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10月のシャンパン講座はゴッセのワインスタイルにフォーカス! [NHK文化センター青山 シャンパン講座]


10月はハロウィンカラー、オレンジが良く似合います!

ノン・マロの双璧探求、先月はランソン、今月はゴッセ
ゴッセはシャンパーニュ最古のメゾンで、アイ村の村長、ワイン醸造家ピエール・ゴッセによって1584年に設立されました。17代続く家族経営で、主としてグラン・クリュ、プルミエ・クリュのぶどうを使用(95%格付け)、MLFを行わないメゾンとして知られています。2016年から醸造責任者を務めるのはオディロン・ド・ヴァリーヌ氏。前醸造長ジャン・ピエール・マレネ氏(5月逝去)と10年以上シャンパン造りを共にし、彼の理念を受け継いでいます。「我々のシャンパンは長期にわたる瓶内熟成が必要、シャープで質の高いリンゴ酸は若いうちはやや攻撃的だが、瓶熟させるとそれは旨味に変化する」と語っています。


(左から)#1~#6


コルクの締まり具合にも注目!

第1フライト

#1:ゴッセ エクセレンス・ブリュット
生産者:ゴッセ(NM)
ぶどう品種:PN45%、CH36%、PM19% アイ、アヴィーズ等グラン・クリュを含む複数のクリュ
ドザージュ:約11g/L、瓶熟:30ヶ月、MLF有、価格7,400円
ノン・マロの元祖ゴッセのアイテムのなかでエントリーレンジのエクセレンスだけはMLFをしています。ノン・マロには長い熟成期間が必要であり、エクセレンスは瓶熟が30ヶ月と短いのでMLFを行うことで味わいのバランスを取っているそうです。気泡元気、フレッシュ、青リンゴ、洋梨、ブリオッシュ、焼き菓子、余韻にグレープフルーツ(GF)似のビター感

#2:ポル・ロジェ ブリュット・レゼルヴ
生産者:ポル・ロジェ(NM)
ぶどう品種:PN、CH、PM各33%
ドザージュ:9g/L、瓶熟:最低36ヶ月、MLF有、価格7,000円
グラスシャンパンとして人気が高く、ブレンド比率が3品種同率でわかりやすいという点から#1の比較対象にポル・ロジェ(1849年創業、家族経営のシャンパンハウス)NVを選んでみました。口にした瞬間〝癒される〟印象! 
色調は淡イエロー、洋梨、マンゴー、オレンジ、ブリオッシュ、蜂蜜、まろやかな酸、心地良い余韻

#3:ゴッセ グランド・レゼルヴ・ブリュット(右のグラス

生産者:ゴッセ(NM)
ぶどう品種:PN42%、CH43%、PM15% アイ、アンボネイ等グラン・クリュのぶどう主体
ドザージュ:約8g/L、瓶熟:48ヶ月、MLF無、価格9,400円
ゴッセの顔、〝調和〟がキーワード。約25村(グラン・クリュ、プルミエ・クリュが中心)のぶどうを使用、現行キュヴェは2010年がベースで2009年と2008年をブレンド。香り閉じ気味。レモン、GF、ミネラル、先の2アイテムより酸は溌剌、フレッシュ、長く続く酸の余韻。キーワード通り、バランス良好!

第2フライト
#4:ゴッセ グラン・ミレジム2004
生産者:ゴッセ(NM)
ぶどう品種:PN45%、CH55% アイ、ブージー、メニル・シュル・オジェ等グラン・クリュのぶどう主体、ドザージュ:約8g/L、瓶熟:84ヶ月、MLF無、価格13,000円
〝豊かさ〟がキーワード。気泡繊細、ナッツ、ブリオッシュ、ドライイチジク、ロースト香、カモミール、リンゴの砂糖漬け、酸味が口中を洗い流し、次にまた飲みたくなる味わい。

#5:ゴッセ セレブリス エクストラ・ブリュット2002
生産者:ゴッセ(NM)
ぶどう品種:PN48%、CH52%、 アイ、ブージー、クラマン等グラン・クリュのぶどう主体
ドザージュ:約5g/L、瓶熟:10年間、MLF無、価格24000円
ゴッセのアイコン、〝長期熟成〟がキーワード。ベージュ+黄金色、ミネラル、アーモンド、ココア、アンズタルト、マーマレード、ドザージュ量の少なさを感じさせない甘やかさとエレガントな酸の秀逸なバランス。

#6:ゴッセ キャーンザン・ド・カーヴ・ア・ミニマ・ブリュット(右のグラス)

生産者:ゴッセ(NM)/日本への入荷は限定600本 
ぶどう品種:CH60%、PM40% 
ドザージュ:7g/L、瓶熟:15年間、MLF無、価格18,000円

前醸造長マレネ氏が1999 年にボトリングして15 年以上熟成させたスペシャル・キュヴェ
グラン・クリュのアイ、アンボネイ主体のピノ・ノワールと、グラン・クリュのメニル・シュール・オジェ、クラマンのシャルドネを使用。マレイ氏は「ノン・マロラクティック発酵のおかげで15 年間の長い熟成を経てもなお、若々しさを保っており、熟成によって複雑さとエレガントさが加わった理想的なバランス」と語っていたようです。ちなみに同キュヴェには1990年代の〝3ヴィンテージ(非公表)〟が使われています。

黄金色、視覚的には気泡はワインに溶け込み、口中滑らか。こなれた酸、ミネラル、古酒由来のカカオや焙煎香、カリンの砂糖漬け、ミツロウ、豊潤で長く続く余韻。時間の経過とともにグラス内の変化、複雑味かつ旨味の醍醐味。ノン・マロに賭けた故マレイ氏の想いが詰まった1本。

NHK文化センター青山校のシャンパン講座では、〝この空間〟ならではのスペシャルなアイテムを楽しんでいただきたいと思っています。今回はノン・マロラクティック+長期熟成のメゾン『ゴッセ』を満喫することができました。入荷量が少なかった『キャーンザン・ド・カーヴ・ア・ミニマ・ブリュット』も供出できたので、講座生も笑顔、笑顔。輸入元テラヴェールの磯部様、久保様の迅速な対応に改めて御礼申し上げます。
ありがとうございました!

製品についてのお問い合わせ
■ゴッセはテラヴェール ℡ 03-3568-2415
■ポル・ロジェはジェロボーム ℡03-03-5786-3280


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