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世界に誇れるワイン造り、国内ワイン消費動向等 ~サントリーワインインターナショナル(株)の事業方針~ [ワイン]

2018年度のサントリーワインインターナショナル株式会社(SWI)事業方針

事業方針は山崎雄嗣社長、シャトー・ラグランジュの解説&テイスティングについては渡辺直樹登美の丘ワイナリー長が担当
人事(2018年4月1日付)】山崎雄嗣社長は、サントリー食品インターナショナル株式会社取締役専務執行役員経営戦略・管理本部長、渡辺直樹ワイナリー長は、SWI執行役員・生産研究本部長。



SWIはワインメーカー(日本、フランス、ドイツ)とディストリビューター(日本と中国が中心)としての2面性を有し、国・内外でグローバルな展開をしています。海外グループ会社に記載してあるバリエールはボルドーのネゴシアンとして事業を行っています。


2017年はカテゴリー、エリア別に見て、国内・海外ともに売上高は好調

登美の丘ワイナリーはすべてを自園で完結するシャトータイプ
開園から100年以上の歴史を持つワイナリー
敷地面積は150㌶、栽培面積は25㌶、世界に誇れるワイン造りに励んでいます。
直近では2017年に甲州を増殖し、5年後の2022年までに甲州を5倍に増やす取り組みを実施中。それにより、登美の丘全体の3分の1を甲州にして、テロワールを反映させた最高の甲州造りを目指す。植え付けは25㌶の栽培面積内での作業とのこと。

3月27日新発売『登美 レゼルヴスペシャル2005』

フラッグシップブランドの登美から、数量限定発売した2005年ヴィンテージ
ニュースサイト【ワインのこころ】で詳細を紹介しています。
ご笑覧いただけましたら幸いです。

長野県の塩尻ワイナリーは生産設備を増強

自社保有ワイナリーは登美の丘(山梨県)、岩の原(新潟県)、塩尻(長野県)にあります。昨年の『日本ワインコンクール』で“金賞を”受賞した塩尻ワイナリーの『塩尻マスカット・ベーリーAミズナラ樽熟成2013』、まるみのある味わい!
[ハートたち(複数ハート)]4月5日数量限定で新発売『塩尻マスカット・ベーリーA ミズナラ樽熟成2015』
▼サントリー“日本ワイン”についてはコチラ

ミズナラの樽


サントリーはウイスキー用の製樽工場を所有していて、ウイスキーに合うミズナラの樽を作っています。マスカット・ベーリーAがこのミズナラの樽と相性が良いということで、現在、フレンチオーク(容量225L/スギャン・モローをメインに4~5社)だけでなく、ミズナラ樽(容量258L)も使用しています。ただ、ウイスキーが好調なので、樽が思うように回ってこないことが悩みでもあるようです。

ソムリエ協会の機関誌編集長時代、樽についての特集を組み、その折、『樽とオークに魅せられて』の著者加藤定彦さんに樽材について寄稿していただきましたが、「樽はワインやウイスキーに独特の香味をつくるのに必要不可欠なものであり、世界中どこに行ってもオークが使われています。オークとはナラ、カシ類の属を表す英語で、学名はGuercus(クエルクス:ラテン語で「良質の木材」、「美しい樹」という意味)。日本ではミズナラ、カシワまたシラカシ、アラカシなどコナラ属(和名)を言います」とのことでした。


国内ワイン市場推移、ワイン消費動向


2017年の国内ワイン市場は数量ベースで前年比101%、金額ベースでは横ばい状態。
国産のカジュアルワインやチリワインを中心とする低価格ワインの動きが良い分、単価的には若干ダウン傾向。そのようななかで、SWIは数量ベースでは105%と好調な伸びを見せています。

国内のワイン消費動向については■価格帯の2極分化 ■消費者の高齢化を指摘(上表参照)。高価格帯のプレミアムカテゴリー、ファインワイン、シャンパン等が好調な一方で、デイリー、スタンダードカテゴリーの低価格化も進行しています。また、購買層の年齢については、主流となるのが50歳以上で全体の70%を占め、拡大傾向にあるとのこと。今後の消費拡大に向けては、20歳代、30歳代を中心にしたエントリーユーザーへの働きかけが急務との分析で、若年層に好評だった「氷と楽しむ」マーケティング強化や催事でのロゼワイン提案強化等で活性化を図る予定。

シャトー・ラグランジュからバレルサンプル到着


SWIは海外にシャトー・ラグランジュ(フランス)、ロバート・ヴァイル(ドイツ)、シャトー・ベイシュヴェル(仏カステル社と共同経営)、シャトー・ボーモン(仏カステル社と共同経営)の4シャトーを所有しています。

説明会で、ボルドープリムールで好評だった2016年のシャトー・ラグランジュ(94-96WA)のバレルサンプルがふるまわれました。渡辺ワイナリー長は、「開花から70日位までしっかり熟させ、区画も100以上に分けていて、区画内でも熟度によって一番良いタイミングで手摘み収穫をしています。また、区画ごとに小型のタンクを使用しています。凝縮感を大事にしているシャトーで、2016年はそれが見事に表現できたヴィンテージ」と解説。ちなみに、ワインアドヴォケイト(WA)のニール・マーティンは、シャトー・ラグランジュについて「投資家のワインではなく、ワイン愛好家のためのワイン」と形容!

渡辺2014年は8月中頃から収穫が終わる10月にかけて雨が少なく乾燥したヴィンテージ。フレンチオーク21ヶ月(新樽率60%)、濃くて若々しい赤紫色、赤・黒系果実、花のような華やかさ。ハーブ、自然な甘み、タンニンの質感は柔らかく、中盤以降の力強さ、エレガントさ。バランスが取れた気品あるサンジュリアンのワイン。2016年は2014年より、色調に深みがあり、きれいな紫色。熟したぶどうの質感、香りからはカシスのような黒系果実、甘草のようなスパイス、口あたりは柔らかく、緻密。複雑味、凝縮感。数量的には若干減少。

最後にひとこと
サントリーワインインターナショナル(株)の顔として、活躍なさってきた山崎雄嗣社長に心から御礼申し上げます。特にシャンパーニュのローラン・ペリエ社から温かな応援をいただいている私にとって、シャンパーニュ騎士団ガラ・ディナーでの山崎社長の細やかなお気遣いには感謝でいっぱいです。
4月1日からは食品が新たな活躍の場になるわけですが、ワインに関わっていらした3年3ヶ月、本当にお世話になりました。ありがとうございます、さらなるご活躍を願っております!!


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