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VINEXPO Asia-Pacific2014  プレス会見から [インフォメーション]

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来日したグザヴィエ・ド・エザギール会長(右) と新しく就任したギヨーム・ドゥグリーズ専務理事

5月27日~29日の間、香港で開催されるVINEXPO Asia-Pacific2014 ヴィネクスポ・アジア・パシフィック2014の最新情報やワイン・スピリッツ市場調査の結果を発表しました。この見本市は毎奇数年には本家ボルドーで、毎偶数年には香港で開催されていますが、今年は11月1日&2日に東京で第一回『VINEXPO NIPPON ヴィネクスポ・ニッポン』が開かれる予定なので、そのお披露目も兼ねていました。

2013年に世界一の赤ワイン消費量国になった中国
会見では毎回イギリスのワイン・スピリッツ市場調査会社IWSR社の調査結果が発表されます。ヴィネクスポから依頼され、12年前から本件に関わっている同社は、28の生産国、114の消費市場を対象に、詳細かつ細部なデータを作成しています。

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28日の深夜にVINEXPOから「China becomes world's leading red wine consumer」というタイトルのメールが届きました。
東京での記者会見でも結果発表を担当した専務理事が「中国(世界第7位のワイン生産国)」を口にする回数が多かったのですが、メールの内容は2013年に中国がフランス、イタリアを抜いて世界一の赤ワイン消費国になったこと、中国文化のなかで赤は富と権力と幸福にかかわる大事な色である等の記述で、2013年に中国で飲まれた赤ワインは1億5500万ケース(9㍑/ケース)、ボトル換算では18億6500万で、2008年からの5年間で消費量は136%増とのことでした。

上記の表は東京の会見で示された輸入スティルワインの消費のトップ10で、上から順にドイツ、UK、USA、オランダ、中国(香港含)、カナダ、ロシア、ベルギー&ルクセンブルグ、日本、スウェーデンとなっています。オランダやスウェーデンは100%輸入ワインで占められていますが、USAは25.8%、中国は18.86%で、今後5年間(2013年から2017年)の予測で両国はそれぞれ7.49%と48.40%の見込みになっています。
特に赤ワイン消費量世界一になった中国で、現在飲まれている赤ワインの多くは国産ワインなので、これから数年間の輸入ワインの伸び率はさらに高くなると推測できます。


VINEXPO NIPPONについて
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11月1日と2日に、ザ・プリンス・パークタワー東京で『VINEXPO NIPPON2014 ヴィネクスポ・ニッポン』が開催される予定です。日本市場で活動する業界関係者のために考案された見本市で、世界各地から200社が出展する予定とのこと。対象は業界関係者限定です。和食への関心が高まっているなか、日本市場への注目度も再燃しています。

ちなみに、日本はアジア・太平洋地域(Asia-Pacific)における第1位のスピリッツ輸入国であり、同エリアにおける第2位の輸入ワイン消費市場かつスパークリングワインの消費市場です。また、1本10ドル(995円)以上で販売されているスティルワインの消費においては世界第7位の位置にいます(=日本は高額なワインを好む市場)

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シャルル・デュランSOPEXA JAPON(中央)を囲んでグザヴィエ・ド・エザギール会長 とギヨーム・ドゥグリーズ専務理事

専務理事は「ヴィネクスポはワイン&スピリッツの見本市としてはリーダー的存在であり、常に変化し続けていかなけれななりませんが、同時にイノベーションも必要です。ヴィネクスポ・ニッポンは東京で世界のワインを紹介するイベントです。ワインの新しい世界の潮流を取り入れていきたいですし、日本をより魅力的にする見本市にしていきたいと思っています」とコメントしていました。

プレス会見後のランチタイム
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世界遺産の富士山が展望できる会場で
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会見開始前にグザヴィエ・ド・エザギール会長にお話を伺いました。「富士山が見えるよ!」と会長
逆光だったのですが、会長の右背後に白くぼんやり見えるのが富士山! 渋谷セルリアンタワーからでも見えるのですね。

会長は1981年からヴィネクスポのボルドーやアジア・太平洋地域の役員あるいは主催する企業側として同見本市と関わってきた方で、2011年から現職に就いています。
会長職としてのヴィネクスポに対する考えは「30年以上にわたって関わっていますが、ここ15年くらいからはボルドーの外(アジアや香港)から市場を見ています。この見本市は世界に向けて開かれたものであり、ワインとスピリッツの最大イベントとしてリーダー的役割を果たしていると思っています」と述べていました。

ヴィネクスポ・二ッポンに関して、なぜ今回日本を選んだのかについては「日本に戻ってくる感じです。2000年と2002年に東京でヴィネクスポを行いました。その後、ロケーションが良く、誰でも知っている国際都市香港(98年、2004年~)で開催していますが、我々は日本がキーであり、洗練されたワイン市場であることを高く評価していることから開催を決めました。ヴィネクスポ・ニッポンについては香港の見本市が終わってから、再度、来日して詳細をお伝えするつもりです」と。
今の予定では海外から250社ほどの出展と約4000~5000名の来場者を見込んでおり、UGCBによるイベント、マスタークラスやガラ・ディナーなども企画されているそうですが、これは詳細が発表され次第、改めてお知らせします。


専務理事に「中国本土における関税」について質問してみました。それによると、本土ではまだ輸入ワインの関税が高いようですが、チリは中国との間で自由貿易協定を締結しているので、日本同様、他国より税的な面では優位にあるようです。
昨年の『インターナショナルワイン&スピリッツフェア2014』の香港取材で、中国における豪州の赤ワインの伸びを感じました。JETRO情報を見ると、豪州と中国は現在自由貿易協定の話し合いを進めている由、関税対策が整えば、豪州ワインは破竹の勢いになるかもです。

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コメント 2

gillman

ぼくは、えーと、月10本位だから750mlx10本x52週として、400リットル? 国民全体だから比較にならないか。
by gillman (2014-02-10 14:18) 

fumiko

gillmanさんはドイツ駐在が長かったので、
ワインよりビールのほうが多そうですね。
by fumiko (2014-02-15 01:43) 

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