので、お目にかかれなかったのですが、丹下大輔マネージャーが細やかな気遣いをしてくださり、参加メンバー全員が時間を忘れて、ワインと料理の相性を堪能しました。
ワインのセレクトが素晴らしかったです、ありがとうございました!
■Chinois-shibuya シノワ・シブヤ
〒150-0042 渋谷区宇田川町28-4 A2 Bldg. 8F
℡03-5457-2412
URL:https://www.chinois.jp/shibuya/
コメント 0