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シャンパン講座では容量違いのロゼ・シャンパンを交えながら [オープンカレッジ]

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今日は春節(旧正月)に合わせて水仙

昨日は盛りだくさんのイベントがあり、慌ただしい1日でしたが、私の〆は冬期シャンパン講座!
今回は容量違いと春を感じるロゼの比較をしました。
講座生の皆さんには重いボトルの醍醐味を味わっていただきました。

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左から供出順に
#1:ドラピエ カルト・ドール ブリュットNV(750ml)
生産者:ドラピエ(NM)/輸入元:テラヴェール
ぶどう品種:ピノ・ノワール90%、シャルドネ7%、ピノ・ムニエ3%
ドザージュ:9g/L
#2:ドラピエ カルト・ドール ブリュットNV (1500ml)
#1はフレッシュ、青リンゴや柑橘系果実、1本芯のある酸が特徴、口中まろやか、バランス良。#2は最初から香り華やか、ブリッシュやコンフィ、アカシア。泡の刺激は少なく、香りに熟成したニュアンスを感じさせながら味わいはフレッシュ。
ドラピエは値頃感があり、ブレないシャンパンだと思います。


#3:ドラピエ ブリュット・ナチュール・ロゼNV
生産者:ドラピエ(NM)/輸入元:テラヴェール
ぶどう品種:ピノ・ノワール100%
製法:セニエ
ドザージュ:0g/L
生地の綺麗さ(搾汁の丁寧さ)が印象的、ミネラル、ノン・ドゼでもドライ感はなく、#1に通じる芯のある酸
#4:ピオロ キュヴェ・ロゼNV
生産者:、ピオロ・ペール・エ・フィス(RM)/アズマコーポレーション
ぶどう品種:ピノ・ノワール100%
製法:セニエ
ドザージュ:6g/L
ロゼで価格が4,880円は魅力、赤い果実たっぷり、ルンルン弾んでいる女子のイメージ!
#5:エグリ・ウーリエ グランクリュ・ロゼ ブリュットNV(750ml)
生産者:エグリ・ウーリエ(RM)/ヴァンパッション
ぶどう品種:ピノ・ノワール65%、シャルドネ35%
製法:ブレンド(赤ワイン5%)
ドザージュ:4~5g/L
#6:エグリ・ウーリエ グランクリュ・ロゼ ブリュットNV(1500ml)


#7:エグリ・ウーリエ タラフィア・ド・シャンパーニュ (700ml)
生産者:エグリ・ウーリエ(RM)/サンリバティー
ぶどう品種:ピノ・ノワール100%
昨夜のように寒い日に飲むと癒されます

第1フライトは容量違い
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第1フライトではドラピエのカルト・ドールを容量違いで比較試飲

第2フライトではロゼ&マグナムボトルも入れて
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#3#4はコート・デ・バールの生産者、ともにピノ・ノワール100%

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微妙な色の違いは上から見るとわかりやすいです。
深みのあるロゼにオレンジ色を帯びた#3 、深みのあるロゼに赤色を含んだ#4
エグリ・ウーリエは玉葱の皮の色で、#6マグナムボトルのほうが若干色調淡め

エグリ・ウーリエを訪問した時、フランソワさんが語っていたシャンパン造りへのこだわり。新樽を使う理由や長い熟成期間等についてまとめてあります。
>>>http://www.asahi.com/food/column/champagne/TKY200906190298.html

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エグリ・ウーリエの裏ラベルにはデゴルジュマンの日付が記載されています。#5は2013年10月、#6は2012年7月、澱との接触時間の長さも確認できます。レギュラーサイズは市場での回転が早いので、マグナムと比べて味わいフレッシュ。両ボトルを比較することで〝樽のニュアンスの違い〟もわかります。大容量のほうが全体的に落ちついていて、温度変化で、香りにも味わいにも複雑味が出てくるところも素晴らしいです。

ドラピエ訪問時、デゴルジュマンを手でなさっていたミシェル社長の画像がありますので、ご参考までに。>>>http://non-solo-vino.blog.so-net.ne.jp/2010-09-16

第3フライトは酒精強化のラタフィア・ド・シャンパーニュ
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最後にお出ししたのは、エグリ・ウーリエのラタフィア・ド・シャンパーニュ
ぶどう果汁(PN100%)にアルコール(ブランデー)を添加した酒精強化ワインで、ブルゴーニュ地方やシャンパーニュ地方で造られています。2011年産がベースで2年間樽熟成させ、2014年に瓶詰。淡いオレンジ色、軽すぎず重すぎずの甘さと舌触り、酸味程よく、心地良い余韻。チーズ風味の焼菓子に合わせて、つかの間の小休止。ラタフィア・ド・シャンパーニュは食前酒として飲まれていますが、講座ではすべてのシャンパンを利き酒してから味わいました。


グラスの泡について
講座後、グラスの泡について質問がありましたので、以前書いた記事を抜粋しておきます。

ワインライター&翻訳家として活躍中の立花峰夫さんが上梓した『シャンパン 泡の科学』(白水社)に「シャンパンの泡の生成は、グラス内に付着している不純物、大雑把に言って紙や布からはがれ落ちた繊維がきっかけであり、こうした繊維は空気中を漂っているものがグラス中に入ってくることもあれば、洗浄後の拭きあげの際に付着することもある」という記述がありました。で・・・グラスの内壁に何も付着していない完璧にきれいなグラスならどうかというと、シャンパンの泡はたたないそうです。

本を書いたのはジェラール・リジェ=べレールさん。シャンパーニュ地方のランス大学で物理学を専攻している助教授で、泡に魅了された泡の研究者です。シャンパンの大手メゾン『モエ・エ・シャンドン』社の研究部門のコンサルタントもなさっていた方のようです。

リーデル・ジャパン(株)のチーフワイングラスエデュケーターの庄司大輔さんにシャンパングラスの泡立ちについて伺ってみました。 「グラス内側の表面に、ほこりやふきんの糸くずなどが残ってしまうと、その場所からも泡が立ってしまうので、全体として散漫な泡立ちになりやすいようです。ワイングラスメーカー各社のシャンパンフルートでは、その原理を逆手に取り、ボウルの底に傷をつけ、その傷からまとまった泡立ちを促進させる方法を取っています。弊社の場合、ヴィノム、ヴィノム・エクストリーム、オヴァチュア・シリーズなどがそうです。また、ボウルの底を鋭角にすぼめることで泡立ちを促進する方法、これは弊社のグレープ、ヴィティス・シリーズがそうなのですが、この2つの方法による泡立ちのコントロールが主流です」と

さらに、「 手作りグラスのソムリエシリーズの場合、フルートグラスには“傷”がないため、お客さまから、泡が立たないと言われることがあります。その際は、(1) ハンドメイドのため、あえて傷をつけていないこと、(2)上質なシャンパン用グラスのため、泡立ち以上に、ぶどう本来の味わいやシャンパーニュ特有の香り、味わいに集中していただくようにお話しています」と説明してくださいました。出典:asahi.com by Fumiko AOKI 2008年2月19日付

たかが泡、されど泡、です!

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