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バローネ・ピッツィーニの真髄フランチャコルタを『銀座いわ815』のお鮨に合わせて! [来日したワイン生産者&関係者]

1870年からの長い歴史を有すフランチャコルタ
  ~NIENTE IN NATURA È SANZA RAGIONE Leonardo da Vinci ~
自然のなかに理由のないものはない レオナルド・ダ・ヴィンチ


#1:フランチャコルタDOCG ブリュット‘アニマンテ’NV
ぶどう品種:シャルドネ78%、ピノ・ネロ18%、ピノ・ビアンコ4%、標準希望小売価格:4,000円(税別)
#2:同DOCG ナトゥール2013
ぶどう品種:シャルドネ60%、ピノ・ネロ40% 標準希望小売価格:5,000円(税別)
#3:同DOCGサテン2014
ぶどう品種:シャルドネ100% 標準希望小売価格:5,500円(税別) 
#4:同DOCG ‘バニャドーレ’ ノン・ドサート・リゼルヴァ2009
ぶどう品種:シャルドネ50%、ピノ・ネロ50% 標準希望小売価格:7,000円(税別) 
#5:同DOCG ロゼ2013
ぶどう品種:ピノ・ネロ80%、シャルドネ20% 標準希望小売価格:6,000円(税別) 


輸入元は(株)アルカンワイン営業部 ℡03-3664-6591


11月下旬、伊ロンバルディア州のバローネ・ピッツィーニ(BP) から、日本文化や食に造詣が深いシルヴァーノ・ブレシャニーニ取締副社長が来日。BPが誇るフランチャコルタ5種を銀座いわ815で岩央泰氏のお鮨に合わせて探究しました。



ブレシャニーニ氏は1967年フランチャコルタの中心地エルブスコ生まれ。4代前の祖先が当地でぶどう栽培とワイン造りをしていたとのこと。2011年から年に1~2回来日しており、日本の文化や食を高く評価しています。ミラノにあるエツィオ・サンティンのレストラン『アンティカ・オステリア・デル・ポンテ』でソムリエとして働き始めたことがワイン界に入るきっかけになりました。1992年からバローネ・ピッツィーニに参画、現在はBPの顔として世界中を飛び回っています。


岩央泰氏は『久兵衛』や『鮨かねさか』で修業した後、独立。ミシュラン1つ星を獲得し続ける江戸前すし『銀座いわ GINZA IWA』の店主です。

素材のシンプルさを生かして

水タコ&自家製の柚子胡椒 × アニマンテNV
水タコ&ワサピ × ナトゥール2013


口開け#1のアニマンテはBPを代表するアイテム
BPは1998年からオーガニック栽培に取り組み、2001年に認証を取得。フランチャコルタでは有機栽培のパイオニアとして良く知られています。

(前列左側にあるグラス) アニマンテ ANIMANTE は英語ではANIMATEで、“生命を吹き込む”を意味する言葉。つまり、土壌のなかで命が宿り、そこで培ってきたぶどうから生まれたワインがワイナリーの主力となるアイテムの名前になっています。
ちなみにBPは2014年からミラノ大学が推進するプロジェクトの一員として、土壌のなかの有機物とぶどう&ワインの関連を検証、立証する作業を進めています。ただし、研究に関する刊行物等はまだ発表されていないとのこと。

ブレシャニーニ氏の大好物“雲丹”との相性

世界的人気の日本産雲丹× #2NATURAE ナトゥール2013は双方の鉱物的要素が絶妙、これはシームレスなマリアージュ!
ラテン語で“自然”を意味し、BPでは■ナチュラル ■しっかりしたストラクチュア ■長期熟成、の3要素をナトゥーラエの特徴にしています。

さらに高いハードル“なまこ”

海外の方にとって“ナマコ”はどうかなと危惧。でも、要らぬ心配でした。
ナトゥールの酸味とお料理の出汁の旨味が素晴らしく良く合い、マリアージュを堪能しました。


白身は#3SATEN サテンに合わせて。
サテンは和食との相性が良いと追われているアイテム。BPでは■白ぶどうのシャルドネだけ ■通常のガス圧より1気圧低い5気圧 ■エレガントでシルキーな口当たり、の3条件を厳守。樹齢は15~20年、リリースする時はすべてヴィンテージもの、瓶詰前の熟成には30%バリックを使用しています。

白子に唐辛子の風味を生かして

美しい白子!


#4BAGNADORE バニャドーレ2009 × 白子
樽使いの旨さ(40%)と白子の焦がし具合が相乗、口中でトロリと溶け合う食感最高!
#5 ROSÉ ロゼ2013とは唐辛子を少し使うことでスパイスの風味とかすかなタンニンがマスキング効果、こちらもナイスハーモニー

バニャドーレの名前は共同経営者のひとりが住んでいた場所に由来、唯一の単一畑で、面積は3㌶(シャルドネ2㌶、ピノ・ネロ1㌶)、作柄の良い年だけ生産 (2010年、2017年は生産無し)、すべての収穫で一番遅いのがこの畑。ドザージュ・ゼロ、ティラージュ前の熟成に40%樽を使用。酸味が余韻まで残る印象。

包容力のロゼ

ロゼ2013 × もみじおろしを添えたナマコ、お薦めのマリアージュ!
「良いロゼを造るには良いピノ・ネロが必要で、私がパーフェクトと言う時は品質が200%と言う意味です。ロゼの色は毎回同じではなく、その年の作柄が色調や味わいに出てきます。2014年は寒かったので、2013年と比べると淡い色をしています」とブレシャニーニ氏

脂分の多い魚介類はロゼやバニャドーレで

4~5日寝かせたコハダ、参加者全員一致でバニャドーレ、感嘆!


ブリにもロゼ!


赤身もロゼと好印象


中トロにはバニャドーレ、ロゼも◎

Q:地球温暖化の影響はどうですか?
A:気候変動はあっても暑くなるだけではなく、年によっては雨が多く、寒い年もあります。2014年がそうですし、2018年もそのような傾向でした。逆に2012年や2015年は乾燥した暑い年でした。土のなかでは有機物を持つことが大事です。2015年のような猛暑では緊急対応として灌漑が許されたのですが、BPでは20年前から土にこだわってきたので、灌漑することもなく、何の心配もなかったです。

Q:ドザージュ量に変化は出ていますか?
A:フランチャコルタはシャンパーニュよりドザージュは少な目です。今回試飲したアイテムも2つ(ナトゥール&バニャドーレ)は糖分添加ゼロですし、他のアイテムは5g/L以下になっています。

こぼれ話
PRを担当している 『aDue』の代表 永峰詢士氏と山田久扇子氏は、岩氏のお鮨ファンということで、プライベートでもBPのフランチャコルタとの相性を楽しんでいたようです。ゆえにマリアージュは、おふたりの総決算と表現したいくらいの、体験に裏打ちされた見事な組み立てでした! 
加えて、ピア二ストでもある山田氏の粋な計らいは、BGMに使っていたモーツァルト。
以前BPを訪問した折、カンティーナの地下に彼の肖像画が飾ってあったので、その訳を聞いたそうです。BPの担当者は「モーツァルトは生涯で2度イタリアを訪問しており、12歳の時、父親と一緒に、バローネ・ピッツィーニの屋敷に滞在しました」と回答。その縁あって、今回はモーツァルトを聴きながらの贅沢なプレスランチョンになりました。

終盤、「お寿司屋さんに1本だけ持ち込むとしたら、どれを選びますか?」との質問がありました。
ワイナリーの顔のアニマンテやガス圧の低いサテン、ノン・ドゼのナトゥール等、それぞれに魅力があります。私はバニャドーレかロゼで迷いましたが、1本選ぶなら守備範囲の広い『ロゼ』

シャンパーニュに拮抗するバローネ・ピッツーニのフランチャコルタ、その底力、実力に感嘆しました。1990年代から、土着品種を見直す動きが出始めていて、研究も進んでいる由。数年後には、イタリア固有品種を使ったフランチャコルタの発売もありそうなので、その日を楽しみに待ちたいと思います。
素晴らしいひとときの共有、ありがとうございました!


[レストラン]ミシュラン2019も1つ星の
銀座いわ 東京都中央区銀座8-4-4 三浦ビル1F ℡03-3572-0955
銀座いわ815 東京都中央区銀座6-3-12 数寄屋ビル1F ℡03-3573-1815

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