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ドイツワインインスティテュート主催の〝和食とドイツワイン〟 [ワイン]

ドイツワインと和食の夕べ
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ドイツワインインスティテュートがワイン誌のヴィノテークに協力を仰ぎ、〝ドイツワインと和食〟の会を企画。ユネスコの無形文化遺産に登録されて以来、和食への注目度はさらに上昇中。しばらく静かだったドイツワインも動き出しました。

ドイツ原産の高貴品種リースリングの辛口を4タイプIMG_3994 .jpg
ヴィノテークの吉田編集長いわく 「ワインはリースリングを代表する4地域(ラインヘッセン、ラインガウ、モーゼル、ファルツ)からセレクトしました。酸に特徴があるモーゼル、酸とボディがしっかりしているラインガウ、バランスが良く中庸なヘッセンやファルツ、近年ファルツはラインガウに近いイメージです。また、急斜面でスレート土壌のモーゼル、スレート&石灰土壌のラインガウ、ヘッセンやファルツはスレート、石灰以外にも赤土等の土壌もあり、リースリングは各産地の個性を反映していると思います」と。

左から順に
#1:ヴィットマン リースリング・トロッケン2011 QbA (ラインヘッセン地方)/希望小売価格(税込)3,240円
ラインヘッセン地方のリースリングの特徴を表現した辛口ワイン。酸味と果実由来の甘味が口中に優しく広がり、ホッとする印象。上品のミネラルが前菜のソフトな味つけと相性〇、残糖3.3g/l

#2:ゲオルグ・ミュラー ハッテンハイマー・ハッセル・リースリング・シュペートレーゼ・トロッケン 2010 (ラインガウ地方)/希望小売価格(税込)2,860円
糖度の高いシュペートレーゼをトロッケンに仕上げたスタイル。ドライな舌触り、余韻の甘やかさ、ラインガウらしい重厚感

#3:アダム&ハールト・ピースポーター・ゴルトトレプヒェン 2012 QbA(モーゼル地方)/希望小売価格(税込)7,128円
モーゼルで注目されている生産者アダムがハールトとジョイントして生産したワイン。懐かしい〝ゴルトトレプヒェン 黄金のしずく〟、気品ある酸味とぶどうの凝縮感、残糖6g/l

#4:レープホルツ・イム・ゾンネンシャイン・リースリングGG 2011(ファルツ地方)/希望小売価格(税込)12,960円

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祖父の代から辛口ワインにフォーカスしてきたワイナリー。ワインの格付けでは〝グローセス・ゲベックス(偉大な作物の意味、最高レベルの畑で穫れる辛口ワイン/ラベルにGGの表示があります)〟ですが、2011年ヴィンテージなので、ボトルのレリーフはまだ「数字の1にブドウの房」
2012年ヴィンテージから、ボトルのレリーフは「GG」になります。

変化している注目の赤ワイン
#5:レープホルツ・シュペートブルグンダー S トラディション シュペトレーゼ・トロッケン 2011 (ファルツ地方)/希望小売価格(税込)6,480円
登場した雄一の赤ワイン〝シュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)〟
ファルツはドイツのなかでは温暖な気候に恵まれているエリア、近年、急速に増加している赤ワイン用ぶどうが栽培されています。その1つがシュペートブルグンダー

画像に赤ワインが2本ある理由は・・・供出前に行ったワインチェックで、若干のボトル差があったため、各テーブルで半分ずつ、違うボトルをサービス。私のグラスに注がれたほうは口中に残る酸味、タンニンの印象強め、別のグラスのほうはバランスも良く、まるみがあり、好印象。コルクによるボトル差が明確に出ていた一例

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第1フライトでは白ワインだけをテイスティングした後、自由に料理と合わせて


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自家製豆乳豆腐、二色かまぼこ、野菜胡麻和え、北寄貝すだち和え、帆立土佐酢
築地からのお造り(水タコ、シマアジ、本マグロ)
#1の奥ゆかしさ、寄りそう感じが、前菜全体と◎

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黒鯛と小鍋 野菜いろいろ
カツオやコンブ出汁。鍋のなかの旨味が、ソフトで甘やかな後口と口中で重厚感を残す#2とナイスバランス


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#4は熟成感のあるワインでぺトロール香を強く感じたので、和食の繊細なニュアンスとはすこしズレる印象。このボディ感は塩を添えた和牛等、肉系で合わせるのが面白いかと。1万円以上の価格だと、オーストリアやアルザスの秀逸なリースリングがあるだけにどのような戦略が良いのか


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平政(ひらまさ)とまと焼き 銀あん
とまとの甘さとこってり感が#3の果実味と余韻に広がる酸の要素と良い相性


ドイツの赤ワインシュペートブルグンダーに注目
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うなぎの釜炊きご飯のプレゼンテーション

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各自に配分されたうなぎと赤ワインを合わせて
ベリー系果実の凝縮感としっかりしたボディ感、スパイシーさではなく、果実本来の味わいがギュッと詰まっているので、スパイシーな山椒は使わず、うなぎのタレの甘さと合わせて楽しむのがお薦めです。
ワインのこころも>>>http://sankei.jp.msn.com/life/news/140904/trd14090412030009-n1.htm

ドイツは国全体と各地方によるワイン法があり、前者はぶどうの糖度による格付けのカビネット、シュペートレーゼ、アウスレーゼ等。後者に該当する1つが、このグローセス・ゲベックス。今まで寝ていたドイツが、和食にリースリングを合わせて、ということでアプローチしてきたわけですが、リースリングの素晴らしさは別にしても、煩雑なワイン法をもう少しすっきりできないものかと改めて感じました。

リースリングは和食に合うと言われてきたぶどう品種です。さらに気候変動の影響で素晴らしい赤ワインが誕生しているドイツ! 今後、プラス方向に動いていって欲しいものです。



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