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特別講座『ウチ飲みワイン・レッスン』では11種のワインに7種の料理を合わせて [オープンカレッジ]

ウチ飲みワイン・レッスンで日本ワイン健闘
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4月8日、カレッジの特別講座で青木冨美子のウチ飲みワイン・レッスンを行いました。
第2弾となる今回は料理研究家笹島ゆりさんに協力してもらえることになったので、何回かの意見交換を重ね、メニューを完成させました。参加者の皆さんには料理とワインの相性診断を楽しんでいただけたと思っています。

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笹島ゆりさん作成オリジナル弁当
(左から時計回りに)
黒酢の酢豚、ソラマメとペコリーノのポルペッティーニ、絹サヤのパルミジャーノ・レッジャーノ和え (黒酢/レモン)、桜エビごはん(グリーンアスパラ添え)、焼き餃子、ポテト・サラダ、和風タラトゥイユ

皆さんからのアンケート結果を含めた当日の概要を16日付の産経EXワインのこころでウチ飲み講座で大好評 ロゼ&餃子と題して紹介しました。

ワインの選択は各社の試飲会、生産者来日等で実際にテイスティングをして印象に残ったものを選んでいます。値ごろ感があっておいしいもの、注目すべきもの、ストーリー性のあるものが中心です。印はゆりさんセレクトワインです。

第1フライト 白ワインブラインド
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左から
#1:レ ロッシュ ノワール ミュスカデ・ セーヴル・エ・メーヌ シュール・リー2013/仏ロワール/ミュスカデ100%/輸入元:三国ワイン/販売価格1512円
三国ワインの試飲会で私の足を止めた1本。素直で飲みやすく、何より酵母由来の旨味があり、レモンや塩を使った料理(和食も)に合わせたいと思いました。同社の担当者から「2014年のロワールワインコンクールで金賞をゲットしています」と伺い、まさに今回のテーマに合うワインだと思い決めました。

#2:シャトー・メルシャン山梨勝沼甲州2013/日本・山梨県/甲州100%/輸入元:メルシャン/オープン価格(希望価格1580円+税)
4グラス中、一番淡く、透明に近い色調。瓶詰め直前まで貯蔵タンク中で滓(リー)と接触させ育成させているので、口中に含んでいるとじんわりと旨味が広がってきます。余韻に残る軽いビター感が「食事と合わせたい」という気持ちにさせてくれます。絹サヤとパルミジャーノ和えと絶妙の相性、和風ラタトゥイユや桜エビのご飯にも寄り添っておりました。焼鳥、お薦めします!

香港インターナショナルワイン&スピリッツコンペティションで金賞を獲得した優れもの。http://www.kirin.co.jp/company/news/2013/1121_02.html   
生駒元さんの写真は青木撮影です!

#3:シャトー・メルシャン マリコ・ヴィンヤード ソーヴィニヨン・ブラン2013/日本・長野県/ソーヴィニヨン・ブラン100%/輸入元:メルシャン/オープン価格(希望価格3000円+税)
日本が誇る長野県のマリコ・ヴィンヤード、そこで造られるソーヴィニヨン・ブラン(SB)はピュアできれい。私は過去何度かイベントで使わせていただいています。桜エビご飯に添えた「アスパラ」とSBの相性は◎、供出温度は冷蔵庫温度7~8度よりもうすこし高めで!
受賞歴は>>>http://www.chateaumercian.com/brand/award.html

#4:クズマーノ アンジンベ(I.G.T.)2013/伊シチリア/インソリア70%、CH30%/輸入元:フードライナー/販売価格2100円+税
白ワインの中で、唯一、樽使いのワイン。イタリアの固有品種インソリアが主体、白い花や白桃、ナッツのニュアンス、ほどよい口当たり

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第2フライト ロゼ
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#5:シャトー・デ・ヴァンティニエール コート・ド・プロヴァンス ロゼ2013/仏コート・デ・プロヴァンス/サンソー50%、グルナッシュ40%、シラー10%/輸入元:アズマコーポレーション/販売価格2480円+税
ポテンシャルがあり、マイベスト5に入るロゼ。3月のワインのこころで紀州の香山椒との相性を書きましたが、包容力があります。「ロゼは食事に合わない」とおっしゃる方に是非お試しいただきたい1本です。
「プロヴァンス・ロゼ2013」と紀州の香山椒
http://www.sankei.com/life/news/150319/lif1503190014-n1.html

#6:メディテラネ トリエンヌ ロゼ (ヴァン・ド・ペイ)2012/仏プロヴァンス/サンソー主体/輸入元:ラックコーポレーション/販売価格2160円
ワイン通垂涎の『ロマネ・コンティ』、そのオーナーのヴィレーヌさんとブルゴーニュのドメーヌ・デュジャックとのジョイントベンチャーで誕生した南仏のロゼ。古樹のサンソーから収穫したぶどうを主体にしたワインは安定した品質でロゼが得意でない方にも親しんでいただけるはずです。

#7:ロゼ・ド・ジスクール2013/仏ボルドー/CS、メルロ/輸入元:ファインズ/販売価格2160円
ジスクールは1330年代にさかのぼることができる歴史あるメドックのシャトーです。ロゼブームを作ったのは赤ワインの産地ボルドー。もともとは自家用に生産していたロゼ(少生産)を販売するようになったことがきっかけです。ボルドーの著名な生産者が造ることでも話題になりました。フレッシュな果実味と果皮や種由来のしっかりした味わいが魅力です。
 
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第3フライト 赤ワイン
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上から見ることで色の違いが判別しやすいです。右から2番目のピノ・ノワールが一番淡い色調

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赤ワインはボルドー品種とブルゴーニュ品種

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#8:レ・ロゾー サン・テミリオン セレクテッド・バイ・クリスチャン・ムエックス2012/仏サンテミリオン/メルロ、カベルネ・フラン/輸入元:エノテカ/販売価格2800円+税
3月に来日していたムエックスさんの取材で心に残った1本。右岸の名醸ワイン『ペトリュス』を育て上げた人物が普段自宅で飲んでいるのがこのレ・ロゾー。メルロの果実味、中盤から広がる酸味、樽由来のココア、ビターさ、Alcが13.5%という点も気に入りました。

#9:CHピュイグロー2011/仏コート・ド・ボルドー/メルロ60% カベルネ・フラン25%、CS10%、マルベック 5%/輸入元:モトックス/販売価格2600円+税
『ル・パン』のティエポン家が造るワイン、黒系果実の凝縮感とブレンドによる複雑味

#10:ノリア ピノ・ノワールサンジョコモ・ヴィンヤード2012/米国ソノマ・コースト/PN100%/輸入元:中川ワイン販売/販売価格5600円+税
カリフォルニアワインの試飲会、中川ワイン販売のブースで日本人醸造家中村倫久さんにご挨拶させていただきました。サンフランシスコのホテル日航に赴任し、現地でカリフォルニアワインに魅了された彼は醸造家を目指して退職。UCデービス校で学びながらナパのワイナリーで働き、卒業後は著名な醸造家のもとで多くを体験

中村さんの原点ともいえるワインはエシェゾー。「16年目、父の容体が悪化し、病院に駆けつけました。幸いなことに一命は取り留めたので、家族一同ホッとしました。その後、レストランで父の病状回復を祝い、ワインで祝杯をあげました。そのお店で飲んだエシェゾーがこころに深く残りました。ドメーヌやヴィンテージは覚えていませんが、そのエシェゾーの味わいがワインの原点です」とのお話を伺いました。
『ノリア(スペイン語で水車の意味)』、造りのコンセプトは日本食に合うワイン。アルコール度数は14.2%ですが、口中ではそれが気にならず、心に優しく浸透してくる味わい

#11:スタッグス リープ ワインセラーズハンズ・オブ・タイム2012/米国ナパ・ヴァレー/CS57% 、メルロ43%/輸入元:ファインズ/販売価格5800円+税
3月にファインズ主催の試飲会でスタッグス・リープ・ワイン・セラーズ(SLWC)の醸造責任者マーカス・ノタロさんとお目にかかりました。私は同ワイナリーのトップキュヴェ『CASK23』が大好きなので、初めて『ハンズ・オブ・タイム』を味わい、SLWCスタイルを感じて嬉しくなりました。

SLWCは1976年のパリ対決で、赤ワインの第1位に輝いたワイナリー。世界を驚愕させたワイン界の出来事を参加者の皆さんに再確認でお伝えしたかったので、このワインを選びました。
SLWCの敷地内に2003年、歴代の栽培家、醸造家(ポール・ホブスやマイケル・シラッチ等)が集合、彼らによって作成されたのがハンズ・オブ・タイムで、ライムストーンの飾り板には彼らの手形が並んでいます。

その名を冠するワインは2008年に初めてリリースされ、2012年ヴィンテージ(VT)が5番目になります。今回初めて日本で紹介されました。プラムやダークチェリー、きめ細かいタンニンと口中に温かく広がる余韻、造りの丁寧さを感じます。

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この講座は募集開始1日で満席になりました。参加者の皆さんには熱心に聞いていただき、感謝しています。加えて、笹島ゆりさんのサポートがなければ成功しえなかった講座なので、改めてゆりさんに「ありがとう!」と言いたいです。
年内、もう1度アンコールで、ボルドー&ブルゴーニュ以外の品種も加え、開催したいと思っています。お心にお留めおきいただけると嬉しいです。
たくさんの感謝を込めて!!


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