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ロワールワインと和食との相性探究 [ワイン]

4つの生産地区からなるロワールワイン
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フランス・ロワール地方の2つのワイン生産者団体(ロワールワイン委員会/InterLoire&サントル地区ワイン委員会/B.I.V.C.)は、日本市場でのさらなる認知拡大を目指して、バラエティに富み、繊細な味わいのロワールワインの魅力を披露しました!

〝ロワール渓谷とそのテロワール ~ソーヴィニヨン・ブランのテイスティングを例に~〟
と題したセミナーで、4地区の特徴について解説
ナント地区
 日照の良い斜面に広がる畑、大西洋からの冷たい風を受ける。日照時間と降雨量は年により異なる。
アンジュー&ソミュール地区
 アンジューは温暖な冬、十分な日 照で快適な夏、寒暖差の少ない海洋性気候
ソミュールは西風の影響をさえぎる準海洋性気候、豊かな四季
トゥーレーヌ地区
 大陸性気候と海洋性気候の影響下にある
サントル地区
 土地の起伏、高低差が様々なミクロクリマを生み出す
大陸性気候の影響あり、夏(26度)冬(マイナス1 度)の気温差は大きい。

4種類のソーヴィニヨン・ブランを土壌の違いをベースにしながら比較試飲(左から)
#1: トゥーレーヌ・ソーヴィニヨン・ヴァレ・デ・ロワ2012
生産者:ラ・コンフレリィ・デ・ヴィニュロン・ドワリィ&テゼ
地区:トゥレーヌ/土壌:粘土珪土質(粘土が多く、石は少なめ。石英を含むので日照を受けることで土壌が温まる)/輸入元:(株)田地商店
柑橘系果実、フレッシュで爽快な酸味、中盤以降ビター感、GF内部の白皮を口にした印象
#2:メヌトゥ―・サロン・ブラン2012
生産者:ドメーヌ・ド・シャトノワ
地区:サントル/土壌:石灰質(ジュラ紀キンメリジャン)/輸入元:(株)ラックコーポレーション/
4つのなかで一番香り華やか、白い花、フレッシュな酸味、まろやかさ、バランス良好◎
#3:プイィ・フュメ2012
生産者:ドメーヌ・タボルデ
地区:サントル/土壌:シレックス粘土質/輸入元:(株)モトックス
ミネラル、フリンティ、火打石、軽い燻製香、余韻に残るビター感
#4:サンセール・キュヴェ・フロレス2012
生産者:ヴァンサン・ピナール
地区:サントル/土壌:石灰質ーカイヨット/輸入元:(株)稲葉
グラス壁面に微発泡、吟醸香似、繊細でエレガント、最後まで続く硬質な酸のニュアンス

[黒ハート]SOPEXA提供の資料を貼り付けますね。ロワールワインについて詳しく知りたい方、勉強会を計画している方、ロワールワインがお好きな皆さま、資料はご自由にご活用くださいませ。
>>> http://www.sopexa-japon.com/ja/news_n589


一夜明けて、和食との相性を銀座『大野』で検証
大野料理長のお考えは料理は料理、ワインはワインで楽しむというスタイルがお好きとのこと。

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講師は前日と同じコンビで、サントル地区ワイン委員会(B.I.V.C.)のブノワ・ルメ事務局長と世界ソーヴィニヨンコンクール、ロワールワイン(リジェ)コンクール日本人審査員の内池直人さん
ブノワさんの奥様はソムリエールさんですが日本人、ゆえに日頃から和食に親しむ機会も多いそうです。

大野料理長考案の特別メニューを8種類のワインと合わせて
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水菜湯葉寄せと#1を合わせて


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蛤のお吸物と#2

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地鶏白味噌焼きと#3

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海老の天麩羅と#4

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昔のイメージを覆すミュスカデ、前半の相性チェックでは今が旬の蛤と良く合っていたのが印象的でした!


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真鯛手毬寿司と#5

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ずわい蟹味噌和えと#6

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牛フィレ肉天火焼きと#7

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サンセール・ルージュ2010 (ピノ・ノワール100%)は果実の凝縮感にあふれた魅力的な1本
牛フィレとの相性が良く、わさびでなく、塩を少し使って合わせても、おいしいマリアージュが楽しめました。

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本鮪のお造りと#8

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#1:クレマン・ド・ロワール・ブリュット(ラングロワ・シャトー)
地区:アンジュー&ソーミュール/品種:シュナンブラン60% 、シャルドネ20%、カベルネ・フラン20%、瓶熟2年/輸入元:アルカン
ブリュットながら、ドザージュは若干甘めの印象(12g/L)。それが湯葉の味付け(甘さ)と口中で一致、シソの香りの青々しさもシュナンブランのハーブ的要素と面白いハーモニー

#2:ミュスカデ・セーヴル・エ・メーヌ2012(シャトー・ド・ラ・ラゴティエール)
地区:ナント/品種:ミュスカデ/輸入元:(株)JALUX
ミュスカデのシュル・リー由来の旨味と大西洋の海風由来のヨード香や塩っぽさが、蛤の出汁の旨味と合い絶妙のコンビネーション、美味◎

#3:ロゼ・ダンジュー2012(レ・カーブ・ド・ラ・ロワール)
地区:アンジュー&ソーミュール/品種:グロロー/輸入元:(有)スマイル
白味噌の甘さとこんがり焼けた風味をロゼ・ダンジューの甘さをぶつけた組み合わせ
合わせることで、甘味が抑えられ、酸が強調される感じ。

#4:トゥーレーヌ・アゼイ・ル・リドー・ロゼ2011(パスカル・ピバロー)
地区:トゥーレーヌ/品種:グロロー/輸入元:アズマコーポレーション
辛口ロゼ、ワインのミネラル感と海老の天麩羅+塩が良く合います。海老の色もロゼ、色で合わせる相性◎

#5:カンシー2012(ドメーヌ・マルドンが)
地区:サントル/品種:ソーヴィニヨン・ブラン/輸入元:(株)ラック・コーポレーション
このカンシーの土壌も粘土珪土質(石英を含む)。他の地区より収穫は早目、果実味豊かなチャーミングなワインを生み出すエリア。手毬寿司のなかの木の芽の香りが、ワインのなかのスパイシーさと合うと予想外の嬉しい相性〇

#6:サヴニエール2009(ドメーヌ・パトリック・ボードアン)
地区:アンジュー&ソーミュール/品種:シュナン・ブラン/輸入元:木下インターナショナル(株)
辛口、酸味のメリハリ、ナッツ風味のワインなので、蟹の味噌と合わせると若干生臭さが。同じ品種シュナン・ブランなら泡のある#1のほうが口中すっきり

#7:シノン・キュヴェ・レ・ピュイ2008(ドメーヌ・ヴィルフリー・ルース)
地区:トゥーレーヌ/品種:カベルネ・フラン/輸入元:(有)三幸蓮見商店
当日供出されたワインのなかで一番古いヴィンテージ2008年、酸がきれいでタンニンもソフト、口中なめらかで女性的なイメージ。牛フィレと合わせると酸味が口中に若干残ります。

#8:サンセール・ルージュ(ドメーヌ・ヴァンサン・ピナール)
地区:サントル/品種:ピノ・ノワール/輸入元:カーヴかない屋
牛フィレと合わせて楽しめたのがこのサンセール・ルージュ
単独でも食と合わせても素晴らしいバランス◎

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ブノワさんにお気に入りの1本を選んでいただいて記念のショットを!
サントル地区のワイン『カンシー』、サントルの役員さんなので当然と言えば当然です。
このカンシーは瑞々しい果実感にあふれ、思わずトロピカルフルーツやパッションフルーツを連想しました。ニューワールドのSBに共通する要素がありました。(ブノワさんに言わせると、「ニューワールドが真似をしている」と・笑)
前日のセミナーに登場した4種のSBのなかでも一番のお気に入りはメヌトゥー・サロン(サントル地区)だったので、個人的にはこの地区が好みだと思います。あらら、2本ともラックさん扱いでした。


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hako

WOWOWでバベットの晩餐会をやってました。やはり素晴らしかったです。
また再放送するとのこと。
http://www.wowow.co.jp/pg_info/detail/011817/index.php?m=02#intro
by hako (2014-04-13 20:01) 

fumiko

hakoさん、バベットの晩餐会のことをお伝えしてから、
大分経過しましたが、やっと観ていただけたのですね。
とても嬉しいです!!
料理やワインの美味しさや香りが画面を通して伝わってくる傑作です。
15日11時からwowowで再放送・・・ですね♪
by fumiko (2014-04-13 23:04) 

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