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チリの練習帆船エスメラルダ〝白い貴婦人〟が9年ぶりに日本に寄港! [チリワイン]


26日はチリ共和国海軍練習帆船エスメラルダ号の艦長カルロス・シュナイット海軍大佐とパトリシオ・トーレス駐日チリ大使からのお招きで、9年ぶりの寄港したエスメラルダの寄港パーティーに!


晴海ふ頭に入港したエスメラルダ号
真っ白なその姿は〝白い貴婦人〟の愛称がぴったり、本当にきれいです!

このエスメラルダ号は6代目で、62年前にスペインのカディスにある造船所が手掛けました。世界で最も大きな帆船のひとつです。今回は61回目の航海で、6月12日にチリを出航し、来年1月8日にチリに帰還。7カ月間の長い航海途中の東京寄港です。乗員は男女合わせて314名、チリ人だけでなく、アルゼンチン、ブラジル、イスラエル、パナマ、南ア、アメリカ、ウルグアイ等の軍隊の参加者や日本からも海上自衛隊の士官候補生が乗船しています。


開会前に船内を見学

居間の中央にはエスメラルダ号のアルトゥーロ・プラット・チャコン初代艦長の肖像画



エスメラルダ号の絵の前には両国の友好の証の国旗が!

司馬遼太郎の『坂の上の雲』の時代、チリから譲り受けた『和泉(エスメラルダ号の3代目)』が日露戦争で大活躍しましたが、JICA研究所所長細野昭雄氏は「『坂の上の雲』の時代の日本とラテンアメリカ」で次のように記述しています。

「チリから譲渡された「和泉」は、日清戦争にも参加したが、日露戦争で大活躍をする。徴用商船の仮装巡洋艦「信濃丸」の不備を救ったのが「和泉」であった。バルチック艦隊との接触の当初、連合艦隊で通信上の混乱があったが、「信濃丸」電報を傍受した「和泉」は直ちに急行し、敵艦隊からの攻撃を避けながら、接触を維持した。それは、あたかも、巨大なロシア熊を刈り出す、敏捷な猟犬の如くであったという。そして、「和泉」の報告が日本海海戦大勝利の基となったことは、東郷長官から同艦に軍功第1級の賞状が与えられていることから、うなづける」(出典:『坂の上の雲』の時代の日本とラテンアメリカ

『坂の上の雲』と言うと、NHKドラマで兄弟役を好演した阿部寛(兄の秋山好古)と本木雅弘(弟の真之)が目に浮かびますが、秋山真之海軍参謀と、特に上官だった東郷平八郎海軍大将はチリ、エスメラルダと深いつながりがあります。

船上パーティーで
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チリ国旗の前で挨拶する白い制服姿のカルロス・シュナイット艦長、お隣にパトリシオ・トーレス駐日チリ大使

冒頭、シュナイット艦長は「エスメラルダの主な目的は海軍学校を最近卒業した士官候補生や船員たちの船上での訓練を実施することです。日本とチリは地理的には遠い存在ですが、太平洋を挟めば隣同士です。加えて、海軍関係において両国は長い友好の歴史があり、本船エスメラルダ号はその証となるべく、大きな役目を担ってきました。今回の4日間の滞在中に、チリ国、チリ海軍、チリ人、そして私と一緒にいる乗組員たちを皆さまに知っていただくために、我々も全力を尽くしておもてなしをしていきたいと思っています」と語りました。

自民党の二階俊博幹事長の名代として出席した武田良太幹事長特別補佐、衆議院議員は「チリは親日国であり、日本と多くの共通点があります。特に地震・津波での防災面での協力は今後ますます重要になってきます。昨年の国連における〝世界津波の日〟の設定では、日本の提案にチリはいち早く共同提案国として賛同してくれました。また日本で開催する世界津波の日にはチリから14名の若い津波防災大使が参加予定です。両国で協力していきたいと思います」と語り、海の親善大使であるエスメラルダ号の航海の無事を祈っておりますとの言葉で〆ました。

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乗員の皆さまがピスコサワーやワインをサービス

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赤ワインはTAMAYAのカベルネ・ソーヴィニヨン
果実味もあり、タンニンもきめ細かくなめらか

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エンパナーダも登場、美味

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バンドメンバーも船員さん、Abbaのマンマ・ミーア、良かったです!

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photo by Ayano Kosaka

当日アテンドしてくださったのは祖父から3代続きの海軍家系のディエゴさん
「サムライや武士道は海軍に通じるものがあるので興味がある」とおっしゃっていました。

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高い! 甲板からトップマストまで40m
ディエゴさんは毎日登って作業なさっているとか


イルミネーションでさらに魅力が増したエスメラルダ号
前方にはホストシップの海上自衛隊、護衛艦の「まきなみ」が停泊しています。


[黒ハート]ツイッターでエスメラルダ号の一般公開の最新情報を発信しています。
27日(土)、28日(日)の14時~18時ですが、28日(日)は海上自衛隊の護衛艦「まきなみ」も見学できるようです。滅多にない機会なので是非! 詳細はコチラ


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