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トロワのシャンパンメゾン『ジャック・ラセーニュ』のクロ・サン・ソフィーと繋がる山梨・勝沼ヒストリー [NHK文化センター青山 シャンパン講座]

『ジャック・ラセーニュ』のエマニュエル・ラセーニュ当主来日で初体験

昨夏の初来日でお披露目されたジャック・ラセーニュのシャンパン
エマニュエルさんは2代目。父親が生地シャンパーニュ地方オーブ県トロワ(パリの南東約150km) の西にあるモングー村にコート・デ・ブランと同じ石灰質土壌が隆起したシャンパン造りに格好の畑を見つけ、メゾン(ネゴシアン・マニュピラン)を立ち上げます。ゼロからのスタートでした。
シャンパーニュ地方の南に位置するトロワは、エペルネやランスより糖度が1~2度高く、ミネラル感にあふれるぶどうが収穫でき、9000万年前の魚介類が堆積するチョーク質土壌から生まれるシャンパンにはヨード香、塩味があるのが特徴です。

シャンパン講座で5アイテムをテイスティング

(左から)
#1:コトー・シャンプノワ・ブラン2010
ぶどう品種:シャルドネ100%
生産本数:1,600本
価格:11,000円(税別)

#2:ブラン・ド・ブラン レ・ヴィーニュ・デュ・モングゥNV
ぶどう品種:シャルドネ100%
デゴルジュマン:2016年6月
ドザージュ:0g/L
価格:7,500円(税別)

#3:ル・コテNV
ぶどう品種:シャルドネ100%
デゴルジュマン:2016年3月
ドザージュ:0g/L
価格:11,000円(税別)

#4:ラ・コリーヌ・アンスピレNV
ぶどう品種:シャルドネ100%
ドザージュ:0g/L
価格:13,500円(税別)

#5:クロ・サン・ソフィー2010
ぶどう品種:シャルドネ100% (ぶどう樹は1968年から1975年に植樹)
ドザージュ:0g/L
生産本数:2,900本
価格:25,000円(税別)




#1はシャンパーニュ地方のスティルワイン。ブルゴーニュ樽(ピエス/228L)で発酵させてから、22ヶ月の樽熟成。1968年に植樹したぶどうで良年のみ生産。グレープフルーツや柚子似の和風柑橘果実、ナッツ、バター、蜂蜜、オリーブ、木香のニュアンス、溌剌としたピュアな酸味は舌の両側ではなく舌先に乗ってくる印象、余韻に膨らみ、旨味。


#5はフラッグシップ 『クロ・サン・ソフィー』で、2010年が初ヴィンテージ。サン・トーバン07に使ったピエス(228L)46%、マコン・ソリュトレ04に使った500Lの木樽25%、サヴァニャン97に使用した木樽11%、コニャック76に使った木樽18%を各6ヶ月発酵・熟成後、ステンレスタンクでブレンドして、さらに2ヶ月熟成させて瓶詰、瓶内2次発酵で瓶熟。気泡繊細、第1香には木香、カルダモン、黄桃、アンズ、アカシアの蜂蜜、酸味はスマートでシームレス、ドライでボリューム感あり、余韻の甘やかさが魅力!


左は#1のコトー・シャンプノワ・ブラン2010
右は#5のクロ・サン・ソフィー2010


(左から)#2#3#4


#2:2014年27%、2013年38%(うち18%はピエスで1年間熟成)2012年35%がベース、ステンレスタンクで発酵・熟成で瓶熟。グラス表面の泡沫も活発。第1香は控えめ、白い花、レモングラス、柑橘果実の内果皮似の軽いビター感、清涼感のある酸味、時間の経過で酸はより心地よくソフトに。素直に楽しめるシャンパン。

#3:2012年90%(うち78%はステンレスタンク、12%はピエスを使用)、10%は2009、2006、2004、2002の瓶詰してある4ヴィンテージ・シャンパンをブレンドして瓶熟。気泡は静か、香り華やか、口中クリーミー。黄色い花、アカシアの蜂蜜、木香、ナッツ、ミネラル、塩味、口中に広がる厚み、熟成感、バランス良好。マイベスト!

#4:2012年78%、2011年11%、2010年11%をピエスで発酵・熟成後、瓶詰し瓶熟。気泡はワインに溶け込み、樽のニュアンス、ミネラル、蜂蜜、旨味、複雑味、中盤以降長く続く酸の余韻、3アイテムの中での講座生人気No.1シャンパン!



トロワの農芸家シャルル・バルテ繋がりのクロ・サン・ソフィー
昨年の来日時、エマニュエル・ラセーニュ当主と輸入元クロスロードの有馬基さんは、勝沼のメルシャンワイン資料館を訪問しました。ここにはフランスワイン『クロ・サン・ソフィー』が展示してあります。
クロ・サン・ソフィーというのは、明治10年に勝沼の2名の若者、高野正誠(まさなり)と土屋龍憲がぶどう栽培と醸造技術を学ぶために渡仏していた折、滞在していた地トロワ市モングー村の農業試験場の農園名で、この試験場でトロワ出身の著名な農学者&園芸家シャルル・バルテが陣頭指揮を執っていました。
クロ・サン・ソフィーのぶどう畑の現オーナーは、子供服で有名なプティ・バトー一族で、今回登場したシャンパン『クロ・サン・ソフィー』はエマニュエルさんとのコラボレーションによって誕生したものです。

日本のワイン造りにおいて重要なつながりを持つトロワ&勝沼ヒストリーは、KIRINの『歴史人物伝』で詳しく紹介されています。以下、サイトをリンクしておきます。
折しも今年は明治150年、時代的にも非常に興味深いことです!

フランスへ留学して本場の知識を持ち帰った高野正誠と土屋龍憲
http://www.kirin.co.jp/entertainment/museum/person/wine/06.html
政府のブドウ栽培を主導した前田正名と、陰で支えたシャルル・バルテ
http://www.kirin.co.jp/entertainment/museum/person/wine/07.html


製品についてのお問い合わせは(有)クロスロード ℡03-3352-0911
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